種類豊富な石油ストーブの中でもアルパカストーブは熱量が高くコンパクトなので持ち運びにも便利なキャンパーに人気の石油ストーブです。
このアルパカストーブ、韓国製であり日本の安全基準に適合していないことや入手方法が個人輸入だったりとちょっとハードルが高く、購入を躊躇していた方も多いはず。
2019年に日本基準をみたしたアルパカストーブが販売され、2021年にはさらにバージョンアップしたニューアルパカストーブが販売されました!今回はそんなニューアルパカストーブの使い方や最安値で買える方法を紹介します。
アルパカストーブの定価はいくら?最安値で買える方法は?
人気商品となるとプレミア価格になってしまったり、定価が分かりづらいですよね。キャンプギアは高価なものも多いので可能な限り定価、もしくはなるべく安く手に入れたいものです。アルパカストーブの価格についてお伝えします。
公式オンラインショップの定価は?
アルパカストーブには正規販売店である株式会社ハピネスが運営しているオンラインショップがあるので、定価はこちらで確認しましょう。
2022年1月現在の定価は
・ブラック30,800円
・オリーブドラブ34,100円
となっています。
最安値で購入できるのは公式?
ブラック | オリーブドラブ | |
---|---|---|
公式 | ¥30,800 | ¥34,100 |
ヤフーショッピング | ¥31,900 | ¥35,200 |
Amazon | ¥32,890 | ¥36,190 |
販売手数料などがあるので、通常は公式オンラインショップが最安値となっています。ですが、株式会社ハピネスのニューアルパカストーブ販売サイトは公式の他にヤフーショップとamazonがあり、ヤフーショップに関しては日曜日やPayPay祭りで購入するとポイント還元によって公式ショップ購入するよりもお得に買える可能性が高いです。ポイント還元など一番お得な方法でゲットするためにも、公式サイト以外の販売サイトも確認してくださいね。
newアルパカストーブの特徴
2021年に販売されたnewアルパカストーブはさらに使い勝手良くバージョンアップしています。ここからは2021年販売されたアルパカストーブの特徴について紹介します。
カラーは2種類
これまでのアルパカストーブはブラック一色でしたが、新たにオリーブドラブが加わり全2色となりました。ブラックはこれまで同様光沢があり重厚感漂う雰囲気がありますが、オリーブドラブはマットな質感で少しレトロな落ち着いた雰囲気となっています。2色ともどんなサイトカラーにもマッチしますし、炎の色を美しく演出してくれますよ。
キャンプで持ち運びしやすいコンパクトなサイズ
身長165cmの男性がアルパカストーブを持った時のサイズ感です。
重量は6.6kgありますが、駐車場からキャンプ場が離れていても片手で持ち運べれる重さですよ。
ゼグーMのテント内に配置した時のサイズ感です。
クッション性がある専用ケース付き
2021年モデルのアルパカストーブのケースは手触りの良いしっかりとしたデニムのような生地で、カラーも汚れが目立ちにくいブラックカラーで、全体的に高級感のある頑丈な作りとなっていますよ。
収納ケースはファスナーで大きく開くので、出し入れもしやすいです。
クッション性も高いので衝撃からアルパカストーブを守ってくれます。
暖房出力が高く反射板がついてさらに暖かい
コンパクトなのに、ファミリーサイズの幕内を温めることができる暖房出力があります。
燃焼筒の下に反射板があるので、下方向に放出されていた熱が上方向に集まり、より暖かさを感じることができます。
安心の日本規格
日本仕様のアルパカストーブは日本の安全基準に適合していて、PSCマークを取得しているので安心して使うことができますよ。
さらに第三者機関となるJHIA(日本燃焼機器検査協会)から認証を受けている点でも安全性の高さがうかがえますね。ちなみに、PSCマークに適合する石油ストーブの条件には「一酸化炭素濃度基準値遵守」などがあります。
日本正規品なので1年間の保証付き
これまでのアルパカストーブは、輸送中の破損や、初期不良、故障に関して保証のない場合が殆どでしたが、ニューアルパカストーブは正規代理店で購入した場合、1年間のメーカー保証が付くようになりました。さらに初期不良に関しては送料もメーカー負担になり、万が一の場合にも安心です。
アルパカストーブのレビュー
アルパカストーブの冬キャンプでの使用感などをレビューします。
温度の検証は安全面に十分な配慮の上行っております。テント内での火気の使用については、メーカー推奨の使用法にならい正しくお使いください。また、テント内で火器を使用する際は換気を十分に行い、一酸化炭素報知器を必ず使用しましょう。
使い方と消し方
- 左右に動かし燃焼筒が正しくセットされているか確認
- 安全装置のセットを確認
- 芯調節つまみを時計回りに止まるまで回す
- 燃焼筒を持ち上げ点火
アルパカストーブの正常燃焼は、燃焼筒から炎が1~2cm出るぐらいの状態です。炎が大きすぎる場合は芯調節つまみで、調節してください。
消化は芯調節つまみを反時計回りに止まるまで回すと消化できます。
灯油が芯になじんでない場合は、点火が困難になったり、正常燃焼ができない事があるので、給油後20分程度は芯に灯油をしみ込ませましょう。
運搬時に給油口から灯油が漏れる?
