ヒューナースドルフ5L(リットル)は、高いデザイン製と丁度良い容量からアウトドアにも最適な灯油タンクです。そんな冬場のキャンプにピッタリな、ヒューナースドルフを実際に使用してみた感想やパッキン・ノズル・空気穴のカスタム方法も解説します。
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ヒューナースドルフとは?
「ヒューナースドルフ」とはドイツの燃料用キャニスターを製造する会社で、国産の燃料用タンクと違い特徴的な外観が魅力の製品です。
元々はキッチン用の銅製品を製造してきた会社で、製造ノウハウをプラスチック製品に応用した商品の数々が高い評価を受けヨーロッパでシェア率No.1を獲得。
更にヒューナースドルフの製品は国際輸送でも活用された実績から、ヨーロッパではトップクラスの普及率を持つアイテムとなっています。
作成する危険物運搬用の容器は国連から認証を受けた最高水準の安全性を誇る実績を持つため、灯油などの可燃物を運ぶのにも安心できる燃料用タンクです。
ヒューナースドルフ フューエルカンプロ5Lのスペック
メーカー | Hunersdorff |
---|---|
サイズ | W14.4×D26.5×H24.7cm |
素材 | HDPE(高密度ポリエチレン) |
重量 | 540g |
カラー | olive オリーブ |
生産国 | Germany ドイツ |
ヒューナースドルフ5Lのデザイン・外観
ヒューナースドルフはミリタリーテイストの外観に、ノズルの収納口を本体中央に仕舞い込める特有の構造が魅力の製品。
実際に軍事用としてドイツ軍・フランス軍・ベルギー軍・デンマーク軍で導入された実績を持ち、運搬面や耐衝撃など追求され尽くした利便性を誇っています。
また原付のメットボックスに入るくらいのサイズ感なので、重すぎずアウトドアにピッタリの容量もヒューナースドルフがアウトドア用として優れている理由。
昔ながらのポリタンクではなく、燃料タンクにまでこだわり尽くしたい方には最適なアイテムでしょう。
ヒューナースドルフ5Lの特徴
購入を検討している方が気になるのは、実際に利用してみた感想ではないでしょうか。そこで実際にアウトドアの現場で、ヒューナーススルフを利用した感想について紹介していきます。
インテリアのような高いデザイン製
ヒューナースドルフの最大の魅力は、なんと言ってもインテリアのような洗練されたデザイン製。
一目見ただけで海外輸入製品だと分かる個性的なルックスで、お洒落なアイテムで揃えたキャンプ用品の中でも協調製を損なうことがありません。
また収納時の見た目もお洒落で、積み重ねるとオブジェのような外観になるのも魅力的です。
アウトドアで持ち運びに丁度良いサイズ感
ヒューナースドルフ5ℓは満タンでも運びやすいサイズ感なので、アウトドアで荷物をテントサイトまで運ぶ際に支障がない大きさなのも魅力です。
一晩を明かすのに継ぎ足し用の燃料としても丁度良い容量なので、無駄に大量の燃料を運び重たさに悩まされる心配もありません。
更に置き場所が限られるテント内でも比較的邪魔になりにくいサイズ感から、前室などにサッと収納できる大きさなのもGOOD。
スタッキングできることを前提とした底面
10Lと20Lの組み合わせの場合、ヒューナースドルフはサイズがそれぞれバラバラでも、スタッキングと呼ばれる重ね積みを行う事ができる設計を採用しています。
そのため家庭用とアウトドア用のヒューナースドルフを一度に給油するような場面でも、積み重ねを行えるため省スペースで運搬が行えるのもGOOD。
