ソロキャンプでもグループキャンプでも使える焚き火台を探している方におすすめなのがTOKYO CRAFTS(トウキョウクラフト)の「焚き火台マクライト」。「大きさはあるのにコンパクトで軽量」という従来の焚き火台の概念を覆すような、焚き火好きにはたまらないアイテムです。
今回はそんな焚き火台マクライトの気になる使用感を徹底レビューします。「焚き火をもっと気軽に楽しみたい」「新進気鋭なブランドのアイテムはチェックしたい」という方、必見です!
焚き火台マクライトの外観やスペック
まずは焚き火台マクライトという焚き火台について、簡単にスペックの紹介をします。2021年に立ち上げられたまだまだ新しいブランドから出ている焚き火台ではありますが、機能美を感じるスペックがありますよ。
大きな火床
焚き火台マクライトの火床は幅36cm×奥行き40cmと広いので、大きな薪を小割にすることなく、くべることが可能です。
太い広葉樹の薪(41cm)も斜めに配置すれば火床に入れることができます。
耐荷重15kgの堅牢な火床
焚き火台マクライトの火床には3つの梁があって垂直荷重で支える構造なので、耐荷重は15kgと頑丈なのでグループで薪を沢山くべて大きな焚き火で暖をとることもできます。
ロースタイル向きな高さ
焚き火台マクライトの火床の高さは約9cmと少し低めですが、地べたスタイルで使いやすいのはもちろんの事、ローチェアに腰を掛けて薪を追加したりゴトクを使って調理したりも楽にできますよ。
ゴトクの高さは2段階調節可能
焚き火台マクライトに付属のゴトクは、2段階で高さ調節することができます。
ゴトクは本体と段差でぶつかる構造になっているので、調理器具を動かした時や薪を移動させる時など不意に落下しにくいです。
また、本体側のスタンド部分には溝加工が施されてるので、ゴトクの横ズレもしにくく調理器具が置きやすい構造です。
ゴトクは幅があるので同時調理が可能です。Bush Craftの焚き火フライパン(22.5cm)とEAGLE PRODUCTSのキャンプファイヤーケトル(0.7L)も同時に乗せてもスタンド設置時の耐荷重は7kgなので、安定して調理もできます。
スリムな収納サイズ
収納すると本体の厚さはわずか2.5cmになり、収納ケースに入れてしまえばその薄さからでは焚き火台ということが分からないほどです。
コンテナボックスの隙間にはもちろん、幅も20cmちょっとなのでバックパックの背面ポケットにも入れられますよ。「ファミリー用の焚き火台は大きくて収納場所が大変…」という方にもぴったりな収納サイズです。
794gの軽量モデル
本体の重量はわずか794gでゴトクを合わせても1kg切った軽量モデルの焚き火台です。
パネルの薄さなどギリギリまで金属の厚さを削っているのも軽さの理由ですが、薄いといってもペラペラな感じは一切なく、錆びにも強いステンレス(SUS404)が使われているので強度面も安心です。
ピコグリルと比較
マクライト | ピコグリル |
---|---|
40×21×2.5cm | 33.5×23.5×1cm |
929g | 442g |
ピコグリルと比較すると、収納サイズはやや大きめで重量もありますが、どちらもバックパックに収納できるサイズ感で、重量の違いはありますが、持ち上げてみてもそこまで差は感じないです。
焚き火台マクライトは、スリムな収納サイズにプラスしてこの軽量さがあるので、ソロキャンプからファミリーやグループでのオートキャンプまで、さまざまなスタイルのキャンプに対応できますよ。
焚き火台マクライトのレビュー
焚き火台マクライトのスペックについて紹介しましたが、続いては気になる特徴をレビューします!スペック表だけでは分からない、キャンパーにとって「こんな焚き火台が欲しかった!」という特徴がありますよ。
サイズ感や高さ
パッと見たサイズ感でも分かるかと思いますが、焚き火台マクライトはロースタイルで使うのがおすすめです。地べたスタイルやどっしりと腰が据えられるグラウンドチェアと一緒に使えば焚き火の臨場感も感じられ、極上のリラックスタイムが得られますよ。
座面高34cmのHelinoxタクティカルチェアと併せて使うと、少し前かがみになってしまいますが、調理の場面や薪のいじりやすさで使いにくい印象はないです。形状がスクエア型なので、グループやファミリーで椅子に座って、囲って暖を取るのにも便利な形状です。
組み立てが簡単
パーツは火床と風防パネル2枚、そしてゴトクが1つととってもシンプルなので組み立ても簡単にできます。
- 火床を広げて立てる
- 火床の突起に風防パネルを接続する
- 火床を抑えながら風防パネルを押し込む
- 反対も風防パネルをハメたら完成
手順としては火床を開いたら左右に付いている突起をそれぞれ風防パネルの穴に差し込み、風防パネルをしならせて火床に押し込むだけなので、慣れてしまえば1分かかりません。
