ヘリノックスの人気アウトドアチェアである、チェアワンとグランドチェアの違いを比較しながら、ヘリノックスチェアの購入を考えている人にとって参考となる製品選びのポイントを説明します。
ヘリノックスチェアとは?
キャンプや登山などアウトドアシーンにおいて、チェアは快適に過ごせるかを決める重要なアイテムの1つです。
そんなアウトドアチェアの中で絶大な人気を誇っているのがヘリノックスです。
ヘリノックスのアウトドアチェアは、座り心地が良く、組み立ても簡単で携帯性も良いと、まさにアウトドアに最適なチェアと言えるでしょう。
中でもチェアワンとグランドチェアは人気を二分するアウトドアチェアです。
ヘリノックスで人気のグランドチェアと定番チェアワンとは?
チェアワンとグランドチェアの違いを説明する前に、まずはそれぞれの製品について、説明します。
チェアワンとは?
チェアワンは、世界的なアウトドアファニチャーブランドであるヘリノックス定番のフラッグシップモデルです。
吊り下げ式シートは座った時にしっかりと身体にフィットして快適な座り心地を実現しています。
また、メッシュ素材を用いる事で柔らかな座り心地だけでなく、通気性に優れ、さらには軽量化もされています。
グランドチェアとは?
ヘリノックスの中でもチェアワンと人気を分ける程支持されているのがグランドチェアです。
こちらはロータイプモデルで、ヘリノックスの中で最も座面の低いチェアとなっています。
チェアワン同様にメッシュ素材を使っているので、通気性・携帯性に優れており、他のモデルよりシートが深めの設計になっているので、座った時に無理な姿勢にならず、快適な座り心地を保てます。
ヘリノックスのチェアワンとグランドチェアを徹底比較
ヘリノックスチェアを選ぶ際のポイントは何でしょうか。
家のリビングで使うなら座り心地だけでも良いのですが、アウトドアシーンで使うとなると「座り心地」の他に、「安定感」、「組み立ての簡単さ」、「収納性・携帯性」などが重要になってきます。
ここからは、これらの4点について、チェアワンとグランドチェアと比べていきます。
荷荷重や大きさで比較
チェアワン | グランドチェア | |
幅 | 52cm | 52cm |
奥行 | 50cm | 44cm |
高さ | 66cm | 50cm |
まずは製品そのもののスペックを比べてみましょう。
幅はどちら同じですが、奥行でチェアワンの方が6cm大きいです。
グランドチェアでも十分大人が座れるサイズですが、より大きいチェアが好みの人はチェアワンがおすすめでしょう。
収納時はチェアワンが35cm×10cm×12cmなのに対して、グランドチェアは30cm×11cm×11cmです。
重量もチェアワンが890gに対して、グランドチェアが615gと、全体的にグランドチェアの方がややコンパクトな作りになっているのが分かると思いますが、それほど大きな差はないでしょう。
耐荷重に関してはチェアワンが145kgでグランドチェアは120kgです。
どちらも細いフレームに似合わない丈夫さを兼ね揃えているので、大人の男性が座っても問題ありませんが、その差は25kgあります。
身体の大きな人はチェアワンの方が合っているでしょう。
座り心地で比較
チェアワン | グランドチェア | |
座面高 | 34cm | 22cm |
どちらもシートは吊り下げ式で、ハンモックのように身体を包み込む感覚があり、座り心地には定評があります。
座り心地で1番の違いは座面の高さでしょう。
グランドチェア
グランドチェアはロータイプなので、座面高22cm、着座時には10cmほどになるので、足を伸ばし投げ出すような楽さがある反面、人によっては地面に手を着かなければ立ち上がれないくらいの立ち上がりにくさがあります。
また、足を伸ばしてくつろげるようシートは深めの設計になっているので、座ったまま作業をする時も前かがみになりづらいという点があげられます。
チェアワン
