テントやタープ設営時には必ず触ることになるガイロープですが、お使いのガイロープの太さや長さ、素材の種類などを把握していますか?単にロープと言っても選ぶ種類や素材などで使い勝手の良さが変わってきます。さらには安全に使えるかどうかも左右されるので、ガイロープを「なんとなく」で選ぶことはおすすめできません!
今回はガイロープの選び方について種類をはじめ、強度についてもお伝えします。気になる商品比較レビューも紹介するので参考にしてみてくださいね。
ガイロープ(テントロープ)とは?
まず、ガイロープ(テントロープ)とはテントやタープを張る際に欠かせないロープのことを指します。使うメリットとしては
- テントやタープをしっかり固定できる
- 張り具合を調整でき、きれいに設営できる
ということが挙げられます。
テントやタープを購入した時に付属していることも多いですが、強度や本数、デザイン性などを求めて別で購入するキャンパーも多いです。
見た目が似ているものでパラコードというものがあります。これはパラシュートに用いられるロープのことで、一般的にはガイロープより細くテントなどを張るには強度が足りません。
細いと自在金具から抜けてしまう恐れもありますので、テントやタープを張るときにはガイロープ(テントロープ)と呼ばれているものを使うようにしましょう。
ガイロープ(テントロープ)のおすすめメーカー5選!スペック&コスト比較
ブランド | snow peak | GEERTOP | MARISU | SOOMRLOOM | Youriad |
---|---|---|---|---|---|
太さ | 4mm | 4mm | 5mm | 4mm | 3mm |
長さ | 10M×1 | 4M×6 | 4M×6 | 50m×1 | 30m×1 |
材質 | ポリプロピレン | ポリプロピレン | ナイロン | ポリエステル | ポリプロピレン |
価格 | 990円 | 1439円 | 1480円 | 1190円 | 998円 |
1Mあたり | 99円 | 59円 | 61円 | 23円 | 33円 |
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GEERTOP
ロープには2本の反射材入りワイヤーが編み込まれているので、落ち着いたグレー色を選んでもわずかな光にも反応し視認性を高めてくれます。
自在金具付きの扱いやすい4mmロープが6本+収納袋付きとコスパに優れたガイロープです。
MARITSU
太さが5mmと太いので、とても頑丈です。
耐荷重は250kgで強風にも耐える強度と耐久性があり、さらには1.5mm幅の反射材が入っていることで夜間の視認性も高くなります。
本数もカラーも種類豊富なのでキャンプサイトの雰囲気と使い方に合わせて購入できますね。
snow peak
スノーピークのPro.モデルに使用されているロープです。
太さは扱いやすい4mmで、軽量で自在金具の食いつきも優れていてとても使い勝手の良いガイロープです。
10mカットなので自分の好みの長さに加工して使用することができますよ。
自在金具が付属しないので合わせて自在金具の購入が必要です。
おすすめはスノーピークの自在金具でも安価なコチラ
SOOMRLOOM
明るいカラーリングで視認性に長けたガイロープ(テントロープ)です。反射材が編み込まれているため夜でも固定位置が分かりやすく、昼間だけでなく夜間でも安心して使えますよ。
耐荷重500kgの強度がありますが、肌触りが滑らかで程よい硬さとなっているので扱いやすく、テントやタープを張る以外にも様々な用途に使いやすいです。
Youriad
パラコードとありますが、耐荷重250kgの耐久性に優れたロープなのでテントやタープを張るのにも活躍します。表地がポリプロピレンで雨の日でも安心です。
Youriadのパラコードの最大の特徴は豊富なカラーバリエーションです。定番カラーから目を引くビビットカラー、さらにはくすみカラーにパステルカラー、ちょっとした柄入りまで自分好みのデザインを選ぶことができます。気分でロープの色味を変えたい方にもおすすめです。
ガイロープ(テントロープ)のおすすめの太さ・長さ・色・材質を紹介
ガイロープにはカラー以外にも、太さや材質など多くの種類が存在します。
用途や使う環境によってロープを使い分けることで、ロープの持ちがよくなるだけでなく、安全に使うことができますよ。
ここでは選び方のポイントを押さえていきましょう。
