チタン箸はアウトドア用のカトラリーとして、非常に優秀なアイテムです。木製の箸とちがって汚れがつきにくく、ステンレス製の箸よりもずっと軽量。そのほかにも、チタン製ならではのメリットをたくさん持っています。
しかし、チタン製の箸には「高価であること」以外にも、いくつかのデメリットが存在します。チタン箸が欲しいと考えている方は、それらのデメリットを知ったうえで購入しないと後悔する可能性も・・・。
そうならないために、この記事で解説している「チタン箸のメリット・デメリット」をしっかりチェックしておきましょう!
さらに記事後半では、おすすめのチタン箸を10個ご紹介しています。チタン箸の購入を検討している方はそちらもあわせてご覧ください。高品質な日本製の製品や、持ち運びに便利な分割タイプの製品もピックアップしています。
チタン箸はアウトドアにも最適
チタン箸は木製の箸とちがい、水分を吸収せず汚れも定着しません。使用後はサッとひと拭きするだけで綺麗になります。そのため、水が手に入りにくい状況でも、清潔な状態を保つことが可能です。
また、アウトドアでは割り箸を使用する方も多いですが、それでは当然ゴミが発生してしまいます。そして使い捨てなだけに、食事の回数分の割り箸を用意しておかなくてはなりません。
その点、ひとつ持っていれば何度でも使えるチタン箸は、ゴミが発生しないうえに、荷物を少なくするのにも役立ちます。数日間にわたるキャンプにおいては、そのメリットがかなり大きく感じられるはずです。
チタン箸のメリット・デメリット
すでにチタン箸のメリットをいくつかお伝えしましたが、まだそれだけではありません。そして冒頭でも触れたとおり、デメリットもあります。
メリットとデメリットの両方を知り、自分にはチタン箸が向いているかどうかを考えてみてください。
チタン箸のメリット
- ニオイや汚れがつきにくい
- 一生使えるほどの耐久性がある
- 金属臭がなく食材の味をそこなわない
- 金属アレルギーが出にくい
- ステンレスより軽量
アウトドアでの使用において、箸にニオイや汚れがつきにくいのは非常に大きなメリットです。すでにお伝えしたとおり、水が使えない状況でもサッとひと拭きするだけで綺麗になります。
耐久性にも優れており、落としたり踏んでしまったりしても破損することはまずありません。その信頼性の高さもチタン箸のメリットです。
そしてチタン製の箸がステンレス製の箸より優れているのが、「金属臭がないこと」、「金属アレルギーが出にくいこと」、「ステンレスより軽量であること」の3つ。
また、チタンは一般的にでまわっている金属のなかで、もっとも金属アレルギーが起こりにくいとされています。そのため金属アレルギーに悩んでいる方は、ステンレス製よりもチタン製がおすすめです。
チタン箸のデメリット
- 値段が高い
- 木製の箸よりすべりやすいものがある
- 食器とぶつかるとカチャカチャと音が鳴る
チタンは金属のなかでも高級な素材であるため、どうしても価格が高くなってしまいます。ステンレス箸は100均でも手に入りますが、チタン箸は安いものでも1000円ほど。しかし、いちど購入すれば一生ものなので、長い目で見ると得である可能性が高くなります。
木製の箸とくらべて、つかんだ料理がすべりやすい製品があることもデメリットのひとつです。このデメリットはステンレス箸でも同様ですが、人によってはストレスを感じるかもしれません。そのいっぽう、表面がなめらかなので口当たりがいいという良い面もあります。
また、クッカーや陶器製の皿で食事をするとき、カチャカチャと音が鳴りやすいというデメリットも存在します。これがどうしても気になる方は、樹脂や木で作られている食器を使用するか、先端が木で作られている箸を選びましょう。
以上のようにチタン箸にはデメリットもあります。しかし、これらのデメリットがそれほど気にならないという方にとって、チタン箸はとても便利でおすすめできるアイテムです。
チタン箸は熱い?
