キャンプに便利なポータブル電源の最先端をいく「EcoFlow Technology(エコフローテクノロジー)」から、2021年8月10日、新商品が発売されました。その名も「DELTA mini(デルタミニ)」。コンパクトながら大容量と高出力を可能にし、今大注目のポータブル電源です。
今回は発売して間もない「DELTA mini(デルタミニ)」について、製品の特徴や気になる使い勝手をレビューします!この記事を読めば、ポータブル電源が活躍する秋冬キャンプに向けて、早めに最新機器の情報をゲットすることができますよ。
EcoFlow DELTA miniの基本情報
サイズ | 37.8×18.4×24.0cm |
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容量 | 882Wh |
重量 | 約11kg |
AC入力 | X-Stream充電最大900W |
X-Boost機能で対応可能な 電化製品の定格出力 |
1800W |
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EcoFlow公式サイト
EcoFlowのDELTA miniの特徴
まずはDELTA miniにはどのような特徴があるのか見てみましょう。
882Wh大容量なのにコンパクト
EcoFlow DELTA miniは、「882Wh /245,000mAh」と大容量ですが、奥行きは20cm以下と同クラスのポータブル電源と比較してもコンパクトに設計されています。
ポータブル電源は容量が大きくなればなるほどサイズも大きくなり、積載に場所を取ってしまうことがデメリットになりますが、EcoFlow DELTA miniは積載や家での保管の際に困りません。ファミリーキャンプでただでさえ荷物の多さに頭を悩ませている方も安心のこのコンパクトさです。
重さは約11kgと決して軽いとは言えませんが、他の大容量ポータブル電源が約15kg前後なのに比べると女性でも持ち運びができる重さとなっていますよ。
1時間でゼロから80%へ充電
電源アダプタを介することなく高効率で充電できるEcoFlowが独自開発した「X-Stream充電テクノロジー」が搭載されていて、1時間で80%、1.6時間でフル充電が可能です。充電時間の速さを売りとしているポータブル電源は数多く存在しますが、そのほとんどが早くても4~5時間ですので、この容量の大きさで1.6時間の充電時間は圧倒的な速さとなりますよ。
万が一充電し忘れているのをキャンプ当日の朝に気付いたり、思い立ってキャンプに行きたいと思っても、準備が終わるころには充電がほとんど完了しています。
また、充電しながら家電製品を使ったり、携帯を充電することもできますよ。充電しながらの電化製品の仕様などはバッテリーが熱くなることがあるので注意してくださいね。
高出力電化製品に対応
定格出力は1,400W、瞬間最大出力は2,100Wとほとんどの家電製品が使えるほど高出力になっています。寒くなると電源サイトの人気が高まり予約が取れにくくなりますが、これほど高出力なポータブル電源があれば電源サイトでなくても快適にキャンプができますよ。ドライヤーも使えるので、キャンプ場でシャワーやお風呂に入っても髪が乾かせて風邪を引く心配が減りますね。
さらに「X-Boostテクノロジー」が搭載されていて、使用している電化製品の定格出力が1,400Wを超えた場合には動作電圧を下げ、自動的に定格出力内に収まるよう設計されています。これにより、最大1800Wまでの高出力電化製品を稼働させることが可能です。
キャンプで盛り上がっているとついつい消費電力を気にせず使いすぎてしまいますが、この機能があれば安全に使うことができますね。
最大12デバイスへ同時給電可能
EcoFlow DELTA miniは最大12デバイスに同時に給電できます。定格出力1,400W以内であればスマホや電気毛布など、複数台同時に使用することができますよ。
多くのポータブル電源は全てのポートやスイッチなどが一面にまとまっていていますが、確かにまとまっていると便利ではあるものの、複数台同時に使う際にはケーブルが絡まってしまったりとデメリットもあります。その点、EcoFlow DELTA miniはUSBとAC/DCの出力ポートが別々の面に振り分けられているのでケーブルがごちゃつかず、見た目もすっきりします。
どんなにサイトコーディネートにこだわっていても、コード類が絡まっていると生活感が出てしまいおしゃれさも半減してしまうので、出力ポートの位置は細かいところではありますが、大事なポイントです。
見やすい液晶ディスプレイ
大きくて見やすいディスプレイには想定利用可能時間、バッテリー残量、出入力ワット数、Wi-Fiの状態など必要最低限の情報が分かりやすく表示されます。ディスプレイの待機時間はアプリで設定することもできますよ。
