冬の寒さから手足を温めてくれるハクキンカイロ。繰り返し使えて経済的なお財布まで温めてくれるエコカイロです。そんなハクキンカイロの燃料であるベンジンに種類があるのをご存知ですか?
- なかなか温まらない…
- すぐに燃料が切れちゃう…
- 臭いが気になる…
こんな経験がある方は燃料に問題があるかも?
そこで今回は、懐炉の王様ハクキンカイロの気になる燃料についてご紹介します。燃料の種類やコスパ比較などなど、ハクキンカイロを120%温かく使うための情報となっていますのでぜひご参考にしてみてください。
ハクキンカイロの燃料(ベンジン)とは?
ハクキンカイロの燃料であるベンジンとはガソリンの一種であり、原油から高度に精製された揮発性が高い可燃性の液体です。染み抜きやシール剥がしの溶剤としてお馴染みであり、またカイロ用の燃料としても有名です。
指定燃料のベンジンは?
ハクキンカイロの燃料であるベンジンには、専用の指定ベンジンがあります。
メーカーが推奨している指定ベンジンがこの2つ
- エビスベンジン
- タカビシNTベンジン
指定ベンジンは高度な精製技術で不純物を取り除いた燃料であり、火付けや持続時間などハクキンカイロの使用に最適な燃料です。
燃料として使えないベンジンは?
ベンジンには「染み抜き用」と「カイロ用」の2種類があり、カイロ専用の指定ベンジンしか燃料として使えません。染み抜きやシール剥がし用のベンジンはドラッグストアなどで入手しやすく馴染みがありますが、ハクキンカイロの使用に支障をきたす恐れがあるのでカイロ専用の指定ベンジンを使うようにしましょう。
ハクキンカイロの燃料はどこで手に入る?
ハクキンカイロの燃料であるベンジンを入手するには、
- ドラッグストア
- ホームセンター
- ハクキンカイロ公式サイトやAmazonなどのECサイトなど
比較的専用の指定ベンジンは手軽に入手可能です。ドラッグストアでは染み抜き用を主に取り扱っているので、洗剤コーナーになくても医薬品コーナーや使い捨てカイロ販売コーナーで取り扱っていることが多いので要チェックです。
指定ベンジンが入手困難な時の代用燃料
また代用できるZippoオイルやホワイトガソリンなどは、
- コンビニや100均
- ホームセンター
- アウトドア用品店など
指定ベンジンが入手困難な状況でも代用燃料は入手できます。
しかし代用燃料は、不純物が含まれていることが多いため、触媒の劣化が早まったり、気化速度が速く通常より熱くなり持ち時間が減少する可能性や火付きが悪く通常より炙りすぎるため触媒が劣化する不具合が生じる可能性があるので、緊急時以外は指定ベンジンを使用するほうが安心です。
ハクキンカイロの燃料が臭い?
ベンジンは原油から精製された有機溶剤になるのでガソリン臭に近い独特の臭いがします。そのベンジンの臭いによりハクキンカイロの使用を敬遠される方もチラホラ。しかし高度に精製され不純物のない指定ベンジンを使うことでその臭いを最小限に軽減できます。
代用が可能とされているZippoオイルやホワイトガソリンは臭いがきつく、臭いが気になると言う方は不純物がなく純度の高い指定ベンジンを使いましょう。
ハクキンカイロの燃料の量は?継ぎ足しは火事になる?
ハクキンカイロは使い捨てカイロと比較して熱量(カロリー)が約13倍。適量である25ccを注油することで最大24時間保温性が持続する低燃費です。
燃料の量
ハクキンカイロ(スタンダードタイプ)は25CCのベンジンを注油することで最大24時間保温性が持続します。付属のベンジンカップに適量の25cc(カップ一杯で12.5ml×2杯)注油することで日帰りのお出掛けから一泊程度まで保温性が持続。その日の朝に注油しても一晩シュラフの足元でポカポカ湯たんぽ代わりに使用できます。
継ぎ足しは危険?
ベンジンはガソリンの一種であり可燃性の液体です。揮発性が高く引火しやすいので燃料の継ぎ足しは非常に危険。そのためハクキンカイロの発熱中に燃料を継ぎ足すことは止めましょう。注油時にも周囲に火気がないことを確認した上で取り扱うことが大事です。
また揮発性が高いので室内で使用する際は必ず換気するようにしましょう。
ハクキンカイロに燃料用アルコールは使える?
