DODカンガルーテントSの購入を検討している方で気になるのが、実際に利用してみた使用感ではないでしょうか。当記事ではDODカンガルーテントSのメリットデメリットから組み立て方や撤収・たたみ方、カンガルースタイルにしたサーカスtcとのサイズ感や使用感について解説します。
DODカンガルーテントとは?

DODのカンガルーテントは名前の通り、カンガルースタイルのキャンプに最適化されたテントです。
カンガルースタイルとは、大型のシェルターやタープの中にもう一つ小型のテントを設営するキャンプスタイルの総称で、カンガルースタイルを採用する事により、冬などの厳しい寒さを凌いだり結露を防いだりすることができます。
もちろん内部のテントはペグが不要なので、テントなどのアイテムを楽々移動できるのでシェルター内の模様替えは自由自在。
DODのカンガルーテントはシェルター設営後のテント設営を最低限で済ませるため、ワンタッチ方式を採用することにより手軽な利用感を実現しています。
更にシェルターを使用することにより内部の結露が発生しにくいため、テントにフライトシートが不要なのもカンガルースタイルの大きなメリットでしょう。
DODカンガルーテントのサイズは2種類
DODのカンガルーテントはSとMの2種類のサイズがあります。
Sサイズ T2-616-TN
組み立てサイズ | W220×D150×H128cm |
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収納サイズ | 直径21×長さ70cm |
重量(付属品含む) | 4.3kg |
収容可能人数 | 大人2人 |
Mサイズ T3-617-TN
組み立てサイズ | W210×D210×H140cm |
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収納サイズ | 直径21×長さ77cm |
重量(付属品含む) | 4.9kg |
収容可能人数 | 大人3人 |
セット内容

- テント本体
- グランドシート
- ペグ4本(収納袋含む)
- 結束バンド2本
- キャリーバック(コンプレッション機能付き)
S、Mサイズ共通のセット内容です。
DODカンガルーテントSのデザインや特徴

DODカンガルーテントに採用されているカラーリングは「タン」と呼ばれるベージュに近い色彩を採用しています。そのためパッと見ただけでもアウトドア専門のメーカー物とわかる、安っぽさのない色彩感もDODカンガルーテントSの魅力。DODの文字から連想されたマスコットキャラクターのウサギロゴのワンポイントも、ブランド感を際立たせています。
簡単ワンタッチシステム

DODのカンガルーテントは、傘を広げる様にパッとテントを設営することができるので、大型テントやシェルターの設営後にも、手間なく設営することが可能です。
ランタンフック

天井にはランタンフックが配置されており、吊り下げる輪っかも大きく耐久性もありそうなので、スノーピークのたねほおずきでも吊るすことができます。
寝室のポケット

テント内部左右に一つずつポケットが配置されており、スマホ・眼鏡・無くしやすい小物収納に便利です。ポケットは3つ分かれており25cmと12cm×2と多少大きいサイズのものでも収納できます。
コンセント用のファスナー

電気カーペットや扇風機を入れるためのコンセント用のファスナーがついてるので、夏・冬キャンプ両方のカンガルースタイルに対応できます。
グランドシートが標準装備

グランドシートが標準装備されており、質感も損傷の激しいテント底部に相応しいマテリアルを採用しているため、簡単には破れないと感じる素材感も魅力の一つです。またグランドシートは一度取り付けると、付けたまま設営や撤収が可能になります。
専用コンプレッションバック
別売りのフライシートも一緒に収納できる大きめのキャリーバックで、コンプレッション機能があるためコンパクトに収納サイズを小さくまとめれます。
グランドシートを取り付けたまま収納すると収納スペースに余裕がなくなるので、フライシートを一緒に収納するなら、グランドシートは取り外して畳んで収納するほうが良さそうです。
DODカンガルーテントSの満足ポイント
デザインなどについて触れてきた所で、利用してみて感じたメリットの数々についても解説していきます。DOD「カンガルーテントS」の購入を検討している方は、参考の一つとして役立てて頂ければ幸いです。
コットン素材で結露を軽減できる

