ボルダリングジムで働いていると、初心者の方から服装やシューズについての問い合わせをよく受けます。ボルダリング初心者、または未経験の方は分からないことが多く不安ですよね。
この記事ではボルダリング初心者・未経験者の方の「分からない!」を解消するため、服装やシューズ選びの基本について紹介します。
ボルダリングに必要な道具
ボルダリングは自分の体1つで壁を登るスポーツなので、誰でも気軽に始めることができ、必要な道具が少ないです。
ボルダリングをするには下記のものがあればOKです。
- Tシャツ
- パンツ
- 靴下(シューズをレンタルする場合は必要)
- ボルダリングシューズ(ボルダリングジムでレンタル可能)
- チョーク※滑り止めの粉(ボルダリングジムでレンタル可能)
ボルダリングをする時はどんな服装?
ボルダリングをするときの服装は、基本的には自分が動きやすければ何でもOKです。
スポーツブランドや、アウトドアブランドのウェアを着ている方もいれば、普段着と変わらないようなTシャツにデニム姿の方もいます。
ボルダリングはチョーク(滑り止めの粉)を使うので、チョークが服に着くと白く汚れてしまいます。自分が動きやすく、汚れても良い服装を選びましょう。
女性の服装の選び方
さきほど服装は何でもOKと言いましたが、女性の方にはおすすめの服装の選び方があります。
- 裾が長めのTシャツ
- 長ズボンor短パン+ロングタイツ
Tシャツは裾が長めのものを選びましょう。Tシャツの裾が短いと、腕を上げたときお腹が見えてしまいます。
下半身は肌がでないようにするのがおすすめです。ボルダリングでは壁についている石(ホールド)に足をよくぶつけるので、アザができてしまいます。長ズボン、またはロングタイツに短パンを組み合わせている方が多いです。
施設に合わせて防寒具があると安心
クライミングジムは施設によって、空調が効き過ぎていたり、外の気温の影響を受けやすかったりします。
ビルやショッピングモールのテナント、地下にある施設などは、夏場空調が効き過ぎて寒いことがあるので、薄手の上着を持って行くと安心です。
プレハブ倉庫を改装したような施設では、外の気温の影響を受けやすく空調が効きづらいので、夏は暑く冬は寒いところが多いです。寒い季節は防寒具を持って行ったほうが良いでしょう。
ボルダリングの服装で人気のブランド
ボルダリングをするときは基本的にどんな服装でも大丈夫ですが、クライミング業界にも流行のブランドがありますので紹介したいと思います。
近年クライミングはオリンピック種目にも選ばれ、岩登りから競技スポーツ化が進んでいます。そのためボルダリングを行うときの服装も、近年ではスポーティーな服装が増えてきました。
2020年現在、流行のアパレル2大勢力ブランドはノースフェイスとアディダスです。
オリンピックの代表的内定者、候補者はほとんど前述したブランドのいずれかのウェアを着用しています。
東京五輪代表的内定者・候補者の方のウェアサポート
- 楢崎智亜選手:ノースフェイス
- 野口啓代選手:ノースフェイス
- 原田海選手:チャンピオン
- 野中生萌選手:アディダス
- 藤井快選手:アディダス
- 伊藤ふたば選手:ノースフェイス
トップアスリートが着用するぐらいなので当然機能的で動きやすいく、見た目もスマートで格好良いと思います。服装も楽しみたい!そんな方は参考にしていただければ幸いです。
ボルダリングの服装選びとおすすめ
トップスの選び方
基本的にはTシャツで良いと思います。防寒具を持っていく場合は、滑り止めのチョークで汚れても良いものを持っていきましょう。
パンツの選び方
動きやすさを重視すれば短パンの方が良いですが、ボルダリングでは足をホールドに擦ったりぶつけたりすることが頻繁にあります。あざや擦り傷が気になる方は長ズボンや七分丈のパンツを履くことをおすすめします。
靴下の選び方
クライミングシューズをレンタルする際は衛生上靴下を着用します。靴下は薄手のものがおすすめです。
クライミングシューズはきついものを履くので、冬用などの分厚い靴下を履いているとシューズの足入れや、登るときの足裏感覚が悪くなってしまいます。
THE NORTH FACEショートスリーブカラーヘザーロゴティー
カラーバリエーション豊富で高い吸汗速乾性を備えています。普段着として着ていてもお洒落ですね。
THE NORTH FACEジャケット スワローテイルフーディ メンズ
生地が薄く、小さくコンパクトに収納できる上着です。クライミングジムは施設によって空調が効き過ぎて寒いこともあるので、これを1つ持っていると安心です。生地が薄いため着たまま登るのにも適しています。
THE NORTH FACEショートパンツ バーサタイルショーツ(メンズ)
ノースフェイスの夏の定番。もちろんクライミングにも使いやすいです。とても軽量でシンプルなショートパンツです。
THE NORTH FACE)ショートパンツ バーサタイルショーツ(レディース)
先ほど紹介したバーサタイルショーツのレディースタイプです。ノースフェイスの服はカラーバリエーションが多く、とても可愛いと思います。
THE NORTH FACEハイブリッドアンビションパンツ(レディース)
ノースフェイスが開発した、とにかく動きやすいと評判のクライミングパンツです。パンツの前側は壁との引っ掛かりを抑えるため、滑らかな生地を使用しています。1つ1つのパーツがクライミングのことを考えて設計されているので、とても機能的です。
adidas Climb the City Pants(メンズ)
Adidasがクライミング用に開発したパンツです。このパンツを履いているとシルエットが格好よく見えます。レギュラーフィットで動きやすさも申し分ないです。
caravan ROCKMASTER ロックマスター ロックソックス
最初は普通の薄手の靴下で良いと思いますが、クライミング専用の靴下も各社メーカーから販売されているので、定番のものを1つだけ紹介します。
ボルダリングシューズのサイズ選び【初心者向け】
