「男前ファイアグリル」はtent-Mark DESIGNS(テンマクデザイン)から出ているソロキャンプ向けの焚き火台です。
ソロキャンプ向けの焚き火台を選ぶ時重視するポイントは人それぞれですが、男前ファイアグリルは「コンパクトさ」「軽さ」「使いやすさ」「値段」、どの点においても妥協がなく、ソロキャンパーから大注目されています。
今回はそんな話題沸騰中の男前ファイアグリルについて、実際の使い心地をレビューします。種類豊富なソロキャンプ向けの焚き火台を選ぶ決め手になるような魅力的なポイントがたくさんありますよ。
男前ファイアグリルのスペック
男前ファイアグリルのスペックはこちらになります。
ブランド | tent-Mark DESIGNS(テンマクデザイン) |
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商品名 | 男前ファイアグリル |
使用サイズ | 幅25 ×奥行き20 ×高さ15cm |
収納サイズ | 幅31 ×奥行き16.5 ×厚さ1.5cm |
総重量 | 約493g |
耐荷重 | 約4kg(静荷重/サポートバー使用時) |
素材 | <本体>純チタン <収納袋>ナイロン |
「焚き火台=鉄の塊、持ち運びが大変」という従来の概念を覆すような軽量さ、持ち運びのしやすさがあり、誰でも組み立てや片付けが簡単にできる構造となっています。見た目はシンプルで、無駄のないフォルムとチタン製の無骨さがまさに「男前」と呼ぶにふさわしい焚き火台です。
男前ファイアグリルの外観や付属品

- 本体:426g(実測)
- ゴトク:52g(実測)
- サポートバー2本:8g(実測)
- 収納ケース:20g(実測)
本体

本体の収納サイズは幅25 ×奥行き20 ×高さ15cm。

組み立てサイズは幅31 ×奥行き16.5 ×厚さ1.5cm。

男前ファイアグリルはBASE campプロデュースのコラボ商品で、薪ストーブで有名なWINNERWELLで制作されてるソロサイズの焚き火台。
本体の表面と裏面にはtent-MarkとBASE campのロゴが主張しすぎずかっこいい感じで刻印されています。
ゴトク

ゴトクのサイズは12×8.5×高さ1cm。

矢印の方向に力を入れると弾力がありますが、熱が加わっても変形や歪みの少ない丈夫なゴトクです。

しっかりと溶接されてるので、重量がある調理器具を使用しても破損や損傷の心配もなさそうです。
サポートバー

長さ16cmのサポートバーが2本付属しており、焚き火台の強度を増したい時に使用します。

サポートバー使用時の耐荷重は4kgなので、スキレット料理も楽しむことができますよ。
収納ケース

表面にはテンマクとBASE campのロゴがプリントされてます。
焚き火台使用後には煤で汚れやすいケースですが、男前ファイアグリル付属の収納ケースはツルツルとした肌さわりのポリエステル素材なので、汚れたら丸洗いできるのもうれしいポイントですね。

ケースは本体を収納しても収納スペースに余裕があるので、男前グリルプレートも一緒に収納できます。

男前グリルプレートを一緒に収納すると容量ギリギリになりますが、収納ケースの開閉がファスナーではなくマジックテープ式なので、難なく収納することができますよ。
男前ファイアグリルの特徴

まずはどのような特徴があるのか見てみましょう。
オールチタン製

男前ファイアグリルは本体だけでなく、不足するゴトクやサポートバーまで全てチタンでできています。チタンの強度はキャンプギアに使われる金属素材の中でも最大クラスで、海水に100年浸してもサビないと言われるほどです。
また、チタンは熱しやすく冷めやすい特徴があるので、焚き火が終わってから冷えるのが早く、撤収が素早くできますよ。

チタン製なので熱を加えるごとに青紫っぽく変色していきますが、こうした色味の変化を楽しみつつ道具を自分らしく育てていけるのも魅力です。
チタン製のキャンプギアは高額のものが多いですが、男前ファイアグリルはオールチタン製ながら1万円以下で購入できるのでコストパフォーマンスが非常に高い焚き火台となっています。
超軽量500gでコンパクト

オールチタン製、シンプル設計により総重量約500gの軽量さと独自の折りたたみ構造によるコンパクトさを実現しています。バックパックや荷台の隙間に収納できる薄さなのでソロキャンプだけでなく、同じく荷物の軽量化が最優先となるツーリングキャンプやバックパックキャンプにもおすすめです。
収納時はコンパクトですが、使用時のサイズは大きめの薪でも十分に入るサイズなので、同じくコンパクトに収納できる焚き火台と比較しても火床を広く使うことができ、使い勝手も良くなるよう考えられています。
設営・片付けが簡単

