燕岳とは

燕岳は北アルプスを構成する山の一つで、標高は2,763mと3,000mに届かず、崖のぼりもないため、無雪期では北アルプス初心者の方でも、気軽に登れる山です。

山頂付近から見渡せる山々が非常に美しく、登山ファンだけではなく、写真家や、高校の遠足でも訪れる山です。

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燕岳の代表的な登山ルートは3つ

燕岳の代表的な登山ルートは、
・中房温泉~合戦尾根~燕岳
・上高地~蝶が岳~常念岳~大天井岳~燕岳
・上高地~槍ヶ岳~大天井岳~燕岳
などがあります。

中房温泉からの登山ルートは日帰りもできる

中房温泉から登る合戦尾根のコースは、燕岳の代表的なコースです。
合戦尾根にある4つのベンチを経て、そののち合戦小屋に至り、急登と稜線を経て燕山荘へ。
燕岳に至るにはこのルートが最も簡単かつ、知られたルートです。

ただし、北アルプス三大急登と呼ばれるほどの急登が連続していることでも有名。落ち着いた、そして無理のないペースで歩き続けることが必要となります。

日帰りの場合はしっかりと荷物を厳選する、無理は決してしない、何かあった場合は小屋に避難することも視野にいれた上で計画を立てましょう。

ゴールデンウィーク前の燕岳登山の装備や服装

山の天気は非常に変わりやすく、雪のつき方も上記に記したように季節によって変化をします。
よって、登山を行う前は天気を確認、準備をしてから登りましょう。

四月の燕岳登山では冬期用の装備や服装が必要

4月の北アルプスは、まだまだ雪山シーズンなので、服装は防寒を考えて選びました。
雪山用のプラスチックブーツ、アイゼンとピッケルも持っていきました(プラスチックブーツは大きくてザックに入らなかったので、別に手提げ袋を持っていきました)。

ベースレイヤー……GIANT サイクルジャージ
サイクルジャージは非常に通気性に優れ、後ろポケットに軽食なども入れられるため、おススメです。

ミドルレイヤー……mont-bell「US メリノウールプラス アクション ジップネック」と「トレールアクション プルオーバー」
モンベルのメリノウールでできたものです。自分はジップアップの長袖が好きなので愛用しています。フリースもモンベルのものを使用しています。

ズボン……マムート「SOFtech TREKKERS Pants」
マムートの長ズボンを使用しました。長く使っているものですが、非常に柔軟性が良いため、重宝しています。

ヤッケ……mont-bell「フレネイパーカ」
四月はまだまだ雪山なので、モンベルのヤッケを持っていきました。が、当日は就寝時以外このヤッケを使う必要がないほどの好天でした。

アイゼン……グリベル「エアーテック・ニュークラシック GV-RA073A04」
12爪のタイプです。チェーンアイゼンであると最後の傾斜部分などは非常に危なく感じましたし、また天候が急変した際などの事を考えると、12本で正解だったと思います。

ピッケル……ブラックダイヤモンド
今回はほぼ使用する機会はありませんでした。ストックのみで燕山荘まで向かうことができました。但し、天候急変時などのお守りとして持参するのは構わないかと思っています。

プラスチックブーツ……スカルパ「ベガ」
現在の雪山登山靴の主流はナイロンと皮のハイブリッドですが、私は未だにプラスチックブーツを利用しています。
テント内で寒ければ中靴を履けること、トイレに行きたければ外靴に突っ込めばすぐに出られること、そして安価だからです。もう9年間同じ靴を使っていましたが、今回の登山でついに寿命が尽きました。

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登山口までのアクセス

松本から穂高駅まで大糸線で向かい、バスで向かう方法(大糸線320円、バス1700円。季節運行)が一般的。
穂高駅からタクシーを用いる方法(チャーター料金7500円。5人で割ればバスより安上がり)、中房温泉まで自家用車で向かう方法もあります。

今回は始発のバスで向かおうと思い、穂高駅まで向かいました。
が、たまたま一緒になった登山者の方とタクシーをシェアしてむかったため、安く、かつ始発バスより早く着く事となりました。

