SnowPeek(スノーピーク)のカセットコンロ「HOME&CAMPバーナー」は、アウトドアと家の両刀を使用できる画期的でスタイリッシュな卓上カセットコンロです。当記事ではそんな「HOME&CAMPバーナーー」を実際に使用した感想について詳細を解説していきます。
SnowPeek(スノーピーク)カセットコンロ「HOME&CAMPバーナー」とは
卓上カセットコンロやアウトドアバーナーの大きな欠点として、どちらか一方でしか利用できない製品が多いという点が挙げられます。
アウトドア用のバーナーは家で使うには大げさすぎる上に、od缶を使用するシングルバーナーであれば燃料代が無駄にかかり、卓上カセットコンロはキャンプへ持参するには嵩張る上に油で周囲が汚れてしまいがち。
そんな両方のデメリットを解決した商品が、アウトドア最高峰ブランドSnowPeek(スノーピーク)から販売される「HOME&CAMPバーナー」です。
筒状の本体製品からトランスフォームのようにゴトクが飛び出す形状を採用しており、アウトドアでも持ち運びやすい形状が魅力。
更にコストの安いカセットボンベ(CB缶)に対応しているため、自宅でも手軽に利用できる「良いとこ取り」のキャンプギアとなっています。
HOME&CAMPバーナーGS-600の基本情報
- 外寸301×346×120mm(展開時)
- 重量:1,4kg
- 連続燃焼時間:110分
収納時には大型ペットボトルサイズに収まる上に、自立するためキッチン周辺に収納しやすい形状が魅了の商品。
鍋のピークである冬場を過ぎると収納場所を圧迫するカセットコンロと違い、スタイリッシュに収納できる形状が大きなメリットでしょう。
HOME&CAMPバーナーの外観や特徴
HOME&CAMPバーナーの外観や特徴を見ていきましょう。
カセットコンロ本体
本体の容器カバーの部分には指をかけて開けれたり、ボンベが入ってるかどうか確認できるように、丸い穴が開いています。
本体裏側です。
本体についている2本の足と五徳の2か所の計4点で支える仕組みです。
片側の足にデザインされてるSnowPeekのロゴがかっこいい。
ロックピンを押しながらバーナーユニットを出し入れする仕組みです。
収納時とバーナーユニットを270°回転させたポイントでパチッという音がして、ロックピンでバーナーユニットが固定されます。
カバーは本体部分に突起があり、カバーがカチッとはまるようになっています。
何回か開け閉めすると突起部分の塗装が剥げてしまいますが、使用上目立たない部分なので、気にするほどの事でもないかも。
容器カバーを開けるとバーナーユニットが隙間なく収納されています。
バーナーの五徳
HOME&CAMPバーナーの五徳で使用できる鍋の大きさは
最小φ14cm~φ最大30cm
一般的なご家庭の鍋やフライパンを使用するには問題なさそうですが、キャンプで使う小さめのクッカーには注意が必要です。
同じスノーピーク製のアルミパーソナルクッカーを五徳に乗せてみました。
アルミパーソナルクッカーの直径は
- Lサイズ:φ135mm
- Sサイズ:φ123mm
Sサイズの直径は12.3cmでHOME&CAMPバーナーの五徳には、斜めになり乗せることはできません。
Lサイズの直径は13.5cmでHOME&CAMPバーナーの五徳にギリギリ乗せることができましたが、少し安定感に不安がありもう少し大きめのクッカーの方が良さそうです。
ボンベの取り付け方法
HOME&CAMPバーナーのボンベを取り付ける器具栓は、マグネットが使用されており、隙間なく装着できる仕組みになっています。
マグネット部分に異物が付着していると、ガス漏れしたり、ボンベが装着できなくなる場合があるので、粘着テープなどで異物を取り除いてください。
のボンベの取り付けと取り外しの手順を紹介します。
<器具栓つまみが「0」を確認>
器具栓つまみが「0」の位置にないと容器装着安全装置によりボンベの装着ができません
<ボンベを水平にスライドさせて器具栓に装着>
