アウトドア空間に快適な居住スペースを作り出してくれるタープ。キャンプサイトではテントに付随して設置されるのが一般的ですが、このゼログラムの軽量タープ、「ミニマリスト ナノ2タープ(Minimalist Nano II Tarp)」は、テントを使わない「タープ泊」にも適しています。悪天候に強い仕様のため、キャンプだけでなく本格的な登山でも活躍してくれるタープです。
ゼログラム「Minimalist Nano II Tarp」の基本情報
メーカー | ゼログラム(ZEROGRAM) |
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商品名 | Minimalist Nano II Tarp(ミニマリスト ナノ2タープ |
サイズ | 285cmx260cm |
収納サイズ | 幅9cmx高さ17cm(実測) |
重量 | 保管用バッグ、ガイライン6本込み300g(実測) |
素材 | 10Dナイロンリップストップ、両面シリコンコーティング |
「Minimalist Nano II Tarp」はゼログラム(ZEROGRAM)の商品です。
ゼログラムは、商品のタグにある“Lighter & Faster Backpacking(より軽く、より速いバックパッキング)”というキャッチコピーのとおり、軽さと扱いやすさにこだわった商品ラインナップが特徴のアウトドアギアメーカーです。
注意:ペグ及びタープポールは別売りです。
最適な使用人数やグランドシートの大きさ
「ミニマリスト ナノ2タープ」は150cmx210cmのグラウンドシートをおおうことができる大きさなので、大人1~2名での使用に最適です。
ゼログラムの軽量タープミニマリストの特徴
登山でも使える軽量タープ
実測値で300gと軽く、片手に載るサイズです。14オンスのナルゲンボトルと並べて比較すると、幅はタープの方が若干広いですが、長さはほぼ同じくらいです。保管用の収納バックのサイズに余裕があるため、タープを無理に詰め込む必要がなく楽に収納できます。
タープポールが無い場合でも、トレッキングポールや木の幹、枝などを利用できますので、登山中のキャンプや休憩時、ビバーク時などに使えます。
このタープと山岳テントを組み合わせて、ゆとりのある広さの前室を設けることができます。
気になる耐久性は?
タープ設営時には、本体の四隅と両端の頂点部分には、強い引っ張りの力がかかります。「ミニマリスト ナノ2タープ」は、その力のかかる部分の生地を重ね合わせ、さらに補強テープを施して耐久性を上げています。
また登山やキャンプで気になるのは風への耐久性ですが、タープの生地には伸縮性がありますので、風の力に対する粘り強さもあります。
雨にも負けない耐水圧
「ミニマリスト ナノ2タープ」の本体生地の耐水圧は3,000mm以上です。
さらに本体中央、生地の継ぎ合わせ部分は防水処理が施されているので、土砂降りの雨でも継ぎ合わせ部分から雨がにじみ出てきたりすることはありません。
ただし、タープの構造上吹き込んでくる雨や雪を、完全に防ぐことはできません。携帯電話や電子機器などは防水バッグなどに収納し、濡れないように保管しましょう。
「ミニマリスト ナノ2タープ」の設営方法
ゼログラムの軽量タープ「ミニマリスト ナノ2タープ」の設営方法をタープポールとトレッキングポールに分けて紹介します。
タープポールを使った設営方法
タープポールを使って設営した場合の手順です。慣れればひとりでもできますが、風があるときなどはタープがあおられますので、その場合はできれば複数で設営する方が早く設営できます。
今回使用したタープポールの長さは約170cm、ペグは約16cmです。
タープを張る前の準備として、付属のガイラインをタープに取り付けておきます。ガイラインが抜けないよう、短い方の末端にふた結びなどの結び目を作っておきます。ペグ側にも引き解け結びなどの結び目を作っておきます。
1.継ぎ合わせ部分でタープを半分に折り、地面に置きます。
タープの入り口部分の両端のOリングに、ポールの先端を差し込みます。
次にタープの片側の角2か所のガイラインをペグで留めます。
ペグの位置やガイラインの長さは後で調整するので、だいたいの位置で構いません。
2.ガイラインが固定された方のポールを立てます。
もう一方のポールを立てて、ガイラインをペグで留めます。
3.残り2か所のタープ角のガイラインをペグで留めます。
4.本体のたるみがとれるように、ペグの位置とガイラインの長さを調整して完成です。
完成時、入口部分は地面から約160cm、中間部分で140cmでした。
今回利使用したタープポール(長さは約170cm)より長いポール、もしくは木の幹などを利用すると、これより高く設置できます。
トレッキングポールを使った設営方法
1.トレッキングポールの場合も、手順はタープポールの場合と同じです。
トレッキングポールの持ち手の部分は地面側に、先端部分はキャップを取り外してOリングに差し込みます。
一方のポールのガイラインをペグで留め、タープの片側の角2か所のガイラインをペグで留めます。
2.ガイラインが固定された方のポールを立てます。
もう一方のポールを立ててガイラインをペグで留めます。
3.残り2か所のタープ角のガイラインをペグで固定します。
4.本体のたるみがとれるように、ペグの位置とガイラインの長さを調整して完成です。
今回使用したポールの長さは110cmで、入口部分の一番高いところは地面から約100cm、中間部分で70cmです。
座った姿勢でも頭がタープに着きますので、地面に横たわって過ごすスタイルになります。
トレッキングポールで立てた場合、写真のように四隅のOリングを直接ペグで留めることもでき、横からの雨や風の吹き込みを防ぎやすい形です。
こちらはタープ後方のOリングを直接ペグで留めた形で、一般にステルス張りと呼ばれており、かなり居住空間が狭くなりますが、悪天候時に有効な形です。
タープをより強固に地面に留めたい場合は、地面に接している辺の中間にあるOリングをペグで留めます。
「ミニマリスト ナノ2タープ」を使って登山でタープ泊するときに必要なアイテム
タープポール
Oリングの内径は約1cmで、Oリングに先端が通るタイプのポールであれば、メーカーは問いません。タープポールを使って設営すると、タープを高く設営でき、出入りがしやすくなるので、長さが調節できるタイプのポールであれば、目的に合わせてタープの高さを設定することができます。
ペグ
「ミニマリスト ナノ2タープ」にペグは付属していません。
今回は同メーカーの16cmのペグを使用しました。このタープは通常は6本、より強固に地面に留めたい場合は、8本のペグが必要です。
ペグの長さは岩、砂、土などサイトの状態に合わせて使い分ける必要があります。
シェルター
シェルターの防水性能はテントほど高くはなく、そのため雨天時内部に水が侵入します。もしシェルターの浸水が気になる場合は、上部にタープを設置して水の侵入を軽減させることができます。
パラコード
タープの下でLEDランタンなどを吊るしたい場合は、パラコードを使うと便利です。
片方のポールの先端にパラコードを結び、中間に必要な数の輪を作り、パラコードの端をもう片方のポールの先端に結びます。写真では中間の輪をよろい結びで作っています。
蚊帳(モスキートネット)
蚊帳を使うと、虫に悩まされず開放感を楽しむことができます。
「ミニマリスト ナノ2タープ」のレビューまとめ
「ミニマリスト ナノ2タープ」は張り方のバリエーションの豊富さや高い耐久性により、低地のキャンプ場から、登山まで幅広い用途で使うことができます。
ひとりでも張りやすく悪天候にも強いので、特にソロキャンプや登山に適した軽量タープです。
ぜひこのタープの下で、より自然を深く味わえる、開放感のあるキャンプを楽しんでほしいと思います。