エコフロー(Eco Flow)とは、ポータブル電源において世界最先端の技術を持つスタートアップ企業。ドローンで有名なDJI出身の技術者を中心に、製品の開発・販売をおこなっています。
エコフロー製品はリーズナブルかつ高性能であり、日本の大手家電量販店でも販売されています。つまり信頼性についても折り紙つき。
今回はそんなエコフローの主力製品「RIVER(リバー)」シリーズのポータブル電源のうち、4機種を比較。さらに、2021年10月8日に発売されたばかりの新製品「RIVER mini(リバーミニ)」の情報も記載しています。
RIVER miniはシリーズ最軽量のモデルであり、なんとワイヤレス充電に対応!より詳しい情報を知りたい方は、ぜひご覧ください。
Eco Flow(エコフロー)RIVERシリーズの特徴
エコフローのRIVERシリーズは、ポータブル電源に求められる「安心・安全・安定」の3つを追求した、次世代ポータブル電源。以下のような、素晴らしい特徴があります。
- 購入したあとでも容量の変更が可能(※1)
- 液晶で使用時間や電力量が分かる
- ドライヤーを使用できるほど高出力電化製品に対応(※2)
- 大きなハンドルで持ち運びが容易(※1)
- スマートフォンで遠隔操作が可能
- 業界最速クラスの充電スピード
- たくさんの給電ポートを装備
- ソーラーチャージャーに対応
- 2年間の長期保証
(※1)RIVER miniを除く
(※2)一部の電化製品には非対応
RIVERシリーズの最大の特徴は、専用のバッテリーモジュール「エクストラバッテリー」を装着することで、容量を自由に変えられること。たとえば、ベーシックなRIVERの容量は288Whですが、同じく容量288Whのエクストラバッテリーを装着すると、容量は2倍の576Whになります。
デイキャンプで使用する場合は拡張せずにそのまま使い、1泊のキャンプへは容量を増やして持っていく。そのような使い分けができます。買ってしまってから「容量選びに失敗した!」となりにくいのは、購入する人にとって大きなメリットといえます。
ただしこれは、従来のRIVERシリーズにおける特徴です。新製品であるRIVER miniは、ほかのモデルとはまったく性質が異なっていて、コンパクトさを追求しており、エクストラバッテリーによる容量の変更には対応していません。出力も少し抑えています。
それでも600Wまでの電化製品を使用することが可能で、実用性は十分。そして最初にお伝えしたとおり、RIVER miniのみワイヤレス充電に対応しています。ドライヤーやIHクッキングヒーターなどの、消費電力がとくに大きい電化製品を使うつもりがなければ、RIVER miniでも十分に対応できます。
詳しくはEco Flow公式を参照してください。
Eco Flow(エコフロー)RIVERシリーズの種類や違い
Eco Flow RIVERシリーズは現在、以下の6機種がラインナップされています。
- RIVER
- RIVER Max(※)
- RIVER Plus
- RIVER Max Plus(※)
- RIVER Pro
- RIVER mini
このなかからRIVER・RIVER Plus・RIVER Pro・RIVER miniの4機種の特徴を解説します。
※RIVER Max・RIVER Max Plusは、RIVER・RIVER Plusにエクストラバッテリーを装着したモデルです。それぞれのベースとなる機種の解説を参照してください。
RIVERリバー
RIVERシリーズのベーシックな機種。「一般社団法人 防災安全協会」が安全性や性能を審査し、「防災製品等推奨品」として認められたポータブル電源です。
容量は288Whで、別売りのエクストラバッテリーを装着することで、576Whへと拡張することができます。
定格出力は600Wですが、「X-Boostモード」をオンにすることで、最大1200W出力家電製品を稼働させることが可能なので、便利な電化製品(※一部の電化製品には非対応)をたくさん用いた、贅沢なキャンプを楽しめます。
RIVER Plusリバープラス
RIVERの色違いモデル。ブラック一色のRIVERに対し、ブラックとホワイトのツートンカラーを用いています。より明るく、清潔感のあるデザインです。
