ユニフレームの焚き火台ネイチャーストーブ(No.683033)のレビューです。
ネイチャーストーブの組み立て方やアルコールストーブの五徳兼風防として使えるか検証し、料理にあると便利な網も紹介します。
この焚き火台は片手にのるコンパクトなボディでありながら、短時間でかなり勢いのある火を起こすことができ、設置から撤収まで手間がかからないので、気軽に焚き火や料理を楽しめます。
ユニフレーム(UNIFLAME)ネイチャーストーブの基本情報
メーカー | ユニフレーム(UNIFLAME) |
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商品名 | ネイチャーストーブ(No.683033) |
使用時サイズ | 140x140x160(高さ)mm |
収納時サイズ | 130x130x15(厚さ)mm |
材質 | ステンレス鋼(メッシュ部のみ耐熱鋼) |
重量 | 320g(購入後の実測値も同じ) |
付属品 | 収納ケース、取扱説明書 |
ネイチャーストーブは、ユニフレーム(UNIFLAME)の商品です。
ネイチャーストーブが開発されたのは1997年。20年以上もの間作り続けられているロングセラー商品で、本体内部に上昇気流を発生させて燃焼速度を上げる仕組みになっています。
ユニフレーム(UNIFLAME)ネイチャーストーブの組み立て方
ネイチャーストーブは、パーツ数が少なく作りがシンプルなので、慣れれば30秒ほどで組み立てることができます。

①収納ケースからネイチャーストーブを取り出したところです。
全てのパーツが130mm四方のバーナー部分に納まり、折り返されたハンドルでしっかり固定されています。この状態で上下に振ってみてもカタカタ音がすることはありません。

②全パーツです。
左上が脚及びストッパー(コの字に曲がった針金部分)、左下がバーナー、右上がゴトク及びゴトクのハンドル(U字の針金)、右下が炉です。

③2枚の脚パーツを組み合わせ十字型にします。
その脚にバーナーをのせ、ストッパーを少し外側に引っ張り、バーナー側面に開いた穴に差し込みます。

裏返すとこんな感じです。脚パーツは薄くてもしっかり本体を支えてくれます。

④炉を開きながらバーナーにのせます。
そのとき炉の側面の小さい方の穴にストッパーの先端を入れます。

⑤2枚のゴトクパーツを十字に組み、穴にハンドルを差し込みます。
できあがったゴトクを炉の上にはめて完成です。
網や調理器具のサイズによっては、ゴトクなしで直接炉にのせることもできます。
ユニフレーム(UNIFLAME)ネイチャーストーブに使える薪や炭の大きさ

ネイチャーストーブの炉の大きさに合わせると、薪のサイズは写真のように小さめになります。炉内に入る薪の量はだいたい片手でひとつかみ程度で、燃料は他に木の枝や松ぼっくり、落ち葉、炭などが使えます。
着火ライターなどで点火する際は、炉の両側面に開いている穴の差し込み口から火を入れます。炉内に手を入れてなくても済むよう、安全に配慮した設計になっています。
テント内やタープ下での使用は、火災につながりますので絶対にやめましょう。
ユニフレーム(UNIFLAME)ネイチャーストーブでアルコールストーブは使えるか検証

ネイチャーストーブはアルコールストーブの風防兼ゴトクとしても使えるか、エバニューのEBY254 Tiアルコールストーブを内部にセットして検証してみました。
300mlのお湯を沸かしてみた

水300ml(水温28度)をメスティンに入れて沸かしてみます。メスティンに直接火を当てて効率よく温められるよう、ネイチャーストーブのゴトクはあえて使っていません。
アルコールストーブに60mlのエタノールを入れ炉の内部にセット。
炉の横の穴からライター先端を差し込み点火。
外気温は33度で、およそ8分30秒経って燃料が燃え尽きました。

ふたを開けて水温を測ると約93度。
ドリップコーヒーやフリーズドライのスープを作るのにちょうどよい温度になりました。
アルコールストーブの風防兼五徳として炊飯してみた

