寒い時期にキャンプをするなら、食事はやっぱり鍋がイチバン!クッカーで作るのもいいですが、どうせならもう少し、鍋の雰囲気が出る調理器具で作りたいですね。
そこで今回は、ユニフレームから2021年に発売された新製品「焚き火鍋 18cm」をご紹介!ソロキャンプでの鍋料理におすすめしたい、魅力的なアイテムです。
各部の仕様や使い勝手をレビューし、その魅力をお伝えします。
ユニフレーム「焚き火鍋」とは?
ユニフレームの焚き火鍋は、その名のとおり焚き火で使いやすい鍋です。本体に備わったツルを利用して、吊り下げられるのがこの焚き火鍋の面白いところ。本体のサイズに対してツルが太めに作られており、不安感なく使用できます。
ブッシュクラフトに興味があれば、トライポッドを自作して料理をするのもおすすめです。もちろん、焚き火台のゴトクに乗せて料理することもできます。
昔ながらの鉄鍋の雰囲気を味わいつつ、サビを気にせず気軽に使える。それがユニフレームの焚き火鍋が持つ魅力です。
ユニフレーム焚き火鍋18cmの外観やスペック
サイズ | 直径18×高さ8cm |
---|---|
重量 | 540g |
満水容量 | 1.7ℓ |
素材 | 本体・ツル/ステンレス、フタ/天然木 |
本体
本体は厚みのあるステンレス素材なので耐久性があり、アルミ製クッカーのように凹む心配も少なくハードに使え、基本的に錆びることがありません。
焚き火鍋本体の高さは8cmとコンパクトですが、鍋底からツルまでが21cmと高さがあるので、トライポットやアイアンハンガーなどで吊るして使用する場合は、高さが必要です。
焚き火鍋は段差がある「すり鉢の形状」をしており、外寸は21cmと男性の手を広げたぐらいの大きさがあり、木蓋がハマる段差の部分の幅は18cmと見た目より小さい印象です。
吊るす以外でも、鍋底の平らな部分が14cmあるので焼網やゴトクの上でも安定して調理でき、調理後はテーブルの上や鍋敷きにも置けるので、炊きすぎて水分が無くなったり、雑炊も焦げないように温度調節することができます。
ツル
ツルは焚き火鍋と金具で固定されているので、取り外しはできませんが、硬めの取り付けなので、使いやすい位置で固定でき、パタンと倒れることはありません。
ツルは一周さす事もできますが、収納時は斜め下あたりにツルを持ってくると、コンパクトに収納できます。
ツルは太くて頑丈にできており、中央にくぼみがあるので、鍋の重心がズレてこぼれてしまう事がないので、熱々の鍋料理を安心して調理できます。
木蓋
焚き火鍋付属のフタは、天然木から作られたもので、天然素材ならではの味があります。「UNIFLAME」の刻印があり、見た目も風合いがありいい感じです。
木蓋は焚き火鍋本体より少し小さめのサイズで、落とし蓋のような役割をしてくれます。落とし蓋の役割として、沸騰すると煮汁が蓋にぶつかって対流が生まれ、食材にムラなく煮汁がいきわたることで、全体に味をしみ込ませてくれます。
落とし蓋がない場合、煮汁に浸った下部分しか煮えないので、味にムラができたり、何度もかき混ぜる必要があり、食材が崩れやすくなります。
焚き火鍋で鍋料理をするときはかき混ぜる必要がなく、出来上がりの見た目や味も全体に浸み込むので、よく考えられた蓋です。
満水容量
焚き火鍋18cmの満水容量は1.7ℓとかなりの量が入る印象ですが、満杯で使用すると沸騰時には溢れてしまい、焚き火台やガスコンロが水で濡れて火が消えてしまいます。