チェアワンは座面高34cmで、立ち上がりや前かがみになる動作がスムーズに行えやすい反面、グランドチェアのように足を伸ばしてくつろぐにはやや不向きでしょう。
あまり頻繁に立ったり座ったりを繰り返さず、座ったままくつろいで過ごしたい人にはグランドチェア。
座ったまま作業したり、小まめに立ち上がる人にはチェアワンが向いています。
安定感で比較
地面に対して「点」で接地するチェアワンと、フレームが接地面でも連結され「線」で接地するグランドチェアは、安定性で違いがあります。
チェアワンは、点で接地するため、地面が柔らかい場所や砂利では沈み込むような時があり苦手としています。接地面につけるキャップやグランドシートもありますが、荷物もコストも増えるデメリットがあります。
対してグランドチェアは線で地面を捉えるため、岩場など凹凸のある場所が不向きです。山登りなどで凹凸のある場所で使う場合は、整地をするか平らな地面を探す必要があるでしょう。
平らで整地された場所で使う場合では、グランドチェアと比べチェアワンの方がやや安定性に欠けます。
その理由は横の力に対して弱いので、体勢を動かした際、横にぐらつくことがあるのです。
使う場所によって向き不向きがありますが、キャンプ場など整地された場所で使うのなら、安定性ではグランドチェアの方がやや優れているでしょう。
組み立ての簡単さで比較
チェアワンもグランドチェアも、組み立てが簡単であることが人気の理由の一つとして挙げられます。
軽量のアルミ合金を使っているポールは、分割式で全てにショックコードが付いているため、取り付けに迷う事はありません。
ポールがショックコードに引っ張られ、簡単にジョイント部分へと吸い込まれていくので簡単に組み立てられます。
シートは、ポールにコーナー部分にはめ込んでいくのですが、この時も対角線上にはめ込んでいく事で、シートに余計なテンションがかからず楽にはめ込めるので、あまり力のない女性でも簡単に出来るようになっています。
組み立てにかかる所要時間は初めての人でも1~2分程度です。
どちらも組み立ての簡単さでは差がないので、ここは引き分けといった所でしょう。
収納性・携帯性で比較
収納時はグランドチェアの方がややコンパクトで重量も軽いので、少しでも荷物を軽くしたい人にはグランドチェアの方が良いでしょう。
しかし収納時のサイズ差は5cm程度、重量は275gの差なので、それほど大きな差はありません。
ここで最も違いが出るのは収納袋です。
チェアワン
チェアワンの収納袋は取り出し口がファスナーになっており、全開にすると半面が全て開くようになっています。
その為、収納袋から取り出す時・しまう時がとても楽でストレスなく使える作りになっています。
また、チェアワンは組み立て時に、収納袋の両サイドにある耳を座面下のポールに通しておくことで、小物入れとして使うことが出来るという便利機能付きです。
グランドチェア
グランドチェアの収納袋は、チェア本体よりもやや余裕のある大きさとなっており、収納しやすいのですが、取り出し口の構造は巾着型なので、収納袋の半面が全開となるチェアワンの収納袋と比べると、やや取り出しにくいイメージがあります。
デザインも普通なので、オシャレで使いやすい収納袋を希望するのであれば、チェアワンが良いでしょう。
逆にそれらを気にせず少しでも軽くコンパクトに済ませたいのであれば、グランドチェアがおすすめです。
まとめ
アウトドアチェアにおいて、もはや殿堂入りとも言えるヘリノックスのチェアワンとグランドチェア。
座り心地、安定性、携帯・収納性と、どれをとっても非常に優れており、アウトドアチェアにとって重要な組立が簡単さでも申し分ありません。
どちらを購入しても後悔する事はないと思いますが、2つとも少しずつ特徴が違うので、それらを理解し、自分のやりたいアウトドアシーンとマッチしているか考えてから購入する事で、より快適に安らげるアイテムとなってくれるでしょう。