シュラフ

シュラフカバーは必要か?結露対策や単体使用はできる?おすすめや代用品も紹介!

皆さんはシュラフカバーをご存じですか?シュラフカバーとは、読んで字のごとくシュラフ(寝袋)の上に被せるカバーのことです。登山用品店で寝袋を買う時にセットでおすすめされたけど、正直必要性がよくわからない!という方もいるかもしれません。

この記事ではそんな方向けに、シュラフカバーについて解説をしていきます。記事の後半ではおすすめのシュラフカバーも紹介していますので、購入を考えている方の参考になれば幸いです。

シュラフカバーは必要?不要?

シュラフカバーは必要か?

結論から言いますと「絶対に必要」ではありません。シュラフカバーが無いからといって、テント泊ができないという訳ではないからです。

しかし、シュラフカバーは持っていると非常に便利なアイテムなので、これからもテント泊を続けていくのであれば購入されることをおすすめします。

それでは、シュラフカバーはなぜあると便利なのか?シュラフカバーの役割について解説していきます。

濡れや汚れから寝袋を守る

シュラフカバーは必要?不要?

まずシュラフカバーの役割のうち一つは、外部からの濡れや汚れから寝袋を守るということです。

テント泊で寝袋が濡れたり汚れたりしてしまう原因は様々です。よくあるのが結露ですが、他にもテントを出入りする時に土や砂が入ったり、雨が降っていれば出入りの際に雨も吹き込んできます。テント内で飲み物や食べ物をうっかりこぼしてしまうこともあるかもしれません。

このような事態に備えて、寝袋をシュラフカバーで覆い、水や汚れから保護しておくことは非常に必要です。

寝袋の保温性を高める

シュラフカバーは必要?不要?

シュラフカバーのもう一つの役割は、寝袋の保温性をより高めるということです。

シュラフカバーを使用することで、寝袋とカバーとの間に空気の層ができます。空気には断熱効果があるので、シュラフカバーを使わない場合に比べると、より寝袋内の熱が逃げにくくなります。

シュラフカバーを使うと体感温度が2℃前後上がるので、より暖かく快適に寝たい方はシュラフカバーを使ってみると良いでしょう。今持っている寝袋だと少し寒いけど、新しい寝袋を買うのはちょっと・・・という方にもおすすめです。

シュラフカバーで結露対策

シュラフカバーで結露対策

雨漏りしているわけではないのに、朝起きたら寝袋がジットリ濡れていた・・・なんてことはありませんか?これは結露による濡れで、テント泊で寝袋が濡れてしまう主な要因の一つです。テントの中と外に気温差があるとテント内が結露し、滴り落ちた水滴で寝袋が濡れてしまいます。

寝袋は水に濡れると保温性が非常に下がってしまいます。寝袋にはダウンが入っていますが、この羽毛の隙間にたくさんの空気を含むことで保温しています。しかし、水に濡れてしまうと、羽毛が空気を含めなくなってしまいます。断熱材の役割をする空気の層が作れなくなるため、保温効果が落ちてしまうということです。

また、ダウンの寝袋は一度濡れてしまうとなかなか乾きません。テントで一泊するだけならまだしも、連泊の場合は寒くて寝られない!なんてことにもなりかねません。それに、翌日水を含んで重たくなった寝袋を背負うのも気が滅入りますよね。

安全で快適なテント泊のためにも、シュラフカバーでしっかり結露対策をしましょう!

シュラフカバーの単体使用はできる?

シュラフカバーはモデルによりますが、単体での使用もできます。夏場など気温の高い時期のテント泊であれば、寝袋の代わりにシュラフカバーだけで寝ることができるということですね。

着こみ方やその人ごとの寒さの感じやすさにもよりますが、気温が大体10℃以上あればシュラフカバー単体で寝ることができます。

寝袋を持ち物から省くことによって、荷物がかなり軽くなります。特に軽さ重視で軽快に山歩きを楽しみたい方は、シュラフカバーの単体使用を試してみると良いかもしれませんね!

おすすめのシュラフカバー4選!