2人前に当たる1Lの水を焚き火鍋に入れると、木蓋がハマる段差以上の水分量になるので、1L程度の水を沸かすことができますが、蓋を使用して調理する場合は、煮汁が溢れてしまうので、1人前~1.5人前の容量が実用的な水分量です。
ユニフレーム焚き火鍋18cmで鍋料理
焚き火鍋18cmでスーパーで販売してる1人前鍋セットを調理します。
1人前の鍋セットを入れた時のサイズ感。
食材が入る余裕があるので、カット野菜を半分ぐらい足したらちょうどいいぐらい。
底面がフラットになっているのでHOME&CAMPバーナーなどのカセットコンロのゴトクの上でも調理できます。
HOME&CAMPバーナーのゴトクではギリギリなので、少し安定性に不安があります。カセットコンロで使用する場合はゴトクの適応サイズに注意が必要です。
沸騰した煮汁が木蓋に当たって対流が生まれるので、全体にまんべんなく味が浸み込みます。
フタが木製なので素手で持っても熱くないです。ツルもカセットコンロなら焚き火のように炎に包まれないので、熱くならずに素手で持つことができます。
メーカーは鍋つかみ使用が推奨されています。熱くなる可能性もあるので自己責任で。
一度もかき混ぜることなく完成です。スーパーの1人前の鍋セットなら2人前までなら調理できるサイズ感です。
ユニフレーム焚き火鍋18cmで袋ラーメンを調理
焚き火鍋18cmを使って袋ラーメンを調理してみましたが、麺を割ったりする必要がなくスッポリ入り、長い麵のまま食べれるので短くなった麺のような食べづらさがないのは、うれしいポイント。
出来上がりも1人前でちょうどいいサイズ感なので、飲んだ後の〆のラーメン用としても使えます。
2人前作る場合は1Lの水が必要になるので、こぼれないように火力を調節することで、2人前までなら調理可能です。
ユニフレームの焚き火鍋18cmを焚き火台に置いたサイズ感
焚き火鍋18cmとソロサイズの焚き火台とのサイズ感を見ていきましょう。
焚き火鍋は「焚き火ベースsolo」と相性抜群
焚き火鍋は、2021年9月に発売されたばかりの新製品「焚き火ベースsolo」との相性が抜群です。焚き火ベースsoloは、トライポッドなどがなくても鍋を吊り下げられる焚き火台で、サイズ感も18cmの焚き火鍋にピッタリで、このうえなく快適に鍋料理を楽しめます。
「ファイアグリルsolo」や「薪グリルsolo」にもジャストなサイズ
焚き火鍋を吊り下げて使いたいなら、焚き火ベースsoloとの組みあわせがベストですが、ゴトクに置いた状態で料理をしたいなら、「ファイアグリルsolo」や「薪グリルsolo」との相性も最高です。いずれの焚き火台も、ゴトクにちょうど良くセットできるサイズ。まるで専用品であるかのように、綺麗におさまります。
社外品の焚き火台とのサイズ感は?
焚き火鍋18cmとピコグリルのサイズ感。
焚き火鍋18cmとTABIのサイズ感。
焚き火鍋18cmと男前ファイアグリルのサイズ感。
焚き火鍋18cmとファイアーボックスのサイズ感。
焚き火鍋18cmとB-6君のサイズ感。
焚き火鍋18cmと秘密のグリルちゃんのサイズ感。
ユニフレームの焚き火鍋は自宅のIHで使える?
焚き火鍋をご自宅でも使い方にとって気になるのは、IHで使えるか?ですが、実際にIHでお湯を沸かして試してみました。
焚き火鍋本体には磁石がくっつくので、IHでも問題なくお湯が沸かせることができ、ご自宅でも焚き火鍋を使って湯豆腐や鍋料理をつまみに晩酌を楽しむことができます。
IHの鍋底適応サイズによっては反応しない可能性もあります。
ユニフレームの焚き火鍋で炊飯はできる?