運搬時に灯油が漏れると、いくら拭き取っても灯油の臭いがなかなか取れないので、非常にストレスになります。
アルパカストーブに2/3程度灯油が入ってる状態で車載しキャンプ場で確認しましたが、灯油の漏れはなく、試しに傾けてもみましたが、給油口にしっかりとしたパッキンが装着されてるので、給油口からの灯油漏れの心配はないようです。
ゴムパッキンの劣化で灯油が漏れてしまったり、匂いはどうしても漏れてしまうので、気になる方はゴミ袋などに入れて運搬するとより安心です。
燃焼時間は?
タンクの約半分の灯油で燃焼したところ、燃焼時間は4時間42分。
満タンで約10時間燃焼するので、1泊2日のキャンプでは余裕な燃焼時間の印象ですが、15時ぐらいから使用し始めて23時までで8時間消費するので、翌日の朝には残りの燃焼時間が2時間となり、あまり長く使用できなくなります。
使用時間を節約するか?寒さに弱い方は灯油タンクの準備をした方が良さそうです。
気温0℃でも暖かい?
外気温が6℃の時と0℃の時にファミリーサイズのテント(ゼグーm)でテント内をどれだけ暖めることができるか?温度を計測しました。
外気温 | 6℃ | 0℃ |
---|---|---|
幕内温度 | 18.2℃ | 14.5℃ |
0℃の時にストーブファンを使用すると、幕内に暖かい空気を循環することで、14.5℃→16.5℃まで上昇することができ、アルパカストーブはファミリーサイズのテントでも暖めることができる熱量があります。
また、天板の上でお湯を沸かすと湿度が上がり、体感できる温度はもっと温かくなりますよ。
火力調節はほとんどできない
アルパカストーブは火力調節ダイヤルは、温度の調節の為ではなくしっかりと燃焼させるために、芯のだし具合を調節する仕組みなので、弱めすぎると不完全燃焼を起こしてしまいます。
暑すぎる程テント内の温度が上昇しても、アルパカストーブは火力調節がほとんどできないので、上着を脱いだりすることで体温を調節する必要があります。
灯油臭い?
アルパカストーブは燃焼中は臭いと感じることはないですが、どの石油ストーブでも言えることですが、点火時や消化後も灯油臭さはあります。
燃焼中に匂いを感じることがあれば、不完全燃焼の可能性があり、クサイ匂いだけでなく一酸化炭素が発生してしまうので、燃焼芯の高さを適切な位置に調節し、十分な換気が必要です。
アルパカストーブに五徳は必要?
アルパカストーブを暖房器具として使用するだけなら必要ないですが、天板の上で鍋やケトルを直置きしてお湯を沸かしたり煮込み料理や鍋料理など、調理器具としても使用するならアルパカストーブに五徳は必要です。
説明書ではやかんやケトルの使用は禁止されてるので、調理時の事故やケガは自己責任となります。
五徳は必要?
天板の上でお湯をお沸かすことは可能ですが、アルパカストーブは火力調節がほとんどできないので、保温時には過度な沸騰状態を防ぐ事ができず、料理が煮詰まってしまう事があります。五徳で熱源との高さを調節することで、煮炊きがしやすくなります。また、煮炊きすると天板に鍋の型が残る事や、傷からも守ってくれますよ。
天板を外して五徳を使用することで、コンロでお湯を沸かすぐらいのスピードで沸騰させることも可能になります。
シンデレレラフィットするおすすめのゴトクは?
