タープはソロキャンプを快適にしてくれるアイテムとして定番となっています。しかし、2人以上のキャンプとソロキャンプとではタープの選び方に違いが出てきます。ソロキャンプやキャンプツーリングで使用するソロタープは軽量・コンパクト、そして設営が簡単であることが重要なのです。
今回はソロキャンプにおすすめのソロタープをご紹介するほか、そもそもソロキャンプにタープは必要なのか? どのような種類のソロタープがあるのかを解説します。
目次
ソロキャンプにタープは必要?いらない?

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ソロキャンプにタープが必要か不要かでいうと、状況によると言わざるを得ません。しかし、無いより有った方がいいのは間違いないでしょう。山の天気は変わりやすく、出発時は晴れていても夕方になったとたんにどしゃ降りなんてことはよくある話です。
そこで、タープが必要になるシチュエーションを5つご紹介します。この5つのシチュエーションのうちひとつでも納得ができたら、タープを持っておく価値は十分にあるといえます。
タープがソロキャンプに必要な時①|雨降り

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タープがもっとも役に立つシチュエーションは、やっぱり雨降りです。雨をしのげる場所がないとせっかくのソロキャンプも台無し。料理を楽しむ気持ちにもなりません。
広い前室を持っているテントがあればタープは必要ないという考え方もありますが、前室のなかにずっといるのはさすがに窮屈に感じることでしょう。雨が降る可能性があると思ったら、可能なかぎりタープを用意するようにしましょう。
タープがソロキャンプに必要な時②|日差しが強い

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日差しの強い夏場も、タープが威力を発揮します。直射日光を浴び続けると、熱中症のリスク、肌へのダメージ、日焼け、食材の腐敗などが発生する可能性があります。それらを防ぐためにも、夏場はタープが役に立ちます。
タープが必要になる場合③|周囲からの視線を遮りたいとき

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人によっては周囲からの視線が気になることもあるでしょう。せっかく一人の時間を楽しみに来たのに、周りに人が多くてプライベート感が損なわれてしまうと100パーセント楽しむことができません。タープの張り方によっては周囲をほぼ360度カバーすることもできるので、プライベート感をより楽しみたい方はタープの使用をおすすめします。
タープがソロキャンプに必要な時④|風が強いとき
タープは風をさえぎるのにも役立ちます。風が強いと体温をうばわれるほか、バーナーや焚き火の火があおられて料理に時間がかかってしまいます。気温が高い時期であればまだいいのですが、秋から春先の寒い時期のソロキャンプでは少々つらい思いをすることになるでしょう。その時の風向きにあわせてタープを張ると、風の影響はなくなります。
タープがソロキャンプに必要な時⑤|木の下にいるとき

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木の下でソロキャンプをする場合、木の枝や葉っぱ、虫、木にとまった鳥のフンが落ちてくる可能性があります。しかしそれらを気にしていると、なかなか気持ちが落ち着きません。そういったリスクを未然に防止し、安心してソロキャンプを楽しむためにもタープが役立ちます。
ここまでタープが役に立つシチュエーションを5つピックアップしました。その上でお伝えしたい結論は、「タープは持っていったほうが良い。使うか使わないかはソロキャンプに行ってから考えよう。」です。
ソロキャンプ用の軽量・コンパクトなタープであれば、念のためにバッグに入れておいても邪魔になることもないでしょう。
タープとテントで快適なソロキャンプ空間にもできる!
テントを寝室とすると、タープは前室となりキッチン、リビング、ダイニングの空間を擬似的に作り出すことができます。特にテントとタープを連結することで寝室と一体のキャンプ生活空間ができあがります。
また、最近ソロキャンプで人気のハンモック泊には、タープは必要不可欠のギアの一つです。
ソロキャンプで使うタープの種類と特徴
ソロキャンプ用タープの主な種類として、レクタタープ (スクエアタープ )・ペンタタープ・ヘキサタープといったものがあります。それぞれの特徴を解説します。
レクタタープの特徴