軽量でコンパクトなソロキャンプ向けの焚き火台は近年増えていますが、コンパクトになる分、組み立てパーツが多い焚き火台も少なくありません。ですが、男前ファイアグリルは脚を広げるだけのシンプル構造なので手間をかけずに設営と撤収ができます。
細かなギミックを楽しみたい方には少々物足りなさはあるものの、ソロキャンプに持って行くキャンプギアで大切なポイントでもある「圧倒的な手軽さ」により、ついつい使用頻度も高くなりますね。

焚き火が終わったら本体ごと持って炭を捨てることができ、バンバンと軽く叩くと細かな灰も綺麗に落とすことができますよ。
熱いうちに水をかけて消化すると、男前ファイアグリルの変形や歪みの原因になるので絶対にやめましょう。
チタンのゴトクが標準装備

男前ファイアグリルには同じくチタンでできたゴトクが初めから付属しています。他のメーカーではありますがチタン製のゴトクは5,000円前後で販売されていることを考えると非常にお得ですね。

板上部のハンドル部分には6つの溝が等間隔で入れられていて、そこに付属のゴトクをセットするとお湯を沸かしたり、調理する際に活躍しますよ。

ゴトクは3本のフレームで構成されているので、6つのスリットに対して全部で4パターンの位置取りが可能となります。スリット部分にはまるようセットすることができるので、衝撃でズレて落下する危険も減りますね。

テンマクから発売されている「男前グリルプレート」もゴトクと同時に使用できるので、さらに調理のしやすさが向上しますよ。
男前グリルプレートはデコボコの波状タイプの鉄板で、食材に綺麗な焼き目をつけることができ、余分な脂も落とすことができるのでヘルシーに焼き上げることができる優秀なソロ用鉄板です。気になる方はこちらの記事

男前ファイアグリルの組み立てと片付け方

男前ファイアグリルの組み立てや撤収の手順です。
組み立ての手順

まずは炉を広げます。

脚の短い方を先に開きます。

脚のくぼみが中心の軸にしっかりとハマり、完全に広がったことを確認します。

長い方の脚も同様に開きます。
順番が逆だと脚が引っ掛かり開かないので注意しましょう。

次は耐荷重を上げる為のサポートバーを取り付けます。

長さが足りないので本体を軽く閉じて、サポートバーを内側から引っ掛けます。

両方にサポートバーを引っ掛けたら本体を開いて完成です。
片づけ方

サポートバーを外します。

脚の長い方から閉じます。

短い方の脚も閉じます。
順番が逆だと脚が引っ掛かり閉じないので注意しましょう。

ゴトクは炉の中に入れます。

本体はそのまま収納袋にいれ、サポートバーは付属の収納ポケットに入れたら完成です。

サポートバーを収納袋から取り出すとき、サポートバーのフックが縫い目に引っ掛かり場合があるので、フックと逆方向に傾けながら引っ張ると、スムーズに取り出すことができますよ。
男前ファイアグリルのレビュー
男前ファイアグリルの使用感をレビューしていきます。
鉄板やクッカーのサイズ感

男前ファイアグリルに合う鉄板やゴトク使用時のクッカーやケトルのサイズ感です。

男前グリルプレートとヨコザワテッパンを焚き火台に置いてみました。

男前グリルプレートは男前ファイアグリルにピッタリなサイズ感で、裏面に滑り止め加工の凹凸が施されてるので、本体から滑り落ちる心配もなく、使用することができます。

ヨコザワテッパンはサイズ感はピッタリですが、本体から簡単に滑り落ちてしまうため、鉄板料理を楽しみたい方は男前グリルプレートのような裏面に滑り止め加工が施されてる鉄板がおすすめです。

シェラカップをゴトクに乗せる時、置き場所によっては傾いてしまうので、3本の真ん中ではなくサイドの2本を使用すると安定します。

メスティンで炊飯やトランギアケトル0.6Lでお湯を沸かしながら、同時に鉄板で調理をすることも可能です。

ゴトクに8.5cmの幅があるので、ホットサンドメーカーも安定して使用できそうです。

サポートバーを付けると耐荷重も4kgまで可能なので、LODGE(ロッジ)スキレット6 1/2インチのような重たいスキレットでも安定して使用することができますよ。
焚き火台の高さは?

男前ファイアグリルは高さが低いので、地べたスタイルで使用するのがおすすめですが、少し前かがみで使用することになりますが、ローチェアスタイルで使用することもできますよ。
リフレクターは必要?

男前ファイアグリルは風には強い構造ですが、高さ24cmのリフレクターを置いたところ、地べたスタイルでは胸くらいの高さまで輻射熱を感じることができたので、冬はあると重宝しそうです。
本体は小さい?大きい薪は入る?