器具栓の容器受けガイド凸部と、ボンベの容器ガイド凹部を合わせて水平にスライドさせて、隙間がないように装着させます。
<容器カバーを閉じる>
ボンベからシューっというガス漏れの音やガスの臭いが無いことを確認して容器カバーを閉じます。
<ボンベの取り外し方>
取り付けと反対方向に力を入れ、水平にスライドさせてボンベを取り外しします。
消化直後は本体やボンベが熱くなっているので、十分冷めてからボンベの取り外しをしましょう。
HOME&CAMPバーナーの火力
HOME&CAMPバーナーの器具栓つまみで、3段階に火力は調節できます。
HOME&CAMPバーナーの火力は2100kcal/h、アウトドアで使用する一般的なカセットコンロより若干弱いです。使用者も多く人気のソトのST-310と500mlの水を沸かして火力を比較してみました。
ST-310の火力は2,500kcal/hですが、値段が高いパワーガス使用時の火力なので、ノーマルガス使用で比較してますので若干火力が落ちます。
<HOME&CAMPバーナー>
HOME&CAMPバーナーで500mlの水を沸かしてみました。
強火で沸かして、かかった時間は約2分10。
<ソトST-310>
ソトST-310で500mlの水を沸かして、かかった時間は約3分。
ソトST-310は火力が高くコンパクトで使い勝手がいいバーナーですが、それよりも早く水を沸かすことができたので、キャンプや自宅でカセットコンロとして使用するのに、火力面では問題ないと思います。
HOME&CAMPバーナーの組み立て方
HOME&CAMPバーナーの組み立て方は、公式HPにも載ってますが、コツも踏まえて紹介していきます。
容器カバーの蓋を開けます。
バナーユニットの五徳を引っ張り出す。
バナーユニットの五徳を引っ張り出した状態。
五徳の引き出しが不十分だった場合、本体に当たりバナーユニットを回すことができません。
本体底部にあるロックピンを押しながら、バナーユニットを270°回転させます。
テーブルに置いて作業するより、両手で持ち上げてロックピンを押して回す方が動かしやすいです。バナーユニットが少し動いたらロックピンから指を離しても回るので、テーブルに置いて工程を進めましょう。
バーナーユニットを回します。
270°回すとパチッという音がして、再びロックピンによってバーナーユニットが固定されます。
五徳をゴトクホルダーに接続されるまで広げます。
ゴトクホルダーへの接続は、五徳を広げていけばホルダーに当たるような仕組みで、カチッとはめ込む形ではないです。
五徳を広げたら、カセットボンベをセットしてフタを閉じたら完成です。
HOME&CAMPバーナーの組み立て方の一連の流れ
HOME&CAMPバーナーにバーナーシートは必要?
出典:snowpeak
HOME&CAMPバーナーを木製のテーブルや熱に弱いテーブルで使用する際には、SnowPeekから販売されている輻射熱からテーブルなどを守る保護シート「バーナーシートL」の同時利用がオススメ。
こちらもアウトドア・家庭用と二刀流で使用できる上に、HOME&CAMPバーナー以外のシングルバーナーでも活躍するアイテムなので輻射熱による変色が心配な方は必ず導入しておきましょう。
写真はユニフレームのバーナーシート(小)を使用してます。バーナーシート(小)でもバーナー部分を覆う事ができるので、輻射熱からテーブルを守ることができ、コスト面でも購入しやすい金額です。
HOME&CAMPバーナーの収納に便利なケース
ホーム&キャンプバーナー
出典:snowpeak
HOME&CAMPバーナー本体をギアボックス等に入れた際に、他のギアとの接触などで塗装が剥げたり、損傷から保護するためにあると便利な収納ケース。
スノーピーク(snow peak) から販売されてるHOME&CAMPバーナー専用収納ケースで、取っ手がついており持ち運びにも便利で、専用なのでピッタリフィットできる収納ケース。
100均で買える収納ケース
100均のセリアで買えるHOME&CAMPバーナーの収納ケース。