ボルダリングシューズは足の指がしっかりと曲がるサイズを選ぶと登りやすいです。
熟練のクライマーは初心者の方が想像するよりもはるかに小さいサイズのシューズを履いています。しかしながら最初から上級者の方と同じサイズ感でシューズを選ぶと、足が痛くて登るのが嫌になってしまうかもしれません。
レンタルシューズを利用する場合、ほとんどの施設でサイズ交換が自由にできるので、無理の無い範囲で小さいサイズを試してみると良いでしょう。シューズのサイズを少し大きめにしても、長く履いていれば足が痛くなってしまうので、こまめに脱ぐようにして下さい。
長時間シューズを履いていられるようであれば、そのシューズはボルダリング用としては大きすぎます。
マイシューズの購入は上達への近道
ボルダリングを始めて、ジムに通うようになるとシューズの購入を検討するかと思います。そんなときは早めにマイシューズを購入することをおすすめします。
レンタルシューズは多くの方が履いているので、シューズの剛性が落ちていますし、レンタル目的で作られたシューズは、登りやすさよりも頑丈さを優先して作られている場合があります。
自分のシューズを購入したほうが、技術的に足をしっかりと使いやすくなるので、上達への近道になるでしょう。
ボルダリングシューズのサイズ選びは実際に履いてみてから
1足目のクライミングシューズはぜひ店舗で履いて購入して下さい。ネットショップでの購入はおすすめしません。登山用品店やショップを併設したボルダリングジムで購入が可能です。
足の形は人によって違いますので、どのボルダリングシューズが足に合うかは足型が重要です。
他人が良いシューズであると勧めてきても、そのシューズが自分の足型にあってなければ意味がありません。専門のショップでシューズを購入すれば専門知識を持った店員さんが一緒に足にあったシューズを選んでくれるでしょう。首都圏近郊で品揃えが良いショップを紹介しますので参考にしてみてください。
登山用品専門店
- カラファテ(東京都)http://www.calafate.co.jp/index.html
- カモシカスポーツ(東京・神奈川・長野)https://kamoshika.co.jp/
- サカイヤスポーツ(東京都)https://www.sakaiya.com/
大型のショップを併設したクライミングジム
- B-PUMP荻窪https://pump-climbing.com/gym/bpump/
- B-PUMP秋葉原https://pump-climbing.com/gym/akiba/
チョークとチョークバックの選び方
チョークとは?
チョークとは滑り止めの粉のことで、成分は炭酸マグネシウムです。
チョークが手の汗を吸うことで滑り止めの働きをする、体操選手が手に付ける白い粉と同じようなものです。
チョークを使わなくてもボルダリングはできますが、使った方が登りやすいです。クライマーであれば必ず使う必須アイテムなので、レンタルするか迷ったらぜひ一度使ってみて下さい。
チョークは各社メーカーからとても多くの種類が販売されています。チョークは人によって相性があるので、どれか1つを強くおすすめすることはできませんが、低価格で無難なものを紹介します。
このチョークはプロクライマー小山田氏が開発にたずさわったチョークです。1グラム当たりの値段が安く使用感も良いのでおすすめです。
チョークボールとは
チョークボールは、チョークが袋に詰まってボール状になっているものです。ボルダリングジムでは、チョークをチョークバッグに直に入れることを禁止にしている施設があります。チョークをチョークバッグに直に入れていると、チョークが飛び散って施設を汚してしまうからです。
初心者の方であれば、最初はチョークボールを1つ買ってみるのが良いかと思います。
下記の商品は袋の中のチョークが無くなったら詰め替えができるタイプです。
チョークバックとは?
チョークは粉のままでは飛び散ってしまうので、チョークバッグと呼ばれる袋に入れて使います。チョークバッグには、腰ひもが付いていて腰にぶら下げられるタイプと、置き型のタイプがあります。自分の用途にあったものを選ぶと良いでしょう。
腰ひも付きのタイプか、置き型のタイプか決めたら、後は好みのデザインで選んで良いと思います。物によって多少使い勝手が違いますが、好きなデザインのチョークバッグを使った方が気分が高まるのでおすすめです。
クライミングを続けて機能にもこだわりが出てきたら買い替えれば良いと思います。
腰につけられるチョークバッグの特徴
チョークバッグに腰ひもが付いていて、登っている最中でもチョークを手につけられるように作られているタイプです。
トライするコースが長く、登っている最中にもチョークを付けたいときに重宝します。
高い壁をロープを付けて登るリードクライミングや、トップロープクライミングでは必須です。
このタイプのチョークバッグはサイズが小さいので持ち運びにも便利です。
ボルダリングのときでも荷物をコンパクトにしたい方や、ロープを使って高い壁を登るクライミングもやりたい方は、腰ひも付きのチョークバッグをおすすめします。
置き型チョークバッグの特徴
ボルダリングの一般的な壁の高さは3~5メートル程度で、コースが短いためトライする直前にだけ手にチョークを付ける場合が多いです。置き型のチョークバッグは手にチョークが付けやすいよう大きめに作られており、ボルダリングをする方に好まれます。
ボルダリング初心者の服装とシューズの選び方まとめ
この記事の要点をまとめると下記のようになります。
- ボルダリングをするときの服装は自分が動きやすければ何でもOK
- シューズをレンタルする場合は靴下を持っていく
- クライミングシューズは足の指がしっかりと曲がるきついサイズを選ぶ
※こまめに脱ぐようにする - 1足目のクライミングシューズは実際に履いて足形に合うものを買う
この記事を読んでいただき、初心者の方の「分からない」という不安を少しでも取り除ければ幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。