2021年の7月下旬、tent-Mark DESIGNS(テンマクデザイン)からソロキャンプ用のソフトクーラー「野蔵」NOGURA(ノグラ)が発売されました。今までありそうでなかったソロキャンプ用のソフトクーラーボックスというのもあり、早くも話題になっています。
今回は野蔵(NOGURA)について、ソロキャンプ向けにどんな特徴があるのかご紹介します。大きさやデザインだけでなく細部まで計算しつくされた機能性の高さに、ソロキャンパーに限らずきっとすぐにでも買いたくなってしまいますよ。
テンマクデザイン野蔵(NOGURA)の基本情報
NOGURAのサイズや容量、重量は以下の通りです。
外寸 | 幅39×奥行28×高さ32cm |
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内寸 | 幅35×奥行23×高さ28cm |
底板 | 幅36×縦23.5cm |
収納サイズ | 幅42×奥行30×厚さ15cm |
容量 | 約22L |
重量 | 約1.5kg |
野蔵(NOGURA)はソロキャンパーに向けたソフトクーラーなので1人用の食材や飲み物を1泊2日分収納するのにちょうどいい22Lの容量となっています。ソフトクーラーなので食材の詰め方に多少の融通も利きますよ。使い終えた後はコンパクトに折り畳むこともできるので持ち帰るときにも便利です。
ソフトクーラーには珍しく外寸だけでなく、内寸や板底、収納サイズまで公式で記載されているので、荷台に乗るか否か、ザックに入るか否かなど数センチ単位で積載などを考えるツーリングキャンプやソロキャンプでも安心して購入できますね。
見た目は自然に溶け込む落ち着いたカラーリングです。ミリタリーリュックを彷彿とさせるデイジーチェーンもまた、ソロキャンパーの野営心をくすぐるデザインです。
野蔵(NOGURA)の外観や特徴
パッと見ただけでもただ者でない感じが漂う野蔵(NOGURA)ですが、ここからは具体的な特徴を深掘りしていきましょう。
見た目がかっこいい
野蔵(NOGURA)の色合いはカーキとコヨーテの2色で構成されており、無骨な感じでかっこいいです。
見た目は帆布素材のような質感ですが、外側の生地はポリエステルオックス210D(PUコーティング)で水や汚れに強い素材が採用されています。
霧吹きで水をかけましたが、弾く部分もありますが少し水を吸収するので、過度な期待をした使い方はしない方がよさそうです。
持ち手は2way
野蔵(NOGURA)の持ち運びは上部の持ち手とサイドの持ち手で持つ2way仕様なので、肩掛けタイプのように両手が使えるメリットがありません。
2Lのペットボトル6本入れた状態で持ち運びをしても、持ち手部分がしっかりとした作りなので、重い荷物でも肩掛けのようにグラグラせず安定感があります。
車への積載など高さがある場所への重い荷物の移動は、サイドの持ち手がある野蔵(NOGURA)の方がしやすいので、肩掛けタイプとは好みに分かれるとこです。
2泊3日持つ抜群の保冷力
一般的なソフトクーラーの断熱材の厚みは平均で6mm程度ですが、「野蔵」NOGURAは約3倍の19mmの断熱材仕様で、2泊3日のキャンプでも安心して使用できる保冷力があります。
参照元:tent-mark
本体容量22Lの25%にあたる5.5Lの氷体積を重さに換算して、40度では6.7kg、30度では5.7kgの氷が完全に溶けるまでの時間を第三者機関で計測した結果、40度の外気温で33時間、30度の外気温で45時間の保冷力(14時に氷を入れれば2日後の11時まで持つ)があり、ソフトクーラーの中でもかなり高い保冷力です。
環境や気温など条件により保冷時間は異なるので、あくまでも参考数値です。
簡易テーブルとしても使える
