キャンプ用品のなかでも、とくに重要なポストを担っているのがクーラーボックス。保冷力の高さや使い勝手の良し悪しがキャンプの快適性をも左右するため、しっかり選んで購入する必要があります。
今回ご紹介するコールマンの「アルティメイトアイスクーラーⅡ」は、すぐれた保冷力と機能性の高さから、多くの人に支持されている人気商品。2021年にニューモデルが誕生し、いっそう注目度が高まっている存在です。
この記事ではアルティメイトアイスクーラーⅡの基本情報から、ほかのクーラーボックスとはちがう魅力まで、その全容をご紹介します。クーラーボックスの購入を検討している方は必見です!
ColemanアルティメイトアイスクーラーⅡとは
アルティメイトアイスクーラーⅡは、コールマンが販売する「ソフトクーラー」の最上位モデルです。
クーラーボックスは、外装にプラスチックや金属などの硬質な素材を用いている「ハードクーラー」と、ポリエステルなどの柔軟な素材が用いられている「ソフトクーラー」の2つに大別されます。
そのうちのソフトクーラーに分類されるアルティメイトアイスクーラーⅡは、使わないときに折りたためる、体にぶつかっても痛くない、運搬中にゴトゴトと音が鳴らないなどのメリットがあります。
持ち手とショルダーベルトの両方を備えているのもポイントです。中身が多くても、苦労せず運搬できます。そのほかの特徴については、のちほどポイントごとに解説します。
サイズ選び
アルティメイトアイスクーラーⅡは、容量”25L”と”35L”の2つのモデルがあります。それぞれのサイズと重量の詳細については、以下の表を参考にしてください。
25L | 35L | |
---|---|---|
使用時サイズ | 42×32×33(h)cm | 42×32×38(h)cm |
収納時サイズ | 42×20×33(h)cm | 42×20×38(h)cm |
重量 | 1.3kg | 1.4kg |
この表を見てわかるとおり、幅と奥行きの長さは同じで、ちがうのは高さです。使用時・収納時ともに、5cmほどの差があります。
ファミリーキャンプが中心で、容量に余裕があるクーラーボックスが欲しい場合は35Lモデルがおすすめです。いっぽうで、1〜2人のキャンプをすることが多い方には25Lモデルをおすすめします。
また、あぐらチェアなどを使用する「ロースタイル」のキャンプが中心の場合も、25Lモデルが良いでしょう。高さが5cm低いぶん、食べ物や飲み物を取り出しやすく感じられるはずです。
2021年にカラーがアクアからオリーブへ変更
2021年に入りニューモデルが登場した際には、全体が水色の「アクア」から、シックな「オリーブ」へとボディカラーを変更。よりアウトドアテイストを強めて生まれ変わりました。
Coleman(コールマン)アルティメイトアイスクーラーⅡの特徴
アルティメイトアイスクーラーⅡが持つ特徴のなかで、とくに重要なポイントを5つご紹介します。
保冷力42時間だから1泊2日以上のキャンプにも対応可能
アルティメイトアイスクーラーⅡは、ソフトクーラーとして非常にすぐれた保冷力を持っています。25Lモデルで42時間、35Lモデルは49時間もの保冷が可能です。
この素晴らしいまでの保冷力に貢献しているのが、厚さ2cmほどもあるポリエチレン製の断熱材。
参考として、ソフトクーラーで超有名な「AO Coolers(エーオークーラーズ)」の製品には、厚さ1.9cmのポリエチレンが断熱材として使用されています。
このことからも、アルティメイトアイスクーラーⅡが持つ保冷力の高さに納得できると思います。
適切なサイズの保冷剤を選び、食べ物・飲み物の入れ方などを工夫すれば、25Lモデルなら1泊2日、35Lモデルであれば2泊3日以上のキャンプでも十分に対応可能です。
耐水圧25,000mmで雨にも強い
アルティメイトアイスクーラーⅡの外装に使用されている「TPEポリエステル」は、水濡れにきわめて強い素材。多少の雨など、ものともしません。
コールマンはアルティメイトアイスクーラーⅡの耐水圧を25,000mmと公表しており、この数値は嵐のような大雨にも耐えられることを意味します。
「どのような天候のなかでも、しっかり役目を果たしてくれる」という安心感も、アルティメイトアイスクーラーⅡが持つ強みです。
冷気を逃さないクイックサーブオープニング
メインのフタの真ん中に、小さな小窓が設けられています。この小窓はマジックテープで固定されているため、ジッパーを使わずに開け閉めが可能です。