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正方形、もしくは長方形の形をしたタープです。レクタタープのメリットはタープ下のスペースを広くとれること、多彩な形状で設営ができることが挙げられます。レクタタープはDDハンモック社のDDタープが機能性にすぐれているので人気があります。
ペンタタープの特徴

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五角形に近い形状のタープです。ペンタタープはタープポール1本で設営するのに都合がよく、荷物の小型化・軽量化にも役立ってくれます。設営が非常に簡単で、初心者の方でも練習することなく、あっという間に完成させることができます。
ヘキサタープの特徴

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ヘキサタープは六角形に近い形をしています。ペンタタープと同様に設営が簡単な上、角から角までのラインがくびれているので開放感があります。そしてピンと張った時の姿がのびやかで美しいのも良いところです。
ソロキャンプにおすすめのソロタープ(軽量・コンパクト)

ここからはソロキャンプにおすすめのタープをご紹介します。これからソロキャンプを始める初心者の方でも買いやすいリーズナブルなタープから、こだわり派の方も納得の逸品まで幅広い種類のなかから軽量でコンパクトなソロタープを厳選しました。
Motomo ペンタシールド
<商品スペック>
- 使用時サイズ:426×255cm
- 収納時サイズ:30×12cm
- 重量:550g
- 耐水圧:ー
- 素材:210Tポリエステル
3000円を切る価格で手に入る、コストパフォーマンス抜群のペンタタープです。ポールは付属していないので必要であれば買わなければなりませんが、タープ自体が安いぶんポールを自由に選べると考えるととてもお得です。
展開時のサイズはソロキャンプにちょうどいい大きさで、収納するととてもコンパクトになります。突然の雨などの備えとして、またはソロキャンプ初心者の方が買う最初のタープとしておすすめです。
スノーピーク(snow peak) ライトタープ ペンタ シールド
<商品スペック>
- 使用時サイズ:400×320cm
- 収納時サイズ:32×9×20cm
- 重量:790g
- 耐水圧:1,800mm
- 素材:75Dポリエステルタフタ
このペンタシールドの特徴はなんといってもデザイン性の高さでしょう。チョコレートに近いカラーと赤の差し色がとてもオシャレで、スノーピークらしいハイセンスなタープです。エッジのきいた形状により、設営すると非常に美しい見た目となります。
もちろん見た目が良いだけではありません。タープの生地に「遮光ピグメントPUコーティング加工」という技術が盛り込まれ、普通のタープよりも遮光性が高められています。日光による温度上昇を大幅に低減してくれるので、夏のソロキャンプに最適なタープといえます。
テンマクデザイン ムササビウイング13ft.TC “焚き火”version
<商品スペック>
- 使用時サイズ:390×380cm
- 収納時サイズ:ー
- 重量:1,900g
- 耐水圧:ー
- 素材:ポリエステル65%コットン35%
ポリエステルとコットンを混合した素材を使用することにより、焚き火から飛ぶ火の粉に強くなっているペンタタープです。ポリエステル100%のタープは火の粉で簡単に穴が空いてしまいますが、このムササビウイングであればそんな心配は不要です。
このムササビウイングは名前のとおりムササビが手足を広げたような姿、もしくはステルス戦闘機のような星型に近い形状となります。スノーピークのペンタタープと同様に、設営した姿の美しさが非常に魅力的です。
DD Tarp3x3
<商品スペック>
- 使用時サイズ:3m×3m
- 収納時サイズ:ー
- 重量:790g
- 耐水圧:3000mm
- 素材:190Tポリエステル製
DDハンモック社から発売されている、正方形のレクタタープで、設営バリエーションが豊富なことから人気が高まっているタープです。サイズは3×3、3.5×3.5、4×4と季節や天候によって使い分けることがおすすめですが、3シーズンで使用するなら3×3が扱いやすいです。
ロープを通す部分が多く設置されているため折り紙のように自由自在なアレンジが可能なうえ、耐水性に優れておりタープ泊におすすめです。芸人のヒロシさんも愛用してるタープで、ハンモックとの相性も抜群です。

