燻製

燻製チップの使い分け方!ウッドの種類と相性のいい食材も解説!

燻製をおこないたいものの、ウッドチップの種類が多く何を使えば良いか分からない経験をお持ちではないでしょうか。チップは食材に合わせたものを使用しなければ、折角のアウトドアクッキングが台無しになってしまうことも。

そんなトラブルを未然に防ぐために、燻製チップの使い分け方について紹介していきましょう。

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燻製チップは種類の使い分けが必要!

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結論から言うと燻製に使用するチップは、食材によってそれぞれ相性が存在します。理由としては、ウッドの種類により香りの強弱が変化する種類や色付きの強弱が変化するため。

そのため間違えた燻製チップを使用してしまうと長い時間をかけて仕込んだにも関わらず、料理を失敗するトラブルに繋がってしまう可能性を秘めています。

ですが燻製を始めたばかりでは、食材ごとに適した燻製チップの選択が難しいもの。そこでウッドの種類ごとに相性の良い食材について、詳細をそれぞれ解説していきましょう。

燻製チップのウッドの種類

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燻製チップは素材となるウッドの種類によって、大きく変化が伴うため燻製料理を作成するには事前知識が必要となります。

そこでそれぞれ燻製に使用する、チップのウッドごとによる種類や特徴について紹介していきます。

ナラの特徴

高い耐久性や防水性を持つことから、高級家具の素材としても知られているナラ。優しい香りに仕上がる上に短時間で色付く特徴を持っており、スッキリとした香りなので初心者でも取り扱いやすく失敗が少ないスモークチップです。

どの食材にも向いているチップですが、強いていうなら臭みの強い食材には向いていない特徴を持っています。また独特の渋みを持つ種類のウッドなので、魚介類との相性が良好な種類のウッドでしょう。

ブナの特徴

日本では身近な樹木の一つで、雑木林では代表的な存在のブナ。過去には曲がりやすい性質から木材としての利用は向かない樹木だったものの、現代社会の加工技術により近年では曲がりやすい性質を生かした家具にも応用されています。その他ではキノコの原木としても利用されている木材です。

チップとしてはナラと同様にしっかり色付いた仕上げで、優しい香りを持つ素材なので初心者にも扱いやすい万能素材。仕上がりは若干渋みを持ち、短時間で色付く特徴を持っています。またヨーロッパ諸国では加工肉製品にも使用されている人気のウッドです。

クルミの特徴

木材としては粘りと強度の高さから高級材木として扱われており、伐採が続いた結果資源が枯渇しているほど貴重な樹木であるクルミ。燻製チップとしての特徴は控えめながらも香りも程よく、色付きすぎる現象が発生し難いのが特徴のウッドです。色付きも薄いので、失敗した色合いになり難いのもGOOD。

食材を選ばないため、最も万能に利用できる事から初心者にもオススメのチップです。

サクラの特徴

日本では初心者が燻製に挑戦するために使用するチップとして代表的な存在。香りが強めで、ほんのりと甘い香りが特徴なので臭みの強い食材にも相性抜群です。手頃に購入可能な素材で、様々な食材と相性が良好な上に扱いやすいチップ。

ただし甘い香りに仕上がる特殊なフレーバーなので、簡単に入手できる割には性能を最大限発揮する為しっかりとした食材の選別が必要な変化球となります。特に臭みの強い食材との相性が抜群です。

リンゴの特徴

フルーティーな甘い香りで燻製される特徴を持つのがリンゴのチップ。サクラより控えめの香りなので上品な仕上がりの燻製を作成する事ができます。

燻製特有の渋さも少ないので、燻製の濃いすぎる味が苦手な方にもオススメ。強いて言えば特有の甘い香りを保つため、複数種類のブレンドは行えないのがデメリットでしょう。

ヒッコリーの特徴

北アメリカが原産地とされ、高い衝撃の吸収能力や加工のしやすさから人気の木材であるヒッコリー。燻製の経験が少ない初心者でも、特に扱いやすいウッドで幅広い食材に使用できる、失敗の少ないチップでしょう。

