焚き火台のリサーチをしていると「二次燃焼」という言葉を見かけませんか?
「なんとなくよく燃えてくれる気がする」と思って購入する方も多いですが、実際どんな仕組みのことなのか、デメリットはないのか気になりつつも、詳細まで調べるのって意外と面倒だったり時間がなかったりしますよね。
そこで今回は二次燃焼の焚き火台&ウッドストーブについて構造や仕組み、メリットやデメリットをまとめて解説します!この記事で「後で調べてみよう」という疑問を一気に解消していきましょう。
二次燃焼焚き火台&ウッドストーブの仕組みや構造は?
まずは簡単に二次燃焼を特徴としてうたっている焚き火台&ウッドストーブの構造や仕組みについて解説しますね。
一般的な焚き火台は高温に熱された薪から可燃ガスが発生し、この可燃ガスに火がつくことで薪が燃え始めます。この時燃え切らなかったガスが煙となるのですが、このガスを再度空気を送り込むことで燃焼させ、余分なガスが発生するのを抑えてくれる仕組みを「二次燃焼」と呼びます。空気の通り道が多くなるようにするため、二次燃焼が可能な焚き火台&ウッドストーブは壁が二重構造になっていますよ。
二次燃焼焚き火台&ウッドストーブのメリット・デメリット
仕組みや構造より気になるのは「結局メリットは何?デメリットはあるの?」ということ。そこでここでは、二次燃焼可能な焚き火台&ウッドストーブの一番気になるメリットとデメリットをお伝えします。良いことづくめとも言い切れない部分もありますので、特にデメリットはよく確認してくださいね。
- 効率よく薪が燃やせる
- 高火力
- 煙が少ない
- 燃料を燃やしきってくれるので片付けが楽
- 燃費が悪い
- 焚き火台から出ている分の燃焼の効率は悪い
- サイズが大きい
二次燃焼が可能な焚き火台&ウッドストーブはガスによる嫌な煙やにおいの発生を抑えてくれ、さらに効率よく高い火力を生むことができるので派手で美しい、ダイナミックな焚き火が楽しめる点は大きなメリットとなりますね。
ただ、燃料を燃やしきるほど高火力で燃えカスも少なくなりますが、一方でよく燃える分燃費は悪く、小型の焚き火台だと薪をくべる回数が増えてしまいます。壁が二重構造のため収納サイズも大きくなり、コンパクトさを求めるには少々限界があるのも人によっては気になるかもしれません。
二次燃焼焚き火台&ウッドストーブはペレットを燃料として使用できる
薪ストーブを使ったことがある方は聞く機会の多い「ペレット」。乾燥した木材を砕いて圧力をかけ成形されたボイラーやストーブに用いられる燃料で、環境にも優しいと年々注目を浴びています。
ペレット燃料は二次燃焼焚き火台&ウッドストーブにも使え、燃料を頻繁に追加する必要がある小型の焚き火台では火力の調節がしやすくなるメリットがあります。
種類がいくつかあり、簡単に表で紹介すると
ホワイトペレット | バークペレット | 混合(全木)ペレット | |
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メイン素材 | 樹皮を含まない木質部分 | 樹皮 | 木部と樹皮 |
燃焼時間 | 早い | やや早い | 長い |
灰の量 | 少ない | 少なめ | 多い |
となります。燃費の悪さはありますがコンパクトで軽量な燃料なので、手軽に焚き火を楽しむ燃料として検討してみるのもおすすめです。ペレットを使用する時は落下防止のために目の細かい網を底に敷くようにしましょう。
ソロにおすすめの二次燃焼焚き火台(ウッドストーブ)
ここからはおすすめの二次燃焼焚き火台を厳選してご紹介します。まずはソロキャンプにおすすめの比較的コンパクトになる焚き火台(ウッドストーブ)を6つ紹介しますね。
Solo Stove(ソロストーブ)ライト
本体サイズ | φ10.8 ×高さ14.5cm |
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重量 | 約255g |
素材 | ステンレススチール(SUS304)、ニクロムワイヤー |
コンパクトな見た目からは想像できない高い二次燃焼効率で、初心者からベテランソロキャンパーまで幅広い層に支持されているソロストーブ。いくつかあるラインナップの中でも最もコンパクトなのがこのライトになります。約950mlの水を8~10分ほどで熱湯にできる高火力でありながらサイズはOD缶とほとんど変わらない小ささです。とにかくコンパクトさを追求したい方におすすめです。