蓋の外上部にポケットが設けられていて、その中に天板が備わっています。この天板があることで野蔵(NOGURA)を簡易テーブルとしても使うことができる構造になっていますよ。天板のおかげで水滴や汚れが付着するのを防げ、テーブルとして安定感と清潔感のある使い方をすることができます。
調理の際に食材を一時的に置くのに使ったり、晩酌時に簡易的なサイドテーブルとしても使用できます。
クーラーを開ける際には天板ごと持ち上げることができるよう設計されているので、テーブルとして使っているときでもクーラーボックスへの物の出し入れにストレスを感じることもありませんよ。
中の整理に役立つメッシュポケット付き
蓋の裏面にはメッシュポケットが付いていて、保冷剤や細かい食材、調味料などを収納するのに役立ちます。
冷たい空気は上から下へと流れるので、蓋の裏面に保冷剤を入れることでクーラーボックスを効率よく冷やすことができますよ。
2Lペットボトルが縦置きで収納可能
野蔵(NOGURA)はコンパクトなソフトクーラーながら、2Lのペットボトルを縦にも横にも収納することができます。大型のクーラーボックスでも2Lのペットボトルが縦に入らないことがあるので、この計算された収納力には驚きです。ソフトクーラーなので多少のサイズオーバーにも柔軟に対応してくれますよ。
2Lのペットボトルが縦でも横でも6本入る収納スペースがあります。
ペットボトルの先端が本体より飛び出てますが、蓋が平らではなく箱型(保冷剤を入れるスペースがある)なので、蓋が少しコンモリしますが収納できますよ。
蓋裏のメッシュポケットに保冷剤を入れると2Lのペットボトルは縦入れできません。
小物整理や積載時に便利なデイジーチェーン付き
見た目の大きな特徴ともいえる前後に2段ずつ設けられたデイジーチェーンは、定番のシェラカップやLEDライトといった小物を引っ掛けるのに便利です。
バイクや車に積載時にはNOGURAが動かないようしっかり固定するのに役立ち、クーラー内の食材を移動中の揺れから守ることができますよ。
デイジーチェーンに強い力をかけると破損する恐れがあるので、軽量なアイテムの吊り下げに使用しましょう。
ファスナーが滑らか
野蔵(NOGURA)のファスナーはダブルジッパー仕様なので、食品の出し入れもしやすいです。
ファスナーは曲線部分があると、生地を噛んでしまい開け閉めしにくいですが、蓋部分を本体にしっかりと被せることで、曲線部分も滑らかに閉じることができますよ。
折り畳んでコンパクトに収納可能
使い終わった後には、厚さ15cmとコンパクトに収納することができるので、持ち帰るときに便利です。自宅で保管するときも場所を取らずに済みますね。
使い込むことで味の出るヌメ革ロゴ
ロゴはプリントではなくヌメ革が使われているので高級感があり、使い込むほどにエイジング(経年変化)で色つやも変化していきます。味が出れば出るほど手放せなくなる大切なキャンプの相棒になりますよ。
手入れがしやすく内側もしっかりと乾燥できる
汚れや臭いが気になる場合は、濡れたタオルで拭きとって手入れをしますが、内側の生地を引っ張り出せるので、しっかりと拭けたり乾燥さすことができるので、湿気によるカビや匂いの心配も少ないです。
野蔵(NOGURA)の収納方法
「野蔵」NOGURAの折りたたみ方です。
メッシュポケットから固定するためのベルクロを出しておきます。
底板を壁面に沿って立てる。
底面の中心線を凹ませて折りたたみます。
蓋をかぶせる様に折りたたみます。
裏返しにしてデイジーチェーンにベルクロを通し、軽く引っ張りながらマジックテープで固定します。
完成。
野蔵(NOGURA)の保冷力と保冷剤のサイズ選び
野蔵(NOGURA)にロゴスの倍速凍結氷点下パックM、L、XLを使用して、サイズ感やそれぞれのサイズの保冷力や組み合わせて何度まで下がるかテストしてみました。
温度センサーは底部(保冷剤から離れた場所)と側面(高さは真ん中あたり)の2か所に設置してます。
