ペグ・ペグハンマー

チタンペグのおすすめ6選!デメリットは?安い中華ペグは曲がる?スームルームを実際に使ってみた。

ペグには様々な素材のものがありますが、皆さんはどんなペグを使っていますか?メジャーな素材と言えばアルミや鉄ですが、最近はより高機能な素材「チタン」が注目されています。

この記事では、チタンペグのメリットデメリットや長さの選び方、おすすめのチタンペグもいくつか紹介していきます。また安い中華製のSoomloomのチタンペグの使用感も紹介してますので、ぜひご購入の際の参考にしてみて下さい。

チタンペグは登山やバックパックキャンプに最適

チタンペグは登山やバックパックキャンプに最適

チタンペグは強度を保ちつつ軽量化にもこだわりたいという、特に登山やバックパックキャンプに最適のアイテムです。単に軽量化したいのであればアルミペグでも良いのですが、地面が固かったり、力加減を間違えるとすぐに曲がってしまったりと、強度に難があります。

例えば登山で稜線のテント場に泊まる場合は、地面が固いことが多いため、アルミペグだとそもそも刺さらないことがあります。稜線は風が強いため、しっかりとペグでテントを地面に固定していないと、テントが飛ばされてしまう危険があります。これでは死活問題になってしまいますが、強度も軽さも両立できるチタンペグであれば、登山でも安心して使うことができます。

もちろんキャンプでも、あらゆる地面に対応できて軽量なチタンペグはとても有用です。河原など岩交じりでペグが刺さりにくいキャンプサイトでは、丈夫なペグを使う必要がありますが、鉄製鍛造ペグはどうしても嵩張るうえに重いです。できるだけ荷物の嵩を減らして軽くしたいバックパックキャンプにも、チタンペグは非常におすすめです。

チタンペグの長さの選び方

チタンペグの長さの選び方

チタンペグの長さは約15cm~40cmと様々です。一般的に長ければ長いほど抜けにくくなりますが、地面のコンディションや用途によって使いやすい長さがあります。長さ別に特徴を解説していきますので、自分がどのようなシチュエーションで使いたいかを想像しながら読んでみて頂けると、選ぶ際の参考になるかと思います。

長さ20cm以下

テントの設営に向いています。キャンプ用テントの設営はもちろん、軽量で嵩張らないため、登山での使用にもおすすめです。一般的にペグの長さが短いと強風に弱いとされますが、山岳用テント自体が風の影響を受けにくい形になっているため、稜線のテントサイトでも問題なく固定できます。

軽いのであれば、ペグは全て短いものでも良いのでは?と思う方もいるかもしれませんが、やはり長いペグに比べると固定力が弱いという弱点があります。ですので、砂地など地面が柔らかいテントサイトや、風をもろに受けやすいタープの設営には不向きです。

また、テントであってもファミリーキャンプ用などテント本体が大型になってくると、どうしても風の影響を受けやすくなりますので、より固定力のある長めのペグを使用するのが無難です。

長さ30cm

タープの設営に向いています。砂地などの柔らかい地面から砂利などの固い地面まで、対応する地面のコンディションも幅広く、オーソドックスな長さです。

突き詰めて軽量化をしている訳ではないのであれば、オールマイティに対応でき使い勝手が良いのでおすすめの長さです。

また、大型テントの設営や柔らかい地面にテントを固定したい場合など、20cmのペグでは固定力が若干心もとない場合にも丁度良い長さです。

ただし、タープが特に大型の場合や、風が強かったり雨で地面がぬかるんでいたりとテントサイトのコンディションが悪い場合は、さらに長いペグがおすすめです。

長さ40cm

大型タープの設営に向いています。チタンペグの中では一番の長さですので、ある程度軽量化したいけど固定力も捨てたくないという方におすすめです。

風が強い、地面が特に柔らかいという場合にも安心して使うことができます。固い地面に使用すると、長すぎて打ち込むのに非常に苦労しますので注意しましょう。

チタンペグのメリットデメリット

チタンペグのメリットデメリット

チタンという名前は聞いたことがあるけど、アルミや鉄とはどう違うのか、あまり詳しくは知らない方も多いと思います。まずはチタンという金属の特性を解説しながら、チタンペグのメリット・デメリットを紹介していきます。