ユニフレームの焚き火鍋で炊飯する場合、蒸気で木蓋が浮いてしまい圧力が逃げてしまうので、ふっくらとした美味しいご飯を炊くことは難しく、木蓋の上に重しを置く工夫が必要です。
もともと、ステンレス製鍋での炊飯は熱伝導率が悪いので、炊きむらができたり、焦げ付きやすい特徴があり、あまり炊飯に向いていないので、他に炊飯できるクッカーがあるのなら、焚き火鍋での炊飯はおすすめしません。
ユニフレームの焚き火鍋の気になる点やデメリット
木蓋が乾きにくい
通常のアウトドア用のクッカーの蓋は金属素材なので、乾かす作業はタオルなどで拭けば簡単ですが、焚き火鍋の蓋は木製で、拭いても蓋が水分を吸っているので、十分な乾燥をしないで収納するとカビが発生してしまいます。普段のクッカーのように洗って乾かしてすぐにギアボックスに収納という作業に、十分乾かす一手間が必要になります。
収納袋がついていない
焚き火鍋を焚き火で使用した場合、鍋全体が黒いススまみれになってしまい、軽く触れるだけでも手が真っ黒になってしまうぐらい、他のギアも同様に汚してしまうので、収納袋は必須になりますが、焚き火鍋には収納袋が付属してないので、別途用意する必要があります。
ユニフレームが推奨してる収納袋は、ダッチトート8インチですが、若干大きめなので他のギアと一緒に収納する使い方をおすすめします。
スタッキングしにくいのでかさばる
焚き火鍋はスタッキングしにくい形状なので、収納や運搬時には少々かさばります。他のギアとのシンデレラフィットは難しいので、鍋の食材や調味料、袋のラーメン、シェラカップや食器など細かいアイテムをまとめてスタッキングする使い方が適しています。
ユニフレーム焚き火鍋の「18cm」と「26cm」のサイズ比較
ユニフレームの焚き火鍋のサイズは2種類。18cmと26cmの2つです。
それぞれのスペックは以下の通り。
焚き火鍋 18cm | 焚き火鍋 26cm | |
---|---|---|
サイズ | 直径18×高さ8cm | 直径26×高さ12cm |
重量 | 540g | 950g |
満水容量 | 1.7ℓ | 4.5ℓ |
素材 | 本体・ツル:ステンレス/フタ:天然木 |
サイズの違い
どちらを選ぶかは、一緒に食事をする人数や、使用している焚き火台のサイズ次第ですが、18cmのモデルは小型の焚き火台での使用に適しています。
いっぽう26cmのモデルは、ファミリーキャンプ向きで、大きめの焚き火台での使用に適しています。ソロキャンプ用の焚き火台では、サイズが大きくゴトクに乗せられない可能性があるため購入前にサイズを確認しましょう。
重量の違い
18cmの焚き火鍋の重量は540g。26cmのモデルの重量が950gであり、その半分ほどしかないことがわかります。鍋自体が軽いと持ち運びにおいて有利であるほか、焚き火台やトライポッドに負荷がかからないというメリットもあります。
どっちのサイズがおすすめ?
トライポットを使用する場合でも、「大は小を兼ねる」ということで大きめの鍋を購入する方もいますが、必要以上に大きい鍋は運搬や取り回しに不都合が出るものなので、ソロキャンプが中心であれば、18cmの焚き火鍋がおすすめです。
ファミリーキャンプの場合でも、18cmの焚き火鍋を2つ使用して、2種類の味を楽しむといった使い方もアリですが、4人程度なら26cmがおすすめです。
まとめ
普通のクッカーで料理をするよりも、男前な雰囲気を楽しめるユニフレームの焚き火鍋。吊るして使用できる昔ながらのスタイルと、ステンレス製ならではの使い勝手の良さが魅力です。
トライポッドを持っている方、ブッシュクラフトでトライポッドを自作したい方、ユニフレームが販売するソロキャンプ用の焚き火台を持っている方。
そのような方にはとくに、焚き火鍋 18cmがおすすめです。寒い季節のキャンプで、焚き火で暖まりながら美味しい鍋料理を楽しめます。