ヘリノックスのライトコットのレビューです。組み立て方の手順や使い方、使ってみて満足した点や少し残念な点も含めて紹介していきます。
ヘリノックスのライトコット(Helinox Lite Cot)の基本情報
ヘリノックスは、テントポールやトレッキングポールのメーカーである韓国の「DAC(ディーエーシー)社」のブランドで、DAC社は耐久性とデザイン性の高い軽量なアウトドアファニチャーを開発しています。このライトコットはヘリノックスの正規輸入販売代理店である株式会社モンベルによって国内に供給されています。
- 重量:1.2kg(スタッフバッグ込み1.26kg)
- カラー:ブラック(BK)、グレー(GY)、サンド(SD)
- 使用サイズ:長さ185×幅60×高さ13cm
- 収納サイズ:幅53×奥行き13×高さ13cm
- 耐荷重(静荷重):120kg
ライトコットとコットワンとの違いは?
近いモデルであるコットワンコンバーチブルとライトコットの仕様の違いを比較します。
- 重量:1.2kg(ライトコット)<2.19kg (コットワン)差は約1kg
- カラー:コットワンの方がカラーの選択肢が2種多い(ライトコット3種、コットワン5種)
- サイズ:コットワンの方が長さ、幅、高さとも一回り大きい
(ライトコットのサイズ:長さ185×幅60×高さ13cm、コットワンのサイズ:長さ190×幅68×高さ16cm) - 耐荷重:120kg(ライトコット)145kg(コットワン)差は25kg
コットレッグはライトコットには使えない
コットワンはライトコットと同じロータイプのコットになります。コットワンにはハイタイプに変えることのできるコットレッグを使用できますが、ライトコットには本数が足りず使用不可になります。
コットワンには、季節によって使い分けのできるベッドシートなどの別売り専用オプションがありますが、ライトコットにはオプションはなく、作りのシンプルさと軽さを重視した商品仕様になっています。
ライトコットの気になる寝心地は?寝返りはうてる?
ライトコットのベッドシートはかなりストレッチが効くタイプになります。使用者の体の形や寝返りなどの動きに合わせて伸縮しますので、ベッドマットレスに近い寝心地になります。ベッドシートの表面はサラッとした肌触りで快適です。
ライトコット(ヘリノックス)の組み立て方
ライトコットは慣れれば5分程度で組み立てることができます。
左から、サイドフレーム2本、ベースフレーム4本、ベッドシート、スタッフバッグ
ベッドシートの裏面に、組み立て方についての説明(英文)とわかりやすいイラストがプリントされています。また、取扱説明書は同梱のもの以外にもモンベルのウェブサイトからダウンロードすることができます。
1.ベッドシートを広げます。サイドフレームを組み立てます。
2.ベッドシートの両端の袖に、サイドフレームを通します。
3.サイドフレームの端を袖の末端のポケット部に入れます。
4.次にベースフレームを取り付けます。ベッドシートの裏面を上に向けます。
5.ベースフレーム4本を組み立てます。長い方のポールの先端をフレームジョイント(黒いプラスチックの部分)に差し込みます。
6.両方のサイドフレームに黒いプラスチックの輪が2か所ありますので、その輪とベースフレームのソケット(U字の黒いプラスチックの部分)の溝を合わせるようにして取り付けます。
7.6でベースフレームのソケットが取り付けられた側を下にして、ライトコットを地面に対して垂直に立てます。ベースフレームの反対側も同様に、輪とソケットの溝を合わせるように取り付けます。このとき少しベースフレームに体重をかけるようにしてしならせます。
※ソケットとサイドフレームの間に指を挟まないように注意しましょう。
8.ベースフレームが正しく取り付けられました。
9.中央寄りのベースフレーム2本が取り付き、残りのベースフレームをコットの両端側に取り付けます。
10.両端のサイドフレームには黒いプラスチックの輪はありません。
11.全てのベースフレームが取り付けられました。
12.表に返して完成です。
ヘリノックス ライトコット(Helinox Lite Cot)のレビュー
ライトコットのサイズと高さは、低く設置したソロ用タープでの寝床として使用するの適しています。雨降りの際、寝床が地面より少しあがっているだけで浸水の心配がなくなり、安心して眠ることができます。
高さが低いので登山テントにも使える
ベッドシート下端から地面までの長さは13cmなので、天井高の低い登山用テント内に設置することも可能です。例えばアライテントのエアライズ2(サイズ:間口130x奥行210x高さ105cm)の内部にライトコットを置いた場合、天井の一番高いところまで約90cmの余裕があります。
寒い時期はサーマレストで保温性アップ
暑い時期はそのままで十分快適ですが、寒い時期はスリーピングマットを上に載せて保温性を上げます。写真はサーマレスト Zライト(130cm*51cm)を置いたところです。
その他にはキャンプ場のコテージに滞在するときなどにベッドがわりとして使えますし、自宅の庭、ベランダや室内など普段の生活など、屋内、屋外を問わず使用できます。
ライトコットを使ってみた満足ポイントと留意点
満足①重量1.2kgでとにかく軽い
組み立て後は指一本でも持ち運べるほど軽く作られています。そのため組み立て時の取り回しや移動も楽です。車の乗り入れができないキャンプサイトでは自力で道具を運搬しますが、この重さなら特に負担になりません。
満足②手入れが簡単
少々の水は弾きますので飲み物をこぼしてもすぐ拭き取ればしみになることはありません。表面の汚れは薄めた中性洗剤を布につけて拭き取ります。通常は、使用後にベースフレームの地面に接する部分を布で拭くだけで十分です。
満足③アフターサービスが万全
ライトコットにもし故障や不具合などが起きた場合は、購入元もしくは正規輸入販売代理店である株式会社モンベルのカスタマーサービスまで、オンラインや電話で直接連絡をすることができます。
留意①高性能であるために高価
一般的な販売価格は税抜きで29,000円と、高額なギアの部類に入ります。ギアの軽さと就寝時の快適さを最優先したい方に向いています。
また人気のあるブランドのギアのため、サイトでの盗難対策が必要です。
留意②組み立てと解体時にある程度力が必要
ベースフレームのソケットをサイドフレームに取りつける際、体重をベースフレームにかけてしならせますが、組み立てに慣れないうちはソケットがなかなかはまらず、時間がかかるかもしれません。
解体時も同様で、ベッドシートにはかなり張力がかかっているので、ベースフレームのソケットをサイドフレームから外す際、瞬発的に力をかける必要があります。
留意③ベンチとしては使いづらい
ライトコットに腰かけた場合、ベッドシートの高いストレッチ性により体がかなり沈み込みます。もともとの座面も低いのですがさらに低くなるため、一旦座ると立ち上がりにくく、ベンチや椅子の代わりとして使うには不向きです。
ライトコット(ヘリノックス)レビューのまとめ
キャンプでも自宅同様に快適に眠りたいという方は、ストレッチの効いたライトコットの寝心地にきっと満足すると思います。組み立てと解体に多少力が必要になりますが、その分軽量で移動もしやすい作りになっています。キャンプだけではなく、普段の生活で使う家具のひとつとして活用できるギアです。