ダンロップテントVS20のレビューです。設営方法やテントのサイズ感も紹介しますので、購入を考えてる方の参考になれば幸いです。
ダンロップテントの歴史と特徴
ダンロップ、プロモンテというシリーズはHCSという会社が取り扱いをしており、その歴史は1970年ごろまで遡ります。HCSは古くから主に山岳テントの分野で開発を続けており、その実力はヒマラヤ登山などトップレベルの過酷な環境下でも多くの登山家から認められる程の物でした。
ダンロップテントの特徴
特徴としては一般的なスリーブ式ではなく吊り下げ式という方式を取っていて、素早い設営と撤収作業を可能としています。また山岳テントとして軽量コンパクトなのはもちろん、耐久性、耐風性、耐水性も極限まで高めています。
いくつかあるモデルの中から、今回はダンロップVSシリーズの2人用テント、VS-20のレビューをしたいと思います。
ダンロップテントVS20の詳細レビュー
ダンロップのテントはキャンプ場やテン場でもほとんど見かけないので、人と被りにくい所が気に入ってます。フライシートの色は青で、遠目からでもダンロップのテントであることを主張します。
20年使えるぐらい丈夫
このテントを見て話しかけてきてくださる方もおり、その中にはその昔ダンロップのテントを20年も使っていたという方もいらっしゃいました。本格的なテントは安い物ではないので買う時に少し勇気はいりますが、20年使えれば十分すぎるくらい元は取れますね。
軽量・コンパクトなだけでなく耐久性も安心
VSシリーズは軽量コンパクトを追い求めるだけではなく、若干の重量増と引き換えに耐久性にも配慮された作りになっています。地面と接するグランド部は75Dポリエステルを用い厚みを確保しており、別売りのグランドシート無しでの使用を想定しているそうです。グランドシートを持てばその分重量増になりますし設営時の手間も増えてしまうのでありがたい設計です。
バイクツーリングや山の上でのテント泊で使いたいのでとにかく軽量コンパクトな物が欲しいけど、10年20年と使いたいので丈夫さや耐久性も欲しい、そう考えて私はVS-20をチョイスしました。
(あとは人と被りたくない、玄人っぽいメーカーを選びたいという下心も大いにあります。)
雨にも寒さにも強い
VS-20で使われているポリエステルは耐水性に優れているらしく、私もこのテントと共に雨の中でのキャンプをかなり経験しているのですが浸水してきた事はありません。また0℃を下回るような環境でも使用しましたがシュラフの選定さえ間違えなければVS-20で十分対応出来ると思います。
いつか雪山でも使ってみたいと思っています。
テント内の居住空間は必要最低限程度
VS20のテント内部には紐を通せる輪が数か所あり、ランタンなどを吊り下げたり洗濯物を干すことも出来ますが結構圧迫感があります。通気が一か所あり、これは完全にクローズにする事は出来ないのでLEDランタンの光に誘われて小さい虫が入ってくる事があります。LEDランタンの光の色温度を変えてみるか、光量を落とすなどの工夫が必要になってくるかもしれません。
後ほど詳しいサイズ感をレビューしますが、VS20のテント内の居住空間は決して広い部類ではなく必要最低限かなというイメージです。(私の身長は165cm)
ダンロップテントVS20の設営方法
まずポールを組み立て、本体より先に立ち上げる形になります。ポールは軽量でありつつ剛性も確保した材質になっているので曲げるのには少しだけ力が入ります。周囲の人や物に当たらないように気を付けてください。
ポールとポールがクロスしている部分をセンターハブと呼ぶそうです。センターハブに天井部分を吊り下げる形になるのですが、センターハブの上下が逆になっていると最初からやり直しになってしまうのでポールの向きに注意です。
次に本体側の固定をしていきます。ダンロップVS20の特徴的な点がこちら。
吊り下げ式と呼ばれる方式で、ポールに対して本体のフックを引っ掛けて行く形になります。一般的なスリーブ式と違ってポールは外に露出した形になります。