Solo Stove(ソロストーブ)タイタン
本体サイズ | φ13 ×高さ20cm |
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重量 | 約467g |
素材 | ステンレススチール(SUS304)、ニクロムワイヤー |
タイタンはライトより一回り大きいサイズとなり、上にスキレットなどを置いて調理をすることが可能です。約950mlの水を4~6分でお湯にすることができる火力があり、ソロキャンプでは暖を取るのにも活躍します。軽量さはキープしながらも、火力の高さ、調理のしやすさなど使い勝手がアップしていて、バランスのとれた焚き火台となっています。
Solo Stove(ソロストーブ)キャンプファイヤー
本体サイズ | φ17.8 ×高さ23.5cm |
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重量 | 約998g |
素材 | ステンレススチール(SUS304)、ニクロムワイヤー |
キャンプファイヤーはソロ向け焚き火台のラインナップの中では最大の大きさとなります。持ち運びの大きさは大きくなりますが、約950mlの水を2~4分で沸騰させることが可能なほど火力が高く、ソロキャンプにしては贅沢なほどダイナミックな炎を楽しめますよ。安定感のあるゴトクも付いていて、焚き火料理も楽しめますよ。
DOD(ディーオーディー) ぷちもえファイヤー
本体サイズ | 幅21 ×奥行き6.5 ×高さ12cm |
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収納サイズ | 幅22 ×奥行き7.5 ×高さ16.5cm |
重量 | 約1.2kg |
素材 | <本体>ステンレススチール <テーブル>スチール(耐熱塗装) <キャリーバッグ>600Dポリエステル |
空気を取り込む穴が多数開いていて二次燃焼を効率よく促してくれるので、非常に高い火力があります。使用後、灰の受け皿は引き出し式となっていて、片付けが簡単なのも特徴です。また、焚き火台の裏に遮熱板がついているので灰受け皿や底面に熱が伝わりにくく、地面へのダメージも最小限に抑えられるよう考えられています。
CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)ファイアブーストストーブ
本体サイズ | 幅25 ×奥行き22 ×高さ28cm |
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収納サイズ | 幅37 ×奥行き38 ×高さ8cm |
重量 | 約2.3kg |
素材 | <本体・灰受け>ステンレス鋼 <バーベキュー網・ゴトク・目皿>鉄(クロムめっき) <収納バッグ>ポリエステル |
折り畳んで収納するタイプなので収納後はコンパクトになり、持ち運びもしやすい焚き火台です。焼き網やゴトクまで付属しているので調理もしやすいですし、ゴトクは片側ずつにセットできるので調理中に燃料を追加したい時も簡単にできますよ。コンパクトながら火力も十分で、筒状の焚き火台と比べる長持ちするのも特徴です。
Signstek ウッドストーブ
本体サイズ | φ13 ×高さ18.5cm |
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収納サイズ | φ14 ×高さ7cm |
重量 | 約376g |
素材 | ステンレス鋼 |
二次燃焼可能で価格が2,000円以下と、非常にコスパに優れた焚き火台です。低価格ですが頑丈で耐腐食性に優れているステンレス製なので長く愛用することができますよ。火力は最大で1,200度と二次燃焼もしっかりしてくれるので灰や煙も少ないです。このお値段で収納袋も付いていますし、二次燃焼可能な焚き火台がどれほどのものか試しに使ってみたいという方にもおすすめです。
ファミリー・グループにおすすめの二次燃焼焚き火台(ウッドストーブ)
続いてファミリー・グループキャンプにおすすめの二次燃焼焚き火台(ウッドストーブ)を紹介します。大人数向けのサイズの焚き火台に二次燃焼特有の高く上がるような炎が加われば、その姿は圧巻です!