容量も少しアップしています。RIVERが容量288Whであるのに対し、RIVER Plusの容量は360Wh。エクストラバッテリーを使用すると、容量は720Whになります。
RIVER Proリバープロ
ベーシックモデルである、RIVERの容量をアップさせたモデル。もともとの容量は720Whで、専用のエクストラバッテリーを装着すると、1440Whの超大容量になります。
大容量であるにもかかわらず、フル充電までかかる時間はわずか1.6時間。キャンプへ行く日の朝に充電を開始しても、十分に間に合います。
そして、災害時の備えとしてもおすすめです。停電が数日間続いても、十分に生活できる電力を供給できます。別売りのソーラーパネルもあると、さらに安心です。
RIVER miniリバーミニ
2021年10月8日に発売されたばかりの新製品。それまでシリーズ中もっともコンパクトかつ軽量だったRIVERとくらべ、サイズは半分以下、重量も半分近い数値を達成しています。
出力・容量はほかのモデルよりひかえめですが、その代わりに最大15Wのワイヤレス充電機能を搭載。これはRIVER miniだけの機能であり、スマートフォンの充電の簡単さはナンバーワン。
専用のアプリを利用した遠隔操作、1.5時間でフル充電になる急速充電、ソーラーパネルによる充電にも対応しています。
Eco Flow(エコフロー)RIVERの実機レビュー
Eco Flow(エコフロー)RIVERの容量は288Whで、AC出力が定格600Wの最大1200Wですが、アウトドアでも使える家電を使用してみて、どれぐらいの容量を消費するのか?何時間ぐらい使用できるかなどの検証をしていきます。
外観や付属品
操作パネルや入出力ポートはシリーズ全て一緒の構成になっており、USB出力ポートは前面に配置されています。
右側面はAC出力ポートが配置されています。
左側面は各入力ポートが配置されています。
各入力に対応したケーブルも付属してます。
液晶は、使用中の電力量や残りのバッテリー量も表示する機能があり、あと何時間使用できるなどの目安になるので、使用状況によって電力の節約もでき、「使いすぎて夜までもたない」なんて事もありません。
別売りのエクストラバッテリーの取り付けは簡単で、288Wh→576Whへと拡張可能です。単体で購入するよりセットで購入するほうがお得なので、冬場もキャンプされる方はセット購入がおすすめです。
RIVER | ¥39,600 |
---|---|
エクストラバッテリー | ¥24,970 |
RIVER Max | ¥63,800 |
RIVER Maxの方が770円安く購入できます。
電気ケトルで湯沸かし
定格1250Wのティファールの電気ケトルを使用して、500mlのお湯を沸かしてみました。X-Boost機能により電圧を下げ600Wの力で最大出力を超える電気ケトルを問題なく稼働させ、お湯を沸かすことができました。
家庭用コンセント | 2分48秒 |
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RIVER | 5分46秒 |
湯沸かしの時間は、フルパワーが使えないため家庭用コンセントと比べると時間がかかり、容量も20%程度の消費があるので、アウトドアでは限られた回数の使用になります。
ドライヤーを使用
1200Wのドライヤーも600Wに制限することで、風量が落ちてしまいますが、髪を乾かすのには十分な温風がでます。注意点として、5分程度の使用で容量を20%程度消費するので、使用人数が多い場合や髪の長い方は、専用のエクストラバッテリーで容量をアップさせる方が安心です。
電気毛布を使用
定格55Wの電気毛布を屋内で使用した場合、1時間で約27%の消費があるので朝まで電力が持ちません。専用のエクストラバッテリーで容量を増やすことで、7時間使用で約24%電力が余ったので、寒い時期に電気毛布を使用する場合は、容量アップは必要です。
電気毛布の消費電力は、外気やシュラフの性能によって大きく変わりますので、注意しましょう。
扇風機を使ってみた
マキタの扇風機を強で使用した場合は、約13Wの電力消費量で1時間で約10%の消費でした。1泊2日のキャンプでは、コンセント式では、使い方に工夫が必要ですが、充電式の扇風機を使用することで、暑い時期でも十分使用できる容量です。
ACコンセントで充電
