山歩きをしているとき、軽装で山を颯爽と走り抜けるトレイルランナーを見かけて、自分も山を走ってみたいと興味をもたれる方も多いと思います。
そんなトレイルランナーたちがよく給水に使っているソフトフラスク。ランナー達がザックの前部ポケットに装備している胴体がふにゃふにゃのあれです。よく見かけるものの、
- 「どうやって使うの?」
- 「どういう利点があるの?」
- 「ペットボトルと何が違うの?」
このような疑問をもたれる方も多いと思います。
そこで今回は、ソフトフラスクをトレランで使うメリットとデメリット、そして基本的な使い方を解説いたします。この記事を読んでいただければ、ソフトフラスクの基本的な使い方をマスターしていただけるとおもいます。
「ソフトフラスクってなんか使いづらそう・・」と思っている方も是非最後までご覧ください。簡単に使える様になります。
トレランや登山でソフトフラスクを使うメリット
まずばソフトフラスクのメリットとデメリットをそれぞれ2点ずつに絞しぼって解説します。
中身の水分が走行中跳ねない
トレイルランニングは常に水分を携帯して走ります。ペットボトルやハードボトルを使用すると、中身が減ってきた時に中でジャボジャボと水分が暴れてしまいます。これが走っている時にはかなりのストレス。水分に振り回されてバランスも悪くなります。
上の画像のようにソフトフラスクなら、中身が減ってくればそれに応じて絞られるので、中で水分が暴れることもなくこのストレスから解放されます。
コンパクトに収納出来る
中身がなくなれば、ペラペラになりますので上の画像の様に、折りたたんでザックのポケットに突っ込んでしまえるほどコンパクトになるので、予備のフラスクを持つ場合も、たたんでしまっておけばザックの中で場所も取りません。
トレランや登山でソフトフラスクを使うデメリット
ソフトフラスクを登山やトレランで使うデメリットは次の2点。
中身が少なくなってくると形状が保てなくなる
ソフトフラスクはその名の通りやわらかいので、中身が減ってくると、パーツの中でも重たい頭が垂れ下がってきます。コードなどで固定するタイプのザックならそう気にならないかもしれませんが、コードで固定しないタイプのザックだとこの様に垂れ下がって飲みにくい場合があります。
落としても音がしないので気付きにくい
ソフトフラスクは柔らかく軽い材質なので、走っている最中落としても音が小さいので気付きにくいです。特に飲み終わったフラスクをザックのポケットに突っ込んで走り続けている時など注意が必要です。私も走っていて気がついたらフラスクを紛失していた経験があります。
ソフトフラスクの使い方
ここからは、ソフトフラスクの基本的な使い方について「飲み方」「洗い方」「掃除の方法」「匂い」の4つのポイントから解説していきたいと思います。
使い方①飲み方
ソフトフラスクからの給水は基本に、ザックに収納したまま行います。なぜならほとんどの場合、走りながら給水するため、いちいちザックから取り出していては、レースの場合は特にタイムロスにつながってしまいます。
それではどうやって飲むのか。
画像のように吸い口から吸い出して飲むのですが、この時手でフラスク胴体を軽く圧迫して水を押し出してやるとやると飲みやすいです。手で押し出してやらないと結構吸い出すのにエネルギーがいります。
飲み続けていくと中身が減って圧縮され小さくなりますのでコードで固定しないタイプのザックで使用される方は、飛び出してしまわない様注意が必要です。
また、短めのロードランニングの際などは150mlほどの小さなソフトフラスクを手に持って使用するのもおすすめです150mlのサイズなら軽いので走行中にもストレスを感じず給水を行えます。
使い方②洗い方
中に入れるのが水だけの場合は、水洗いだけでもでOKです。ただし、スポーツドリンクなどを入れて使用した場合は匂いや糖分が残るため、食器用洗剤などで中を念入りに洗ったほうがいいです。
それよりも洗い方で一番重要なのはよく乾燥させること。洗った後に乾燥が不十分なまま仕舞ってしまうと、次に使用する時内側が黒くカビてしまうことがあります。
ソフトフラスクはハードボトルと違って、中身が入っていないときはぺたんこですから放っておくといつまでも水分が乾きません。
したがって、洗った後は画像のように外に干して完全に乾燥させましょう。しっかりと内側に空気が入るようにしておくことが重要です。私はパスタ用のトングを突っ込んでしっかり空気が入るようにしています。
チューブタイプの飲み口はチューブ内が特に乾燥しにくいので、振り回して出来るだけ水分をとばして、乾燥させてください。画像はハイドレーションのチューブを使用しています。
完全に乾燥したら、湿気のない場所に保管すること。冷蔵庫に保管できればベストですが、完全に乾燥していればそこまで気を遣う必要はありません。
使い方③掃除の仕方
上記のように気をつけて洗ったつもりが、つい油断してソフトフラスクの内側をカビさせてしまう場合もあります。実はちょうど油断して若干カビさせてしまったところで、黒くなっているところがカビです。
内側をカビさせてしまった場合、水洗いではもちろん、食器用洗剤ぐらいではきれいにすることができません。漂白剤などもっと強力な洗浄作用のあるものが必要となります。
重曹を使う方もいるようですが、やはりハイター系の漂白剤が早いので、私の場合は、漂白剤を薄めてボールやバケツにつけ置きします。
しばらく放置した後、中身を出してスポンジやブラシで残ったカビを掃除します。漂白剤のおかげで、ブラシでこすればカビがおちる様になっているはずです。
綺麗になったら、念入りに濯いでください。特にチューブの飲み口の場合は何度も水を通して漂白剤を抜くこと。次回使用する時に漂白剤が残っていたら大変ですからね。そして最後はもちろん念入りに乾燥させてからしまってください。
使い方④匂い対策
ソフトフラスクは材質上どうしても独特のゴム臭があります。慣れると気にならなくなるのですが、最初のうちは、気になるかも。特に新品の時一番匂いがきつい様に思います。
気になる方は新品は、まず使用する前に何度か水を出し入れして、一度食器用洗剤で洗ってみてください。新品の独特のゴム臭は幾分和らぐはずです。後は使っていくうちに慣れていきますので問題ないかと思います。
中身も水の場合が当然一番ゴム臭を感じます。スポーツドリンクや濃い味の飲み物のほうが若干匂いは感じにくいです。
ソフトフラスクの使い方のまとめ
以上、ソフトフラスクのメリットとデメリット、基本的な使い方について解説してみました。普通のハイキングや山登りではあまり馴染みのないソフトフラスク。しかし一度使って見ると手放せなくなるアイテムです。特にトレイルランナーには必需品。
この記事を読んで皆様のアウトドアライフやランニングに、ソフトフラスクを仲間入りさせてもらえれば幸いです。