メリット①強度が高いのに軽い

チタンペグのメリットデメリット

チタンは非常に強度が高い素材です。他の素材と比べてみると、チタンの強度は鉄の約2倍、アルミの約3倍とも言われています。これだけでもかなり優秀な素材だと言えますが、さらに重量も鉄の約3分の2と、チタンは強さだけではなく軽さも兼ね備えた素材です。

チタンという素材自体が強くて軽いため、他の素材と同じ強度のペグを作った時に、より薄く(細く)軽く作ることができます。ですので、例えば鉄製の鍛造ペグと比べると、チタンペグは同じ強度を持ちながら、より軽いということになります。

メリット②錆びないのでメンテナンスが簡単

チタンペグのメリットデメリット

チタンは耐食性が高く、鉄やアルミに比べるととても錆びにくい素材ですので、チタンペグはお手入れが非常に楽です。一般的な鍛造ペグは表面に腐食防止加工がされているものの、使用しているうちに塗装が剥がれてきますので、手入れをしないとすぐに錆びてしまいます。

また、錆びにくいと言われているステンレス製のペグも、泥汚れや水分が付着した状態で放っておくと、土中の塩分や酸に反応して徐々に錆びてきてしまいます。一方でチタンは塩分や酸にも強い性質があるため、チタンペグはメンテナンスフリーで楽に扱うことができます。水洗いした後、拭かずに放置しても錆びませんし、最悪泥が付いたまま放っておいても錆びません。

メリット③アレルギー性がなく安全

チタンペグのメリットデメリット

チタンは金属アレルギーを起こしにくく、身体に優しい素材です。有毒性がないため、医療の現場で体内に埋め込む機器などにも使用されています。ですので、チタンペグは金属アレルギーに悩む方でも安心して扱うことができます。

デメリット①高価

高品質で汎用性も高い素材であるチタンは、やはり値段が高いです。また、チタンは強度が高い反面、加工が非常に難しく高度な技術が必要になります。そもそも素材の値段が高いのに加えて、加工するのにもコストがかかるため、チタンペグは他の素材のペグと比べると高価になってしまいます。

チタンペグ唯一のデメリットを、解決できる安い中華製のSoomloomのチタンペグを実際に使用してみたのでその性能はあとで紹介します。

安いチタンペグのおすすめ3選

チタンペグを使ってみたいけど、やはり値段が気になるという方におすすめしたい、比較的安い中華製チタンペグを紹介します。

Boundless Voyage チタンペグソリッド

Boundless Voyageはチタン製品を数多く製造している中国のメーカーです。こちらはオーソドックスな形のチタンペグで、キャンプでの使用におすすめです。お値段は日本製と比べると約半分ととてもリーズナブルです。

Boundless Voyage 超軽量チタニウム合金テントペグ

ピン型のチタンペグです。1本あたり6gと非常に軽量なので、とにかく軽量化したい方におすすめです。

Soomloom チタンペグ

Soomloomはスポーツ・アウトドア用品を幅広く製造している中国のメーカーです。 Boundless Voyageと比較すると、形や長さのバリエーションは少ないですが、こちらの方が価格が更にお安めです。

日本製のチタンペグのおすすめ3選

やはり質にこだわりたいという方向けに、高品質で安心の日本製チタンペグを紹介します。

エリッゼ(ELLISSE) 鍛造 64チタンペグ エリッゼステーク 200mm MK-200TI

日本を代表する金属加工のまち燕三条で、山谷産業「村の鍛冶屋」が製造しているチタンペグです。ペグの形状が工夫されており、丸形を潰した楕円形にすることによって、地中でペグがクルクル回ってしまうことを防いでくれます。

テンマクデザイン チタンペグ30

お馴染みのアウトドアショップWILD-1のオリジナルブランド、テンマクデザインのチタンペグです。エリッゼステークは20cmのみなので、日本ブランドで長めのチタンペグが欲しい方はこちらがおすすめです。

WILD-1オンラインストア

FREELIGHTウルトラライトネイルペグ

国内生産にこだわる千葉県発のウルトラライトギアメーカー、FREELIGHTのチタンペグです。一本約9gと超軽量なのでソロキャンプや登山におすすめです。細いながらも貫通力は十分にあるので、河原や高山帯の固い地面にもよく刺さります。

FREELIGHTオンラインストア

Soomloomのチタンペグ20・30cmを使ってみた

Soomloomのチタンペグ20・30cmを使ってみた

スームルームのチタン・鉄ペグとスノーピークのソリッドステイクをペグ打ちをしてみて感じたことの詳細レビューです。検証場所は強度も測るため石が混じった硬い地面で、アルミやステンレスペグでは曲がる可能性があるキャンプ場です。