折り畳みタイプの焚き火台は、多くがサイドにも板があって薪を追加する際には上から入れる必要があり、上に何か乗せている場合には一度移動させてから薪を入れなくてはいけない手間があります。男前ファイアグリルの場合はどうなのか?薪の大きさや入れ方についてを見ていきましょう。

ホームセンターなどで販売されてる市販の薪の長さは約38cm程度です。

男前ファイアグリルでは炉が少し小さく、炉に斜めに薪を入れるか、のこぎりで半分に切って入れる必要があります。

また、調理中ではサポートバーが邪魔で、横から薪を入れることができないので、火力調節が難しいです。

サポートバーを外すことで、太くて長い市販の薪を燃やすこともでき、調理中の薪の追加投入をスムーズに行うことができますよ。後ろのサポートバーだけ残せばストッパー代わりにもなってくれるので、1本だけ使うのが強度面や使い勝手の面でもおすすめですよ。

長い薪をそのまま使う場合は、横からはみ出してしまうので、燃焼すると薪が落ちてしまい地面が焼けてしまいます。炉の高さも低いので、草地が焦げる可能性もあるので、焚き火台の下に焚き火シートを敷くようにしましょう。

灰が溜まる?ロストルは必要?

大きな焚き火を継続すると灰が溜まる可能性もありますが、調理に使うような焚き火の大きさでは、2時間程度燃焼しても炉に灰が溜まることなく使用することができます。火吹き棒使用時に灰が散った可能性もありますが、大きな焚き火をしないのであればロストルは必要なさそうです。
炭火で使用する時にピッタリサイズの網

男前ファイアグリルは、炉の高さが低いですが、汚れ防止のアルミホイルを使用すれば、テーブルへの熱も遮断され、卓上で一人BBQという使い方もできますよ。

100均の20×20cmの網がピッタリなサイズで、焼き鳥や焼き肉も楽しむことができます。

男前ファイアグリルとピコグリルの比較

ピコグリルは、値段の割に見た目の安っぽさがありますが、男前ファイアグリルは、オールチタンで高級感があり所有欲を満たしてくれます。

ピコグリルは炉からゴトクまでの距離があるので、調理をするには工夫が必要ですが、男前ファイアグリルは炉からゴトクまでの距離がちょうど良く、ゴトクの安定感もいいので調理がしやすいです。

ピコグリルは市販の薪をそのままの長さで使用できますが、男前ファイアグリルは炉が小さくノコギリで切るか、燃焼させながら奥に移動させる工夫が必要です。
どちらかというと、男前ファイアグリルは市販の薪を使用するより、現地で調達した薪を使用する無骨でワイルドなキャンプが似合います。

ピコグリルに比べ、男前ファイアグリルは燃焼効率が悪く、途中で炎が弱まることがありますが、その分熾火ができやすく安定した火力で調理もしやすい焚き火台です。

軽量キャンプで人気の焚き火台「ピコグリル」と比較しました。お互いにメリット・デメリットはありますが、調理のしやすさでは「男前ファイアグリル」に軍配が上がります。ソロキャンプで料理も焚き火も楽しみたいという方には、選択肢の一つに入れてもいい焚き火台だと思いますよ。

男前ファイアグリルのデメリット
コンパクトで調理もしやすい男前ファイアグリルですが、個人的に少し気になる点もあるので、デメリットも紹介します。
サポートバーを装着しにくい

男前ファイアグリル本体の強度を増せるサポートバーですが、取り付けの際にフックが上手くハマらないことがあり、固定する時にはサポートバーがズレないように調整しながら本体を開く必要があります。
薄いので歪みや変形をしやすい

説明書にも明記されてますが、熱により歪みや変形をしてしまいます。男前ファイアグリル2回目の使用で火床の鉄板部分が少し変形してしまい、フレーム部分の歪みはありませんでしたが、1年ぐらい使用するとどうなるか?少し不安な点があります。軽量・コンパクトなので仕方がないことですが、これから使用してみて状況を追記していこうと思います。
洗いにくい

折り畳みタイプの焚き火台ではよくあるデメリットですが、折りたたみ部分の汚れを落としにくいです。結合部分のネジを外せば綺麗に洗うこともできますが、汚れが残るものとしてあきらめる方が無難です。
使用感や焚き火の様子は動画もありますのでチェックしてみてください!
まとめ
男前ファイアグリルは軽くてコンパクト、耐久性の高いオールチタン製で1万円以下と非常にコストパフォーマンスに優れた焚き火台です。そろそろやってくる炎が恋しくなる肌寒い季節。男前グリルで癒しの時間を堪能してはいかがでしょうか。




