神奈川県を代表する山域である丹沢は、そのエリアによって各名称で呼ばれています。

南面に位置する表丹沢、清流が流れる道志方面からアクセスする北丹沢など、それぞれに特色があり、季節、年々で移り変わる丹沢の美しさを、各地域で楽しませてくれます。

今回は西方に位置する西丹沢を代表する檜洞丸をご紹介します。

西丹沢とは

明確な定義はありませんが、塔ノ岳、丹沢山周辺から西、北西方面の地域が西丹沢と呼ばれ、最西端は山中湖周辺に位置する三国山までとなっています。

西丹沢は都市部から比較的離れており、路線バスでのアクセスがありながらも、移動距離も長く奥まった位置に登山口があることが多いため、山深く静かな登山が楽しめるエリアとなっています。

西丹沢の主要な山々

檜洞丸を筆頭に、畦ヶ丸、大室山といった峰から、西丹沢では数少ない、駅から徒歩アクセスが可能な大野山など、大小様々な山頂が存在します。

道中に展望が良い場所がありますが、山頂は森に覆われたところが多く、また沢の渡渉や基本的な登山知識、技術が必要なことから、登山経験者向けのエリアと言えるでしょう。(大野山、シダンゴ山といった初心者向けの山もあります)

スポンサーリンク

檜洞丸とは

標高1,601mと西丹沢最高峰、丹沢の主稜上にあるのが檜洞丸です。山頂はブナの木に囲まれた場所で、近隣の山頂から目視すると、静かに悠然と構えるその姿は、これぞ丹沢と呼べる山容をしています。

5月頃からは登山道上のツツジが見頃となり、多くの登山者でにぎわい、秋には丹沢特有の湿った空気も和らぐため、紅葉時期も檜洞丸を楽しめる季節となっています。

檜洞丸のおすすめの登山シーズン

梅雨から夏にかけての時期は降雨も多く、湿気が多いため、秋頃の登山がおススメです。

また雪山での経験がある場合は、乾燥して周囲の視界が鮮明な冬の時期も楽しめます。東北や信州といったエリアに比べて積雪は少ないですが、年に数回くる大雪後は、一般登山者を受け付けない厳しい環境になることもあり、檜洞丸の多彩な一面を垣間見ることが出来ます。

檜洞丸ツツジ新道コースとは

今回登ったルートは、ツツジ新道と呼ばれる檜洞丸の王道と呼ばれる登山道です。

その名の通り登山道上に咲くツツジが美しく、花を愛でながら登れることもさることながら、ゴーラ沢の渡渉、丹沢特有の急な尾根、木道から見る丹沢の山々など、日帰りでありながら、丹沢の魅力を存分に味わえるルートになっています。

檜洞丸ツツジ新道下山時の注意点

ツツジ新道の難所はその大半を歩く急な尾根道ですが、上りではあまり気にならない斜度が、下山になると疲れた足に更に負担をかける事となり、足を挫く、転倒などの事故を起こしやすくなります。

特に単独登山では足の怪我は致命傷といえ、たとえ無事でも移動が出来なければ遭難、死亡のリスクが高まります。ツツジ新道は整備された登山道ではありますが、下山時は急がず足元を確認して下り、必要に応じてストックや疲労軽減のスパッツを装備するなどして、安全な下山を心がけましょう。

