いよいよ秋も本番、紅葉の美しい頃です。
紅葉の美しい場所はたくさんありますが、やっぱり京都観光も兼ねての紅葉狩りほど趣のあるものはないのではないでしょうか。
京都には寺社仏閣が多く、紅葉とのコントラストの素晴らしさに、この時期、どこも観光客で賑わいます。
中でも私のおすすめは瑠璃光院です。
瑠璃光院は京都の中心から少し外れた場所に位置しています。
アクセスは少々不便ですが、行ってみる価値のある素晴らしいお寺です。
今回はその魅力と共に紅葉の見頃時期や混雑状況をお伝えしたいと思います!
瑠璃光院の紅葉の見頃は?
瑠璃光院は普段非公開の寺院ですが、春と秋の年2回、特別拝観の時期を設けています。
秋の特別拝観は、例年10月初旬から12月初旬です。
瑠璃光院を訪れたのは11月の初めでしたが、少し紅葉が始まりつつあるといった感じでしたので、一番の見頃は11月の下旬頃ではないでしょうか。
周囲の神社仏閣などで行われる紅葉に関するイベントも、だいたい11月下旬に行われている事が多いようです。
京都市内よりも気温が低いので、紅葉の色づきは早いように感じます。
12月上旬でも間に合うかもしれませんが、拝観の時期には注意してくださいね。
庭には異なる種類の楓が数百本あり、それぞれに微妙な色の違いがあるため、訪れるタイミングによって紅葉の様々な色やグラデーションを楽しむことができます。
瑠璃光院での紅葉の楽しみ方4選!
磨かれた床に映り込む「床もみじ」と共に紅葉を楽しむ!
近年SNSや、駅で見かける京都観光ポスター「そうだ、京都行こう」で取り上げられ、その美しさがよく知られるようになった、瑠璃光院の「床もみじ」。
書院二階のピカピカに磨き上げられた木の床に鮮やかな紅葉が映り込み、なんとも言えない美しさです。
写真撮影のスポットでもあり、いつも混雑しているので、ポスターのような写真を撮るのはなかなか難しいかもしれません。
種類の違う楓の、ピンク、オレンジ、黄、赤、朱の紅葉はまさに圧巻です。
心を鎮めて紅葉を楽しむ!
瑠璃光院では拝観受付の際に写経セットが入った袋をいただけます。
袋の中には写経用の紙とボールペンが入っており、写経スペースで気軽に写経体験ができます。
紅葉の美しさによって心が浄化されているので、その後に写経をすることで、ご利益も大いにありそうですね。
写経をする場所は書院内にたくさんありますが、一番のおすすめは座敷の真ん中に置いてある写経机です。
窓から見える紅葉も一緒に楽しむことができます。
写経しているところを人に見られるのが恥ずかしいという方には、壁際にもスペースがありますのでご安心を。
また、上級者用に長文の写経用紙もありました。
時間がある方はこちらに取り組んでみてもいいかもしれません。
最後にお願い事を書いて、本堂に納めます。
八瀬の山々を借景とした紅葉を楽しむ!
書院の二階の窓からは、瑠璃光院が位置する八瀬の山々の紅葉も楽しむことができます。
そもそもこの建物は「借景」といって、遠くの山の景色を、その庭の一部であるかのように利用して作られています。
そのため、限られた庭にある紅葉に、大自然の紅葉もプラスされ、より雄大な景色を楽しむことができます。
この窓は、お庭と反対の方角にあり、瑠璃光院のお庭の美しさのあまり、注目されていることが少ないようです。
この知識を持って、窓からの景色を見ていただければ、より紅葉を楽しむことができ、瑠璃光院と自然の融合、先人の知恵を感じることができるのではないでしょうか。
苔のじゅうたんと紅葉のコントラストを楽しむ!
書院の一階では、お庭の苔と紅葉のコントラストを楽しむことができます。
瑠璃光院では10種類以上の苔が生育しているそうです。
このお庭は「瑠璃の庭」と呼ばれており、気象条件が揃えば、苔が瑠璃色に輝いて、まるで極楽浄土のよう、なのだそうで、このお寺の名前もそんな由来からきているそうです。
私が訪れた時は、残念ながら瑠璃色とまではいきませんでしたが、それでも目に鮮やかな緑で、色付き始めた紅葉が、とてもよく映えていました。
また、こちらのお部屋でご住職から、瑠璃光院にまつわるお話を伺うことができました。(毎回実施されているのかどうか、わかりません)
気になる混雑状況、ゆっくり拝観するには?
