鋸山の車力動コースは分岐点がいっぱいです。迷いに迷った登山レポートなので、無駄な体力を使わないようこれを見てしっかり予習して臨んで下さい。
もしこれから鋸山に登ってみたいという方、もしくは次の登山先に迷っている方がいたらぜひ参考にしていただきたいです。
鋸山とは
標高329.4mで海岸線に近く、凝灰岩から成り建築などの資材として適しています。そのため古くは房州石と呼ばれ、良質石材の産地として江戸時代から盛んに採石が行われました。結果、露出した山肌の岩が鋸の歯状に見えることからこの名で呼ばれるようになりました。
鋸山登山マップ
鋸山登山コースは5つ
今回は「車力道コース」
車力道コース
関東ふれあいの道
安兵衛・沢コース
大沢水仙の里コース
林道コース
車力道コースの所要時間
『車力道コース・観月台コース分岐点』(7:50)
『見晴らしのいい休憩地点』(8:30)
『東京湾を望む展望台・石切場跡(観音洞窟)分岐』(8:40)
『東京湾を望む展望台』(9:20)
『東京湾を望む展望台・鋸山山頂分岐』(9:40)
『鋸山山頂』(10:10)
『林道口』(10:20)途中で間違いに気づいて引き返す
『東京湾を望む展望台・石切場跡(観音洞窟)分岐』まで戻る(11:20)
『石切場跡(岩舞台)』(11:30)←行き止まり
『石切場跡・観月台・日本寺コース分岐』(12:00)
『日本寺北口管理所』(12:10)
『地獄覗き』(12:30)
『西口管理所』(13:00)
『石大仏』(13:10)
『鋸山探勝碑』『国指定重要文化財の日本寺鐘』(13:40)
『下山』(14:20)
鋸山登山の服装と持ち物
- 登山地図 (浜金谷駅でもらった)
- 帽子
- タオル
- 軽食
- お金
- 携帯用三脚
- ペットボトル (500ml 2本 買い足した)
- モバイルバッテリー
- ポケットティッシュ
- ゴミ袋
最低限これくらいは必要かなといった感じです。山の中は比較的涼しいですが、結構急な階段や坂道が多いので飲み物は1リットル以上あるといいと思います。服装は虫対策で半袖に薄い長袖パーカー、長ズボン、スニーカーです。
登山レポート
登山者情報
20代女性 登山歴1年
登山日 2018年7月21日
車力道コース・観月台コース分岐点(7:50)
左に行くと車力道コースで、真ん中の階段を上ると観月台コースに進みます。右は行き止まりっぽい?今回は車力道コースということで左へLet’s go!!
……しばらく歩いていると、こんなものが。
カニがたくさんいました!かわいい。。
さらに坂を登っていくと、、
左が車力道登山道、右は車道かな。いままではコンクリートの道でしたが、ついにここから登山道!って感じです。
森の中は涼しい!そして空気がおいしい!すでに癒やされています。
登山道にびっしり並べられた石の道は、鋸山から切り出された房州石を運び降ろした道だそう。この仕事が主に女性だったということにとても驚きました。昔の女性強し。
見晴らしのいい休憩地点(8:30)
山の空気を吸いながら石の道を進むこと約20分。とっても景色のいい休憩場所がありました!
とんびの羽が落ちていたので記念にパシャリ。奥には海が広がっています。
一息ついてさぁがんばるぞ!
東京湾を望む展望台・石切場跡(観音洞窟)分岐(8:40)
さらに10分登っていくと、、分岐点にきました。
先に右奥の石切場跡を見に行くことにしました。
トトロでもでてきそう。小さな葉っぱのトンネルを通り抜けると、、
ドーーーン!!!!
すごー!!
岩壁がえぐれている….!!
これは自分自身の目で見てほしいですね。迫力半端ないです。
この道は「切り通し跡」と言って岩壁を切り抜いて作った道なんだそうです。よく見ると岩壁に石を切り出した痕跡が横線の模様になっているのがわかります。
そして気になる階段の向こう、このときは何も看板がなかったので進んだら違う登山道に戻ってしまうのでは?と思い、さっきの分岐点に戻り『東京湾を望む展望台』をめざします。。
まさかまたここに戻ってくるとはこのときはまだ思ってもいなかったのだ!
東京湾を望む展望台(9:20)
20分ほど結構急な階段などを進んでいくと、、ついに展望台が!!