檜洞丸登山の服装

基本的な日帰り登山の内容で大丈夫です。ヘッドライト、地図、コンパス、レインウェア、登山靴、水分、食料はしっかり持っておきましょう。

中でも登山靴は、ゴーラ沢でのガレ場、足元が不安定な急な尾根では必携であり、ソールの柔らかいスニーカーは足を怪我しやすいため、止めておきましょう。

檜洞丸登山の水場とトイレ

登山口である西丹沢ビジターセンター周辺に自販機があり、トイレも施設内にあります。

山頂では期間営業ですが青ヶ岳山荘で飲料の購入、トイレを利用出来ます。
登山道上にはトイレの設置はないので、必ず行動前に済ませておきましょう。

スポンサーリンク

檜洞丸ツツジ新道コースの所要時間

上りの参考タイム

西丹沢ビジターセンターーゴーラ沢出合:1時間
ゴーラ沢出合ー尾根終点:2時間20分
尾根終点ー山頂:25分

下りの参考タイム

山頂ー尾根終点:20分
尾根終点ーゴーラ沢出合:1時間20分
ゴーラ沢出合ー西丹沢ビジターセンター:40分

トータル参考タイム

約6時間程度

檜洞丸の登山口(西丹沢ビジターセンター)までのアクセス駐車場情報

西丹沢ビジターセンターまでのアクセス

登山口となる西丹沢ビジターセンターまでは、小田急新松田駅前のバス停から出ている路線バスを利用します。
バスの場合は最終便を逃すと高額なタクシー代がかかるので、余裕を持った登山計画を立てましょう。

マイカーの場合は国道246号線から清水橋交差点を曲がり、76号線を西丹沢ビジターセンター方面に進んでいきます。

駐車場情報

ビジターセンターの駐車場は限りがありすぐに満車になるので、ウェルキャンプ西丹沢(キャンプ場)に有料で駐車することが出来るので利用しましょう。

檜洞丸ツツジ新道コースを解説

西丹沢ビジターセンター~ゴーラ沢出合60分

ビジターセンターをスタートし、キャンプ場を横目に舗装路を歩いていくと、間もなく右手に登山口があります。
始めはトラバース気味に斜面を上がり、ゴーラ沢出合に向かいます。

晴れていると気持ちの良い緩やかな登山道で、足慣らしと気分を高めていくにはちょうど良い道となっています。次第に登山道が沢の音が大きくなり、眼下に沢が目視できます。標高をゆっくり下げると、ゴーラ沢出合に到着します。

ゴーラ沢出合は向かって右側がゴーラ沢、左手はユイバシ沢、本棚沢方面となります。周辺が開けた場所で気持ちが良く、尾根に乗る前の休憩に最適です。

渡渉には木の渡しがありますが、雨で流されることもあり、今回は過日の台風で流されてしまったようです。大きく平たい石を使って慎重に飛び越えましょう。

初心者向けPOINT

大雨の渡渉は通常の水量と異なり、足を取られると一気に流されてしまう大変危険な状況となりますので、無理をせずに別ルートで迂回するか、大事をとってビバークをしましょう。翌日が仕事や用事があると焦るあまり、事故に繋がってしまうこともあります。

ゴーラ沢出合ー尾根終点140分

ゴーラ沢出合を越えると、ツツジ新道の本格的な尾根に入ります。

樹林帯をひたすら登る辛い道のりですが、木々の切れ間から見る景色と丹沢が魅せる植生に癒されながら、呼吸を整えて登っていきます。

初心者向けPOINT

急な尾根はどうしてもペースが落ち、気にするあまり大股で距離を稼ごうとしがちになります。登山は長距離を一定のペースを保ち、少ないエネルギーで登っていくことが求められます。登りでは小股で少しずつ距離を稼ぐことでエネルギー消費を抑え、冬場では汗冷えを防ぎます。ペースと疲れのバランスを意識して登ると良いでしょう。

尾根終点ー山頂25分




尾根が終わりを迎えると視界が開けてきます。

視界の先は富士山を始め、丹沢西方の山々が良く見えます。丹沢の眺望に優れた峰はたくさんありますが、見る角度によって望める景色が異なり、何度でも歩きたくさせてくれます。

尾根を終えて山頂までの稜線を木道を使って歩いていくと、檜洞丸山頂です。

山頂は展望があまりありませんが、休憩でくつろぐにはちょうど良い広々とした場所です。ここでゆっくり休んで下山に備えましょう。

まとめ

今回はツツジ新道をそのままピストンしましたが、時間と体力に余裕があれば山頂北側の犬越路を通る周回ルートが、変化があって面白いコースです。

山頂付近からしばらく展望も良く、沢を通っての下山は一見の価値があります。鎖場や一部要注意の場所もあるので、注意が散漫にならぬよう、山頂では十分な休憩をとっておきましょう。

いかがでしたか。登れば登るほど味わい深くなる丹沢の山々。涼しく登りやすくなるこの季節に、是非登ってみてください。

スポンサーリンク