欧米諸国では最も一般的な素材として取り扱われている、世界的にも人気の高いウッドチップです。燻製した味は、特有の渋みと酸味を感じる事ができます。

食材別に相性のいい燻製チップのウッドの種類

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それぞれ木材ごとの特徴を紹介したところで、次に代表的な食材に相性のいい燻製チップのウッドを紹介。アウトドアクッキングで使用する食材に合わせた、燻製チップ選びの参考としてお役立て下さい。

ナラの燻製チップに合う食材

相性の良い食材:魚類、加工肉

主に魚類と相性が良いウッドで、ヨーロッパでは加工肉にも使用されています。香りは渋みがなく控えめでスッキリとした味付けになり色づきが良く、魚類に利用すると綺麗な燻製を作成することが可能です。

ブナ

相性の良い食材:魚類、加工肉、チーズ

若干の渋みを伴うマイルドな香りが特徴で、色付きも良いので魚や加工肉との相性良好なウッド。

爽やかな味わいで多少の酸味を持った仕上がりが特徴で、特有の色付きが良好なので、しっかりと色付けを行い薄めの香りと相性が良い料理に向いています。

クルミの燻製チップに合う食材

相性の良い食材:肉、魚、チーズ

クセがないため肉や魚、チーズと食材を選ばずにマッチするオールマイティな食材。食材への色付きも少ないので、失敗が少なく初心者にもオススメのウッドです。

味付きはヒッコリーより香りを抑え目にした印象で、豊富な種類の燻製料理を作成するのにうってつけの燻製チップでしょう。

サクラの燻製チップに合う食材

相性の良い食材:羊肉、豚肉、青魚

香りが強めのチップなので肉類も相性が良好で、特に臭みの強い羊肉や豚肉、青魚などの食材に使用するのがベスト。手に入りやすい割には、燻製の時間を置きすぎると香りが付きすぎた仕上がりになるので、以外にも取り扱いが難しい燻製チップです。

何度か燻製を行い、扱いに慣れてきた中級者にオススメのウッドでしょう。

リンゴの燻製チップに合う食材

相性の良い食材:鶏肉、チーズ、白身魚

柔らかい香りなので味の濃くない食材である白身魚と特に相性が良好。その他では鶏肉やベーコン、チーズなどにも相性が良く失敗の少ない初心者にも扱いやすいウッドです。

また食材への色付きは控えめで果実特有の甘みを含んだ仕上がりになるので、柔らかい味が好みの方や子供連れの方々にもオススメでしょう。

ヒッコリーの燻製チップに合う食材

相性の良い食材:ハム、ベーコン、サーモン

色付きと香りが良いのでハムやベーコンなどの加工肉との相性は最高。赤い色味に仕上がるので魚類ではサーモンとの相性が良好です。バーベキューのスモーク材として米国では人気を誇り、赤みがかった仕上がりが食欲を掻き立てます。

燻製チップの中には上級者向けのウッドの存在も

燻製に使用する基本的なウッドを紹介していきましたが、中には初心者が取り扱うには難しいベテラン向けのウッドチップも存在します。
基本的には広葉樹の使用が好まれる燻製のチップで、例外となる上級者向けウッドの一例が「ヒノキ」。香りがかなり強く色付きも激しいため短時間で燻製可能で、溶ける前に燻製させたいチーズとの相性が良好です。特に香りの強いヒノキのチップを使用して作成するチーズは、絶品だと大人気。

ヒノキのように燻製をマスターして、初めて挑戦できるような上級者向けのウッドの存在も複数存在します。そのため燻製料理のスキルを上げて、新しいウッドに挑戦する楽しみも燻製料理の楽しみの一つでしょう。

まとめ

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大量の煙を巻き上げるため、家庭では作成しにくい燻製をアウトドアでは煙を気にせずに豪快に作成する事ができます。また作成する料理によってウッドごとの相性により、仕上がりが大きく変化します。

そんな燻製チップのウッド選びの参考として、当記事が活用頂ければ幸いです。自然豊かな心地よい環境で、最高のアウトドアクッキングを作成しましょう!

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HIROTSUGU
ライター情報:アウトドア特化ライター、アウトドア歴10年。キャンプ・アウトドアに関する筆記多数経験。全国各地でのキャンプ経験を持ちキャンプツーリングで北海道一周の経験も有り。焚火台でサッと焼いた焼肉が大好物。。