ガイロープおすすめの太さは?4mm~5mmが目安
ガイロープは使っているテントやタープのサイズによって使い分けしましょう。
一般的に、扱いやすいガイロープの太さは4mm程度と言われていて、大体の太さの目安は
- 山岳用の軽量なテントやソロ用の小さなテントには3mm
- ファミリークラスのテントやタープなら4~5mm
とされています。
太ければその分強度も高まりますが、その分、結びにくくかさばって持ち運びしづらくなってしまうので、重量や強度のバランスと用途を考え選ぶのがおすすめです。
5mm 4mm 3mmと太さが違うと同じ長さでも収納サイズがかなり変わります。(左から5mm 4mm 3mm)
ガイロープおすすめの長さは?タープやポールの長さで調整
ガイロープを購入する際に一番悩むのが長さになりますね。一般的にガイロープは4~5mで用意しておくと安心です。
もちろん使うポールの高さや地面に対してロープを張る角度でも変わります。例えば2mのポールを使用して45度の角度でガイロープを張るとなると計算上2.8mの長さが必要になります。これに結び目の長さや自在金具を使った折り返しの長さを含めると1mの余裕を見ておく必要があり、計4mほどの長さがあると安心です。2.4mの高さのポールだとガイロープは5mあると余裕がありますよ。
当然タープやポールの長さで必要な長さは変わってくるので、使っているタープやポールによって長さを調整するようにしましょう。
ガイロープおすすめの色は?明るい色が安全
基本的に好きな色を選んで大丈夫ですが、安全面を考えると景色や地面に同化するような色味を選ぶのは避けるのがおすすめです。視認性の高い明るく派手な色のものを選ぶと大人はもちろん、小さなお子さまでもロープに足を引っ掛ける心配が少なくなります。
周囲のキャンパーのためにも、ガイロープはおしゃれさだけでなく視認性の高い明るい色を選ぶようにしましょう。
ガイロープおすすめの材質は?ポリエステルやポリプロピレンが主流
ガイロープの素材はポリエステルやポリプロピレン・ナイロンが主流です。
- 耐水性に優れている
- 摩耗しにくい
- 紫外線に強い
- 伸縮しにくい
テント用ロープではコールマンのガイロープがポリエステル素材です。
- 耐水性に優れている
- 摩耗しにくい
- 軽量
- 手頃な価格
- 紫外線により劣化しやすい
スノーピークのポリプロロープproはポリエステル素材となります。
ポリエステルとポリプロピレンはどちらも耐水性に優れ摩耗しにくいという特徴があるので、雨の日のキャンプでも安心して使用できます。ポリエステルは紫外線にも強いので、天候問わず使えますね。
一方でポリプロピレンは紫外線により劣化はしやすいものの、手ごろな価格で購入できるので消耗品であるガイロープとして使用しやすいです。
軽量なので積載重量が気になる登山キャンプやツーリングキャンプでも活躍します。
- ポリエステル、ポリプロピレンより強度がある
- 水に弱い
- 伸縮性がある
- 表面が滑らか
高い強度で人気なのがナイロン素材です。伸縮性もあるのでテントをしっかり張りたいとき適しています。
耐久性や使い心地は良いのですが、雨天時に使用すると繊維が固くなりロープの結びがほどきにくくなるデメリットがあります。
ナイロン素材は強く軽量なのでパラコードの素材としても使われています。
ブッシュクラフトのようなキャンプをする場合には揃えておきたいロープです。
セット売りとネットでのカット売り(一本売り)・ボビン巻き(ロールタイプ)はどちらがいい?
ガイロープは売り方も様々です。
例えばアマゾンなどでは6本・8本・10本のセット売りがあり、自在金具も付いているや収納袋も付いているタイプのものもあるので初めてガイロープを購入する際にも使いやすいです。
10m~20mのカット売りもあり、自分で長さ調節できるメリットがあります。自在金具を購入する必要があるありますが、好きな色味の自在金具が選べますよ。他にも、メートル単価が安いボビン巻き(ロールタイプ)もあります。
登山用品店などに行けば1m単位でのカット売りもをしてくれる場所も多いので、自分の使いやすい状態で購入することができますよ。
テントやタープの張り綱(ガイロープ)を選ぶ5つのポイント
ガイロープ(テントロープ)を選ぶ際には下記の5つのポイントに注意して選ぶと失敗しないですよ。
- 自在が滑りにくいものを選ぶ
- 結びやすいものを選ぶ
- 強度があるものを選ぶ