スームルームのチタン・鉄ペグを比較(20cm)

Soomloomのチタンペグ20・30cm

<重さ>

  • Soomloomチタンペグ20cm:37g
  • Soomloom鉄ペグ20cm:120g

<直径>

  • Soomloomチタンペグ20cm:7mm
  • Soomloom鉄ペグ20cm:9.8mm

スームルームのチタン・鉄ペグを地面に打ち込んでみました。

Soomloomのチタンペグ20cm

鉄ペグは打ち込むと石に当たり最初の打ち込み位置より若干ずれてます。地面が硬いこともあり強く打ち込まないと入りません。

チタンペグは石に当たってもどんどん入っていきました。地面の中なので確証はないですが、鉄ペグは石を避けて打ち込まれてるのに対し、チタンペグは石を弾きながら打ち込まれてる感じです。

Soomloomのチタンペグ20cm

鉄ペグは先が潰れてしまい変形してますが、チタンペグは石による傷は先端についてますが、潰れや変形の心配はなさそうです。

スームルームのチタンペグとソリッドステークを比較(30cm)

スームルームのチタンペグ30cm

<重さ>

  • Soomloomチタンペグ30cm:69g
  • ソリッドステーク30cm:185g

<直径>

  • Soomloomチタンペグ30cm:8mm
  • ソリッドステーク30cm:9mm

スームルームのチタンペグとソリッドステークを地面に打ち込んでみました。打ち込みやすさは両方ともぐんぐん打ち込まれてく感じで変わりはなかったです。チタンペグが石に当たり若干回ってしまいましたが、丸ペグなので簡単に修正できますので、それほど気にすることはなさそうです。

Soomloomのチタンペグ30cm

ヘッドの面積がチタンペグの方が小さく最初は叩きづらいのかと思いましたが、そこまで叩きづらさはなく、ヘッドが平面なので力も伝わりやすく叩き心地は良い方だと思います。

Soomloomのチタンペグ30cm

ペグの抜きやすさの違いは、スノーピークのペグハンマーを使用したので、ソリッドステークは抜きやすいのはもちろんのこと、スームルームのチタンペグも、さほど変わりはなくペグを抜くことが可能で、最強ペグのソリッドステークに負けず劣らない実力でした。

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Soomloomチタンペグでタープを設営してみた

Soomloomチタンペグでタープを設営してみた

Soomloomチタンペグ20・30cmを使いタープを設営してみました。

Soomloomチタンペグ

30cmのチタンペグは硬い地面では奥まで打ち込まなくても、ぐらつく心配もなくしっかりと地面に食い込んでます。

Soomloomチタンペグ

3×3サイズのDDタープでは、しっかりと打ち込めば20cmのチタンペグでも問題なさそうです。

Soomloomチタンペグ

柔らかい地面ではどんなペグでも一緒ですが、20cmのペグではすぐ抜けてしまいます。どんな状況にも対応できるように20cmと30cm両方をうまく使い分ける方がより安全にキャンプや登山を楽しめそうです。

安いチタンペグのデメリットは?曲がる?

安いチタンペグは曲がる?

安いチタンペグを石が混じった硬い地面で使用しても、曲がることはなく先端の潰れもありませんでした。

安いチタンペグは曲がる?

石を試しに打ち込んでみると、石に穴が開いていくだけでチタンペグの形状に変化はなく、強く叩いても曲がる心配はなさそうです。

安いチタンペグのデメリットは?曲がる?

デメリットとして気になる点は、フックの溶接部分。フックにかけてペグを抜いても溶接部分が外れたり曲がることはなかったですが、チタンは加工が難しい金属なので、安いチタンペグでどこまでの耐久性があるのか?その点はこれから使いこむことで検証していきたいと思います。

チタンペグのまとめ

チタンペグのまとめ

いかがでしたでしょうか。やはりテントやタープの方が注目されがちですが、縁の下の力持ちであるペグにもこだわってみると、より快適な登山やキャンプが楽しめますよ。この記事が少しでもご購入の際の参考になれば幸いです。読んでいただいた皆様がチタンペグで軽快なアウトドアを楽しめますように!

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yamalapis
登山歴10年、東京都出身のライター。山登り好きが高じて、登山用品店で勤務した経験あり。東京近郊の百名山は登りつくし、そろそろ遠征も検討中。最近はボルダリングにハマっている。
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