小窓は「クイックサーブオープニング」という仕組みで、スピーディーかつ、ストレスフリーに中身の出し入れができ、外へ逃げる冷気を最低限に抑えてくれるため、保冷時間を伸ばす効果もあります。
小窓の蓋裏には分厚い断熱材があるので、保冷効果にも期待が持て、クイックサーブオープニングは、使い勝手と保冷力の2つの面でメリットがある、うれしい装備です。
抗菌ライナーは取り外せて丸洗い可能
クーラーボックスの内側は、飲み物や食材と直接触れる部分。そのため汚れが付着しやすい環境にあります。その汚れが原因で雑菌が繁殖しないように、クーラーボックスは綺麗な状態をキープしなければなりません。
その点、ライナーが脱着できるアルティメイトアイスクーラーⅡはお手入れが簡単で、衛生的な状態を保ちやすいのが特徴です。
ライナーはマジックテープで固定されており、それをバリバリと剥がして丸洗いできます。本体を洗わずに済むため乾燥させるのも簡単、そして短時間で済みます。
ライナーの取り外しができるソフトクーラーでも、一周繋がってるマジックテープの場合、取り外しは簡単ですが、取り付け時には、マジックテープを合わせる位置が分かりにくく、綺麗にライナーを内面で広げることが難しいです。
アルティメイトアイスクーラーⅡの場合、ポイントごとにマジックテープがあり、合わせる位置がわかるので、洗った後もライナーが取り付けやすいのもうれしいポイント。
また、底板は抗菌ライナーの下に敷くのが、正しい使い方です。
底板は硬い方が上面になるように配置します。
ハードクーラーとの併用に便利なハンドルスリーブつき
アルティメイトアイスクーラーⅡの背面には、幅広のスリーブが設けられています。このスリーブは、キャリーハンドルに差し込むためのもので、運搬中に転がり落ちる心配がなく、デコボコした道や坂道でも安心して運べます。
キャンプ用品を運搬する際にキャリーカートを使用する方、あるいはキャリーハンドルつきのハードクーラーを所有している方にとって便利な装備です。
アルティメイトアイスクーラーⅡ(25L)のレビュー
アルティメイトアイスクーラーⅡ(25L)を実際に使用してみて気づいた細かい使用感をレビューしていきます。
外観
まずは、アルティメイトアイスクーラーⅡ(25L)の外観から紹介します。
クーラーボックス全体的なカラーは「オリーブ」「カーキ」でまとめられており、前作のかわいい感じではなく、男らしさを感じるカラーなので、無骨なソロキャンプでも合いそうな色合いです。
オリーブカラーの部分はスベスベとした質感の水や汚れに強いTPEポリエステル素材です。
霧吹きで水をかけてみましたが、浸透することなくしっかりと水を弾いているので、汚れなどにも強そうです。
底面は、しっかりとした硬さのある帆布のような質感です。
ファスナー生地部分もですが、底面には水が浸透してしまうので、濡れた地面への直置きや汚れには注意が必要です。
側面にはColemanロゴが入ったタグが縫い付けられています。赤色ですが目立つ感じはなく、全体の雰囲気とマッチしていてます。
前面ポケット
アルティメイトアイスクーラーⅡの前面には17×13cmのジッパー付きポケットが備わっています。
前面ポケットは、サイズが小さく大きく開きませんが、コンビニの割りばし20cmは斜めに収納することができるので、袋のコーヒーやゴミ袋などの厚みのない小物入れでは使用できそうです。
ファスナー
アルティメイトアイスクーラーⅡはダブルファスナー仕様なので、食材の出し入れもしやすいです。
ファスナーが嚙みやすい曲線部分もスムーズに開閉することができます。
ハンドルスリーブ
背面にはハンドルスリーブがついており、収納時に使用する収納ベルトはブラブラしてしまうので、ハンドルスリーブに入れておくことをおすすめします。
肩掛けベルトや持ち手
肩掛けベルトにはパッドが付属しており、裏面はスポンジのような柔らかい素材です。
パッドは他のソフトクーラーに比べても厚みがあるので、長時間の移動でも肩が痛くなりにくい仕様です。
肩掛けベルトが必要ない時は、フックで取り外し可能です。
手持ちの場合も同様に、厚めのハンドルカバーなので重量があっても手が痛くなりにくいです。
サイズ感
165cmの男性がアルティメイトアイスクーラーⅡ(25L)を持ったサイズ感です。大きくて歩きにくいという感じはなく、女性が持ち運んでも気にならないぐらいのサイズ感です。
25L以上のサイズになると、食材や飲み物は沢山入る利点がありますが、食材の重さだけじゃなく、保冷効果を維持するため保冷剤や氷の必要量も増えることで、重量が増し持ち運びがしにくくなるので、ソフトクーラーは25L程度までを選ぶことをおすすめします。