DD スーパーライトタープ
<商品スペック>
- 使用時サイズ:300×290cm
- 収納時サイズ:19×11×8cm
- 重量:490g
- 耐水圧:3,000mm
- 素材:190Tポリエステル
レクタタープのなかではもはや定番となっているDDタープ。そのなかでもとくに軽量に作られているのが、このスーパーライトタープです。もともと収納時のコンパクトさに優れている普通のDDタープと比較して、およそ3分の1のサイズで収納できます。
そしてDDスーパーライトタープのさらなる魅力は、様々な張り方に対応していることです。ソロキャンプをする場所の環境や天気に合わせて、最適な張り方を考えるのが楽しくなります。張り方によってはテントの代わりにもなるので、極限まで荷物を軽くしたい方はこのDDスーパーライトタープでタープ泊に挑戦してみるのもいいでしょう。
BLUEFIELD テントタープ
<商品スペック>
- 使用時サイズ:300×300cm
- 収納時サイズ:ー
- 重量:600g
- 耐水圧:3,000mm
- 素材:190Tオックスフォード
非常に安い価格が魅力のレクタタープです。レクタタープでとくに人気があるDDタープ3×3と同じサイズで、価格は3分の1から4分の1ほど。安いとはいえ、耐水圧3000mmとタープとして十分な耐水性を持ち、レクタタープ特有の多彩な張り方にも対応します。
さすがにDDタープには性能面・機能面で劣りますが、コストパフォーマンスを重視したい方にはこちらもおすすめです。安いぶん2枚、3枚と買っても財布へのダメージが少なく済むのも素晴らしいところです。
DOD ライダーズコンフォートタープ
<商品スペック>
- 使用時サイズ:370×430×180cm
- 収納時サイズ:48×14×14cm
- 重量:3.3kg (付属品含む)
- 耐水圧:3000mm
- 素材:75Dポリエステル
タープ自体に細いポールを挿し込むことで、頭上の空間を広くすることに成功しているタープです。設営に必要なタープポール、ペグ、ロープがすべて付属しているので、あとから何かを買い足す必要がありません。グレーのタープに赤いポールが映える、見た目のカッコよさも魅力的です。
このライダーズコンフォートタープは、DODのなかでもバイクでのキャンプツーリングを想定した商品展開をしている「ライダーズシリーズ」のひとつです。タープ下の空間を独自の工夫で稼いでいることにより、バイクを入れても十分な居住スペースがあります。
パーゴワークス(PaaGoWORKS)ニンジャタープ
<商品スペック>
- 使用時サイズ:2.8m×2.8m
- 収納時サイズ:27cm×9cm×9cm
- 重量:500g(ペグやポールは別売り)
- 耐水圧:ー
- 素材:ナイロン30Dシリコンコーティング
ペグやポールの重さは入っていないにしても、重さが約500gと超軽量コンパクトなパーゴワークスのニンジャタープです。ニンジャタープの特徴は30以上といわれる豊富な設営バリエーションです。手裏剣型という独特な形状により、一人でも簡単設営が可能になったそうです。
とにかく軽くてコンパクトなためソロでの持ち運びにも最適です。一人用にはなっていますが、雨除け程度であれば二人でも問題なく使える広さがあります。設営バリエーションが豊富なので、人数や用途に合わせて色々な楽しみ方ができます。ハドメがたくさんついているので、ランタンや虫除けグッズなどを吊るしたいという人にもおすすめのタープです。
ネイチャーハイク(Naturehike) タープ
<商品スペック>
- 使用時サイズ:402×268cm
- 収納時サイズ:34.5×25.5cm
- 重量:700g
- 耐水圧:1,500mm
- 素材:150Dシルバーコーティングオックスフォードクロス
まるで手裏剣のような形状が特徴のタープです。メーカーは高品質なアイテムを低価格で販売していることで人気が高まっているネイチャーハイク。このタープもコストパフォーマンスに優れた商品となっています。
ソロキャンプ向けのコンパクトなサイズと独特な形状により、とても小さく収納することが可能です。設営した時の姿が伸びやかで非常に美しく、そして開放感があります。シルバーコーティングが施されていることで遮光性に優れ、真夏でも涼しく快適な空間をつくり出してくれます。
ソロキャンプでタープの設営時の快適な高さは?