分解も簡単にできる分、洗いやすく常に清潔に保てるのもポイントです。
薪が組みやすい
焚き火台マクライトの大きな特徴として、軽量コンパクトな焚き火台なのに、薪を自由に組める点があります。
大半の薄型の焚き火台では、薪を一方方向でしか組むことができませんが、焚き火台マクライトは火床が広く薪を自由に組むことが可能なので、大きな焚き火を鑑賞できる組み方や薪を長持ちさせる組み方など、いつもと違った焚き火を楽しむことができます。
長い薪でも風防パネルに立てかけることで、交互に薪を組むこともできるので、薪の追加投入がしやすいのもうれしいポイント。
また、燃焼中も火床が広いので薪の移動がしやすく火力調節しやすいです。
燃焼効率が良い
焚き火台マクライトは、各パネルにスリットが開いているので通気性が非常によく、一度着火すれば薪を追加投入しても燃焼がどんどん進んでいくので、焚き火の管理がしやすいです。
スリット以外にも火床パネルの傾斜など燃焼効率を高める工夫が施されていて、大きな薪を入れても灰が白くなるまで燃え尽きますよ。
熾火もしっかりと作ってくれるので、炭火調理も楽しめます。
ゴトクで調理しやすい
焚き火台マクライトは、二段階にゴトクの高さを調節できるので、大きな焚き火で暖を取りながらの調理や熾火・炭での遠赤外線を使った調理もでき、幅広く調理がしやすい焚き火台です。
遠火で調理したり、大きな薪を入れた状態で調理したい時にはスタンドでゴトクを使用できる。
熾火で湯沸かしや炭で焼肉や焼き鳥を調理したい時には、風防パネルの上でゴトクを使用できる。
灰処理がしやすい
焚き火を楽しんだ後に一番大変なのが灰の処理。ファミリーキャンプ用の大きな焚き火台は、重量があるので灰処理場まで持って行くのが大変ですし、軽量コンパクトな組み立て式焚き火台は、持ち上げるとバラバラになってしまい、焚き火の後片付けがしにくいと感じることもあります。
その点、焚き火台マクライトは後片付けのしやすさにもこだわっていて、左右のスタンドを持ち上げても本体と一体型なのでフレームが抜けてしまうなんてことなく、安全に灰を捨てることができますよ。
- 火消し壺を用意する
- 側面の風防パネルを内側から押す
- 風防パネルの接続部分のフレームを外す
- 火消し壺に灰を入れる
片方の風防パネルを外すだけで、簡単に灰を捨てることができます。火床に緩やかな傾斜があるので灰も集まりやすく、フレームが抜ける心配がないので、安全に後片付けができますね。
焚き火台マクライトのデメリットや使用上の注意点
焚き火台マクライトを使用してみて他の焚き火台と比べ気になる点や使用上の注意点やデメリットをまとめてみました。
薪の燃費が悪い
焚き火台マクライトは薪が良く燃え燃焼効率が良い反面、オープンな火床では仕方がないことですが、燃えすぎて薪の消費が多くなります。気になる方は、焚き火をする時には薪の追加投入を調節する工夫をすると薪の燃費を抑えることができます。
風の影響を受けやすい
焚き火台マクライトの左右の側面パネルが風防の役割となる仕様ですが、あくまでも簡易的な風防なので、風が吹くと影響を受けてしまうので、焚き火リフレクターの使用が必要です。
焚き火リフレクターを併用することで、炎が風に煽られることなく安定するので調理もしやすく、熱もこもりやすいのでお湯を早く沸かすことができる利点もあり、薪の消費を軽減する効果もあります。
また、風があると火の粉が舞い上がってテントやタープに火の粉が飛んで穴が開いてしまう危険性も少なくなります。
焚き火シートは必須
火床にスリットが開いているので灰が地面に落ちてしまいます。特に芝サイトでは火災など重大な事故につながることもあるので、焚き火シートを併用する対策が必要です。
火床が低いので地面へのダメージも気になりますが、燃焼効率が良く上昇気流が生まれるのおかげか?下への熱の伝わりは少ないようなので、地面への対策は焚き火シートで十分な印象です。
使い込むと変形する
焚き火台マクライトは軽量化を図るために0.3mmもの極薄ステンレス板を使っています。そのため使い込んでいくと多少の歪みやクセが付きやすいです。
マクライトに限らず、薄型の焚き火台は多少なりとも変形をしてしまうものなので、堅牢で重量がある焚き火台を選ぶか?軽量でコンパクトな焚き火台を選ぶかは好みに分かれるとこなので、メリット・デメリットを考慮して選ぶ必要があります。
まとめ
マクライトは人数やキャンプスタイルにとらわれることなく、純粋に焚き火を楽しむために作られた画期的な焚き火台です。使いやすさ・持ち運びのしやすさ・調理のしやすさ・燃焼効率の高さ…どの面においても非常にバランスよく設計されていて、一番大事な購入のしやすさにおいても金額を1万円以下に抑えています。