チタンはアルミやステンレスより、熱伝導率が低いという性質があります。この性質により、熱い食材をつかんでも、手もとが熱くなりません。バーベキューや鉄板料理など、箸を熱源の近くで使用する場合でも火傷をしにくいのは、ステンレス箸に勝るメリットです。
熱伝導率が低いということは手の体温が奪われにくいということでもあり、寒い時期でも冷たさを感じにくいという特徴もあります。時期を問わず、また使い方を問わず快適に使用できるのが、チタン箸の優秀なところです。
アウトドアで使用するチタン箸の選び方
チタン箸をアウトドアで使用する際に注意する選び方のポイントを紹介します。
重さや長さ
男性向け23cm、男女兼用22.5cm、女性向け21.5cm前後が一般的に使いやすいと言われてる長さですが、手のひらに合わせた箸を選びましょう。
チタンは軽量ですが40g前後の箸もあるので、重さが気になる方や軽量さを求める方は、中空構造のチタン箸がおすすめです。
持ち運びのしやすさ
アウトドアで使用するマイ箸は持ち運びのしやすさも重要です。
荷物を最小限に抑えたいバックパックキャンプや登山では、チタン箸は軽量なのでそれだけでも携帯性に優れていますが、さらにコンパクト性を求めるなら、接続の手間はいりますが分割式の折りたたみタイプなら荷物を最小限に抑えることができます。
アウトドアで2泊3泊する方でも、チタン箸ならさっと一拭きすれば汚れが落ちやすいのも衛生面での持ち運びのしやすさは安心ですね。
形状も選ぶポイントの一つ
アウトドアでは地面が平らでない状況もあるので、テーブルがあっても端が転がりやすく、箸の置き方にもよりますが地面に落ちてしまうこともあります。
置き方に注意するのがストレスに感じる方は、四角や六角箸を選ぶと転がる心配も少ないです。
チタン箸は焼き入れも可能
チタン製品は焼き入れで熱を加えることで、表面の酸化被膜の厚みが変化することで光が屈折し、美しいチタンブルー(青や紫色)に変化します。
自己責任になりますが、チタン箸の見た目はステンレスと変わらないので、オリジナル感を出すにはいいかもしれませんね。
手の油や汚れなどが付着した状態だと、焼きむらができてしまうので、綺麗に洗ってから焼き入れをすることをおすすめします。
アウトドアにおすすめのチタン箸
ここまでチタン箸のメリット・デメリットなどを中心にお伝えしてきましたが、ここからはおすすめのチタン箸をご紹介します。
滑り止め加工の有無や、付属するケースなどのちがいにも注目しましょう。
TITECOUGO 純チタン角箸
サイズ | 長さ23×太さ0.7cm |
---|---|
重量 | 19g |
純度99.8%の純チタンで作られている箸。1000円ほどで購入できるコストパフォーマンス抜群の製品です。断面形状が一般的な四角形なので、テーブルの上で転がりにくく、どなたでも違和感なく使用できます。
先端にすべり止めの溝が掘られているので料理をしっかりつかむことができ、麺類を食べるときもストレスフリー。持ち手側に刻まれた溝がすべり止めとして機能しつつ、デザイン的にもいいアクセントをくわえています。
Boundless Voyage キャンピングチタン箸
サイズ | 長さ22.5cm |
---|---|
重量 | 12.5g |
中空構造の採用により、12.5gという軽さを実現しているチタン箸。必要最低限のすべり止め加工がほどこされた、きわめてシンプルなデザインも特徴です。こちらも1000円ほどで購入できる製品で、丸タイプと角タイプから選択できます。
このチタン箸を販売しているBoundless Voyageは、低価格ながらも優秀なチタン製品を取りそろえている人気メーカーです。「できるだけ安くて、信頼できるメーカーの製品がほしい!」という方は、こちらの製品をおすすめします。
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) チタン製 箸-HASHI-
サイズ | 長さ23cm |
---|---|
重量 | 47g |
収納ケース | 幅1.9×長さ25.2×厚さ1.4cm |
チタン箸とアルミケースのセット商品。セット商品としては破格ともいえる安さですが、キャプテンスタッグの製品なので品質のよさは折り紙つきです。のちのち箸を買い替えることになっても、ケースをそのまま使い続けることができます。
また、断面が丸いタイプの箸なので、とても持ちやすいことも特徴。いっぽう、テーブルの上で転がりやすいというデメリットもあるので、箸置きと一緒に使用するのがおすすめです。
ツインズスタジオ(TWINZ Studio)チタン製箸
サイズ | 長さ23×太さ0.7cm |
---|---|
重量 | 8g |
クラウドファンディングサイト「Makuake」で誕生したチタン箸。目標金額10万円に対し、750万円近くのお金が集まった大注目の製品です。1本あたりの重量がわずか4gと、驚異的なほど軽量に作られています。
