DDタープの張り方は種類が豊富で、キャンプ場の地形や気候に合わせ臨機応変に張り方を変化できるのが人気の秘密です。
ソロキャンプや複数人でのキャンプといった応用も可能で、アレンジやバリエーションが豊富な万能タープです。
当記事では、そんなDDタープの張り方を種類別に紹介していきます。
DDタープとは?
DDタープは「DD・Hammocks」社から販売されているアウトドアタープで、3000mmの防水性能を誇るテントも顔負けの高い耐水性が魅力の万能タープです。
従来のタープと大きく異なる点は、形状を柔軟に変更可能な機能性。キャンプ系YouTubeヒロシさんを始めとしたベテランキャンパーも愛用しており、立体的に変化が可能なテント要らずの設営が可能なので、タープ泊もできちゃいます。
DDタープの張り方アレンジバリエーションは無数に存在
DDタープには「ループ」と呼ばれるパーツが19個も存在しています。一般的なタープと比較するとその数の多さは一目瞭然です。
このループ部分にポールを差したりロープを括り付けることでアレンジバリエーションが豊富に生まれるため、キャンパー間では「DDタープのアレンジは無数!」と言われています。
張り方のアレンジが豊富にあることで、混雑しているキャンプ場ではプライベートを確保する張り方にしたり、雨や風といった天候に合わせて張り方を変えることで雨風の侵入を押さえることができますね。
張り方によってはテントのようにして使えたり、タープに限らずキャンプ道具の中でもここまで汎用性が高いアイテムは非常に珍しいです。
簡単でおすすめなDDタープの張り方11選
張り方のアレンジバリエーションが豊富なDDタープですが、中でも簡単にできておすすめの張り方を11種類紹介します。
紹介するDDタープの張り方は
※張り方の名前をクリックすれば気になる張り方にジャンプできます。
です。どれも難しそうな名前が付いていますが、張り方はシンプルで簡単。初めてDDタープを張る方でも簡単にできますよ。
それぞれどんな目的で張るのがおすすめなのかはもちろん、メリットやデメリットも紹介するのでぜひ自分のキャンプスタイルに合う張り方を探してみてくださいね。
DDタープの張り方①ステルス張り
設営の難易度 | 風に強い | ||
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フルクローズ | できない | 広さ | 狭い |
ステルス張りの特徴
戦闘機のステルス機のような形状している事から、名付けられた張り方である「ステルス張り」。
ステルス張りに最低限必要な道具は「ポール1本」「ペグ7本」「張り綱3本」で設営が可能です。
戦闘機やシェルターを思い立たすような風への抵抗が見ただけでも少なそうな外観で、強風や雨などの悪天候時に強い特徴を持っています。
悪環境でのタープ泊に
テントのように外部環境に晒され難い形状をしているので、気温の変動が激しい季節でも適用できる形状なのもGOOD。
見た目もクールで、プライバシーを確保できる利便性から人気の張り方の一つとしてDDタープユーザーに愛用されている張り方です。
弱点は若干構造上複雑な理由から、状況によって形を変形できないといったデメリットを持っています。
真ん中のポールはデメリット?
中央にポールが実施するワンポールテントと同じ設計になるため、内部環境で中央にボールがある状態が気に入らない方には不向きの張り方になります。
ただし見た目に反して設計自体は非常に簡単なので、DDタープ初心者でも挑戦しやすく利用機会の多い鉄板の張り方です。
DDタープの張り方②ダイヤモンド張り
設営の難易度 | 風に強い | ||
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フルクローズ | できない | 広さ | 広い |
ダイヤモンド張りの特徴
初心者でも比較的簡単に張りやすい、鉄板のDDタープの張り方の一つが「ダイヤモンド張り」と呼ばれる設営方法です。
ダイヤモンド張りで最低限必要な道具は「ボール1本」「ペグ6本」「張り綱2本」で設営できます。
ダイヤモンド張り最大のメリットは設営が簡単にできる点で、DDタープを使い慣れた方であれば5分もかからずに設営を行ってしまうほどです。
開口部が広いのはデメリット?
デメリットとしては、片側がおもいっきり内部まで露出してしまうためプライバシーの確保がテントサイトによっては難しい点が挙げられます。
また急な雨風にも弱く、外部の気候環境をモロに内部まで影響を受けてしまう張り方なので、夜間でも気温が安定している夏場以外は寒さで寝る事ができなくなる可能性も秘めているので注意が必要です。
焚き火には高さがあるので安心
さらに風の強い日には、風の影響を強く受ける形状でもあるので強風が予想される日には避けた方が無難な張り方でもあるので風の強いテントサイトには不向き。
ただし出入り口が最も開放的な形状なので、寝床のそばで焚き火を行うのにも理想的な張り方です。
DDタープの張り方③ビークフライ
設営の難易度 | 風に強い | ||
---|---|---|---|
フルクローズ | できる | 広さ | 狭い |
ビークフライの特徴
寝床のそばで焚き火を味わい尽くしたい方におすすめのDDタープの形状が「ピークフライ」です。
「ポール2本」「ペグ5本」「ガイドロープ2本以上」で設営が可能。
開放度が抜群なオープンスタイル、プライバシーを守れるフルクローズに対応でき、見た目も非常にかっこ良いのが特徴です。
ブッシュクラフトに最適
住居性を保ちながらも、野外へ露出した形状なのであえて焚き火を楽しむブッシュクラフトなどにはもってこいの形状です。
デメリットは?