最近の人気の影響でとても混雑しているようです。
朝一番で行こうという方々が多いようで、開門前から行列ができ、休日にはチケットを購入するまで、2時間以上かかることもあるようです。
ちなみに、前売り券の販売はありません。
そんなに大きな寺ではないので、人が殺到した際には入場制限が行われたり、床もみじの撮影に時間制限が設けられることもあるようです。
もしどうしても休日の朝が良い場合は、開門よりも早めに行くのがいいと思いますが、この時期はとても冷えますので防寒対策をしっかりとなさってくださいね。
11月初旬の平日、昼頃に伺いましたが、そんなに待つことはなかったです。
書院の二階は多少混雑していましたが、お庭の写真も撮れましたし、写経スペースも好きなところに座れ、ゆっくりとした時間を過ごせました。
割とゆっくりできるのは10月初旬から11月中旬、時間帯は平日の夕方のようです。
またこの期間、人数制限貸切で夜間特別拝観のライトアップもされているようですので、それを狙うのもいいかもしれません。
こちらは要予約ですが、違った趣が楽しめそうです。
瑠璃光院だけではもったいない!おすすめのコースをご紹介!
瑠璃光院のある八瀬周辺は他にも紅葉の名所と言われるところが沢山あります。
せっかく京都市内から離れた所に行くので、ほかの名所にも立ち寄ってみることをおすすめします。
きっといろんな雰囲気の紅葉を楽しんでいただけます。
叡山電鉄の電車「きらら」に乗って紅葉のトンネルへ!
叡山電鉄の展望列車「きらら」は車内から紅葉を楽しめる特別な列車です。
残念ながら瑠璃光院の最寄駅である八瀬比叡口駅から直接はこの電車に乗ることができません。
なぜなら、この車両は叡山電鉄の鞍馬線を走る電車だからです。
八瀬比叡口に行くには叡山本線に乗る必要があります。
では、どうすれば両方を楽しめるでしょうか。
ここでは、京都市内から行く、私のおすすめをご紹介します。
出町柳駅から「きらら」に乗車し、貴船口駅まで行くプランです。
「きらら」は座席が窓を向いており、景色がよく見られるように大きな窓を持つ、人気の列車です。
始発駅から乗れば、ベストポジションの座席に座れる可能性も高まるでしょう。
この路線の見所は、何と言っても、市原駅から二ノ瀬駅の間に続く紅葉のトンネルです。
この季節、この区間は列車が速度を落として走行するので、美しい紅葉を車内から存分に鑑賞できます。
貴船口駅で下車した後、縁結びなどで有名な貴船神社を訪れて見てはいかがでしょうか。
こちらでも紅葉が楽しめます。
この神社での見所は何と言っても、鳥居から本宮参道に続く朱色の灯籠と紅葉の取り合わせです。
その後、叡山電鉄で宝ケ池駅まで戻り、叡山本線に乗り換えれば、瑠璃光院のある八瀬比叡山口駅に到着できます。
ちなみに、叡山本線には観光列車「ひえい」が運行しています。
グッドデザイン賞を受賞した、スタイリッシュな車両ですので、機会があればぜひ乗ってみてください。
瑠璃光院の借景でもある比叡山に登ってみる
瑠璃光院へ行った後は、足を延ばして、瑠璃光院の借景になっていた比叡山に登ってみるのはいかがでしょうか。
比叡山口から比叡ケーブル・ロープウェイに乗れば、比叡山の山頂に行くことができます。
このケーブル・ロープウェイは、途中で乗り換える必要があるものの、眺望が美しいことが特徴で、約3000本とも言われる、もみじや楓が紅葉し、訪れる人の目を楽しませてくれます。
延暦寺ではちょうどこの時期、紅葉祭りもやっているようです。
山頂からは秋に彩られた京都の町が一望できます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
京都は底冷えのする、寒さ厳しい場所ですが、そのお陰で、紅葉が色濃く、美しくなります。
京都で紅葉狩りをされる際には、特に足元の防寒対策をしっかりとしてお出かけください。
瑠璃光院の床は冷たいので、分厚い靴下があると便利かもしれません。
それでは、みなさま素敵な紅葉シーズンをお過ごしください。