一口にシュラフカバーといっても、様々なメーカーが様々なモデルのものを販売しています。初めてシュラフカバーを購入する方は、何をどう選んだら良いのかわからないと思います。

  • コスパが高いシュラフカバー
  • ゴアテックス素材のシュラフカバー
  • 軽量なシュラフカバー
  • 安いシュラフカバー

4種類の目的別におすすめのシュラフカバーをピックアップしましたので、参考にしてみてください。

コスパが高い完全防水シュラフカバー

イスカ ウェザーテック シュラフカバー スーパーライト

ウェザーテックというイスカ独自の防水透湿性素材※を使用したシュラフカバーです。ゴアテックスに比べると性能が落ちますが、キャンプやツーリングで使用するのであれば十分な性能を備えたモデルです。縫い目はシームテープで処理されているので、縫い目から水が染みてくることもありません。単体での使用もでき、重量は410gです。

非常にコスパが高いモデルなので、ひとまずシュラフカバーを試してみたいという方におすすめです。

※防水透湿性素材とは「防水性と透湿性を兼ね備えた素材」のことです。

素材の防水性を表す耐水圧とは「生地に染み込もうとする水をどのくらい通さずに抑えるか」を数値で表したものです。耐水圧が高いほど水を通しにくい、つまり防水性能が高いということになります。また、透湿性は「生地がどれくらい水蒸気を通すか」を数値で表したものです。透湿性が高いほど水蒸気をよく通すので、蒸れにくくなります。

高性能!ゴアテックス素材のシュラフカバー

イスカ ゴアテックス シュラフカバー ウルトラライト

高い防水透湿性を備えたゴアテックス素材のシュラフカバーです。単体使用ができ、重量は380gと軽量です。

高い透湿性によって、シュラフカバー内が汗で蒸れることを防ぎます。人間は寝ている間にコップ一杯分もの汗をかくといわれています。せっかくシュラフカバーをしていても、透湿性の低い素材だと水分を外に逃がすことができず、寝袋が濡れてしまうことがあります。

また、雨や結露などでマットが濡れている場合でも、高い耐水圧によって水の染み込みを防いでくれます。よりシビアな環境下でも安心して使用できるため、登山や冬のキャンプでの使用がメインの方におすすめです。

最軽量の完全防水シュラフカバー

ファイントラック エバーブレス スリーピングバッグカバー

エバーブレスというファイントラック独自の防水透湿性素材を使用したシュラフカバーです。重量はなんと264g!完全防水のシュラフカバーのなかでは、おそらく最軽量のモデルです。軽量・コンパクトながら単体での使用もできるので、荷物を少しでも軽くしたい、嵩を減らしたいという方におすすめです。

安い簡易防水のシュラフカバー

MURACO  Tyvek Sleeping Bag Protector

建築資材としても知られているタイベックを素材として使用したシュラフカバーです。一万円以下で購入できるのでお財布に優しく、重量は210gと非常に軽量です。単体での使用はできません。シームテープ処理がされておらず完全防水ではないので、悪天候での使用は注意が必要です。手ごろな価格で寝袋の保温性を高めたい、簡易的にでも汚れ・濡れ対策がしたいという方におすすめです。

シュラフカバーの代用品

ビバークザックをシュラフカバーの代用品として使用することも可能です。ビバークザックとは保温性が高いアルミシートを袋状にしたもので、緊急時に体温を維持するために使用します。

SOL エスケープヴィヴィ

基本的に撥水性(水をはじく性質)はありますが防水性はないため、例えば濡れたマットの上で寝ると水が染みてきてしまいます。また、透湿性もあまり高くないので、寝袋の濡れが致命的な冬季の使用は控えたほうが良いでしょう。

ビバークザックでも多少の濡れや汚れから寝袋を守ったり、保温性を高めることは可能ですが、特別な理由がないのであればシュラフカバーの使用をおすすめします。

シュラフカバーのまとめ

シュラフカバーのまとめ

いかがでしたでしょうか。シュラフカバーについて、少しでもイメージが湧きましたでしょうか。シュラフカバーはテント泊に必須とまではいきませんが、持っていると安心・快適なアイテムです。まだお持ちでない方はぜひ購入を検討してみて下さい。

この記事が皆様の快適なアウトドアライフの一助になれば幸いです!

ABOUT ME
yamalapis
登山歴10年、東京都出身のライター。山登り好きが高じて、登山用品店で勤務した経験あり。東京近郊の百名山は登りつくし、そろそろ遠征も検討中。最近はボルダリングにハマっている。
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