アルティメイトアイスクーラーⅡ(25L)にペットボトルを入れてみた
クーラーボックスの容量を知るうえでは「〇〇L」というスペック上の数字だけでなく、ペットボトルや缶が何本入るかを知ることも大切です。
アルティメイトアイスクーラーⅡ(25L)は、500mlペットボトルを20本保冷することができ、ペットボトルを立てた状態で入れられるため、取り出しが簡単。容量に関しても、ファミリーキャンプのサブクーラーとしても十分な容量であることがわかります。
2Lのペットボトルの場合でも立てて6本保冷でき、間にスペースがあるので保冷剤を配置することができます。
ペットボトルのキャップ部分が飛び出した状態になりますが
蓋が平らではなく箱型なので、蓋が少しコンモリしますが収納できます。
アルティメイトアイスクーラーⅡ(25L)の保冷力
2Lの水を凍らせたペットボトルをアルティメイトアイスクーラーⅡ(25L)に入れ、何時間氷が持つか?平均気温が約28度の室内で保冷力の検証しました。
6時間後に溶けた水の量:320cc
12時間後に溶けた水の量:880cc
24時間後に溶けた水の量:1710cc
30時間後に溶けた水の量:1890cc
30時間後にはほぼ氷が溶けてしまったので、ここで検証終了とします。
42時間とまではいきませんでしたが、保冷剤や氷の追加をすれば、夏場の1泊2日のキャンプでも十分活躍してくれる保冷力に期待が持てそうです。
アルティメイトアイスクーラーⅡ(25L)に倍速氷点下パックを入れてみた
アルティメイトアイスクーラーⅡ(25L)にロゴスの倍速氷点下パックを入れた時のサイズ感や温度です。サイズ感を見る為、底面に保冷剤を配置してますが、冷気は下に行くので保冷剤は上部に配置するほうが、全体を冷やす保冷効果が得られます。
ロゴスの倍速氷点下パックのサイズ感
倍速氷点下パックMサイズとのサイズ感です。
隙間ができますが、底面には3つ程度は並ぶスペースがあります。
倍速氷点下パックLサイズとのサイズ感です。
底面には2つ並べることができます。
倍速氷点下パックXLサイズとのサイズ感です。
XLサイズを2つ並べることはできませんが、XLとLは並べることができ底面一杯になります。
温度はどれぐらいまで下がる?
倍速氷点下パックXLとLサイズをアルティメイトアイスクーラーⅡ(25L)の底面に入れた状態で、保冷剤から5cm離れた底面に温度計を設置した時の庫内温度は、5.5度でした。
今回の測定は底部分で5.5度で、クーラーボックス内の中間地点の庫内温度は10度以下には押さえておきたいので、プラスで氷を入れる必要があります。
アルティメイトアイスクーラーⅡは水漏れする?
アルティメイトアイスクーラーⅡで保冷剤ではなく氷を使用した場合、溶けた水が袋から漏れてしまい、クーラーボックス内が水浸しになってしまう時があります。
アルティメイトアイスクーラーⅡのライナーは薄い素材なので、水漏れしないか?水を溜めてみました。
水を溜めた状態で30分程放置しましたが、水漏れはなく安心して氷も使用できそうです。
アルティメイトアイスクーラーⅡのたたみ方
アルティメイトアイスクーラーⅡのたたみ方の手順です。
上蓋のファスナーを全開にします。
底板を内側壁面に沿うように立てかけます。
側面を中に押し込むようにたたみます。
上蓋を被せます。
収納ベルトをクイックサーブオープニング部分のハンドルにかけ、マジックテープで固定します。
完成です。
アルティメイトアイスクーラーⅡの気になる点
コンパクトに収納できない
断熱材が分厚いので仕方がないことですが、折りたたんでも薄くコンパクトに収納できるという感じではないです。
蓋が閉めにくい
アルティメイトアイスクーラーⅡは蓋を本体に被せる仕様なので、少しふたが閉めにくいです。
また、蓋についている使用上の注意点のタグが大きく、閉める際には飛び出してくるので、少し気を付けて蓋を閉める必要があります。
まとめ
キャンプにおいて、クーラーボックスは非常に重要な道具です。だからこそ、保冷性能や機能性にこだわって選ぶ必要があります。
数あるソフトクーラーのなかでも高い人気を誇るアルティメイトアイスクーラーⅡは、キャンプのベテランをも満足させるスペックを持つ優秀なアイテム。デザインにおいても魅力的です。
性能を考えると価格もリーズナブルなため、コストパフォーマンスを重視したい方にもおすすめします。
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