ハクキンカイロには、バーナーやランプなどに使う燃料アルコールは使用できません。燃料アルコールがハクキンカイロに使えない理由は2つ
- 燃料アルコールは有毒ガスを発生させる
- 本体の劣化を早める
燃料アルコールがハクキンカイロに使えない理由を見ていきましょう。
有毒ガスを発生させる
燃料用アルコールの主成分はメタノールであり人体にとって有害です。燃焼もしくは揮発して気体化したメタノールは人体にとって有害なガスとなるため、くれぐれも間違って燃料アルコールを使用しないようにしましょう。
本体の劣化を早める
不純物や添加物の入った燃料アルコールを使用することで白金(プラチナ)触媒が劣化します。発熱メカニズムの元となる白金触媒が劣化することで火付きが悪くなり本来の性能を発揮することができず本体の損傷に繋がります。
ハクキンカイロ燃料のコスパ比較
ハクキンカイロの持続時間は外気温など使用環境によって変わり、温度が高い時は発熱温度が高くなり、燃料の消耗が早くなって発熱時間も短くなります。また、酸素量が少ない場所では発熱量が低く、発熱時間は長くなる特徴もあります。
- エビスベンジン
- NTベンジン
- Zippoオイル缶
上記3つの燃料をなるべく同条件で検証した結果、燃焼時間にはほとんど差はなかったので、1回(25cc)あたりのコスパ比較してまとめてみました。
商品名 | エビスベンジン | NTベンジン | Zippoオイル缶 |
---|---|---|---|
商品 | |||
1本単価 | ¥1,190 | ¥658 | ¥595 |
容量 | 500ml | 500ml | 355ml |
1回のコスパ | 59.5円 | 32.9円 | 41.9円 |
商品リンク | amazon | amazon | amazon |
※価格は2021年11月現在です。まとめ買いなどで単価は変わりますので、詳しくは商品リンクからお確かめください。
ハクキンカイロ燃料の持ち運びに便利な容器は?
ハクキンカイロの指定ベンジンであるエビスベンジンやタカビシNTベンジンは共に500mlのボトル販売。ペットボトルサイズなので持ち運びに不便は感じませんが、やはり液体の漏れなどを考えると必要最低限にして持ち運びたいものです。そんなときは小分けにした容器で持ち運ぶと便利です。
持ち運び容器の選び方とおすすめ
ベンジンを持ち運ぶ場合は、金属製やガラス容器に小分けにして持ち運ぶようにしましょう。なぜならベンジンは溶剤であるためプラスティック素材など材質によっては溶けてしまいます。そのため溶剤に強い金属製やガラス容器に移す必要があります。「しかし金属やガラスは扱いにくくてちょっと…」そんな方にはこちらの容器がおすすめ!
- ポリ塩化ビニル製(PVC)ボトル容器
- ポリプロピレン製(PP)ボトル容器
- ポリエチレン製(PE)ボトル容器
上記3つの材質はベンジンへの耐性があるため、小分けにして安全に持ち運ぶことができます。中でもアウトドアショップや東急ハンズなどで取り扱いがある、高密度ポリエチレン製ナルゲン小分け用ボトル(60ml)がおすすめです。
ハクキンカイロ燃料と使い捨てカイロのコスパ比較
最後は気になる使い捨てカイロとのコスパ比較です。使い捨てカイロは沢山のメーカーから販売され、店舗によって価格はまちまちですが、アマゾン価格を基準として、桐灰の使い捨てカイロと100均の使い捨てカイロをハクキンカイロ燃料と比較した表です。
ハクキンカイロ燃料は外気温0℃の時の燃焼時間をもとに計算しています。(公式参照)
商品名 | エビスベンジン 500ml |
NTベンジン 500ml |
Zippoオイル缶 355ml |
桐灰カイロ 24時間×30 |
100均カイロ 16時間×6 |
---|---|---|---|---|---|
商品 | |||||
価格 | ¥1,190 | ¥658 | ¥595 | ¥836 | ¥110 |
1時間あたりの コスパ |
¥2.48円 | ¥1.37円 | ¥1.75円 | ¥1.16円 | ¥1.15円 |
商品リンク | amazon | amazon | amazon | amazon | DAISO |
※価格は2021年11月現在です。まとめ買いなどで単価は変わりますので、詳しくは商品リンクからお確かめください。
ハクキンカイロ燃料と使い捨てカイロをコスパ比較してみて、メーカーによってはそこまでの差は無い印象です。使用時に手間がいりますが、使い捨てカイロのように廃棄物が毎回出す必要もなく、何より見た目がかっこよく男らしいので、コストを上回る所有欲を満たしてくれそうです。
まとめ
今回は、使い捨てないカイロでお馴染みのハクキンカイロの燃料についてご紹介してみました。昔ながらのレトロなデザインに優しい温かさのハクキンカイロは燃料によって本来の温かさを発揮できずで宝の持ち腐れ。
今回ご紹介した正しい燃料の選び方やコスパ比較を参考に、エコなハクキンカイロをアウトドアのお供に連れて行ってくださいね。