ブラックの背面に鮮やかなブルーの文字なので、昼はもちろん、夜中にテント内で使用状況を確認するときにも、ランタンやLEDライトなどをつけることなくパッと見ただけで数値が確認できますよ。目に見えて使用状況や残量が分かるのは、計画的にバッテリーを使いたい長期キャンプでも役に立ちますね。
DELTA mini(デルタ ミニ)のレビュー
外観
前面にはモニター、メイン電源ボタン、Wi-Fi接続時に必要なlotボタン、出力用にUSB-Aポート3口(内1つは急速充電対応)、USB-Cポート1口(Max 100W)の合計4ポートが配置されています。
モニター画面は、バッテリー残量を1%単位で細かく表示してくれるのも嬉しいですが、DELTA miniは、使用中の電化製品に応じた出力から計算した使用可能時間を表示してくれるので、今使用してる電化製品をあと何時間動かせるのかが、分かることができますよ。
充電時には入力中の電力量や残り時間が表示されるので、あと何分で満充電になるか分かることができますよ。
背面はシガーソケット出力ポート1口、DC出力ポート2口、AC出力ポート5口の合計8ポートを搭載しており、最大で12台のデバイスへ同時給電できます。使用頻度が少ないシガーソケットに蓋がついているので、ほこりも溜まらないのもうれしいポイントですね。
同時給電時に電力オーバーになると、モニターに「OVERLOAD」の表示と共に本体が停止してしまうので、再度、使用電力を下げて使用するようにしましょう。
背面上部の入力端子の保護カバーを開けると、2種類の入力ポートと急速充電とカスタム充電の切り替えスイッチがあります。
DELTA miniのサイズは37.8×18.4×24.0cmで、大容量ポータブルとしてはコンパクトなサイズです。
本体上部はフラットな天板になっており、淵部分が傾斜になった滑り止めが備わっています。
置き場所に困った、充電中のコンパクトな電化製品などを置くのにも便利です。
本体底面には滑り止めカバーが装着されているので安定性があり、硬い地面やテーブルに置く時も底面がカバーで保護されているので傷もつきにくいので安心です。
側面には端子はなく排熱ファンのみ搭載されてます。ドライヤーや電子レンジなどの高出力な電化製品使用時や急速充電時に稼働します。
排熱ファン稼働時には音が大きく、ドライヤーのset程度の騒音がします。夜間充電する場合はカスタム充電(200W)に切り替えて充電することをおすすめします。
重量は約11kgで、男性だと片手で持つことは可能ですが、少し持ちにくいので両手で持ち運ぶ方が良さそうです。
女性でも両手で持ち運ぶことは可能ですが、片手では持ち運べそうにない重さです。
同梱物
AC、ソーラーパネル、シガーソケットなど、それぞれの充電方法に応じたケーブルが同梱されています。
従来のポータブル電源のAC充電ケーブルには、交流電源(AC)から直流電源(DC)に変換するための「重たいアダプター」がケーブルについていましたが、DELTA miniのAC充電ケーブルは、EcoFlowが独自開発した「X-Stream充電テクノロジー」を採用しており、アダプターの無いケーブルを通して高効率で充電することが可能です。
DELTA miniを充電(実機検証レビュー)
DELTA miniを家庭用コンセント、車載シガーソケット、ソーラーパネルで充電してみました。
家庭用ACコンセント
DELTA miniの急速充電の最大入力は900Wですが、今回の充電時では500~550Wまでしか計測されませんでした。
1時間経過で59%の充電。
2時間かからない程度でフル充電することができました。公式の1.6時間でフル充電とまではいきませんでしたが、他のポータブル電源と比べて段違いの速さで充電することができます。
試しにカスタム充電(200W)に切り替えて、フル充電にかかった時間は、3時間43分でした。882Whの容量を充電することを考えると十分すぎるスピードです。
急速充電は便利な機能で魅力的ですが、リチウムイオンバッテリーは、急速充電すると寿命が短くなる可能性があるため、時間がない時は急速、時間に余裕がある時は低速で充電する方が、バッテリー寿命を延ばすことになるので、使い分けをすることをおすすめします。
後日、家庭内の別の場所のコンセントで急速充電したところ、827Wの数値を計測したので、コンセントの場所によるものなのか詳しいことはわかりませんが、1.6時間程度では充電できそうです。
ACコンセントの同一ユニットにおいてDELTA miniのほかに違うものを充電されていた場合、配線上同一ユニットでACコンセントを使用している場合も、給電率が下がる場合があります。
車載シガーソケット
車載シガーソケットを使用した、アイドリング時の普通車と軽自動車での充電は、同じ103Wの電力を計測しました。検証してませんが、電力量を考えるとおよそ8時間程度ではフル充電できる電力量です。