デメリットとしては他の張り方に比べると綺麗になるために若干調節が必要なので、事前練習が必要になる点でしょう。
また、サイズによってはクローズした時の居住空間が狭いので冬キャンプなど荷物が多い時期や開口部が広いことで雨や風が強い日には不向きな張り方になります。
DDタープの張り方④パスファインダー
設営の難易度 | 風に強い | ||
---|---|---|---|
フルクローズ | できる | 広さ | 狭い |
パスファインダーの特徴
パスファインダーはは完全に締め切った状態にできるため気温の変化に最も強いとされている張り方です。
パスファインダーに最低限必要な道具は「ポール2本」「ペグ8本」「張り綱4本」で設営可能です。
フルクローズと呼ばれる、完全に締め切ったにできるのでプライバシーの確保ができます。
さらに外部の気候にも影響を受け辛い形状なので、気温の差が激しい環境にも向いている設営方法です。
フルクローズ可能
フルクローズ可能でありながら出入り口の開け閉めが容易なので、焚火にも向いている。
暖を取りながら夜を過ごしたい場合に最も理想的な形状とされています。
弱点としてはコンパクトな形状となり、若干内部スペースの余裕がない事がデメリットと言えます。
DDタープ張り方⑤アディロンダック
設営の難易度 | 風に強い | ||
---|---|---|---|
フルクローズ | できない | 広さ | 広い |
アディロンダックの特徴
居住空間が広く日陰ができやすいアディロンダック。開口部が広く高さがあるので立ったままでも出入りがしやすいのが特徴です。
3×3のサイズでも椅子に座って頭があたることはありません。林間エリアではリッジラインを張ればポール不要で張ることができます。
ポールは2本とペグ9本と張り綱5本で設営できます。
簡易的に立てるのであればヘ張り綱とペグは減らすことが可能です。
デメリット
大きく広い開口部は風を逃がすことができないので風の強い日には崩壊する可能性があります。
悪天候時は注意が必要です。
DDタープ張り方⑥野営Aフレーム
設営の難易度 | 風に強い | ||
---|---|---|---|
フルクローズ | できる | 広さ | 広い |
野営Aフレーム特徴
広々とした内部と後方のプライバシーの確保が可能な万能スタイルの張り方です。
この張り方は「ポール4本」「ペグ10本」「張り綱8本」で設営が可能です。
Aフレーム最大の魅力は広々とした空間で、デッドスペースが少ないため無駄のない内部を実現することが可能。
ポールの高さでクローズやフルクローズに対応
冬は風や冷気を防げるフルクローズ設営ができます。
3×3ではやや狭く感じるかもしれませんが雨風を防ぐことができます。
夏はオープンのままでも寝ることはできますがプライバシーの確保が必要ならば風を通すクローズの張り方もお勧めです。
DDタープ張り方⑦マンタフライ
設営の難易度 | 風に強い | ||
---|---|---|---|
フルクローズ | できる | 広さ | 広い |
マンタフライの特徴
フルクローズできオープン時には広い活動スペースが確保できるマンタフライ。
こちらは埜營堂さん考案のオリジナルな張り方です。
名前の由来は見た目がマンタに似ていることからマンタフライと命名されたそうです。
遮蔽度が高く実用的な張り方でフィールドで見かけることも増えてきました。
フルクローズも可能
マンタフライはフルクローズも可能です。
4×4で張ることをベースに考えられていますのでフルクローズしてもコットが置けるほどの空間があります。
DDタープ張り方⑧ピラミッド張り
設営の難易度 | 風に強い | ||
---|---|---|---|
フルクローズ | できる | 広さ | やや狭い |
ピラミッド張りの特徴
ピラミッド張りはとても簡単な張り方です。
使用するポールやペグは少なく(ポール1本・ペグ6本)で設営可能です。
基本的にはフルクローズでの使用がおすすめです。
フルクローズでも広い空間
ピラミッド張りのフルクローズは気密性が高く風の影響を受けにくいので冬の寒さを防いでくれる張り方です。
コットを置くスペースもあるのでタープ内は快適なスペースが確保できます。
フルクローズは出入りがしづらいのが難点です。
デメリット
オープンでの使用はポールの先端とタープが滑りますので滑りにくい素材のものを挟むと良いです。
また、ポールの先端部分がタープに負担をかけるので破損しないように気を付けましょう。
DDタープ張り方⑨Cフライ
設営の難易度 | 風に強い | ||
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フルクローズ | できない | 広さ | 広い |
Cフライの特徴
ポールを使った張り方もできますが林間であればリッジラインを使ってシンプルな居住空間がつくれます。
タープ自体の大きさが生かせる張り方である程度の雨風を防げます。
一人が寝れるくらいのフロアができるのでシートがなくても大丈夫です。
ポール2本・ペグ6本・張り綱6本で張ることができます。
林間でリッジラインを張ればポールなしでも張れるので軽量キャンプにおすすめです!