- 蓄光・反射材入りなどなど目立つもの選ぶ
- おしゃれな色のバリエーション豊富な張り綱を選ぶ
自在が滑りにくいものを選ぶ
ガイロープの表面がツルツルしすぎていると、自在金具が上手くガイロープに食いつきません。
特にパラコードは表面に凹凸が少なく自在金具が滑りやすく感じます。
その反面、テントやタープ専用に作られたポリプロピレンのロープは自在の食いつきが良いのでおすすめです。
ロープの表面が滑りやすいと自在金具が食いつかないだけでなく、結び目がすぐに解けてしまったりと扱いづらくなりますので、購入前に実際に触って確認できると安心です。
また、自在金具の滑りやすさはロープの太さと自在金具の穴の大きさやロープの劣化などの原因も考えられますので一概にロープだけの原因でない場合もあります。
結びやすいものを選ぶ
ガイロープを使用する際には先端をタープやテントに結び付ける必要があるので、ごわつきが少なく結びやすい方が使いやすいです。
何かと便利なロープワークを施す際にも重宝しますよ。
ごわつきだけでなく、太すぎても結びにくい要因になりますし、前述の通り表面がツルツルしていると結びやすくても簡単に結び目がほどけてしまうので気を付けましょう。
強度があるものを選ぶ
タープやテント設営時のロープは何でも良いわけではありません。
ガイロープのようにテントやタープ用に製造されているそれなりの強度があるものを選ぶことが、安全にキャンプを楽しむ秘訣にもなります。
蓄光・反射材入りなどなど目立つものを選ぶ
キャンプでうっかりガイロープに足を引っ掛けたことのある人も多いのではないでしょうか。
特に周辺が暗くなるとロープが見えづらくなり、足を引っ掛けて転倒してしまう危険性が高まります。
蓄光素材が含まれていたり、反射素材が一緒に編み込まれていると夜間でも目立ちやすくなり転倒のリスクを減らすことができます。
ぜひ、素材に何が使われているかどんな加工が施されているかを確認してみましょう。
おしゃれな色のバリエーション豊富な張り綱を選ぶ
ガイロープには幅広いカラーとデザインのラインナップがあり、テントサイトを彩るのにも一役買ってくれます。
おしゃれさだけでなく、視認性の高いビビッドカラーも多くあり、自在金具が目立つようにロープと自在金具が反対色になっているものもあります。いつも使っているテントやタープでも、ガイロープの色を変えるだけでサイトの雰囲気も自分の気分も変わりますよ。
おすすめガイロープ(テントロープ)を使い比べ!ガイロープ5本比較
実際に5本のガイロープの使いやすさをチェックしてみたいと思います。
比較するのはこちらの5種類
ブランド | snow peak | GEERTOP | MARISU | SOOMRLOOM | Youriad |
---|---|---|---|---|---|
太さ | 4mm | 4mm | 5mm | 4mm | 3mm |
長さ | 10M×1 | 4M×6 | 4M×6 | 50m×1 | 30m×1 |
材質 | ポリプロピレン | ポリプロピレン | ナイロン | ポリエステル | ポリプロピレン |
価格 | 990円 | 1439円 | 1480円 | 1190円 | 998円 |
1Mあたり | 99円 | 59円 | 61円 | 23円 | 33円 |
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それぞれの結びやすさ
それぞれ二重8の字結びをしてみたところスノーピークのポリプロロープproがしなやかで結びやすく感じます。
MARISUのロープも太くてごわつきがありますがやわらかくしなやかです。
GEERTOPは若干、硬さがあります。
Youriadも硬さがあるものの細いので結びにくさはありません。
SOOMRLOOMは非常に硬く結びにくく結び目も整いません。
しなやかさや柔らかさ
ロープを同じ長さに持ち立ててみましたがスノーピークのポリプロロープproとGEERTOPは柔らかいです。
もう少し長く持ち直すとMARISUも折れ曲がってきました。
5mmという太さを考慮するとスノーピークのポリプロロープproやGEERTOPと変わらないのではないかと思います。
YouriadとSOOMRLOOMは結構、硬いですね。
巻き癖
それぞれ巻き結びを解いてみるとかなりの巻き癖ができます。
中でもSOOMRLOOMは巻き癖を直す時にロープが固いせいかすんなりと巻き癖が直りません。
自在金具が滑らないか?
