今回は、私の使用しているザ・ノースフェイスのトレラン用ザックTR6とTR10のレビューです。
私自身も購入時迷いましたが、トレラン用ザックの購入を検討する時、多くの方がTR10かTR6かで迷われることが多いと思います。
私は現在TR10とTR6両方所有して、シチュエーションによって使い分けています。その実際使用している観点からTR6、TR10共通の特徴の解説と、TR6とTR10のペットボトル・サイズ・ソフトフラスク・ハイドレーションの使用感をレビューしたいと思います。
ノースフェイスTR10・TR6基本スペック
まずは、基本スペックからご紹介。
ノースフェイスTR10
サイズ | S・M・L |
---|---|
ウェイト | S/310g M/330g L/350g |
容量 | S/8L M/9L L/10L |
カラー | ブラック・TNFブルー・ティングレー |
寸法 | S/40×37×30cm M/42×40.5×33.5cm L/44×44×37cm |
ノースフェイスTR6
サイズ | S・M・L |
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ウェイト | S/290g M/310g L/330g |
容量 | S/6L M/7L L/8L |
カラー | アズティックブルー・アスファルトグレー・ブラック・TNFブルー・ティングレー |
寸法 | S/40×37×30cm M/42×40.5×33.5 L/44×44×37cm |
ノースフェイスTR10・TR6共通の特徴
TR10、TR6ともに、多くのトレイルランナーたちに愛用されており、軽くてフィット感もよく、見た目もザ・ノースフェイスだけあってスタイリッシュなので、普段の軽いトレーニングから、ウルトラトレイルレースまで幅広く活躍します。
それではまず共通の特徴を、収納構造・素材感・ザックの固定の3つのポイントからレビューしたいと思います。
TR10・TR6の収納構造
メインの荷室と他に外側面に6箇所のポケットがあります。
メインの荷室はダブルジッパー使用になってます。、上の写真のようにジッパーが下からも開けられるようになっていまして、ザックの底に収納していた物を上に収納しているものをいちいち取り出さなくても取り出すことが出来るようになっています。
このダブルジッパーのおかげで急な雨の時ザックの底の雨具を取り出すのに、上に収納している予備のフラスクなどを取り出す煩わしさがなっくなったので、に重宝しています。
背面と両脇のポケットは伸縮素材になっていてかなり伸びますので色々なものの収納に便利です。前面のポケット少は伸びますが、背面と両脇のような伸縮素材ではありません。
脇のポケットにはジェルなどの補給食の収納も可能なので、ザックを背負ったままで取り出すことができます。レースの時は特にザックをおろすという行為が面倒ですので、ザックを背負ったまま物を取り出せるポケットはマストです。
背面のポケットは左右に貫通しています。トレイルラン用の軽いトレッキングポールなども収容可能です。(画像は雨具を収納しています。)
TR10・TR6の素材感
ザック裏側のメッシュ素材は柔らかく、肌触りがいいです。汗抜けも良く夏場の不快感も比較的少ないかと思います。本体部分はしっかりとしたナイロン素材で、伸縮素材の部分も心地いいさわり心地です。
伸縮素材に関して補足ですが、木の枝などトレイルでどこかに引っ掛けてしまった場合、結構破れやすいので注意が必要。そして破れる際には何気にダメーシ大き目。
私のTR10も山でのトレーニング中に多分枝に引っ掛けてしまったのだとおもいますが、結構盛大に破れてしまってました。
写真はモンベルの補修テープで補修した上からパッチを貼って補修しています。
TR10・TR6ザックの固定
TRシリーズは背負うというより着用するというコンセプト。したがって着用しただけである程度のフィット感を得られるフォルムになっています。
ザックを固定するためのチェストベルトが三本付いています。三本で締めることでより体にぴったりフィットして、走行時のザックの揺れを大幅に軽減してくれます。
基本的には三本とも締めて使用しますが、ロングライドのレースやトレーニングの際には、真ん中一本だけ締めて、ストレスを軽減するのもいいでしょう。
ノースフェイスTR10とTR6の比較レビュー①
私はシチュエーションによって、TR10とTR6を使い分けています。購入時にTR6と迷ったのですが、大きいほうが潰しがきくと考え最初にTR10を購入したので、実際に使用してみたTR10の使用感をペットボトル・ソフトフラスク・ハイドレーション・サイズ・推奨のシチュエーションに分けてTR6と比較して解説してみます。
ノースフェイスTR10のサイズ感
TR10のサイズ感を見てもらうために
- ハイドレーション
- 雨具の上着
- モンベルのソフトシェル
- 簡易エマージェンシー
をTR10に収納してみました。
TR10は、メインの荷室に余裕があります。ハイドレーション、雨具の上着、モンベルのソフトシェル、簡易エマージェンシーを収納しても、まだまだ余裕がありますね。容量が余った分は背面のバンジーコードを絞って調整して使っています。
暑い時期の少し深い山へトレーニングに、水分や装備、食糧をたっぷりもって入る時に、このサイズは重宝します。
寒い時期には、ハイドレーションを背負うことがなくなりますので、荷室にはダウンなどの少し嵩張る防寒具を収納して行動することが可能です。
その抜群の収納力を活かして、ウルトラトレイルレースでも使用可能。収納力があるので、トレイルランニングに限らず、ライトハイキングにもおすすめです。
ただ、大きめなので、ショートレンジの普段のトレーニングにはややオーバスペックかもしれません。
TR10にハイドレーションを装備
1Lのハイドレーションを収納可能。上記した様にTR10はハイドレーションを収納しても荷室に余裕があります。