もちろん夏場などのオフシーズンなどには、スタッキングを生かして最小限のスペースで収納が行えるのも魅力的です。そのため積み重ねる事を前提とした底面が採用されているのも、ヒューナースドルフを利用するメリットでしょう。
5Lの場合、底面にくぼみがあります。
5L同士のスタッキングは不安定になります。
家庭用ストーブ用としても活躍できる燃料タンク
アウトドアにも最適なヒューナースドルフですが、家庭用ストーブ用としても勿論活用可能です。
5リットルはメインのタンクとしては容量不足なので、毎回灯油を運ぶのが面倒な二階での使用などに最適。
更に灯油の補充時にもメインタンクと合わせて持ち運ぶことにより、給油容量が増やすこともできます。そのためアウトドアだけではなく、家庭用の予備タンクとしても活躍するのもメリットの一つでしょう。
ヒューナースドルフ5Lのキャップの開け方
ヒューナースドルフ5Lのキャップには、チャイルドロック機構がついており、開け方にコツが要ります。
開け方は、キャップを押さえながら反時計回りに回すとキャップが開きます。
開け方のコツは手のひらで押さえて回すより、指先で押さえて回す方が簡単です。
キャップの閉め方は、押しながら回して閉めると記載してますが、普通に回して閉めることができます。
ヒューナースドルフの気になる点
ヒューナースドルフを実際に使用して分かったメリットの数々について解説していきましたが、幾つか気になるデメリットも存在します。
購入前に気になるヒューナースドルフ5Lのデメリットについても、詳細を解説していきましょう。
ノズルの向きが反対
これはもしかしたら個体差があるかもしれませんが、購入当初のノズルは本体に装着すると、注ぎ口が反対の向きになっていました。使用前には一度確認して、向きを直して本体のノズルはめ込み場所に装着しといた方が、ノズルに型がついて使いやすくなります。
バリが気になる?
購入したヒューナースドルフ5Lの取っ手付近には、多少バリがありますが、そこまで気になるほどではないです。気になる方は、カッターナイフ等でカットすることをおすすめします。
ノズルにゴムパッキンがない
個体によりますが、ヒューナースドルフ最大のデメリットとして、ねじ込み式のノズルでゴムパッキンがなく、締まりが甘いので給油中に灯油が漏れ出してしまう点が挙げられます。テント内を灯油塗れにしてしまうと、折角のデザイン性の良さも台無しです。
ノズルの注ぎ口が太すぎて給油口に入らない
元々備え付けてあるヒューナースドルフのノズルは、市販の灯油ポンプのノズルより5mm程度太いので、アウトドア製品の給油口とマッチする製品が数少ないのが現状です。
そのため溢さずに綺麗に注ぐためには、ノズルを変更するかロウトなどを別途用意する必要があります。
空気穴がない点に注意
ヒューナースドルフのタンクには空気穴が存在しないため、急いで給油を行おうとする程一度に飛び出てくる灯油が飛散するデメリットが挙げられます。
特に元々のノズルを使用している場合には、ゴボっと勢いよく飛び出る灯油は周囲をまき散らしてしまうこともあります。そのため静かにゆっくりと灯油を注がなければいけないため、給油に若干時間が掛かってしまい、中腰で一定時間支え続けなければならないため、腰が弱い方は注意が必要です。
ヒューナースドルフのノズルはアルパカとタクードの給油口に入るか?
ヒューナースドルフ5Lのノズルをアルパカとタクードの給油口に入れてみましたが、両方ともノズルの径が太すぎて給油口に入りません。
DIY初心者がヒューナースドルフの改造カスタムに挑戦!