めっちゃきれい!!!天気も良くて最高の景色です。
こちらは南を向いた時。
手前は保田の海水浴場、奥に見えるのが館山市です。
西側を見た時。
山の先端に見えるのが鋸山ロープウェー山頂駅です。
こちらの奥に見えるのが横浜市になります。
風が気持ちよくていつまでもここにいたくなりました。
東京湾を望む展望台・鋸山山頂分岐(9:40)
20分ほど写真を撮ったり海を眺めたりして、今度は山頂を目指します!
ここから山頂までは0.4km。頑張るぞ!
鋸山山頂(10:10)
20分くらい歩いてようやく山頂に到着!
あれ?ほんとにここが山頂なのか?
展望台の景色を見てしまったので正直あまり景色がいいとは言えず。。
でも達成感はかなりあります!!
だってここまで来るのに約2時間かかってますからね~
山頂には山好き、旅好きのおじ様方がいままで行った山のことなどを話してくれました。
林道口(10:20)
ここからが悪夢のはじまり。
私たちはこれから鋸山の上にあるという日本寺を目指そうとしていたのですが、ここまできて一度も日本寺と書かれた看板を見ていませんでした。
とりあえず進めば着くんじゃないかと安易な気持ちで進んでしまったこの林道口。あとで調べてみたらこの道は保田駅方面へ下る道だったのです!
ひぇ~。
途中でずっと下ってるのなんかおかしくないか?と思い引き返しました。
かなり疲れた。
東京湾を望む展望台・石切場跡(観音洞窟)分岐まで戻る(11:20)
1時間後ようやく先ほど行った石切場跡に戻ってきました。
実は先ほど見た切り通し跡の間にあった木の階段が日本寺への道だったのです!
わかりずらーい!こちら↓
石切場跡(岩舞台)(11:30)
ぐんぐん進んで行くとこんものが。
鋸山には大小規模の「石切り場跡」が数多く点在しており、産業としての採石は江戸後期頃から始まったようです。この石舞台は昭和60年まで採石を続けた最後の石の元締め、芳家石店の石切場跡です。
安全第一と書かれた上あたりがツルハシで切った跡でその下からはチェーンソーで切った跡に変わっています。これは機械化された昭和33年当時の石切り場がその高さであったことが確認できます。
岩肌に沿って階段が設置してあったのでついに上まで行けるのか!と思ったら行き止まりでした。
再びの落胆。
石切場跡・観月台・日本寺コース分岐(12:00)
一度来た道を戻り、さらに奥へ進むとついにあの文字が……!!
NIHONDERA!!
キターー!もう迷うことなく確実に日本寺に行ける。
泣きそうです(嘘)
でもここからが地獄でした。日本寺はそう簡単に行かせてくれない。
なんじゃこりゃ!と、つい口に出してしまうような急すぎる階段。手すりとロープを握りながら登ります。疲れが溜まっていたのでかなりきつい。
日本寺の見どころ
ここで拝観料600円払います。
受付のおじちゃんが丁寧に日本寺の廻り方を教えてくれました。
入ってすぐに「百尺観音」がありました。
おっきいな~。
地獄覗き
こちらがあの有名な地獄覗きです。
私は大丈夫でしたが、高所恐怖症のひとはきついかも。。
景色抜群です!!
西口管理所(13:00)
ここでようやく自動販売機が登場します。
1リットル持ってきましたが、もう無くなりかけていたのでここで500ml2本購入しました。
ここから保田駅方面に下りながら観光出来るようになっていました。
やっと下りだ。ずっと上りだったので一安心。
石大仏
大仏さま、とても大きくて迫力すごいです!高さは31.05mもあるのだそうです。
個人的に大仏さまは目をつむっているイメージなのですが、こちらの大仏さまは薄目が開いてるように見えました。
見に行く方はぜひ大仏さまの目にも注目を!
鋸山探勝碑 国指定重要文化財の日本寺鐘
この碑は夏目漱石と正岡子規の偉業と友情を讃えた碑です。二人の友情の舞台が房州の鋸山なんだそうです。
親友だったなんて知らなかったな~。
こちらは国指定重要文化財の日本寺鐘です。奥にひっそりと佇んでいました。
まとめ
鋸山は思ってる以上に見どころがたくさんありました。絶景、文化、歴史、自然がたくさん詰まった山です。
徒歩の登山道も良し、ロープウェーで行くも良し。一日ではすべてを見るのは難しいほど盛りだくさんなので、また登りたいと思いました。行ったことない人はぜひオススメしたい山です!