GEERTOPとMARISUについては自在金具がセットでついています。
使ってみても問題なく滑ることはありません。
snow peak・SOOMRLOOM・Youriadのガイロープには自在金具が付属しませんので安価なスノーピークの自在金具を付けてみましたがこちらも滑る感じはなくどれも問題なく使えました。
おすすめのガイロープ(テントロープ)の比較結果
5本のガイロープを使ってみて使いやすいと感じたのはスノーピークのポリプロロープproでした。
ただ、MARISUやGEERTOPも特に欠点もなく使えました。
SOOMRLOOMは正直おすすめできません。
ガイロープ(テントロープ)の強度について
ガイロープの強度は安全にキャンプを楽しむ上で重要なポイントとなります。
「強度があれば、強風が吹いてもタープやテントが飛ばされにくい」「強度は高ければ高いほどいい」と思いがちですが、必ずしもそうではありません。
強風が吹いた時、ガイロープの強度があまりに高いとテントやタープ側がその引っ張る力に耐えられず裂けてしまう可能性があります。
もっと危険なのは、ペグが抜けてしまうことです。
先端のとがったペグが抜けて風に乗って勢いよく飛んでくるほど危険なことはありません。
鋳鉄製など岩をも砕く頑丈さがあるペグが飛んでくると想像しただけでゾッとしますよね。
テントやタープの破損、ペグが飛んできたことによるケガなどを事前に防ぐためにも、ガイロープの強度は高すぎず、場合によっては切れるようになっているのが安心です。
ですが、「タープとテントはしっかり張れて、悪天候時には切れる」といった程よい強度は、生地自体の強度やペグの長さや太さ、地面の状況やロープの劣化具合などがあり一概には言えません。
大事なのは「ガイロープは荒天時には重大事故の引き金になりかねない」ということを念頭に置いておくことです。
選び方に迷うような言い方になりましたが、商品によっては強度が計算されているものもあります。
例えばスノーピークのガイロープはテントやタープに合ったものを使っていた場合、風速5m程度では切れませんが、荒天時には重大事故につながらないよう強度が計算されているようです。
ガイロープ(テントロープ)の結び方3選
ガイロープを使う上で覚えておきたいのはその結び方です。ここでは基本的な結び方
- 自在結び
- もやい結び
- 巻き結び
の3種類を紹介します。
結び方によって最適な用途や解きやすさも変わってくるので、ガイロープ購入時にはぜひ押さえておいてくださいね。
自在結び
自在結びとは結び目をスライドさせることでガイロープの長さを自在に調節できる結び方です。自分の好きな位置でしっかり留めることができるのでガイロープのテンションの微調整もしやすくなりますよ。
その名の通り、自在金具がなくてもガイロープのみで長さ調節ができるので、自在金具を紛失したり個数が足りなかった場合に活用できます。
もやい結び
もやい結びは「キング・オブ・ノット」と呼ばれるほどガイロープの代表的な結び方です。結び方が簡単なのに強度もあり、撤収時には簡単に解ける万能な結び方なので覚えておいて損はありません。
本来船をつなぎとめるための結び方なので、大きな荷重がかかってもほどけにくいのも特徴です。
巻き結び
巻き結びとはその名の通り、ガイロープを木や柱にくくりつけるのに最適な結び方です。キャンプ以外にも新聞をまとめたり薪をまとめたりするのにも使え、日常含め用途が幅広いので覚えておくと役立ちますよ。
先端が短いと外れやすくなってしまうので、この結び方をする際には先端に10cmは余裕をもちましょう。
ガイロープ(テントロープ)を購入する際の2つの注意点
ガイロープ(テントロープ)を購入する際に注意してほしいポイントとしては
- 結び目を確認する
- 自在金具が滑るかどうか確認する
この2点が挙げられます。簡単に解説するので、前述した選ぶポイントと併せて押さえておきましょう。
結び目を確認する
使い勝手の良いガイロープはしなやかで柔らかく、解いた後も結び癖が目立たないのが特徴です。逆に質の悪いガイロープは巻き癖や結び癖が強く残ります。
そのため、ガイロープ購入時には試しに結んだ後、もしくは指などに巻き付けた後に癖が強く残っていないか確認しましょう。試しに結ぶ場合は店員さんに確認してからにしてくださいね。
自在金具が滑るかどうか確認する
ガイロープは自在金具のスライドによって長さを調節することができます。購入時にはガイロープに対して自在金具が滑りやすいかを確認すると使い勝手が良いものが選べますよ。
パラコードは一般的に表面がツルツルしていて滑りやすいので特に選ぶ際には注意が必要です。
また、滑り加減は自在金具の穴の径とガイロープの太さの相性によっても変わってきます。自在金具かガイロープのどちらかに相性の良いものを選ぶようにしましょう。
まとめ
ブランド | snow peak | GEERTOP | MARISU | SOOMRLOOM | Youriad |
---|---|---|---|---|---|
太さ | 4mm | 4mm | 5mm | 4mm | 3mm |
長さ | 10M×1 | 4M×6 | 4M×6 | 50m×1 | 30m×1 |
材質 | ポリプロピレン | ポリプロピレン | ナイロン | ポリエステル | ポリプロピレン |
価格 | 990円 | 1439円 | 1480円 | 1190円 | 998円 |
1Mあたり | 99円 | 59円 | 61円 | 23円 | 33円 |
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いかがでしたか。
ガイロープは「たかがロープ」ではなく、テントやタープによってはもちろん、天候や環境などによって合うものが変わってくる奥が深いキャンプアイテムです。
付属のガイロープも良いですが、今後は素材の特徴や強度について知った上で自分のキャンプスタイルに合うガイロープを見つけるのも1つの楽しみになりそうですね。