山情報

北穂高岳の登山ルートやコースタイムを解説!装備や持ち物もご紹介!

一泊二日の行程で北アルプスの北穂高岳に行ってきました。
北穂高岳に向かう登山ルートはいくつかありますが、今回は最も初心者向きの上高地から涸沢経由で登るルートを使いました。途中の幕営地である涸沢は日本屈指の人気テント場で、紅葉シーズンにはおよそ1000張りものテントでいっぱいになります。

涸沢には涸沢小屋と、涸沢ヒュッテと2つの山小屋がありますが、涸沢といえばやはりテント泊!ということでテント担いで登ります。

北穂高岳とは

標高3106mで文字通り穂高連峰北端の山です。
北穂高から更に北に向かえば大キレットを通り槍ヶ岳に向かうルート、南西に向かえば涸沢岳を経て奥穂高岳に向かうルートなどがあり、登山のエキスパートが好んで縦走のルートとして登頂する山です。

北穂高岳の難易度は?

今回登った涸沢から北穂高岳単体への登頂であれば、それほど危険な箇所はなく難易度も高くありません。
山頂からは360度の大展望で大キレットから続く槍ヶ岳がよく見え、その後ろに双六岳、鷲羽岳、黒部五郎岳、薬師岳まで裏銀座の山々がよく見えます。

また山頂直下には北穂高小屋があり、テント場もあるので、体力に自信のある方はここまでテントを担いできてもいいかもしれません。

北穂高岳の装備

今回のルート上には徳沢園や涸沢ヒュッテという宿泊者でなくとも食事の利用ができる夢の施設があります。
そのため食料の代わりにお札を持っていくというブルジョワな軽量化を実現しました。

服装

キャップ     ノースフェイス メッシュキャップ
サングラス    スワンズ DFパスウェイ
ドライレイヤー  ファイントラック スキンメッシュ
ベースレイヤー  マーモット Tシャツ
パンツ      ノースフェイス アルパインライトパンツ
ソックス     スマートウール Phdアウトドアミディアムクルー
靴        スポルティバ  ボルダーXmid

持ち物(総重量約12kg


ザック      パタゴニア アセンジョニスト45
サブザック    エクスペド クラウドバースト25
カメラバッグ   パーゴワークス フォーカス
財布       グラナイトギア トレイルワレットS
サコッシュ    マーモット サコッシュ
テント      ノースフェイス ストームブレイク1
シュラフ     ナンガ センタージップバッグ350DX
マット      サーマレスト Zライトソル
レインシェル   マウンテンハードウェア クエーサーライトジャケット
レインパンツ   パタゴニア トレントシェルパンツ
ダウンジャケット パタゴニア ダウンセーター
着替え      パタゴニア キャプリーンライトウェイト
         ノースフェイス Tシャツ
         モンベル ジオラインL.Wトランクス
         スマートウールPhdアウトドアミディアムクルー
タオル      シートゥーサミット テックタオル
バーナー     SOTO アミカス
燃料       SOTO パワーガス105
クッカー     プリムス ライテックケトル&パン
コップ      スノーピーク チタニウムマグ
カトラリー    割り箸×3
コーヒー器具   エアロビー エアロプレス
ハンドミル    ノーブランド
ヘッドライト   ブラックダイヤモンド リボルト
ストック     ブラックダイヤモンド ディスタンスFLZ
水筒       プラティパス1L
         SIGG トラベラーボトル0.6L
食料       カップヌードルリフィル×2 
非常食(行動食) カロリーメイト
         スニッカーズ
         クランキービスケットなど
ファーストエイド 頭痛薬 包帯 絆創膏 消毒液 正露丸など
地図       山と高原地図 槍ヶ岳・穂高岳
カメラ      ソニー α7ii
レンズ      ソニー SEL28F20
         ソニー SEL075UWC
         カールツァイス plannar50mmf1.7

北穂高岳のタイムスケジュール

登山者30代前半男性 登山歴3年

1日目

上高地バスターミナル(5:10)→明神館(6:10)休憩5分→徳沢(7:10)朝食と休憩30分→横尾(8:40)休憩5分
→本谷橋(9:40)休憩10分→Sガレ(11:00)→涸沢(12:00)幕営

2日目

涸沢(4:30)→南陵取付(5:30)→北穂高岳(6:30)休憩40分→南陵取付(8:00)→涸沢(8:50)撤収、食事1時間→
Sガレ(10:30)→本谷橋(11:00)休憩5分→横尾(11:50)→徳沢(13:00)休憩15分→明神館(14:25)→上高地バスターミナル(15:25)

北穂高岳登山口までのアクセス

新宿からさわやか信州号を使って上高地入り。
上高地から登山口の横尾までは徒歩で約3時間。

上高地はマイカー規制のため、マイカーで入ることはできません。
都内近郊からなら、バスタ新宿から出ている上高地バスターミナル直通のさわやか信州号を使うのがおすすめです。
1泊2日の日程であれば、前日の22時25分発、翌5時20分着の便に乗ることになります。(時期によって運行時間が違うので注意)
ここで気をつけなければならないのが、バスの中でしっかり眠る準備をすることです。
上高地バスターミナルに着いたら、そこから涸沢まで約7時間の道のりを歩くことになります。バスの中でしっかり眠れるか眠れないかで、当日が楽しい登山になるかどうか決まります。私のように神経質な方はネックピローと耳栓、アイマスク、睡眠導入剤を飲むなど万全の体制で臨んでください。
ちなみに私はほとんど眠れず、涸沢までの記憶があったりなかったり…

北穂高岳の登山ルートとコースタイム

上高地バスターミナル~横尾(3時間30分)