ソーラーチャージャー
160wのソーラーチャージャーを2枚使用して、DELTA miniを充電してみました。
スタート時 | 1時間後 | 2時間後 | 3時間後 | 4時間後 | 5時間後 | |
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気温 | 32.4℃ | 33.3℃ | 33.8℃ | 34.3℃ | 32.4℃ | 33.5℃ |
バッテリー残量 | 20% | 31% | 38% | 49% | 61% | 67% |
電力量 | 197W | 67W | 274W | 278W | 25W | 235W |
天候が晴れ時々曇りなので、電力量に変動がありますが、最大で278Wを計測しました。日当たりの良い場所では、EcoFlow 160Wソーラーチャージャー2枚を直列に使用することで4時間程度でフル充電できそうです。
ソーラーチャージャーで充電する際、炎天下にDELTA miniを放置すると、本体バッテリーが熱くなり充電ができなってしまう場合があります。バッテリーの熱が冷めるまで、1時間程度は充電できない状態になるので、日差しが強い日には、DELTA mini本体を日陰に設置する工夫が必要です。
DELTA miniで電化製品を使用(実機検証レビュー)
DELTA miniは、出力1400Wで90%以上の電化製品を普段通り使用することができます。ドライヤー、炊飯器、ケトル、トースターなどの高火力家電を実際に使用してみました。
ケトル(1250W)
1250Wのケトルを使用して、家庭用コンセントで1Lの水を沸かす時間は、2分30秒でした。
DELTA mini使用時の出力は1232Wの表示。
水を沸かす時間は、2分21秒と家庭用コンセントと変わらない時間で沸かすことができます。使用電力も5%程度なので、そこまで使用することはないですが、DELTA miniで1Lの水を20回程度は沸かすことができますよ。
炊飯器(1250W)
1250Wの炊飯器(5合炊き)でご飯を炊いてみました。消費電力は一定ではないので計測不可。
約40分程度で家庭用コンセントと変わらない時間で炊飯でき、使用電力は24%なので、5合炊きクラスの炊飯器でもDELTA miniは4回程度炊飯することが可能ですよ。
ドライヤー(1200W)
DELTA miniでは、1200WのドライヤーはTURBO(強い温風)で約40~50分程度の使用はできそうです。基本的にドライヤーはスイッチを切り替えることで温風や冷風・風量調節が可能なので、それぞれのモードごとの使用電力をまとめてみました。
TURBO | 1154W |
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SET | 454W |
COOL | 178W |
ドライヤーはモードを変更することで使用電力が大幅に違うので、他人数で使用する場合などは、風量を調節することでDELTA miniでも長時間使用する事もできそうです。
トースター
DELTA miniでトースターを650Wに設定して食パンを焼いてみました。
食パン1枚焼くのに消費した電力量は2%程度なので、気兼ねなくトースターは使用できそうです。
DELTA miniはどんな人におすすめ?
DELTA miniを選ぶ大きなポイントとしては2つあり、「1000Wを超える電化製品を使用するか?」「急速充電が必要か?」です。
電子レンジやドライヤーはファミリーキャンプで重宝しますし、出力も最大1400W(瞬間最大出力2100W)あるので、高電力電化製品を使用できるだけじゃなく、複数の組み合わせも可能になるので、非常に使い勝手が良いです。DELTA miniはファミリーキャンプでACアダプタ電源の多い電化製品を利用する方、車中泊の方には性能や価格からするとおすすめのポータブル電源だと思います。
ソロキャンプには少しDELTA miniは、オーバースペックな感じはありますが、屋外でパソコンを使用する方や冬場で電気毛布を使用したい方には882Whも容量があるので、あと何時間使えるか?夜使用できないので今は我慢しようなどの心配をする必要がなく安心して使用できますよ。当日キャンプに行こうと急遽決めた時でも急速充電ですぐに充電できるのもうれしいポイントですね。
まとめ
これから寒くなる時期には、電気毛布やテント内の温かい空気を循環させるサーキュレーターなど、使いたい家電が増えてきますね。同時に電化製品が複数台使えて、大容量のEcoFlow DELTA miniは肌寒い秋冬キャンプで大活躍しますよ。
コンパクトな見た目と無駄のないデザイン、機能性の高さで今期最も注目されるポータブル電源になることが予想されます。購入するなら、在庫のある今がチャンスです!