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タープの高さは、タープをどのように使用したいかで決めます。タープの下で自由に動きまわりたいのであれば、高いところで200cmくらいは欲しいところです。タープを高く張ると、その下で行動しやすい、開放感があるといったメリットがあります。
直座りスタイルなら低くてもOK
一方で、椅子などを使わずにより野営に近い直座りスタイルなら、タープの下ではほとんど座りっぱなしだから低くてもいいという場合には、高さが150cmでも問題ありません。低いほうが設営が簡単で、扱いも楽です。周囲からの視線が木になる場合も、低めに張るといいでしょう。
ソロキャンプでタープの設営にはタープポールが必要

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タープポールがなければ、タープを設営するのが難しくなります。木にロープをかけることでタープポールを使用せずに設営することは可能ですが、どの場所でもそれができるとは限りません。どこのキャンプ場に行ってもタープの設営ができるように、タープポールは用意しておきましょう。
タープポールにもたくさんの種類があり、なかには自由に高さを調整できるものもあります。そのような機能を上手に使うことで、状況に合った張り方ができるようになります。
タープポールに関しては、別の記事で詳しく解説しています。タープポールのおすすめや選び方もご紹介しているので、そちらもぜひご覧ください。

ソロキャンプでタープの下で焚き火するなら難燃性タープ!

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ポリエステルやナイロンなどの合成繊維でできているタープは、焚き火による火の粉で穴が空いてしまいます。ですので、タープの下で焚き火をしたい方には、コットンを使用した難燃性タープをおすすめします。
ただし、難燃性タープでも絶対に穴が開かないというわけではないので、焚き火は小さく行う、風が強い日は焚き火を行わないなどの対策はするべきでしょう。
難燃性タープに関しても、別の記事でより詳しくご紹介しています。そちらも合わせてお楽しみください。


トレッキングポールでのソロタープの張り方
ソロキャンプでタープを張る時には、太陽の位置を確認して風向きを考えたベストな位置を探るのがタープの効果的な使用法です。時間帯によって太陽の位置が変わるので、その点もふまえてタープの設営をしましょう。
トレッキングポールを使ったソロタープの張り方
軽量で持ち運びにも便利なトレッキングポールを使ってのソロタープの簡単な張り方です。

①タープを広げる。

②4ヶ所にガイロープを取り付け側面をペグダウンする

③ポールの先端にタープを引っ掛ける

④ポールを起こしロープの張り具合を調整して完了

ちなみに、少しポールを内側に寄せると安定感が増します。あくまで一例なので、タープの種類や製品によって組み立て方の細かい部分が違います。
また、ソロキャンプする場合、タープを一人で設置できるか確認しましょう。キャンプ場で実際に組み立ててみたら、かなり時間がかかってしまうこともありますからね。家の庭や広い場所で一人で設営できるか試しましょう。


ソロタープ設置時の注意点
設置する場合、キャンプ場や河川など、固定する地面ができる限り平らで水はけの良い場所にします。そうしないと固定強度が保てないからです。
軽量でコンパクトなソロタープを持ってソロキャンプへ行こう!

タープが有るのと無いのとでは、ソロキャンプの快適さが大きく異なるので、ひとつは持っておくことをおすすめします。最初は安いタープから試してみて、気に入ったらさらに機能的でカッコいいタープに買い替えるというのもいいでしょう。
軽量でコンパクト、そして設営が簡単なソロキャンプ用タープを手に入れ、日差しの強い真夏も、雨が降っている日も、快適で優雅なソロキャンプを楽しみましょう。