河童橋と穂高連峰
あの辺りまで歩くんだな〜
写真は前穂ですが、あの山脈にある山まで歩きます。考えてみれば、登る山の山容を眺めながら登山することってあんまり無いような気がします。バスから降りると、さすがに少しひんやりとした空気でした。

ルート上のトイレは小梨平、明神館、徳沢、横尾など各拠点にあります。寄付式のところとそうでないところがあります。入り口で確認しましょう。ちなみに、寄付式のところだと都会のホテルのトイレ並にキレイでした。

これから横尾まで3時間!正直、退屈な道のりかもしれません。
上高地でセグウェイとかレンタルしてくれたらいいのに。とかアホなことを考えながら歩きます。

上高地から約2時間。徳沢園に到着しました。
アルプスの中の食堂って感じで、本当に雰囲気がいい。
ここで朝定食を食べるために、バスから降りてほとんど何も食べずにあるいてきました。

横尾~涸沢(3時間20分)

徳沢から約1時間登山口となる横尾に到着です。
この横尾大橋を超えると本格的な登山道です。危険箇所や急登はほとんどないですが、上高地からの道のりとは全く違って、アドベンチャー感満載です!同じ3時間の道のりでも、リフレッシュした気持ちで歩けました。

横尾大橋から1時間程歩くと本谷橋に到着します。
ここではみんな休憩されるようです。ここを超えるとやや急な登りが続き、それまでの道のりとはまた雰囲気が違って楽しめました。

本谷橋から1時間程歩くと樹林帯を抜けSガレ(S字のガレ場という意味らしい…)というポイントに着きます。
ここまでくると眺望も開け、これから向かう山の絶景に疲れも吹っ飛びました。

横尾から約3時間、涸沢のテント場に到着しました!
テント設営して涸沢ヒュッテで昼食をいただきます。
ちなみに涸沢のテント場にはレンタルテントやコンパネ(テントの下に敷くことができる板)がレンタルできます。やろうと思えば、日帰り装備でテント泊できちゃいます。食堂もあるし、もはやグランピングです。

それにしても平日の涸沢はテントが少なかったです。ここが1000張りものテントで埋まる景色を見てみたい!
でもそんな混雑時に来るのは嫌だ!笑
このあとは写真を撮ったり、食堂でご飯食べたり夜までのんびりして、翌日に備え19時頃就寝しました。

涸沢〜北穂高岳(2時間)

翌朝は3時45分頃に起床しました。近くでテントを張っていた山岳部の子達がそれくらいから活動していて、物音で一緒に目覚めた感じです。

生憎、空には薄く雲がかかりモルゲンロートは拝めませんでしたが、微妙に山肌が色づいてキレイです。
朝食を終え、サブザックに必要最低限の荷物だけ詰めて出発です。
出発直後はまだ暗かったのでヘッドライトの明かりを頼りに進みます。

ここからの道のりは横尾から涸沢までの道のりとは違い、岩稜帯で急登の連続です。鎖場などもあり、人によってはヘルメットを着用したほうがいいでしょう。

こんなところを歩いていきます。

山頂付近では雷鳥先輩が涸沢方面を見つめていました。いつもどおり全く逃げない可愛いやつです笑

北穂高岳山頂

涸沢から約2時間で北穂高岳山頂に到着しました!荷物が軽かったので、コースタイムよりもだいぶ早く登頂することができました。
薄く雲はかかっていますが、山頂の絶景にうっとり

よく見ると写真の中央から少し左にテントが見えます。あんなところがテント場なのですね…恐ろしいけど泊まってみたい!

山頂直下には北穂高小屋があります。定番の大キレット〜槍の写真は山頂より小屋からのほうが撮りやすいです。このルートもいつか行けるといいなあ。
北穂高小屋にも売店があります。お菓子や飲み物などが買えます。
コーラを買って、ここで泊まっていた人や、大キレット越えてきた人なんかと話しをしました。一番印象に残っているのは、涸沢槍を越えるのが危ないから、一旦涸沢まで降りて奥穂に向かうと言っていた人でした。私からすればそっちのほうがタフです笑
休憩が終わったら下山です。これからテントを撤収してまた約7時間かけて上高地まで帰らねばなりません。最終のバスが16時15分です。撤収の時間なども考えるとそんなにものんびりしている暇はありません。

北穂高岳~涸沢(1時間40分)

下りは登りよりもあっという間です。
なにやら黄色くて大きい花が沢山咲いていました。

テント場に着いたら撤収作業です。来るときはきれいにパッキングできていたはずなのに帰りはなぜかパッキングできないという、登山あるあるを体感しながら、涸沢ヒュッテで食事をして下山します。

涸沢~上高地(6時間)

下山時はなぜか花の写真を撮りたくなります。

時間が無くとも下山後の徳沢のソフトクリームは絶対!これを食べるために途中ペースを上げて歩いてきました。
エネルギーが回復したら上高地までの平坦な道のりを行きと同じように帰ります。だいたいの登山であれば行きよりも帰りのほうが時間を巻くことができるのですが、横尾~上高地は平坦なので、行きとほぼ同じ時間かかります。
(私もいつも下りだから巻けるだろうと余裕ぶっこいて、上高地に着くのがギリになります)

時間に余裕があれば途中の小梨平でお風呂に入ることができます。
私はダラダラしすぎて、バスまでの時間が無くなってしまったので、諦めて帰ります…

まとめ

北穂高岳は涸沢経由だとそんなに危険な場所もなく、とても登りやすい山でした。涸沢ヒュッテも最高で、いつかはここにベースキャンプを張って穂高連峰を周回してみたくなりました。
レンタル品や食事も充実しているので日程や体力、技量によって、装備を調整したりできるのも人気の秘密なんだなと感じました。
今度は大キレットを通ってまた来よう!

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