中房温泉登山口の施設紹介

中房温泉登山口にはトイレ、登山届を受け付けているポスト、そして登山道の情報が書かれている情報窓口があるほか、中房温泉の売店もあります。

こちらの売店では飲み物や軽食が売っています。早朝や夜中はしまってしまう事もあるため、出来れば松本市街で物資を購入してから向かいましょう。

中房温泉から合戦尾根を経て燕山荘を目指す場合、トイレがある場所が、中房温泉登山口、そして合戦小屋と燕山荘の3つしかありません。

登山口から合戦小屋までは2時間半から3時間の道のり、またそこから上へも1時間の道のり(夏道の場合です)ですので、トイレは登山口で済ませてから向かいましょう。

登山届はしっかり提出してから向かうようにしてください。

ゴールデンウィーク直前の燕岳登山ルートを解説

中房温泉登山口から登山開始
中房温泉からの登山出発時刻……7:00
今回は偶然乗合タクシーに乗ることができたため、出発時刻は7時となりました。
バスであればもう少し遅めになると思います。

登山口~合戦小屋

登山口から合戦小屋までの合戦尾根登りですが、ベンチを基準にペースを作っていく事となります。

登山口から第1ベンチまではいきなり急登の階段で始まります。しばらく登るとなだらかなジグザグの階段状の上り坂が続いて、少し下った所に第1ベンチがあります。

この第1ベンチには水場があります。
登山道の中での水場はここだけなので、中房温泉で水を汲むか、松本から水を組んでくるのがベストと言えるでしょう。

第2ベンチまでもジグザグの登りが続きます。が、第1ベンチのはじめのような急登は存在しませんので、しっかりとペース配分を守り登っていけば問題はありません。
この辺りから雪が増えてきました。

第3ベンチまでの道では雪道になっていたので、気をつけて登っていきます。不安であれば第2ベンチあたりでアイゼンをつけると大丈夫です。
雪庇の踏み抜きなどには十分に注意しつつ、トレースを辿っていくことが大切になります。

第3ベンチを過ぎると一気に雪が増え、本格的な雪山の様相となってきます。
ここからは落ち着いて一歩一歩を踏み出しましょう。

第4ベンチとなる富士見ベンチもあります。が、こちらのベンチは景色はいいですが、あまり座りやすくなく、休む箇所もなかなかに少ないため、休むというよりは見晴らしポイントという言い方の方が正しいかもしれません。

富士見ベンチを過ぎ、しばらくなだらかな登りを登っていけば、合戦小屋の屋根が見えてきます。

合戦小屋はGWの一週間前からオープンします。
合戦小屋は、普段でしたら7時台から空いています。
(ただし、冬期は閉鎖されています。オープンするのが4月下旬、大体燕山荘が開く時期に合わせて。2019年はGW一週間前のオープンでした。)
合戦小屋では軽食や飲料などを販売しているほか、合戦小屋前には休憩をすることができる机のスペースなどもあります。宿泊は基本的にはできません。
なお、合戦小屋名物のスイカは6月からの発売となっています。

合戦小屋~燕山荘

合戦小屋からは、まず直線の急登が続きます。
このあたりは夏道と違い、そのまま稜線まで直登していくため、キックステップをしっかりと行いながら登って行く事が必要です。

稜線に出ると槍ヶ岳や穂高などの北アルプスの山々を望むことができます。

急な登りとなっているので、滑落しないように配慮や注意が必要です。
特に雪庇もあるため、トレースがついているのであればトレースを辿っていきましょう。それが不可能であれば、端ではなく真ん中を歩いてください。

最後、燕岳を登り終える直前に、木の階段に行き当たります。
こちらではアイゼンを装着せず、取り外すように看板が出ているので、その通りに行動しました。
階段を登りきれば燕山荘へと至ります。

燕山荘は多少の混雑あり

GW前ではあったので、ひどく混んでいる訳ではありませんでしたが、晴天続きということもあり、多少の混雑は見受けられました。
テント場はあまり混雑しておらず、半分ほどが埋まっているという印象を受けました。

燕山荘では軽食や喫茶などで利用することが出来るため、数多くの人が燕山荘に立ち寄り登山談義に花を咲かせていました。
お土産物のコーナーも非常に人気がありました。

この時期であれば、テント泊の人々は燕山荘の中のトイレを利用しなければなりません。また、水場が存在しないため、必要に応じて燕山荘でミネラルウォーターを購入する事となります。

燕山荘到着時刻……13:00
自分の中では時間がかかりました。
当日は非常に日差しが強く、バテ気味だったことも原因ではあると思います。

燕山荘から頂上まで

燕山荘で長めの休憩をとった後、テント場を経て、なだらかな道を30分ほど歩くと到達しました。

途中には花崗岩による奇観、そして北アルプスの山々を横に眺めながら歩く事が出来る区間が存在します。
奇岩には名前が付けられているものもあります。有名な物としては、メガネ岩、イルカ岩などです。

山頂近くからは、階段をのぼることになります。
山頂付近にはハイマツ帯が存在し、運が良ければライチョウを発見することが出来るかもしれません。
そういった奇岩、そして珍しい高山でしか見られない動植物などにも注目しながら登山を楽しみました。