DODカンガルーテントSの素材は、100%コットンを採用しています。冬場の通気性のないポリエステル製のテントでは、テント内部の壁面に結露が発生しやすいですが、コットンは通気性が良く結露しにくいので、テントの出入りで背中が濡れる心配もありません。
- 外気6℃
- テント内15℃
- 湿度99%
上記の環境でカンガルースタイルで使用した時、大型テントの壁面は水玉が落ちるぐらい濡れてましたが、カンガルーテントSは若干湿ってるかな?程度の状態で、フロア部分も濡れることはなかったです。
また、コットン製のテントは高い耐久度が自慢で、長年の利用できるタフさからアウトドアの相棒として何年も使用することが可能。安物のテントを使い捨ててローテーションするより、最終的に安く済むため長年アウトドアを楽しむのであれば是非検討したいアイテムでしょう。
更にコットン製テントの特徴として、ポリエステル素材と比べると比較的燃えにくく耐火性に優れているという利点を兼ね備えています。メッシュ部分はコットンではないので、火の粉には十分注意しましょう。
4面にメッシュ構造で夏キャンプにも最適

DOD「カンガルーテントS」は4面メッシュ窓が備わっているため、全て開いてしまえば風通りは抜群。そのためテントの中が蒸しあがりやすい夏場には、メッシュ窓にすることで温度調整が行いやすいメリットを持っています。

メッシュ部分はテント内部からファスナーで開け閉めができる様になっており、就寝時に温度調節ができるので寒い季節でも安心して使用できます。

メッシュ部分はテント内からでも見晴らしがよく、全面メッシュにすると開放感があります。
またコットン製品特有の水分の吸収で湿気が中にこもってしまった場合でも、サッと換気・乾燥が行えるのもDODカンガルーテントSの魅力です。
カンガルースタイルでテント移動が簡単
カンガルーテントSのグランドシートはペグ固定ではなくバックルでの取り付けなので、カンガルースタイルで使用する時、就寝時のちょっとした移動やテント内のギアの配置の際にも簡単に移動できます。
カンガルーテントを持ち上げて移動する際、グランドシートをするような感じになりますが、さほどズレることはなく簡単に修正ができる、グランドシートと一体型のカンガルーテントは思いのほか使い勝手がいいです。
出入りがしやすい

カンガルーテントSの出入り口は横の長い辺で大きく開き出入りがしやすいです。
カンガルースタイルの場合、テントは隅に配置することが多く、短い縦の辺から出入りするテントの場合、結露で濡れたテントに触れる可能性があります。カンガルーテントSの場合はそういった心配もなく、カンガルースタイルに適したテントだと言えます。
DODカンガルーテントSの気になる点

DODカンガルーテントSのメリットについて解説した所で、デメリットの数々についても紹介していきます。購入前に気になるデメリットを踏まえた上で、DODカンガルーテントS購入の判断材料として活用してみてください。
防水コーティングはされていない
DODカンガルーテントSのコットン生地は、防水コーティングが施されていないので、雨天時には大型テントやタープ内で使用しないと浸水や雨漏りをします。カンガルースタイルで使用することを前提としたテントなので、割り切って使用した方が良さそうです。
フライシートは別売りなので注意
DODカンガルーテントSはカンガルースタイルでの使用を想定しているため、フライシートが標準で備わっていません。そのためシェルターやタープ無しで使用することができないため、テントとして使用するには別売りのフライシートを購入する必要があります。
完全に乾燥させないとカビがはえる
濡れたまま乾燥させずに収納すると後ほどカビや腐食などの深刻なダメージを受けやすく、湿気が多い季節や冬場の結露しやすい季節でもコットンが水分を吸収するため、完全に乾かしてから保管しないとカビがはえてしまいます。
定期的に換気する
テント生地が湿気や濡れにより本来のベンチレーション機能が正常に機能しなくなり、コットンの通気性が悪くなることが
あります。換気をすることで結露を軽減することにもつながりますので、湿度が多い季節には定期的な換気をしましょう。
湿度がわかる温度計があれば安心なので、気になる方はこちらの記事

大人2人では狭い?ソロ用?

