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finetrack(ファイントラック)エバーブレスフォトンのレビュー!

finetrackエバーブレスフォトンジャケットとズボンのレビュー

finetrack(ファイントラック)のレインウェア、エバーブレスフォトンを3年使用してみて、買って良かった点や気になる毛羽立ちやサイズ感などをレビューします。

多種多様なアウトドアスポーツの中で、共通して注意しておかないといけないことの一つに、「雨」というものがあります。

雨に降られると、体温は下がり、体力は削られ、最悪死に至るきっかけになってしまいます。「恵みの雨」という言葉もありますが、時として雨は、私たちに「恵み」だけでなく「試練」も与えてくれます。

今回は、そんな雨を凌ぐために大切なレインウェアについてご紹介させていただきます。

finetrack(ファイントラック)とは

神戸発の国産アウトドアメーカーで、独自の繊維縫製技術と高いデザイン性で多数のファンを獲得しているブランドです。

高温多湿で雨の多い日本のアウトドアシーンに適した製品作りが特徴で、高機能のアウトドアウェアから、ツェルトやテントなどのハードウェアアイテムも多数製作しており、「遊び手が創り手」という言葉のもと、いまもなお革新的な繊維開発に心血を注ぎ、アウトドア界隈を盛り上げ続けています。

finetrackエバーブレスフォトンのスペック

さまざまある中で特筆すべきは以下の2点です。

  1. 着心地の良さ
  2. 耐水性の持続

着心地の良さ

エバーブレスフォトンに使われているエバーブレス®︎という素材。伸縮性が高く、一般的なレインウェアとは比べものにならない着心地の良さを実現しています。

耐水性の持続

20,000mm以上の耐水圧も特徴のひとつです。低下スピードも他のレインウェアと比べて遅く、長持ちしてくれる機能性も備えているギアになります。

豊富なカラー展開

筆者が使用しているのは、GC(グリーンシトラス)というカラーになり、選んだ理由として、発色が良く激しい雨で煙る中でも見つけやすい(または見つかりやすい)色合いかと思います。

2020年現在でカラー展開は4つ。

  • TI(チタン)
  • SI(シグナルレッド)
  • GC(グリーンシトラス)
  • CB(セルリアンブルー)

どれも蛍光色で、いかにも登山ウェアという感じのカラーリングです。

finetrackエバーブレスフォトンの特徴

ジャケットの特徴

finetrackエバーブレスフォトンジャケット

止水ジッパー式のファスナー。意外と滑りがよく、サッと着れてサッと脱げる。そうした着心地の良さにも起因している特徴だと思います。

finetrackエバーブレスフォトンジャケットのベンチレーション

脇の下にはベンチレーションがついています。こちらも止水ジッパー式。

日本の山々では、透湿性の高いGORE-TEX®︎を搭載したレインウェアでさえ蒸れてしまいます。そうした時、こうしたベンチレーションがあれば雨の中でも快適な山行が楽しめます。

finetrackエバーブレスフォトンジャケットの内ポケット

ジャケットの右胸内側にはポケットが付いていますが、サイズはそれほど大きいものではなく、スマートフォンが入るくらいのスペースです。左胸にもポケットがありますが、外側についています。

finetrackエバーブレスフォトンジャケットの袖口のマジックテープ

袖口にはマジックテープで絞れるようになっており、粘着力は比較的強い方かなという印象です。

ただマジックテープですので、劣化していくとしたらこの部分が先になると思いますが、3年使用してみて劣化はなくスムーズに袖口は絞れます。

finetrackエバーブレスフォトンジャケットのフードのドローコード

フードの後ろにはフィット感を調節できるドローコードがついています。動きはスムーズで、ワンタッチで絞ることができます。

内部には「音抜き穴」もついているので、音が中でこもりにくい構造になっているので、同行者との会話もしやすいです。

パンツの特徴

finetrackエバーブレスフォトンパンツ

上下両方にファスナーがついていて、公式ではこれを「リンクベント®︎」という名前で説明されています。

ファスナーは腰部まで伸びており、全開すると登山靴のままでも履きやすいデザインになっています。
また、上部だけ開けると蒸れる時は換気なんかもできます。

finetrackエバーブレスフォトンパンツ内部の紐

腰部にはウェストのフィット感を高める役割を担うヒモがついています。

内側に向けて引っ張り、結んでおくと、ズボンのずり落ち防止になってくれます。

finetrackエバーブレスフォトンパンツの裾のドローコード

裾にはドローコードがついていますが、フードにつけられたものより調節はしにくいので、しっかり裾を持って引っ張らないと動いてくれませんが、一度締めると緩まっていくことはないです。

finetrackエバーブレスフォトンの気になる毛羽立ち

エバーブレスフォトンの使用年数は3年ほどで、クライミングやバリエーションルートでの使用はないので、岩にこすれたりはさほどない状態ですが、3年使用すると若干毛羽立ちが出てきます。

