乗鞍岳は長野県と岐阜県にまたがる標高3000mを超える山です。
しかし、乗鞍岳は初心者でも体力的な負担が少なく登れるルートが存在するのです。
今回は乗鞍岳の畳平ルートに焦点を当てて、乗鞍岳までのアクセス、駐車場の有無、登山の難易度から実際の時間までお話し致します。
「これから山登りを始めようと思っている」
「乗鞍岳を今度登るため、事前に情報収集をしたい」
そんな方は必見の情報です。
乗鞍岳登山の特徴
乗鞍岳は登山以外にも自転車のヒルクライムの大会なども行われる日本でも有数の名峰です。
そして、登山ビギナーでも3000m級の山を登ることが出来ることでも有名です。
乗鞍岳の畳平ルートの所要時間と距離
乗鞍岳の畳平ルートの基本情報
所在地:長野県松本市・岐阜県高山市
標高:3026m
登山適期:7月上旬〜10月下旬
コースの距離:往復5.0Km
登山時間(目安):登り:2時間 下り:1時間半
乗鞍岳の畳平ルートの登山に掛かる時間は登りで2時間が目安で、登山慣れした人であれば1時間半となります。下りは1時間〜1時間半が平均時間です。
距離もコース全体で5kmと短いため、体力的な消耗も決して大きくありません。おすすめの時期は7月上旬から10月下旬ですが、美しい四季折々の景色を楽しみながら、登山を楽しめるのも乗鞍岳の最大の利点です。
畳平登山口までアクセス方法
乗鞍岳の畳平ルートの起点までは、マイカーで乗り入れることが出来ません。
その為、ほおのき台無料駐車場でマイカーを止めて、シャトルバスで畳平登山口まで移動することになります。
登山口周辺は観光地のため、売店などもあり、食料の調達などには困ることがありません。また、登山装備なども入手することができます。
距離の短さも去ることながら、売店などの施設が整っている点においても、初心者にとても優しい山であると感じます。
住所:岐阜県高山市丹生川町岩井谷1223
電話番号:090-3483-3192
利用可能時間:8:00~17:00
ご来光運行時期は4:30~17:00(2018年は7月14日~9月17日)
営業時期:5月15日〜10月31日(冬季閉鎖)まで
乗鞍岳の畳平ルートを解説
3000mを越える山ではありますが、道が整備されていたのでスムーズに登頂することができました。
畳平登山口から肩の小屋まで
登山を始めてしばらくの間は、鶴が池を廻るように舗装された道が続きました。
山小屋までは砂利とアスファルトで固められた道が続くので、非常に歩きやすかったです。
ただし、逆に帰りはこのアスファルトであったり砂利の道がかなり足に負担となりますので注意が必要となります。
肩の小屋までは危険な箇所はそこまで多くありませんが、舗装されているとはいえど山であることに変わりはありませんので、注意が必要です。
遠くに、乗鞍観測所が見えます。
この道は穏やかですが、天候が急変するとかなりの風が吹き、あまり風を遮る場所がありません。防寒のための装備は持っていく必要があります。
肩の小屋から剣ヶ峰山頂まで
さて、肩の小屋を通過すると、そこからは本格的な岩場が始まりました。
服装も、軽装から、少しヤッケを羽織りました。
山頂までは岩の階段を登るだけというシンプルなコースですが、岩を落とさないように気をつけて登らなくてはいけません。
途中の岩場にはこんな看板もありました。
岩場をどんどんと登っていくと、山頂小屋が見えてきました。
小屋の裏手の岩場を登れば、山頂となります。
剣ヶ峰山頂
山頂は多少の広さがある空間になっていました。
記念撮影用の標高を記した板、そして乗鞍岳本宮となる神社が存在します。
雲は多く出ていましたが、ときおり晴れていたので、遠くまで見渡すことができました。
空の色が少し濃かったです。
乗鞍本宮
乗鞍本宮は、畳平バスターミナル及び山頂の、二箇所に存在します。
畳平が中之社、山頂が奥宮とされています。
記念品及び朱印などは畳平バスターミナルの方で販売していますが、夏場だったので、山頂の奥宮でも鈴やお守りなどが販売されていました。
畳平ルートのトイレの場所は?