DODカンガルーテントは吊り下げ式のワンタッチテントで若干幕がたるんだ状態になります。
外寸はW220×D150×H128cmと縦幅に余裕がありますが、身長172cm体重75kgの成人男性が寝た状態では、メッシュにした際は特に目の前にたるんだ幕がくる状態になってしまいます。これ以上の身長の方では斜めに寝るなりの対応が必要となってしまいます。
横幅についても150cmありますが、寝た状態では腕が若干触れるようになります。

カップルの方やお子様と二人という使い方では良いと思いますが、ソロ用として使うほうがゆったりとした睡眠ができると思います。
設営・撤収には若干のコツが必要
ワンタッチで設営・撤収ができる簡易さが売りのDODカンガルーテントSですが、組み立てたり撤収をスムーズに行うには若干の慣れが必要です。
フライシートを利用して設営する場合には、スムーズな設営が行えるようになるまでは一定の練習が必要になります。
ですがワンタッチ設営に関しては慣れて仕舞えば、カンガルースタイルに相応しいスピーディな設営が可能になるので大きな問題ではないでしょう。
DODカンガルーテントSの設営方法と撤収の折りたたみ方
DODカンガルーテントSの設営方法と撤収の折りたたみ方を詳しく紹介していきます。Mサイズでも同じなので参考にして下さい。
設営方法

DODのロゴが入ってる方が上になるようにグランドシートを広げます。

カンガルーテントSを折りたたみ傘の骨組みを広げる要領で、テントのフレーム4本を伸ばし、幕を長方形に広げます。
フレームは1本につき3本繋ぎになっており、フレームの先端にフロア部分の端が固定されてるので、フレームを伸ばすだけで幕は長方形に広がります。

この時フレームをしっかり伸ばしておかないと、テントを開く時フレームのつなぎ目部分が損傷する可能性があります。フレームがしっかりと伸びて幕が長方形になっているか、確認しましょう。

テント本体中央の上下に分かれたジョイント部を両手で押しはさんで連結させます。

このあたりから若干力が必要です。
足元からジョイントまで距離があるので、両手を伸ばし切った状態になり力を入れづらいですが、幕と地面の間に足を入れてジョイントに近い状態ですると力を入れやすいです。

ジョイントを連結する際は力が必要ですが、上は固定して下から押し上げるイメージですると連結させやすいです。

テント本体のフックをジョイント部分に引っかけて吊り下げます。

連結時にフックをかけるジョイントが下に突き抜けてくるので、下から持ち上げる手のひらは、平らではなく少し丸めた状態にしないと手が痛いです。

グランドシートとテントのバックルを4か所とめて固定します。

カンガルースタイルで使用する場合は必要ないですが、単体でカンガルーテントを使用する場合は、ペグを4か所打ち込んで固定したら完成です。
撤収と折りたたみ方

撤収は当たり前のことですが設営と逆の手順で解体していきます。

フレーム部分を下に押すと勢いよくロックが外れるので、ジョイント部分を持ってゆっくりロックを外しましょう。

ジョイントの下部分を下に軽く引っ張るとロックが外れます。

空気が抜けると幕が長方形の形になります。

コットンは通気性がいいのでしばらく待てば空気は自然と抜けますが

カンガルーテントSの出入口のチャックを少し開けておくと、より早く空気が抜けます。

カンガルーテントSのたたみ方の注意点ですが、フレームの結合部分は左右に引っ張るとロックが外れる仕組みになっています。無理に折り曲げると損傷する可能性があるので、注意が必要です。