1.5Lのペットボトルカバーでクッション性もあるのでHOME&CAMPバーナーを傷や衝撃から保護してくれます。
ピッタリ収納できます。
1.5L用なので耐荷重1.5kgあるはずですが、使用してみて100均なので不安があり、持ち運びの際は紐が切れる可能性もあるので、本体を持つようにした方が良いかもしれません。
HOME&CAMPバーナーの満足ポイント
スペックやデザイン、特徴について解説したところで実際にHOME&CAMPバーナーを購入して感じた、メリットの詳細について解説していきましょう。
お気に入りのSnowPeek製品を家でも使える
出典:snowpeak
HOME&CAMPバーナーを購入して良かった点は何といっても、お気に入りのSnowPeek製品を自宅でも利用できる点が挙げられます。
特にキャンプのオフシーズンとなる冬場では、普通のアウトドアグッズはどうしても収納庫に眠りがち。
ですがHOME&CAMPバーナーならオフシーズンになる冬場でも、鍋の火力調整役として大活躍。
大好きなSnowPeek製品をオフシーズンの冬場に使用することにより、暖かくなる季節を待ちわびながら使用する事が可能です。
更に無駄に入り組んだ構造の通常の卓上カセットコンロと違い、ゴトクが飛び出す形状を採用しているため汁こぼれも清掃しやすいのもGOOD。
キャンプ装備が整っていなければ中々アウトドアを楽しめない冬場にこそ、導入を検討したいキャンプギアでしょう。
CB缶ボンベ対応なので利用コストも経済的
HOME&CAMPバーナーは入手が面倒な上、使用コストが高いOD缶を使用するアウトドアバーナーと違い経済面に優れるCB缶ボンベの使用に対応しています。そのため家でも気軽に使用できるコストパフォーマンスの良さもHOME&CAMPバーナーを使用する大きなメリット。
勿論キャンプ時にも、ガス欠時の緊急時は諦めるしかないOD缶対応のバーナーと違い、コンビニなどで簡単に入手できるCB缶ボンベ対応なので、手軽に燃料の補充が可能なのもHOME&CAMPバーナーの優れたメリットでしょう。
CB缶は規格が統一されたため、専用のボンベ以外でも使用可能ですが、万が一の事故の場合は保証対象外となる可能性があるため、純正品の使用をおすすめします。
シングルバーナーでは苦手な弱火の調理が得意
アウトドア用のシングルバーナーが抱えている欠点として、弱火のコントロールが苦手な製品が多いといったデメリットを抱えている製品は珍しくありません。
理由としては外気の影響を受けやすいアウトドアで、風に吹き消されないように出力が高めに設定されているため。そのため鍋や汁物といった弱火での調理を要求される料理では、底が焦げやすいトラブルが課題でした。
そんな悩みもHOME&CAMPバーナーであれば、卓上カセットコンロらしい弱火のコントロールも容易でシングルバーナーでは苦手なグツグツと長時間煮込む調理も難なく行う事が可能。
アウトドアで使用することを想定された火口を採用しているので、通常の卓上カセットコンロとは違い風への耐久度も高めに設計されているのも嬉しいポイントでしょう。
五徳の安定感
HOME&CAMPバーナーの大きな特徴として、自重とCB缶の収納スペースを利用する事により抜群の五徳の安定感を誇る点が挙げられます。
OD缶を使用するシングルバーナーは重心が高い位置に設定される上、五徳も最小限のスペースなので少しぶつかっただけで調理器具をひっくり返してしまうトラブルが多発します。
そんな悩みもHOME&CAMPバーナーであれば、抜群の五徳の安定感により長時間煮込む必要がある調理でも安心して鍋などを設置する事ができます。
特にファミリーキャンプなどの多数の人数で行うアウトドアでは活躍すること間違えなしの商品です。
HOME&CAMPバーナーの残念な点
「ホーム&キャンプバーナー」のメリットについて解説したところで、次に使用していて感じたデメリットについても解説していきます。購入を検討している方へ参考としてお役に立てれば幸いです。