フックは全部で12個ありますが単純に捻っていくだけなので全く手間ではありません。この方式のおかげで手元の見えにくい夜遅くに設営する時も手間がかからずとても楽です。今まではスリーブ式をずっと使っていたのですが、夜間や雨天時の設営は結構億劫になってしまいます。
次にフライシートをかけ、ベルクロ(紐)全部で4か所をポールに結び付けていきます。
私のVS20はベルクロになっていますが以前は紐タイプだったらしいです。紐タイプは評判が悪かったので途中でマイナーチェンジが入ったのでしょうか。因みに私が購入したのは2018年7月で購入先はアマゾンです。紐よりベルクロの方が手間がかからないのでかなり有難いマイナーチェンジですね。
ダンロップテントVS20のたたみ方に注意が必要
VS20テントの畳み方ですが、これにはちゃんとした説明書が付属しています。しかしこの説明書がかなり分かりにくく、解読できなかったので私はいつも自己流のやり方で畳んでいます。
畳み方がオリジナルなので文句は言えませんが、収納袋は早々に破けてきてしまいました。乱暴に扱った記憶はないのですが、それでも本体と違って強度はないようなので、説明通りにするか優しく扱った方がいいかもしれません。
因みに使い方が悪かったのだと思うのですが、私のVS20はセンターハブ下の布が購入早々に破れてしまいましたバイクで北海道から本州に渡り1週間キャンプした時に破損したようなのですが、買ったばかりだったのでとても悲しかったです。大きな問題はないので現状そのまま使っているのですが、いつ販売元に修理に出そうかと迷っています。
ダンロップテントVS20のサイズ感
VS20は二人用テントというサイズ設定になっていますが、自分の装備を入れるスペースを考えると実質一人用ですね。
縦方向のサイズが205cm
身長165cmの私がVS20に寝ると、十分なサイズがあり足元には25cm程の余裕があります。
170cm台の方だとギリギリで、180cm台の方だと足が曲がってしまうと思います。
斜めに寝ればその限りではありませんが、そういう方は恐らくいないでしょう。
VS-20Tという縦方向が20cm程長くなっているモデルもあるので、そちらの方を検討された方がいいと思います。
横方向のサイズは120cm
VS20を使う時、半分が就寝スペースにして、もう半分を装備の置き場にしています。
マットを敷いても十分なスペースがあり、70Lのザックとバイクのヘルメットやジャケットも置いておくことが出来ます。ただこの横幅で大人二人で寝るのはかなりキツいと思います。
高さは100cm
VS20は耐風性を考慮してなのか高さは100cmとあまり高くありませんが寝てる分には窮屈さは感じません。
身長165cmの私がテントの中心部分で座ると、天井と頭の間に15cmくらいの隙間が出来ます。
170cm台の方だとかなり窮屈だと思いますし、180cm台の方は腰をだいぶ丸める事になると思います。
前室のサイズは約60cm
前室も約60cmと決して広い部類ではないと思います。購入する時は前室の広さの事でかなり迷ったのですが、この広さでも靴やゴミを置いたり、ジェットボイルでお湯を沸かしてカップラーメンを作る位はぎりぎり出来るかなという感じです。本格的な煮炊きや調理などは少し厳しいでしょう。
総重量は1870g
この重量であれば山の上でのテント泊などで使うにしても十分軽量な部類だと思います。私はVS20を山で使う他にバイクでのキャンプツーリングにも使いますし、まれにロードバイクでのキャンプツーリングにも使うので2000gを切る軽量さはとてもありがたいです。山に海に森に持ち出し、20年活躍して欲しいです。
ダンロップテントVS20の詳細レビューのまとめ
ダンロップテントVS20の特徴をまとめると
- ダンロップVS-20はHCSで販売されている歴史ある山岳テントがルーツ。
- 吊り下げ式は設営と撤収がスピーディに出来るので夜間や雨天、強風時にも有利
- 軽いだけではなく20年使える耐久性
- 身長170cm以上の人だと少し窮屈
- 身長の高い人はロングモデルのVS-20T
- 横幅は十分だが大人二人で寝るのは緊急時以外は避けたい
- 前室は結構狭いので料理などするのは不向き
以上、ダンロップテントVS20の詳細レビューでした。購入を考えてる方の参考になれば幸いです。