家庭用コンセントでRIVERを充電してみたところ、1時間21分で満充電となりました。容量が大きい他のRIVERシリーズでも1時間以内でゼロから80%へ充電できる機能があるので、充電し忘れても即座に充電できるのはうれしいポイントです。
ソーラーパネルで充電
晴れ時々曇りの天候で10月中旬に、RIVERを160Wのソーラーパネルで充電してみました。モニター画面は晴れの時は135kw、曇り時は24kwを表示され、30%~100%まで約1時間55分で満充電できました。ソーラーパネルは夕方になると充電できる電力量が減るので、早い時間帯から設置することをおすすめします。
気になる点
リバーに専用のエクストラバッテリーを接続するのには、ボタンをカチッとするような簡単な仕組みではなく、ネジで留める仕組みになっており、専用のエクストラバッテリー接続時と通常時ではネジの長さが違うので、手軽に取り外しができない印象です。
専用のエクストラバッテリーの取り外し自体は楽なので、季節ごとに夏用・冬用ぐらいのスパンで変更するぐらいの頻度で、使い分けるのがおすすめです。
Eco Flow(エコフロー)リバーシリーズの4機種の比較表
RIVER | RIVER Max | RIVER Plus | RIVER Max Plus |
RIVER Pro | RIVER mini | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
サイズ(cm) | 28.8×18.5×19.4 | 28.8×18.5×25.3 | 28.8×18.5×19.4 | 28.9×18.4×23.5 | 28.9×18.0×23.5 | 24.9×14.0×13.3 | |
重量(kg) | 5.0 | 7.7 | 5.4 | 8.0 | 7.2 | 2.8 | |
定格出力(W) | 600 | 300 | |||||
容量(Wh) | 288 | 576 | 360 | 720 | 720 | 210 | |
充電時間 | 1.6時間 | 1.5時間 | ポートの数 | AC出力 × 3 DC出力 × 2 USB-A出力 × 3 USB-C出力 × 1 シガー出力 × 1 |
AC出力 × 2 USB-A出力 × 3 USB-C出力 × 1 シガー出力 × 1 ワイヤレス × 1 |
||
充電方法 | ACコンセント 12Vシガーソケット ソーラーチャージャー |
||||||
保証期間 | 2年間 |
定格出力・ポート数
リバーミニ以外はすべて定格出力が600Wで、充電時間(ACコンセントからの充電時)や、ポートの数も同じ。いずれも、同時に10台までの電化製品へ給電できます。
リバーミニは定格出力・容量が小さめで、ポートの数は合計8個。ワイヤレス充電は最大15Wに対応し、スマートフォンのスピーディーな充電が可能です。
サイズ・重量・容量
違いがあるのはサイズ・重量・容量の3つです。容量が大きいモデルほど、サイズが大きく重量も重くなるので、レビュー内容をみて、容量を検討してみて下さい。
充電方法
充電方法はすべてのモデルにおいて、家庭用のコンセントからの充電、車のシガーソケットからの充電、ソーラーチャージャーからの充電の3つに対応。
保証
2年間の保証が付与されている点も、すべてのモデルで共通です。
RIVER | RIVER 専用バッテリー |
RIVER Plus | RIVER Plus 専用バッテリー |
RIVER Pro | RIVER Pro 専用バッテリー |
RIVER mini |
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まとめ
コンパクトなのに大容量。同時にたくさんの電化製品への給電が可能。近未来的でスタイリッシュなデザイン。そして新たに加わったコンパクトモデル、リバーミニ。
最先端技術を用いて作られたエコフロー リバーシリーズは、キャンプの可能性を広げてくれる優秀なポータブル電源です。災害時の備えとしても役立つため、たとえキャンプで使用する機会が想定より少なかったとしても、無駄な買い物になりません。ポータブル電源の購入を検討している方は、ぜひ選択肢のひとつとして考えてみてください。
エコフローの製品は「防災製品等推奨品」に認定されているだけあり、性能や信頼性において間違いのないアイテムばかりです。