畳平ルートにはトイレが2箇所あります。
・畳平バスターミナルの中(公衆トイレ)
・肩の小屋(公衆トイレ:チップ制100円)
肩の小屋から剣ヶ峰までは1km弱の道のりのため、大きく困ることはないと思いますが、
事前に肩の小屋でお手洗いを済ませておくのがベストです。
また番外編として、乗鞍岳剣ヶ峰の直下に山小屋があります。
この山小屋は売店として営業しており、そこで携帯トイレも販売しています。
営業時間は9時〜15時が目安ですが、天候によっては営業しないこともあります。
肩の小屋からの本格的な登りの前にお手洗いは済ませておきましょう。
乗鞍岳登山で準備しておきたいこと
登山出来る山の中でも畳平ルートは距離も短く初心者向けのルートです。
「準備もそこまで必要ないよね?」という方も多いですが、3000m級の山であるため、標高は日本の山の中でもトップクラスに高いです。
乗鞍岳登山で準備しておきたいことについて、まとめます。
服装はどんな格好が良い?
無料駐車場のある「ほおのき台」からシャトルバスで畳平に降り立った時には、ひんやりと寒さを感じることになります。
これは「ほおのき台」と畳平の標高が大きく違うことが原因です。
しかし、実際に登山を開始すると体内温度は上昇するため、体内温度を状況に応じて変えられる工夫が必要です。
例えば、登山用のインナーなどは素材によって保湿性や汗をかくによる防臭性などが異なります。
また着脱しやすく軽量の薄手のウインドブレーカーなども持っておくと良いでしょう。
標高などの気温の変化ももちろん、天候によって気温も大きく変わるため、体を冷やさない対策を行うことが大切です。
どんな登山靴を選べば良い?
前半はハイキングのようなコースで、整備された道を歩くため大きな足への負担はありません。
しかし、肩の小屋から剣ヶ峰までは急勾配の岩場が続く厳しい登りが連続します。
ローカットタイプの動きやすさと、ハイカットタイプの足首の負担を軽減する両面の特徴をバランス良く兼ね備えたミドルカットタイプの登山靴がおすすめです。
休憩場所はあるの?
乗鞍岳・畳平ルートの正式な休憩所は「肩の小屋」のみとなります。
ここでは売店・公衆トイレの提供から、御食事、宿泊施設の提供もあります。
肩の小屋から剣ヶ峰までの登山時間は50分〜80分が目安となります。
登山の休憩所としては文句の付けようがないほど整っている為、この場所を拠点に登山を進めることが大切です。
水分はどれくらい必要?
乗鞍岳の畳平には自動販売機や、売店での飲料販売が充実しています。
私は事前に500mペットボトル1本の水しか買いませんでしたが、畳平バスターミナル付近の売店と、肩の小屋の自動販売機で買い足すことが出来るので、水分には不自由しませんでした。
登山初心者という部分を踏まえると、事前に準備しておくことに越したことはありません。
しかし、準備が出来なかったとしても、現地調達も十分可能となっています。
持って行って良かったもの
これは私の失敗談ですが、乗鞍岳頂上の剣ヶ峰は3000m級の山であることもあり、気温がとても低くなります。剣ヶ峰の周りを少し歩きたいと思っていたのですが、あまりの寒さに早々に下山をしたという苦い経験があります。
美しい景色などの、多くの魅力を持つ乗鞍岳を楽しむために、ほっかいろなど体を温めるものがいくつかあると良いと感じます。
四季折々の美しさを彩る乗鞍岳の登山を楽しもう!
いかかでしたでしょうか?
今回は四季折々の美しさを持つ乗鞍岳について解説しました。
初心者向けの山ではありますが、標高も高いため、将来的にはより難易度の高い山を登ろうと考えている方にはおススメです。
まとめると、
・初心者向けだが、標高が高いために、防寒対策は必須
・売店などの施設は充実しており、準備がなくても登ることは可能
・肩の小屋から本格的な登山がスタート。自分に合った登山靴を選ぶことが大切
でした。
この記事が、乗鞍岳の登山をきっかけに、これから多くの山に登りたいと考える人たちのひとつのきっかけになれば嬉しいです。