自在金具はテントやタープを設営する際にお馴染みの便利な道具です。
自在金具を使いこなすことができれば、テントなどをよりキレイに設営することができます。
しかし、中には使い方がわからず、なんとなく使用している方もいるのではないでしょうか?この記事では、
自在金具の使い方や取り付ける場所、自在金具が滑ってしまう時の対策を解説していきます。
テントロープの結び方も紹介したいと思います。
ぜひ参考にしてみて下さい。
自在金具とは?
まずは自在金具について、簡単におさらいしたいと思います。
自在金具とはテントやタープを張るときに、張り綱(テントロープ/ガイライン)に結んで使う道具です。
テントやタープを購入する際に、すでに付属していることも多いです。
自在にロープの長さを調節することができるので、自在金具と呼ばれています。
テントロープを穴に通すだけというかなりシンプルな構造ですが、テンションをかけると、摩擦の力でロープが緩まないようになっています。
いちいちロープを結んでいると手間も時間もかかりますが、自在金具を使えば簡単に素早くテントの設営ができます。
自在金具は形状によって使い方が違う
自在金具には様々な素材や形状がありますが、簡単に素材と形状について紹介します。
素材
自在金具の素材は主に金属製、プラスチック製、木製の3種類です。
金属製には比較的錆びに強くて軽い、アルミが良く使われています。
金属製は他の素材と比べると丈夫で、紫外線にも強いため、長く使うことができます。
プラスチック製はとても安くて軽いので、予算を抑えたい場合や軽量化したい方におすすめです。
木製は自然の風景となじみが良いので、ナチュラルなデザインを重視したい方におすすめです。
あまりメジャーではないので市販されているものが少なく、自作する方も多いです。
形状
自在金具は大きく分けると2つ穴タイプと3つ穴タイプに分かれます。
2つ穴タイプは一番オーソドックスな形で、結び方もシンプルで分かりやすいです。
プレート型や長方形型に多いです。3つ穴タイプは2つ穴タイプよりも摩擦力が強いので、より緩みにくいです。
三角形型、リング型に多いです。
自在金具の使い方・テントロープとの結び方
それではいよいよ使い方の解説です。
2つ穴の自在金具の使い方
まずは基本的な2つ穴の自在金具の使い方です。
かなりシンプルですが、2つの穴にテントロープを通し、金具からロープが抜けないように結び目を作るだけです。
この時ひとつだけ気を付けたいのが、輪を作る向きです。
2つ穴の自在金具はくの字になっているものが多いですが、金具の山側(くの字の出っ張っている方)に輪を作るようにしましょう。
へこんでいる側に輪を作ると、摩擦がうまくきかずに滑ってしまいますので注意してください。
ロープを緩めたい時には、自在金具をロープに対して垂直にします。
自在金具をロープに対して平行にすると、摩擦がきいて固定されます。
3つ穴の自在金具の結び方
次に3つ穴の自在金具の使い方です。
3つの穴にジグザグと順番にロープを通していくだけなので簡単ですが、悩まれる人が多いのが三角形タイプの自在金具です。
3つ穴で三角形の自在金具の結び方と使い方を例として説明します。
まずは三角形の頂点の穴に表側から裏側にロープを通します。くぼみになっているところにロープを通すようになります。
そのまま二つ目の穴に裏側から表側にロープを通します。
最後に、残った3つ目の穴にロープを通して輪を作り、ロープの末端が抜けないように結び目を作って完成です。
三角タイプの自在金具の使い方は
三角の頂点がロープの元側(テント・タープ側)に向くようにペグにロープを通します。
ロープを滑らすときは自在金具を回転させ、ロープが一直線になるようにします。
逆に回転させ、ロープがZ字のようになると固定されます。
カタツムリ型の自在金具の使い方
自在金具にはこのようなカタツムリに似た形のものも販売されています。
使い方は穴の大きさが2番目の穴にロープを通して結ぶだけなので取り付けは非常に簡単です。
使い方は少しコツがいります。
タープ側のロープに輪っかをつくり大きい穴に通します。
通した輪っかを小さな穴が開いている出っ張りにかければ完成です。
ロープの調節をする時は金具の角度を変えてスライドさせます。
動画で見る 自在金具の使い方と結び方
自在金具はテント側と地面側、どっちにつける?
