層雲峡温泉と黒岳5合目までを結ぶ黒岳ロープウェイ。標高670mの層雲峡駅から一気に標高1,300mの黒岳駅までをわずか7分間で結びます。
草木の緑がまぶしい初夏、色鮮やかな赤や黄色のコントラストが見事な秋、一面の銀世界の冬と四季折々の自然を楽しみにくる観光客はもちろん、黒岳を拠点に大雪山をめぐる登山客に利用されています。
そんないろいろな楽しみ方ができる黒岳ロープウェイの情報や魅力をお伝えします。
黒岳ロープウェイの運賃
黒岳ロープウェイの運賃体系は往復運賃と片道運賃に分かれています。観光客や黒岳への登山客であれば往復券を購入すれば間違いありません。値段も少しお得になります。片道運賃は、黒岳から縦走をして別の山から下山する登山客のために設定されたものと考えて支障ありません。
大人(中学生以上) | 小学生 | |
往 復 | 1,950円 | 1,000円 |
片 道 | 1,100円 | 550円 |
※未就学児は無料
変更後の運賃
2019年6月1日以降は運賃が変更になるので注意!
大人(中学生以上) | 小学生 | |
往 復 | 2,400円 | 1,200円 |
片 道 | 1,400円 | 700円 |
また、黒岳リフトとの共通券が新設されます。
ちょっとお得に利用するには?
①10名以上で団体割引運賃が適応されます。
※( )内は2019年6月1日以降の運賃
大人(中学生以上) | 小学生 | |
往 復 | 1,700円(2,100円) | 850円(1,050円) |
片 道 | 900円(1,100円) | 500円(600円) |
②各種割引クーポンを利用する。
かつてはJAF会員割引やJTBのクーポン割引がありましたが、現在はやっていないようです。
モンベルクラブ 会員のみになりますが、団体割引運賃になります。
黒岳ロープウェイの運行時間
黒岳ロープウェイの運行時間は季節によって変わります。特に、日暮れが早い時期は最終便の発車時刻も早くなりますので、時間に余裕をもって利用することをおすすめします。
期間 | 運行時間 |
1/1~3/31 | 8:00~16:00 |
4/1~5/31 | 8:00~16:30 |
6/1~9/30 | 6:00~18:00 |
10/1~10/14 | 6:00~17:00 |
10/15~11/30 | 8:00~16:30 |
12/1~12/31 | 8:00~16:00 |
黒岳ロープウェイは基本的に20分間隔で運行しています。ただし、紅葉時期など観光シーズンには臨時便が運行して10分間隔になる場合もあります。事前にホームページで確認をしてください。
黒岳ロープウェイへのアクセス
黒岳ロープウェイへのアクセスは、マイカーやレンタカーが便利。便数は少ないですが層雲峡までバスが運行していますので、公共交通機関を使ってアクセスすることも可能です。層雲峡からさらにほかのスポットへ出かけるときは車で、ゆったりのんびり観光を楽しみたいときは公共交通機関で、などと使い分けるのもいいですね。
マイカーで行くなら
札幌方面から
札幌エリア各IC→(道央道)→比布JC→(旭川紋別自動車道)→上川層雲峡IC→(国道39号線)→黒岳ロープウェイ乗り場
所要時間 約3時間
旭川方面から
国道39号線を北見方面へ
所要時間 約1時間30分
帯広方面から
国道273号線を旭川方面へ
所要時間 約2時間
いずれのルートでも、エゾシカやキタキツネなどの野生動物の飛び出しにはくれぐれも気をつけて。安全運転でお願いします。
公共交通機関を使うなら
JRとバスの組み合わせでのアクセスが便利。
JR旭川駅または上川駅で道北バス層雲峡行きに乗り換え。終点「層雲峡」で下車後、徒歩3分。
黒岳ロープウェイ乗り場付近の無料の駐車場情報
車で来た時に気になるのが駐車場。黒岳ロープウェイ乗り場に隣接した駐車場のほかにもいくつかの駐車場があります。無料というのが利用客にはうれしいですね。
オンシーズンのころは駐車場が早く埋まる可能性があります。確実にロープウェイ乗り場の近くに停めたい場合は、朝早くの行動をおすすめします。
層雲峡黒岳ロープウェイ駐車場
収容台数:60台
場所 :ロープウェイ乗り場に隣接
層雲峡公共駐車場
収容台数:34台
場所 :ロープウェイ乗り場まで約220m、約4分
層雲峡公共立体駐車場
収容台数:182台
場所 :ロープウェイ乗り場まで約300m、約5分
黒岳登山口駐車場
収容台数:18台
場所 :ロープウェイ乗り場まで約70m、約2分
リフトの料金や運行時間
リフトの料金
大人(中学生以上) | 小学生 | |
往 復 | 600円(800円) | 400円(400円) |
片 道 | 400円(600円) | 250円(300円) |
※未就学児は無料 ( )内は2019年6月1日からの運賃
リフトの運行時間
9:00~15:20
1月~3月 整備運休
季節により異なりますので詳しくは公式HPをご覧ください。
大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイ
黒岳登山のシーズンごとの魅力
春~残雪の黒岳を眺めて
北海道の春は遅く、6月の新緑時からが春本番。黒岳にはまだ残る白が印象的です。残雪の黒岳をバックに高山植物が咲き始め、彩りを与え始めてくれます。
夏~雲海の出現率UP!