ジャケットの毛羽立ち

finetrackエバーブレスフォトンジャケットの毛羽立ち

上がジャケットの生地です。

15デニールのストレッチナイロンなので、若干の毛羽立ちが出てきますが、今のところ撥水性や伸縮性には影響はないので、普通に使えてます。

パンツの毛羽立ち

finetrackエバーブレスフォトンパンツの毛羽立ち

続いて、パンツの場合。

パンツも同様の生地になるので、毛羽立ちが少し見受けられます。

しかし、草に当たったり岩なんかで擦ったりしたことも考慮すると、思った以上に頑丈だと思います。

finetrackエバーブレスフォトンのサイズ感

finetrackエバーブレスフォトンのサイズ感

エバーブレスフォトンのサイズ感は、立体裁断されているので無駄な生地がなく、ぴったりとフィットしてくれるので、風で煽られることもありません。

サイズの選び方

サイズの選び方として、筆者は普段着ている服のサイズで選んでますが、フィット感もあり伸縮性が高くとても動きやすいので、普段着ている服のサイズで問題ないと思います。

サイズはs,M,L,XLと4種類からサイズを選ぶことができます。

finetrackエバーブレスフォトンとバリオの違いは?

エバーブレスバリオ(以下バリオ)は冬季登山用、エバーブレスフォトン(以下フォトン)は夏季登山用と言えます。

バリオはフォトンに比べて耐久性が高く、その分100g近く重くなります。また、伸縮性もフォトンより若干低くなっています。

ただ、フォトンに比べて汎用性の高さがあるのはバリオです。冬季でも使えるということは、とどのつまりオールシーズン使うことができるということだからです。

finetrackエバーブレスフォトンのレビュー

登山で使ってみて

坂を上がったり、岩を登ったり、登山ではさまざまな動きが求められます。フォトンの伸縮性の高さは、そうした運動を邪魔しません。

加えて、高い防水性と透湿性も備えています。雨を弾き、内部の熱を確実に放出してくれるので、山行パフォーマンスの低下を防いでくれます。

サイクリングで使ってみて

ペダリングの邪魔になるため、サイクリング中のレインウェアはジャケットしか着ない方もいます。しかし、フォトンのパンツはペダリングを妨げることはありません。ジャケットと同じく高い伸縮性を備えているからです。

しかし、必ず裾にあるドローコードは調節してください。右足をまくり、ドローコードを引っ張らないと、チェーンリングに生地が引っかかってしまいます。

finetrackエバーブレスフォトンの良い点と残念な点

着心地が最高!

上記の繰り返しになりますが、とにかく着心地が最高です。三層構造になっており、表地はストレッチ素材、裏地がニット素材、その間にエバーブレス®︎メンブレンが挟まっている構造です。

このストレッチ素材の伸縮性が素晴らしく、まるでソフトシェルを着ているかのよう。

加えて裏地のニット素材の肌触りもよく、ストレスフリーなレインウェアとなっています。

「レインウェアはごわごわしたもの」という概念があった私にとって、衝撃的なアイテムでした。

耐久性と価格

エバーブレスフォトンはGORE-TEX®︎を使ったレインウェアに比べると耐水圧は劣り、加水分解が進みやすいと思います。新しく買い換えることを想定すると、上下で4万円ほどになるのでコストパフォーマンスも良くありません。また、メーカーによってはGORE-TEX®︎を使ったものでフォトンより安いものも販売しています。

エバーブレスフォトンのレビューのまとめ

エバーブレスフォトンはGORE-TEX®︎より耐久性が低くてコスパが悪いと聞けば、手が伸びるアイテムではないのかもしれません。しかし、それを上回る「着心地の良さ」があります。

雨だってしっかり弾いてくれます。湿気だってちゃんと逃がしてくれます。私にとっては、日本でアウトドアをするにあたって、充分な機能だと思います。

レインウェアにも色々な素材がある。GORE-TEX®️じゃなくてもいいんじゃないか?そんな風にして、固定観念に疑問を持たせるギアです。

まさにfinetrack(ファイントラック)らしいアイテムです。

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