中央が焦げやすい
HOME&CAMPバーナーは野外での風で吹き消されないよう、中央に火が集中する構造が採用されているので、どうしても中央部分の食材が焦げやすい性質を持っています。
アウトドアだけではなく家庭用での使用を想定した場合には、鍋など中央部分に焦げが発生するのは致命的。
ですが別売りのバーナーバットを使用することにより、中央の火を拡散することも可能です。家庭用での使用を想定している場合には、ぜひ一緒に揃えておきたいアイテムでしょう。
小さいクッカーが利用できない
HOME&CAMPバーナーはソロキャンプ用の小さなクッカーは五徳が大きすぎるため利用できない場合があります。こちらもバーナーパットを利用する事により、欠点を解消する事が可能です。
ただし風の影響により飛散する可能性があるため、利用には十分注意を払って使用しましょう。
重量が気になる
HOME&CAMPバーナーは、収納時には大型の水筒サイズで収納できるものの1,4kgの重量を持つため最低限の装備を必要とされるバイクでのキャンプや登山には不向き。
ただし重量が重い分、抜群の安定感を誇るのでファミリーや複数人でのキャンプの使用では活躍すること間違えなし。更に家庭用で使用する時にも抜群の安定感から安心して使用することも可能です。
収納・展開時にはコツが必要
五徳が展開するギミックが魅力のHOME&CAMPバーナーですが、ロックピンを押しながらの収納・展開が若干硬く慣れるまでは素早く行えないのがデメリットとなります。
特に時間に限りがある撤収時には時間の余裕のなさから無理やり収納し、ロックピン周辺の故障に繋がることも。
家族でキャンプを行う場合には、正しい収納方法を知らない子供が取り扱うには難易度の高い構造なので注意が必要です。
HOME&CAMPバーナー使用上の注意点
展開時には必ずロックピンを押して開閉を行う
HOME&CAMPバーナーの展開には、必ずロックピンを押して回転させる必要があるため注意が必要です。展開時には特に分かりづらい項目なので事前に説明書を熟読してからの利用は必須。
スキレットやダッチオーブンなどの鋳鉄製はNG
HOME&CAMPバーナーでは、以下の調理器具の使用を禁止されています。
- ダッチオーブン
- スキレット
- 石板
- 燻製器
理由としては輻射熱が燃料付近まで伝わり、爆発などの事故へ発展する恐れがあるため。
特に大人数で使用する機会の多いダッチオーブンやスキレットは、知らずに使用してしまいがちなので取り扱いには十分注意して使用を行いましょう。
鉄板は使える?
HOME&CAMPバーナーで鉄板の使用はできますが、30cmを超える大きな鉄板では輻射熱により、ボンベが異常加熱し爆発の危険もあるので、注意しましょう。
HOME&CAMPバーナーのまとめ
最後にHOME&CAMPバーナーを実際に使用して感じたメリット・デメリットの詳細をまとめていきましょう。
メリット
- アウトドアのオフシーズンでも、鍋のお供として大活躍
- 燃料はコストが安く入手できるCB缶
- シングルバーナーでは苦手な弱火のコントロールが容易
- 家庭での使用に嬉しい大型ゴトクならではの、抜群の安定感
デメリット
- 中央部分が焦げやすいので、バーナーパットの使用が必須
- 大型ゴトクのため、バーナーパットがなければソロ用の小さなクッカーが利用できない
- 1,4kgの重みのため、バイクへの積載や登山には不向き
- 収納、展開時にはコツが必要
家でも大好きなSnow Peek製品が大活躍するHOME&CAMPバーナーの詳細についてご理解頂けたでしょうか。
特に冬場を迎えると、春まで出番が少なくなるアウトドア製品で冬場の家でも活躍する製品は数少なく永久保証が付与されるSnow Peekならではのアフターサービスを考えると長い目で見れば簡単に元を取る事が出来てしまいます。
そんな冬場の家庭用で鍋のお供に活躍するHOME&CAMPバーナー。
家と趣味を両立した製品をお求めの方は、是非購入を検討してみては如何でしょうか。