デメリット
かなりオープンな張り方なのでプライバシーの確保や寒さ対策には不向きな張り方です。
DDタープ張り方⑩パップテント張り
設営の難易度 | 風に強い | ||
---|---|---|---|
フルクローズ | できる | 広さ | やや狭い |
パップテント張りの特徴
DDタープのレクタタープのXLで張れる名前の通りパップテントの形状をした張り方です。
パップテント張りの前を跳ね上げると間口が広く屋根が確保できるので多少の悪天候でもオープンの状態で過ごせます。
タープ本体とペグ14本・張り綱6本・ポール4本が必要となります。
コットもぴったり入るのであると快適なソロキャンプが可能です。
フルクローズは気密性が高い
フルクローズは気密性が高いので冬でも外気の冷気の侵入を防げます。
デメリットは?
張り方が難しいので慣れるまでは時間がかかるかもしれません。
DDタープ張り方⑪Aフレーム・ファミリー・グループなど複数人用
DDタープはソロキャンプや野営での使用だけではなくファミリーやグループキャンプにおいても活躍します。
防水性や遮光性が高いので雨対策や日陰つくりに最適です。
Aフレーム
2メートル程度のポールとペグ・張り綱が8本づつあればオープンなAフレームが張れます。
デイキャンプでのBBQなどに使えます。
Aフレーム~タトンカ風張り
ポールを増やせばタトンカ張り風な張り方ができ立っていどうしてもタープが頭に当たることはありません。
ウイングタープ風
Aフレームをアレンジしてポールと接続する箇所をタープの角にすることでウイングタープのような張り方も楽しめます。
DDタープを張るために必要な道具(ギア)
アレンジが無限に楽しめるDDタープですが、初めてDDタープを使う方の多くは「自分がしたいスタイルの必要な道具が分からない…」という悩みに直面します。必要な道具はいたってシンプルで
- タープ本体
- ポール
- ペグ
- ガイロープ
の4種類になります。
最後に必要な道具を一緒にチェックして、DDタープをカッコよく張る準備をしていきましょう。
DDタープ
まずは本体が欠かせません。DDタープといってもサイズ展開が7種類もあり正方形や長方形といった形も異なってくるので、どんな張り方がしたいのかで用意するDDタープが違います。
購入前にしっかりサイズ感やアレンジ方法などを確認して準備しましょう。
ポール
次に必要なのがポール関係となります。
3m×3のDDタープは150cm前後のメインポールが必要となりますが、タープのサイズによって3.5m×3.5mならメインポールは175cm前後、4m×4mなら200cm前後といったように適した長さが変わってきます。
「どの長さが合うか分からない」という方はロゴスから出ているシステムロックポール230cmがおすすめです!こちらは長さが90~230cmまで5cmきざみで調節できるので、様々な張り方に対応してくれますよ。ポールエンド付きで生地を傷めないのも嬉しいポイントです。
サブポールに関してはメインポールより高ければ基本的に問題はないので、メインポールの長さを変える場合はサブポールも高いものを用意してくださいね。
ペグ
DDタープのループに結んだガイロープを固定するのがペグの役割です。
DDタープを購入するとペグは付属品として付いてきますが、付属のペグだと地面の状況によっては強度が足りなかったり、風が強い場合に深く打ち込むことができなかったりと心配が残ります。
頑丈で深く打ち込める30cmくらいの長さの鉄製のペグだとタープをしっかり固定することができますよ。
ガイロープ
こちらもDDタープに付属してはいますが、張り方によっては長さや本数が足りない恐れがあります。
自在金具の付いた3.5m以上の長さのあるガイロープを用意しておくと、張り方のアレンジも幅広く楽しめますし、タープをピンッとカッコよく張ることができますよ。
DDタープの張り方のまとめ
DDタープは、張り方の種類が豊富でアレンジもできるので、臨機応変に形状が変化可能で応用性抜群のタープ。
通常のテントよりも更にコンパクトな形状で持ち運びが可能なので、最低限の積載量でキャンプを楽しむことができます。
ソロキャンプを好む方で現状の使用しているテントに満足いかない方々は、張り方を覚えて素早い設営が可能な「DDタープ」を検討してみては如何でしょうか。