航空機に使用されるグレードのチタン素材を使用しており、超軽量でありながら高耐久性。箸の先端にはすべり止め加工がほどこされているので、大豆のような小さな食材もしっかりつかむことができます。収納ケースの素材には、通気性に優れる天然のリネンを使用。
日本製の国産チタン箸のおすすめ
続いてご紹介するのは、高品質な日本製のチタン箸。価格は高めですが、すぐれた工作精度と品質管理で作られているので、道具に強いこだわりを持っている方におすすめです。プレゼントとしてもよろこばれます。
スノーピーク(snow peak) チタン先細箸
サイズ | 長さ20×太さ0.5cm |
---|---|
重量 | 22g |
大人気アウトドアブランド、スノーピークが販売する日本製のチタン箸。加工がむずかしいチタン合金を素材とし、冷間鍛造技術という製法で作られている製品です。ほかのチタン箸より先端が細いため繊細な操作ができ、口に入れたときも邪魔に感じません。
スノーピークらしいスタイリッシュなデザインも印象的です。すべり止めの溝が彫られていないプレーンな形状で、接合部も綺麗に処理済み。ブランドロゴがあしらわれたポリエステル製の収納ケースは、大切な箸を衝撃からガードしてくれます。
カツキ眼鏡 福井かつき箸
サイズ | 長さ22.5×太さ0.5cm |
---|---|
重量 | 30g |
「世界三大眼鏡産地」のひとつに名をつらねる、福井県鯖江(さばえ)市。そこで眼鏡の生産をしている「カツキ眼鏡」が作り上げたチタン箸です。スノーピークの製品と同様に、先端が細く作られています。
多くの人にとってなじみのある角箸タイプで、テーブルの上で転がりにくいためアウトドアでの使用にも最適。表面にはつや消し加工がほどこされており、とてもクールで上品な雰囲気があります。アウトドア用としても、家庭用としても非常におすすめです。
RX (REALIX) 純チタン製高級マイ箸
サイズ | 長さ21.5×太さ0.7cm |
---|---|
重量 | 37g |
おもわず目を奪われてしまうほど鮮やかなカラーリングが印象的。この色は塗装ではなく、「陽極酸化処理」という電気を利用した加工によるもの。そのため塗装はげのようなことは起こらず、いつまでも綺麗な発色のまま使用できます。
この製品の特徴は、先端の太さが2mmとかなり細く作られていること、そして丸箸の両面をカットした特殊な形状であることです。小さな食材もしっかりつかむことができるうえ、テーブル上で転がらないので快適に使用できます。
折りたたみ分割タイプのチタン箸
最後にご紹介するのは、分割タイプのチタン箸。チタン製+分割タイプとなると選択肢は少ないですが、コンパクトに持ち運びたい方はこちらから選ぶことをおすすめします。
村の鍛冶屋 ワンタッチ チタン箸
使用時サイズ | 長さ20.5×太さ0.7cm |
---|---|
収納時サイズ | 長さ13×太さ0.7cm |
重量 | 42g |
チタンとステンレスの2つの素材から作られた分割タイプの箸。先端部分にチタン、持ち手の部分にステンレスが使用されています。先端側のみ六角形に成形されているので食材がすべらず、持ち手側は丸くなっているので使い心地も良好。
組み立てはねじ込み式ではなく、ワンタッチ式であることも特徴です。簡単・スピーディーに組み立て・分解ができます。箸が転がるのを防ぐための工夫もされており、かなり実用的。少々重いのがネックですが、デザイン性・実用性ともにハイレベルな一品です。
TITANER ポータブル折りたたみ式チタン箸
使用時サイズ | 長さ21.4cm |
---|---|
収納時サイズ | 11.5cm |
重量 | 21g |
持ち手側と先端側で、異なるチタン素材を採用。持ち手側には純チタン、先端側には純チタンよりも高強度のチタン合金が使用されています。組み立て方式は、分割タイプとして一般的なねじ込み式です。
形状が丸箸タイプなので、テーブル上で転がりやすいのがデメリット。その反面、手によくなじんで使用感がいいというメリットがあります。本体のカラーにあわせたオシャレなケースが、満足感を高めてくれます。
Perfeclan折りたたみキャンプ箸
使用時サイズ | 長さ21.2cm |
---|---|
収納時サイズ | 11.5cm |
重量 | ー |
持ち手側にチタン、先端側に天然木が使用されている箸。ハイテク素材と天然素材の対比が美しく感じられる製品です。先端が木製なので、クッカーや食器にぶつかっても不快な音が鳴らず、口に入れたときの感触も柔らかいのが特徴。
チタン製かつ分割タイプの箸としてはとくに価格が安く、気軽に購入できるのがうれしいポイントです。有名メーカーの製品ではありませんが、それでもかまわないという方にとっては非常に魅力的な商品といえます。
チタン箸のまとめ
デメリットがあるものの、それを上まわるメリットを持っているチタン箸。汚れがつきにくく、軽量かつ頑丈であるため、いつまでも綺麗が状態で使い続けることができます。
そして水がなくても綺麗にできること、割り箸とちがってゴミが発生しないことは、アウトドアにおいては非常に大きなメリット。現在割り箸を使用している方や、荷物の軽量化をしたい方は、ぜひチタン箸をお試しください。