夏は雲海の発生率が高まります。早朝の出現率が高いので、この時期は始発便から多くの観光客がロープウェイを求めて列になることも。時間に余裕をもった早めの行動が必要です。
秋~色鮮やかな紅葉
紅葉の時期は早く、黒岳エリアは日本一早い紅葉が見られるともいわれます。黒岳から始まる紅葉は1か月ほどかけて層雲峡まで降りてきます。
冬~パウダースノーでスキー
黒岳ロープウェイを使えば、スキーを楽しむことも可能! 良質なパウダースノーの雪を求めて、多くのスキーヤーが集まります。樹氷を見たり、スノーシューなどの冬ならではの遊びを楽しんだりするのもいいですね。
黒岳ロープウェイの混雑状況
おすすめシーズンには、その季節ごとの素晴らしい景色が見られます。その分、観光客もたくさんやってきます。そんなときに気になるのが混雑状況。混む時期がわかっていれば、その時期をずらすか、または早め早めの行動を心がけられます。どんな時が混雑するのか、参考にしてみてください。
- 夏の登山シーズン(特に夏休み時期)
- 秋の紅葉シーズン(特に9月)
- 土日祝日
黒岳ロープウェイは101人乗りですが、混雑するシーズンは予定の便に乗れなかったり、乗れてもぎゅうぎゅう詰めになったりします。また、チケット売り場も混雑するので、スムーズに買えず、乗りたいロープウェイに間に合わない……なんてことも。混雑にあわないためには、可能であれば平日がおすすめです。
黒岳ロープウェイを大解剖!
黒岳への入り口「層雲峡駅」(標高670m)
チケット売り場をはじめ、お土産が買えるショップ、トイレが完備されています。黒岳や層雲峡の自然が写ったパネル写真がテンションを上げてくれます。
黒岳の5合目「黒岳駅」(標高1,300m)
層雲峡の豊かな自然や遠くの山々を眺めながら、630mを7分で一気に上り切ります。ロープウェイを降りた瞬間に、気温が層雲峡駅よりも数℃下がっているのが実感できます。
1階は売店
帰りには、ロープウェイを待つ間に思い出の品を選ぶのもいいかも。トイレもあります。
2階は「レストハウス黒岳」
名物「黒岳ラーメン」や「黒岳丼」が食べられます。テラス席で雄大な景色を眺めながらの食事も贅沢です。
営業時間は11:00~15:00(ラストオーダーは14:45)です。
屋上は展望台
屋上からは、爽やかな風を感じながら層雲峡温泉を眼下に眺められます。また、層雲峡温泉が切り立った崖に囲まれている様子がよくわかります。
層雲峡の大自然を気軽に楽しむコース
ちょっと登山までは……という人も、黒岳まで足をのばす時間がない! 登山靴なんて持って来ていない! という観光客でも大丈夫。黒岳ロープウェイとリフトを使えば、大雪山国立公園に位置する層雲峡の大自然を十分に楽しむことができますよ。
5合目の散策
ロープウェイ終着駅「黒岳」から黒岳リフト乗り場までを散策することもできます。途中には約100種類の高山植物がみられるロックガーデン、黒岳がより近く見える高松台展望台、大雪山で見られる走物や植物の写真が展示されている資料館もあります。
ほぼ平坦な散策路なので、小さなお子さん連れでも大丈夫です。
黒岳リフトを使って黒岳7合目へ!
黒岳駅から歩いて5~10分で黒岳リフト乗り場に着きます。ここから出ている黒岳リフトは2人乗りのペアリフト。
ロープウェイと違うところは、足元が見える点。風を感じながら眺める高山植物や黒岳は格別です。ただ、秋口は直接風が当たり、標高も高いので、予想以上に寒いです。十分な防寒着の準備を心がけてください。
リフトを降りたらもう7合目。
7合目ロッジから「黒岳カムイの森のみち」へ
7合目ロッジからは、2016年に完成した新しい散策路「黒岳カムイの森のみち」があります。スニーカーでも大丈夫な往復約30分のコースです。木々に囲まれた散策路を超えた終点には「あまりょうの滝」が眺められる展望台があります。森林浴とマイナスイオンでリフレッシュ効果もバッチリです。
黒岳ロープウェイで空中散歩を楽しもう!
黒岳登山の時間的、体力的な節約になる黒岳ロープウェイ。特に、登山初心者やお子さんの強い味方になります。また、観光客にとっても黒岳と層雲峡の魅力を一度に感じられるうれしい味方。
そんな黒岳ロープウェイから見える、四季ごとに姿を変える大自然や黒岳の雄姿に感動間違いなし。7分間の空中散歩のあとは、層雲峡温泉でゆったり温泉に浸かって、さらにパワーをチャージするのもいいですね。