DIY初心者の山行こ編集部が、インスタでも人気のヒューナースドルフの改造カスタムに挑戦してみました。
公式では推奨されてない改造で、水道用のパッキン等も使用してるため、改造については自己責任になります。
ノズルパッキンの灯油漏れ対策
<用意するもの>
ヒューナースドルフのノズルはねじ込み式になっており、パッキン等はついてないので、個体によって給油中に灯油が漏れてしまいます。ノズルの灯油漏れ対策として、SANEI排水アジャスタパッキン外径38mmを装着しました。
水で検証した時は漏れなかったのですが、灯油を使用した際には漏れが見つかり、こちらのパッキンでは、漏れ対策ができません。
改めて購入したパッキンは、ヒューナースドルフの本体の注ぎ口38mmと同サイズの内径38mmパッキン。
ヒューナースドルフのノズルにもピッタリフィット。
灯油をアルパカに入れて灯油漏れがないか検証。
今回は灯油漏れはなく、漏れた灯油を拭く手間を省くことができます。DIY初心者でも簡単にできるカスタムなので、試してみてください。
ノズルの注ぎ口をカスタム
<用意するもの>
ホースニップルをそのまま接続するとノズルが長くなり、本体にノズルを収納できなくなります。
ホースニップル先端部分の長さ3.5cmをカッターナイフ等でカットします。
カットしたノズルの先端をなるべく平らになるようにカッターナイフで調整します。
水道用のシールテープをホースニップルのネジ部分に巻き付けて、接続した時にノズルの注ぎ口とホースニップルの隙間をなくし、水漏れ防止をします。
ノズルの先端にホースニップルをねじ込んでいきます。
ノズルにまっすぐホースニップルをねじ込まないと、隙間ができて水漏れするので、注意しましょう。
ノズルの先端をホースニップルにカスタムすることで、アルパカやタクードの給油口にも合います。実際に灯油ストーブに給油しても灯油漏れはありませんでした。
ヒューナースドルフの本体にノズルが綺麗に収まりました。
空気穴をカスタム
<用意するもの>
・6Mタップ
・T型タップホルダー
・6Mサイズのボルト
・6Mサイズのパッキン
空気穴のカスタムは、別に電動ドリルが必要です。
電動ドリルで下穴5mmの穴をあけて、タップでネジ山を切っていきます。
タップを下穴にまっすぐ入れないと、ネジが斜めにつくようになってしまうので、なるべくまっすぐを意識しましょう。
タップでネジ山が切れたら、ボルトとパッキンを閉めたら完成です。
給油の際にはボルトを外すことで、給油がスムーズにできますが、ボルトの紛失には十分注意してください。
ヒューナースドルフを使用する注意点
海外ではガソリンの携行が認められていますが、日本国内ではヒューナースドルフを初めとしたポリ容器には、安全性の都合上からガソリンを携行することは原則として禁止されています。
理由としてはキャップ部分から常時気体が漏れ出すだけではなく、多量のガソリンを貯蔵した容器は静電気などの要因による引火により大爆発を招く最悪の事態へ発展する恐れがあるため。
性質上からガソリンは液体本体ではなく蒸気として揮発した空気が燃えるため、外気に気体が漏れる容器への貯蔵は常に引火のリスクを抱えてしまいます。
ガソリンは身近な存在ですが消防法にて第4類の第1石油類へ分類され、危険物取扱の資格が存在するほどの危険物。
仮に燃料切れが危ぶまれる地域で携行せざるを得ない場合には、専用のガソリン用の携行缶を用いて正しい取り扱いを行いましょう。
ヒューナースドルフ5Lタンクの改造レビューのまとめ
最後にヒューナースドルフの詳細について、まとめていきましょう。
- ヒューナースドルフはドイツ製の燃料用キャニスターを製造する会社で、各国の軍事用品としても採用されている
- 昔ながらのポリタンクでは演出不可能な、インテリアに近い高いデザイン製が魅力
- 満タンでも重すぎない容量で継ぎ足し用として最適な、アウトドアに丁度良いサイズ感
- 積み重ねる事を前提とした「スタッキング」可能な設計を採用しているため、サイズ別でも綺麗に収納する事ができる
- メインタンクと併用して、給油量を増やす家庭用としても最適
- 日本ではガソリンの補充は原則として禁止されているため要注意
ヒューナースドルフの購入を検討している方は、参考としてお役立ていただけたでしょうか。
一目見ただけで海外輸入品と分かる、特徴的なデザインが魅力のヒューナースドルフ5ℓはアウトドアに最適なサイズ感。そんな丁度良いキャンプ地での現場にベストな、灯油の燃料タンクを探している方はヒューナースドルフの導入を検討してみては如何でしょうか。