カンガルーテントSのたたみ方の一連の流れです。綺麗なたたみ方を詳しく説明します。

ジョイント中心部は立てた状態にします。

3本繋ぎのフレーム1本分を中心に向かって4本とも折りたたみます。

ジョイント中心部を4本のうちのどれか1本の方向に倒します。

ジョイント中心部を倒した方向のフレームと対面のフレームを重ね合わせます。

見づらくなったので縦から横にしました。

残った2つのフレームをジョイント中心部に折り曲げると、幕が逆三角形の形になります。
フレームを折りたたむとき無理に幕を入れこもうとせずに、フレームだけを意識して折りたたんでいけば、綺麗な逆三角形になります。

三角形の端からくるくる巻いて結束バンドで止めてます。今回グランドシートを付けたままで撤収してますが、問題なくコンプレッションバックに収納できます。
DODカンガルーテントSとタープで夏のカンガルースタイル

DODカンガルーテントSは夏場にはタープでカンガルースタイルとしても使用できます。タープはテントと違い風通しも良く開放感もあるので、4面メッシュになるDODカンガルーテントSとの相性抜群です。
雨や風には弱いテントなので、天候には注意が必要です。
DODカンガルーテントSとサーカスTCで冬のカンガルースタイル

サーカスTCにDODカンガルーテントSをinして冬のカンガルースタイルにしてみました。色合いは同じタンカラーで風合いもコットンとポリコットンなのでマッチしてます。
冬場はカンガルースタイルにすることで暖かく、夏場はオープンにしてカンガルーテントを蚊帳替わりとしても使用できますが、気になるのはサイズ感や使用感だと思います。冬キャンプのカンガルースタイルでどれぐらいの荷物が入るか?使い勝手や注意点などを解説します。
カンガルーテントSとサーカスTCのサイズ感

カンガルーテントSをサーカスTCに入れると約半分のスペースを埋めることになります。ちなみにMサイズではサーカスTCを二股にしないとポールが邪魔してカンガルースタイルとして使用できません。
カンガルーテントS設置の注意点

夏場は気にする必要はないですが、冬場はポリコットンのサーカスTCでも結露します。カンガルーテントを壁面にくっつけて配置すると、結露で濡れてしまうので少し隙間を開けて設置します。
カンガルーテントSと一緒にテント内に入れれるギアのサイズ

冬キャンプのギアの配置イメージです。サーカスTC内に入れれるギアとサイズ
・ユニフレーム 焚き火テーブル(55×35×37cm)
・ヘリノックス タクティカルチェア(43.2×15.2×12.7cm)
・スノーピーク タクード(38x38x34cm)
・スノーピーク シェルフコンテナ(32.5×52×21cm)
・イエティ クーラーボックス20L廃盤(49.5×30.5×38.1cm)
まだスペースがありますが実際に使用すると使い勝手が悪くなります。サイズやギアの配置はこれぐらいに抑えた方が良さそうです。
デッドスペースができる

5角形のサーカスTCでは、DODのカンガルーテントを入れるとデッドスペースが生まれてしまいますが、無理にギアを入れても使い勝手が悪くなるので、就寝時に片づけるスペースや使い終わった食器などを置くスペースとして利用した方が良さそうです。


DODカンガルーテントSの詳細レビューのまとめ

気候の変動が激しい季節の変わり目にピッタリな、近年流行のカンガルースタイルキャンプに最適なDODカンガルーテントS。
コットン100%素材で構成された高級感あふれるアイテムで、夏場用のカンガルースタイルとしても大活躍するテントとなっており、ソロキャンプに最適なサイズ感とコンパクトさから、シェルターやターブとの相性もバッチリなテントです。
カンガルースタイルのキャンプに挑戦してみたい方々は、是非DODカンガルーテントSの採用を検討してみては如何でしょうか。