Solo Stove(ソロストーブ)レンジャー
本体サイズ | φ38 ×高さ32cm |
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重量 | 約6.8kg |
素材 | ステンレススチール(SUS304) |
火床と上部に開けられた無数の穴で空気を取り込み二次燃焼を促すソロストーブのレンジャーは、ソロストーブの中でも3番目に大きいサイズです。シンプルな見た目でどんなサイトでも馴染む一方、凛とし佇まいが美しさは思わず見入ってしまうほど。薪を入れて着火すればあっという間にダイナミックな炎をとなりますよ。
Solo Stove(ソロストーブ)ボンファイヤー
本体サイズ | φ48.3 ×高さ35.6cm |
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重量 | 約9.1kg |
素材 | ステンレススチール(SUS304) |
高品質のステンレス(SUS304)を使用して作られたソロストーブの中でも2番目に大きい直径約50cmの二次燃焼焚火台です。
snow peak(スノーピーク) フローガ L
本体サイズ | |
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収納サイズ | 幅19.5 ×奥行き39.5 ×高さ18cm(ケース) |
重量 | 約4.8kg |
素材 | <本体>ステンレス <収納ケース>ポリエステル |
こちらのフローガはスノーピークの焚き火台Lに付ける専用のオプション製品です。二次燃焼可能な焚き火台は収納サイズが大きくなりがちで、追加で購入するとなると躊躇してしまいますが、オプション品を追加するだけであれば手軽に購入できますね。二次燃焼が可能となることで火の安定性・火付けの良さ・煙の少なさなど焚き火の問題を一気に解消してくれる優れものです。
FEUERHAND(フュアーハンド)タイロピット
本体サイズ | φ62.3(脚部) ×高さ34.9cm |
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重量 | 約11.2kg |
素材 | ステンレススチール |
外径は57cm、重さは11kg越えのタイロピット。低重心でどっしりと構えたその姿は、キャンプ場で嫌でも目を引く存在感です。手軽に持ち運べるサイズ感ではありませんが、常設にしておけるほどの耐久性があり、連泊するキャンプや大人数のグループキャンプでは頼れる存在です。もちろん、焚き火に派手さ、ワイルドさを求める方も大満足の超高火力になりますよ。
Field to Summit フレイムストーブマックス
本体サイズ | φ36 ×高さ40cm |
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収納サイズ | φ36 ×高さ23.5cm |
重量 | 約5.26kg |
素材 | ステンレススチール(SUS304) |
組み立て時は高さ40cmと大きいですが収納すると高さが25cm以下となり、意外とコンパクトで収納場所を取りません。十分な二次燃焼効果でガンガン薪を燃やし、残るのはわずかな灰のみなので後片付けも楽にできますよ。ファミリー用、かつ二次燃焼可能な焚き火台となるとどれも高価なものばかりですが、こちらは15,000円程度とお手頃価格なのも嬉しいポイントです。
Mt.SUMI(マウントスミ) バッドボンファイヤー
本体サイズ | 幅49 ×奥行き49 ×高さ28cm |
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重量 | 約7kg |
素材 | ステンレス |
8枚のパーツが二重構造となっているので効率の良い二次燃焼を促してくれます。二次燃焼に加え炎が持続しやすい深型設計となっているので、煙が少ない上に灰もほとんど残りませんよ。40cmの薪が十分入る大きめサイズですが、分解できるので収納はコンパクトになります。収納袋は内部にベルトやメッシュポーチが付いているのでアクセサリーも入れられ、収納力も抜群です。
まとめ
二次燃焼焚き火台があれば少ない燃料で効率よく高火力が出せ、ダイナミックな炎が楽しめます。嫌な煙やにおいも抑えられるので、純粋に焚き火を楽しみたい方におすすめのアイテムです。
燃焼効率が高いためコンパクトなタイプだと薪をこまめに追加する必要がありますが、火を育てるのが好きな焚き火マイスターにとってはそれもまた、格別な時間となりますよ。
お手頃な価格のものもありますので、ぜひ、一度使ってみてくださいね。