初心者の方でハイドレーションを使用する場合の注意点として、水の残量が分かりにくいことが挙げられます。背中に背負っているので目視で残量をしることができないためです。慣れると大体重さでわかる様になりますが、慣れないうちは、低山などで試してから、本格的に使用する方がいいかもしれません。
TR10にソフトフラスクを装備
ソフトフラスクはザック胸部のポケットに左右一本ずつ収納可能。400ml〜500mlのものがちょうどいいと思います。
TRシリーズはフラスクの収納ポケットがかなり上目に付いていますので、ストローのないタイプのフラスクでも首を傾けるだけで補給を行うことが出来るのも注目点です。
ただしソフトフラスク使用には少し問題点もあります。それは中身が減ってきた時。フラスクの固定用のコードはなく伸縮素材で締め付けだけなので、中身が少なくなってきたら少し奥に突っ込んでしまわないと走行中に飛び出してしまうことがあります。慣れれば問題ないのですが。
TR10にペットボトルを装備
ペットボトルもフラスクと同じく胸部に収納可能です。ペットボトルの場合ソフトフラスクの様に中身が減って飛び出す心配はありませんが、代わりに水分がボトルの中で踊って音がうるさいというデメリットがあります。また伸縮素材のため、補給の際にポケットから取り出すと、走行中に元にもどすのが若干難しいです。
TR10推奨の使用条件
トレーニングで夏場に標高1000mクラスの山に入る場合や、50kmを超えるトレイルレースに出場する場合はTR10の使用をおすすめします。
標高の高い山は、稜線に出てしまえば水場がない場合がほとんど。麓で補給しようにも、下山に時間がかかってしまいます。したがって、多くの水分を持って行動できる容量が必要になります。50kmを超えるレースの場合も、エイドはあるにしても補給物や、エマージェンシー用具がいつもより多めになりますのでTR10の使用をおすすめします。
補足として、初心者の方はTR10を選ぶのがいいかもしれません。10Lクラスのザックは汎用性が高く、まだ何を持って山に入るか迷う初心者の頃には重宝します。少々無駄な荷物もザックリ収納できます。
ノースフェイスTR10とTR6の比較レビュー②
TR10をしばらくすべてのシチュエーションで使用していましたが、普段のトレーニングには少々オーバースペックに感じてきましたので容量の小さいTR6を購入しました。
こちらも実際に使用してみたTR6の使用感をペットボトル・フラスク・ハイドレーション・サイズ・推奨のシチュエーションに分けてTR10と比較して解説してみます。
TR6のサイズ感
画像は先のTR10と同様の装備を収納。TR10に比べると同じ装備でも、荷室がいっぱいになりました。ただ、それほどおおくの荷物をもつ必要のないトレーニングやレースには、小ぶりなサイズのTR6は軽くて快適です。
500mlほどの水分と雨具の上着、少量の補給食ぐらいの装備であればTR6のサイズで十分です。少ない装備でTR10を使用しますと、仮にバンジーコードで絞ってみても荷室にどうしても余分な空間ができてしまい、フィット感が悪くなります。TR6ですと、少量の荷物でも体にピッタリフィットする感じです。ランニングの場合このフィット感はとても大事です。
また、小ぶりなサイズとはいえ、夏場以外で50km未満のトレイルレースであれば、必要な装備は十分に収納可能です。
TR6にハイドレーションを装備
TR10と同じく1Lのハイドレーションを収納可能です。TR6の場合ハイドレーションを装備してしまうと、メインの荷室に、あまり余裕がなくなります。ハイドレーションを装備したいシチュエーションは他にも荷物が増える場合が多いので、TR6は不向きなので、TR6は基本的にハイドレーションを使用しないシチュエーションにマストだと思います。
TR6にソフトフラスクを装備
TR6はソフトフラスクを使用するのがメインになると思います。TR10と同じく400ml〜500mlのものがちょうどいいかと思います。
ハイドレーションを使用することがすくないTR6ではフラスクが水分携帯の主役となるでしょう。
TR6にペットボトルを装備
ペットボトルもTR10と同じく使用可能です。使用感はTR10とほとんど変わりません。
TR6推奨の使用条件
トレイルのレースであれば、30km程度のショートレースはもちろん、50km〜60kmぐらいまでのミドルレースで、エイドがある程度充実し、あまり暑い時期のレースでなければTR6で十分だと思います。
その他、山の深くない低山で、それほど大量の水分や食糧、荷物をもって入る必要がないトレーニングにも使いやすいです。
標高1000mクラスの山でも春秋の過ごしやすい時期には、TR6で入山可能です。しかし初心者のうちは春秋でも、TR10のように少し余裕のあるザックに余裕のある装備での入山をおすすめします。
装備は軽いほうが走りやすいですが、安全が第一ですからね。
TR6は、トレイルに慣れてきて、シチュエーションによって装備を取捨選択できるようになった中級者向けと言えるでしょう。
ザ・ノースフェイスTR6とTR10を徹底比較レビューのまとめ
TR10、TR6の共通の特徴と其々の使用感の比較をしてみました。両整品共に軽さや機能、スタイル面からみて申し分ない使い勝手とかっこよっさです。
TR10のメリットとしてはやはり収納できる荷物の量の多さ。長いレースや、それに伴う長めのトレーニングがメインであればTR10を選ぶほうがいいと思います。
逆に、ショートからミドルレンジのレースを主戦場とするなら、TR10では容量が余ってしまい使いにくいので、TR6を選ぶべき。
また、TR10の容量ならランニング以外の普段使いにも便利です。私は自転車移動の際など、携帯や財布など普段の持ち物を入れて使っています。ちょっとした買い物の荷物も持ち運べますので便利ですよ。
最後に、この記事がザック購入の際、少しでも皆様の参考になれば幸いです