結論から言うとどちらでもOKで、どちらが良いかは場合によります。
自在金具はテントを購入した際には地面側についていることが多く、基本的にはそれで問題ありません。
しかし、テント側に付け替えるメリットもいくつかありますので、紹介したいと思います。
ただし、使っているテントやタープが大型であれば、自在金具は地面側につけておいた方が無難です。
テント側だと届かなかったり、作業しにくい場合があります。
自在金具をテント側につけるメリット
ロープにテンションがかけやすくなる
ロープを短くしたい時、自在金具を上から下に引っ張ることができるので調節が楽です。
地面側にあると下から上に引っ張らなくてはならず、少し無理な体勢になりますよね。
普段から自在金具を操作しづらいと感じている方は、付け替えてみると良いかもしれません。
ペグのぐらつきを抑える
自在金具が地面側にあると、ロープの調節作業をするときに、どうしてもペグがぐらついてしまいます。
ペグの刺さりが甘いと、ロープを調節している最中にペグが抜けてしまうこともあります。
この時、自在金具をテント側にすると、作業する点とペグの間に距離ができるため、ペグのぐらつきが最小限になります。
埋めるタイプのペグでもロープの調節ができる
例えば雪上キャンプではペグを雪の下に埋めて固定しますが、この時に地面側に自在金具があると、ロープの一部や自在金具自体が雪に埋まってしまいます。
これでは長さの調節ができません。
このような場合は、あらかじめテント側に自在金具を付け替えておく必要があります。
テント側に自在金具があれば、ペグ側がどんなに埋まっていようとロープの調節ができます。
自在金具が滑ってしまう時は?
せっかく自在金具を使っているのに、滑ってロープが緩んでしまう…なんてことはありませんか?こんな時に気を付けたい点や改善方法をいくつか紹介します。
自在金具のロープ径をチェック
自在金具が対応しているロープ径と、テントロープの径が合っているかどうかを確認しましょう。
自在金具に対してロープが細いと、摩擦が弱くなりロープが緩んできてしまいます。
逆に自在金具に対してロープが太いと、滑りはしませんが自在金具やロープが傷みやすいので注意しましょう。
自在金具を付属品から新しいものに替える際は、しっかりとロープに対応するものを選びましょう。
自在金具が緩みにくいロープの通し方
2つ穴の自在金具を使用している場合、ロープの通し方を少し工夫すれば、緩みを改善できるかもしれません。
自在金具の2つ目の穴にロープを通すとき、最初にロープを通した側と同じ側からロープを通してみましょう。
これだけでもロープが滑りにくくなります。
右 通常の取り付け方の通常の取り付け方と比較して元の軸のロープが角度あり摩擦抵抗が大きくなり滑りにくくなっています。
自在金具やロープを変える
ロープの材質によっては、自在金具の対応径と合っていても滑ってしまうことがあります。このような時は、自在金具をより摩擦の強い形のものに変えましょう。
また、ロープが古くなって劣化している場合も滑ってきてしまうので、この場合はロープを買い替える必要があります。
覚えておきたいテントロープの結び方
最後に、テントやタープの設営で覚えておくと良い、テントロープの結び方を2つ紹介します。
もやい結び
ロープをしっかり固定できるのに、簡単にほどくこともできる結び方です。
テントロープを付け替える際など、テントやタープにロープを結びたい時に使います。
自在結び
自在金具のようにロープの長さを調節することができる結び方です。
自在金具が壊れてしまったり、無くなってしまった時に、覚えておくと安心です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
自在金具は使い方をしっかり覚えれば、手早くキレイにテントやタープを設営できるようになります。
このような細かい道具にもこだわると、よりキャンプが快適になりますよ!
この記事が、少しでも皆様のアウトドアライフのお役に立てば幸いです。