アルパカストーブにシンデレラフィットする五徳はCAPTAIN STAGの炭焼き名人七輪用ゴトクMとコーナンの七輪用五徳が人気ですが、どっちの五徳が使いやすいか?使用感をレビューします。
天板の上に五徳を設置した場合、コーナン五徳は程よく保温できるのに対して、CAPTAIN STAGの五徳では熱源から離れすぎて保温効果に期待が持てません。
天板を外した状態でもコーナンのゴトクの方が熱源に近いです。ゴトクによる火力の違いを検証するため200mlのお湯が沸騰するまでにかかる時間を計測してみました。
ゴトク無し | コーナン | キャプテン スタッグ |
---|---|---|
12分10秒 | 7分05秒 | 7分45秒 |
コーナンのゴトクの方がより早く沸騰することができました。
CAPTAIN STAGの五徳は小さなシェラカップでも置ける利点がありますが、コーナンの五徳でも100均の焼網を乗せることで、シェラカップや小さいクッカーでも安定して乗せることができます。
アルパカストーブの反射板(リフレクター)の効果と自作方法
簡単に作れる反射板ですが、アルパカストーブの純正・推奨部品ではなく、自作の反射板での故障などは保証対象外となります。あくまで自己責任での使用となりますので注意してくださいね。
反射板の効果は?
そのままで使っても十分暖かいアルパカストーブですが、反射板で囲ってあげると前面に熱が集まり暖かさが倍増する効果があります。実際にどれくらいの暖かさに違いがあるのか?検証してみました。
- 気温9.8℃
- 50cm離れた場所で計測
- 燃焼が落ち着いた状態で設置して10分後に計測
<反射板なし>
反射板なし17.8℃
ヨーラー(YOLER)反射板24.7℃
自作反射板24.4℃
反射板があると前面に7℃程度の恩恵が得られそうです。また、後方部に熱がいかないことでテントの端にストーブを寄せることができるようになり、サイトレイアウトの幅が広がりますよ。
自作方法
必要なものはアルミリフレクター(金属製)と、ペンチなどの工具だけで、簡単に手順を説明すると
反射板の枚数が5枚以上の場合はジョイント棒を外し5枚にする。
ハンドルに掛けれるようにフックの角度を調節する
反射板の端のペグ部分を折り曲げて、抜け落ちないようにする。
ストーブ後方に巻き付けてみて、給油口と湯量計にかかる部分を折り曲げて短くする。
ジョイント棒をペンチでカットしますが、少し力がいります。
反射板の端に付いているペグ部分をストーブの取っ手に引っ掛けたら完成です。
反射板の折り曲げを怠ってしまうと、反射板の熱によって給油口と油量計が溶けてしまい危険なので、必ず余裕をもって折り曲げて熱がこもらないようにしましょう。
6cmで折り曲げたところ、油量計が熱を持ってしまったので、7cmは折り曲げるようにした方が良さそうです。
ダイソーの風よけでは手間がかかる
100均の風よけでも反射板リフレクターを自作できますが、シールがついており剥がすのに手間がかかります。価格も550円と高額なので、1枚が約24cm×8.5cmのウインドスクリーンならどれでも代用可能です。
価格も579円なので、100均と変わらない価格で購入できますよ。
アルパカストーブのデメリットや使用上の注意点
日本仕様にバージョンアップしたアルパカストーブですが、使用するにあたって気になる点もあります。注意点も解説しますので、使用前に参考にしてくださいね。
ホヤが割れやすい
ニューアルパカストーブは全体の構造自体は衝撃に強いのですが、燃料部分の周りにあるホヤ部分はガラス製なので運搬時の衝撃などで割れやすいです。交換部品があるので万が一割れてしまっても交換はできますが、できれば綺麗なままキープしたいです。
そこでおすすめなのが、購入時にホヤに巻いてある段ボールをそのまま再利用すること。サイズを測る必要もないですし、別途緩衝材を用意する必要もないので手軽です。捨てないよう、気を付けましょう!
給油口のサイズが小さい
アルパカストーブの給油口のサイズは2cm程しかないので、灯油タンクに付属のノズルの太さに注意が必要です。
ホームセンターで販売してる手動の給油ポンプは給油口に入ります。
ヒューナースドルフ5Lの灯油タンクのノズルでは改造しないとノズルが入りません。
使用時には一酸化炭素中毒に注意
これはアルパカストーブに限った話ではありませんが、どれだけ安全性が高まったとしても、テント内で石油ストーブを使う際に一酸化炭素中毒について細心の注意が必要です。
盛り上がってしまうとつい油断してしまいがちですが、楽しいひと時を安全に過ごすためにもベンチレーションを開けたりなどの換気を心掛けたり、一酸化炭素中毒の危険を知らせる警報機などを付けて対策するようにしてくださいね。
まとめ
これまでのアルパカストーブは「みんなが使っているから安心だろう」という非常に曖昧な安心感でした。ですが、世界でも厳しい日本の安全規格に沿って発売されたニューアルパカストーブは、特に家族やお子さまを連れてキャンプをする方にとって大きな安心感へとつながるのではないでしょうか。
ぜひ、パワーアップしたニューアルパカストーブを使ってこれからの時期のキャンプを暖かく安全に過ごしましょう。