アルコールストーブの風防兼ゴトクとして、ネイチャーストーブを使って炊飯してみました。
以下、外気温33度、水温28度の場合の調理例です。
- メスティンに研いだ米1合と水200mlを入れ、ふたをして30分から1時間そのままにしておきます。
- アルコールストーブにエタノールを60ml入れてネイチャーストーブの炉内にセット、炉の横の穴からライターを差し入れ点火します。火をメスティンに直接当てるためにゴトクは使いません。
- およそ8分30秒燃焼したあと、燃料が燃え尽きます。いったんメスティンのふたをあけ中身を箸などで混ぜます。
- 炉内からアルコールストーブを取り出し、火が完全に消えているのを確認してから、エタノールを上限の70mlまで注ぎます。
- 今度はメスティンへの火の当たりを和らげるため、ミニロースターを炉の上にセットし、メスティンをのせます。2の要領で点火します。
- およそ9分間の燃焼のあと、燃料が燃え尽きます。メスティンを下ろし、ふたを閉じたまま上下を返して底を軽くたたき、タオルなどに包み15分間蒸らして完成です。

美味しいご飯が炊きあがりました。
炊飯してみて

ご飯を美味しく炊くことは可能ですが、燃料を継ぎ足さないと炊飯ができません。バイオエタノールを今回アルコールストーブの燃料で使用しましたが、燃料の燃焼時間にも問題があるかもしれないですが、アルコールストーブの燃焼効率として、ネイチャーストーブは高さがありすぎるのかもしれません。
加熱の途中でエタノールを注ぎ足す場合は、ストーブの火が完全に消えているのを確認しましょう。
風防としては調理中少し風がありましたが、ネイチャーストーブが有効に働き、アルコールストーブは安定して燃焼し続けることができます。
メスティンについたススですが、ネイチャーストーブの構造上、酸素供給不足による不完全燃焼の可能性は低いと思われます。燃料に問題があると思い、バイオエタノールの販社、㈱飯塚カンパニーに問い合わせたところ、「バイオエタノールは石油系のエタノールと違い水の含有量が多くそれが原因で煤がでやすくなっております。」との回答をいただいておりますので、燃料選びも注意が必要です。

ユニフレーム(UNIFLAME)ネイチャーストーブで作れる料理例
魚介の網焼き

着火するとまもなく炎が勢いよく上がります。豪快な火で魚介の網焼き!予想を超えた高さの火柱が上がることがありますので、要注意です。
焼肉

熾火で焼肉。熾火はあまり長く続かないので、いったん網を外して薪をくべます。
火力の調整には少し慣れが必要です。
スキレット料理も

6-1/2サイズのスキレットをのせても安定しています。炒め物やアヒージョなど、レパートリーが広がります。
ユニフレーム(UNIFLAME)ネイチャーストーブにあると便利な網
ネイチャーストーブ焼網SUS135

別売りの焼き網、ネイチャーストーブ焼網SUS135(No.683217)は本体と一緒に収納ケースに入れて、コンパクトに持ち運べるのが便利ですが、燃料が薪の場合、火が高く上がると網の上の食材に直接火が当たり、焦げてしまいがちです。
火がある程度熾火になってから、この網を使って加熱するとちょうどいい焼き目がつきます。使用前にサラダ油を薄く塗ると、食材がこびりつくのを防げます。
ユニフレームのミニロースター(No.665817)

このロースターも、本体と一緒に収納ケースに入りますが、少々きついので無理に入れることはないと思います。
下部のメッシュが火によって加熱され、網の上の食材に均等に熱が伝わるため、上記の焼網SUS135よりは焦げにくいつくりです。
じっくり火を通したい食材に適していますが、やはりあまり火に勢いがある場合は、このロースターでも火が貫通して焦げてしまいます。
食材や調理器具への火の当たり方を調整するのに便利なため、焼網SUS135よりこちらのロースターの方をよく使います。
ユニフレーム(UNIFLAME)ネイチャーストーブは暖房として使える?
暖房としても使えますが、着火後しばらくは炎が大きくあまり近づくと危険です。薪の量を調整しながら火が安定するまで待ちましょう。炉内が完全燃焼の状態になると煙の発生が治まりますので、暖をとるためにネイチャーストーブに近づいても煙で目がしみることがなく快適です。
ユニフレーム(UNIFLAME)ネイチャーストーブのレビューのまとめ

ネイチャーストーブを使うたびに、焚き火に対するメーカーのこだわりを感じます。短時間で高い火力を作り出してくれる、とても頼りになる焚き火台です。
これからも使い込んで、より味わいのある色に変わっていくのも楽しみです。
今回紹介した商品