燕岳山頂に登頂!
到着時刻……14:00

燕岳の山頂

燕岳の山頂はあまり広くは無いです。また山頂を示す石がポツンと置かれています。
ただ、眺望は抜群です

北アルプスの女王の名を冠する燕岳ですが、山頂に至ると、今まで歩いてきた燕山荘までの道が見える他、槍、穂高の風景や、吊尾根、また正面を向けば鹿島、五竜などの山々が見えます。
岩と雪の殿堂として名高い劔岳も遠くに見ることができます。

燕山荘に荷物をデポして山頂へ行く人がほとんどですが、手ぶらではなく、軽い行動食、水分、そしてカメラなどを持って出かけましょう。

雪が深そうなら、アイゼンやピッケルなどがあるといいかもしれません。
年度によって雪のつき方も違います。燕山荘では情報を提供しているので、そちらの指示に従うのが無難と言えるでしょう。

通常の冬山でしたら午後になると山頂を目指す人が少なくなるものですが、燕山荘からほど近い燕岳に関しては、14時ごろでも登山者が多く、非常に賑わっていました。
中には、16時ごろに燕山荘から山頂に向けて出掛ける方々もいましたが、基本的には15時頃までには行動を切り上げることをおすすめします。

燕岳山頂から20分ほど歩いた所には北燕岳があります。
体力や時間に余裕があれば立ち寄ってみるのもおススメです。

雪をたたえた静かな山ですが、山頂までの登りが燕岳と異なり急であるため、キックステップが必要な山となります。
危ないと感じたり、技術に不安など感じる場合は無理して登らず、無雪期のお楽しみに残しておきましょう。

1日目の14:00に一度登頂をしたのち、燕山荘でテント泊をし、翌朝の朝日も燕岳山頂で迎えました。
天候が晴れていた今回、山々に沈む夕日と、登ってくる朝日が見れた他、燕山荘キャンプ場からは安曇野、松本の夜景も見る事ができました。
また、夜には満点の星空を見る事が出来たので、非常に満足のいく登山となりました。

天候があまりにも良すぎたため、日焼け対策をしている人が殆どでした。
高所での日焼けは火傷と同じくらいひどくなるので、日焼け止めクリームなどを塗ってから登る事をおすすめします。

下山

2日目、山頂で朝日を見終えたすぐ後に下山を開始しました。
下山に関してですが、朝の早い時間であればあるほど、雪がしっかりとしまっているので、アイゼンが効きます。昼が近くなるにつれて陽光を浴びるので、雪の締まりが悪くなり、雪がグダグダになる為に歩きにくくなります。

また、下りではピッケルこそいりませんでしたが、合戦小屋までの急な下りは非常に気を使いました。
合戦小屋から第2ベンチまでの区間に関しても岩に薄氷が付いていたり、雪がいやらしくついている箇所があるなど注意が必要です。

登りでは第3ベンチまでアイゼンを付けない人が殆どでしたが、下りに関しては第2ベンチに至るまでの間はアイゼンを付けない方が歩きやすかったです。

下山は早歩きで2時間半で行うことができましたが、ゆっくりペースで3〜4時間を想定する方が無難でしょう。
ハイペースで飛ばしすぎて第1ベンチでへばっている人が多く見受けられる、と山荘の方々がおっしゃっていました。
歩きやすいペースを守り、下山後でも体力が残っているように考えて歩くことが必要となります。

燕岳登山口にある中房温泉

中房温泉は信州にある温泉の一つで、昔から秘湯として知られていました。
アクセスはあまり良くありませんが、湯治に利用されてきました。美肌になる湯として特に女性に愛されています。
宿泊のほかにも日帰り入浴などもできるので、登山者も多く立ち寄る温泉です。
中房温泉の温泉卵なども有名ですので、是非一度試してみてください。

バスは穂高駅から1700円で運行しており、またタクシーでも向かうことは可能です。穂高駅からのアクセスに関しては時期によって変わりますので、しっかりとチェックしてください。

中房温泉
日帰り専用露天風呂「湯原の湯」
料金:700円
入浴可能時間:9:30~16:00
営業期間:4月下旬~11月下旬

GW直前の燕岳は快適登山

燕岳への登山をまとめました。
合戦尾根の急登では膝が疲れましたが、雪が降ることもなく、雪崩もなく、安全で快適な登山ができました。
GWには大勢の人が燕岳を目指すと思います。
ルールやマナーを気にしながら、安全で楽しい登山をしてください。

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