サイズ感
Mサイズを入れた時のサイズ感です。底面には余裕があり2つ並んで入れることが可能です。
Lサイズは縦に入れると底板より1.5cm程度はみ出てしまいます。
蓋を閉じることはできますが、横向きで使用するか上部のメッシュポケットで使用するほうが、いいかもしれません。
XLサイズは縦に入れると底板より2cm程度大きくはみ出てしまいます。
底では横向きでの使用をおすすめします。
サイズ別の保冷力
サイズ別の保冷力の違いは、上部のメッシュポケットに保冷剤を設置してテストしました。
XLサイズもメッシュポケットに入りますが、サイズ的にギリギリでファスナー部分に負担がかかるので、XLサイズは底部での使用をおすすめします。
ロゴスの倍速凍結氷点下パックのサイズはS→M、M→L、L→XLの記載ミスです。
Mサイズ | Lサイズ | XLサイズ | |
---|---|---|---|
中央温度 | 17.7度 | 14.8度 | 14.6度 |
底部温度 | 17.5度 | 15.4度 | 14.5度 |
組み合わせによる保冷力の違い
ロゴスの倍速凍結氷点下パックのサイズはS→M、M→L、L→XLの記載ミスです。
M、Lサイズ | M、XLサイズ | L、XLサイズ | |
---|---|---|---|
中央温度 | 7.9度 | 6.4度 | 5.2度 |
底部温度 | 5.2度 | 4.7度 | 2.8度 |
上部のメッシュポケットにはサイズの小さい保冷剤を設置して、底部に大きい方を設置してテストした結果です。
保冷剤は沢山入れることで保冷力はアップしますが、その代わりに容量を圧迫して食材や飲み物が入らなくなります。適度な量の保冷剤を使うことで、快適にキャンプを楽しむことができるので、以上の結果を参考に野蔵(NOGURA)で使う保冷剤のサイズや量の検討をして下さい。
野蔵(NOGURA)の気になる点
蓋が閉めにくい
野蔵(NOGURA)は、本体に蓋をかぶせてファスナーを閉じるので、保冷効果にも期待が持てる仕組みですが、蓋が四角い形状に対して本体は形状が変えれるため、少しコツがいります。
本体上部を蓋の中に入れこむようにしながらファスナーを閉じなければ、上手く閉めることができません。購入から間もないせいなのか?しばらく使用して経過をみて追記します。
底板が出し入れしにくい
野蔵(NOGURA)組み立て時に、底面にポリエチレン素材の底板を設置しますが
底面ピッタリのサイズで設計されてるため、内面の分厚い生地が邪魔になり、底面に設置しにくい点があります。
底板の入れ方のコツは、野蔵(NOGURA)内部の4隅をしっかりと手で開き、軽く底板を曲げた状態でいれます。
底板を曲げたままの状態で片側ずつ隅に当てます。
最後に軽く真ん中を抑えて広げて完成です。
使用上はそこまで気にすることはないですが、底板が浮いて少しベコベコする時もあります。メーカーに問い合わせたところ、底面ピッタリのサイズで設計されてるため仕方がないとのことです。
天板が入れにくい
簡易的なテーブルとして使用できる天板は、本体上部に大きいポケットと小さいポケットに入れこむ形で収納されてますが、ファスナーを閉じた状態では天板の出し入れが困難です。
ファスナーを開けて本体と蓋に隙間を作ることで、天板の出し入れがスムーズに行うことができます。天板を使用するのに野蔵(NOGURA)を開けないといけないので、小さいポケットにはハメないなど工夫をする方が冷気も逃げなくていいかもしれません。
正規の使い方ではないので自己責任の使い方になります。
まとめ
クーラーボックスの保冷力の高さは重要ですが、それ以外に、見た目や多才な機能がなければキャンプへのモチベーションは上がりません。NOGURAは保冷力以外にも手に入れたらすぐにでも試したくなる機能が満載なので、ぜひ、実際にその使い心地の良さを体感してみてくださいね。