snowpeak(スノーピーク)の「ペンタシールド」は、簡単な設営方法とスタイリッシュな見た目でソロキャンパーに人気のワンポールタープです。シンプル構造ですが生地や張り姿など細部にまでこだわりが見え、スノーピーク商品としては価格も手頃なので発売から期間がたちますが、その使い勝手の良さから現在でも人気が継続中です。
今回はそんなスノーピーク「ペンタシールド」の基本情報をはじめ、実際の使い心地や設営・たたみ方まで、とことんレビューします。張り姿の美しさは必見です!
snow peak(スノーピーク)ペンタシールドのスペックや付属品
ペンタシールドののスペックはこちらになります。
ブランド | snow peak |
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商品名 | ライトタープ ペンタシールド |
使用サイズ | 幅400 ×奥行き320cm |
収納サイズ | 幅32 ×奥行き20 ×厚さ9cm |
本体重量 | 約790g |
耐水圧 | min/1,800mm |
素材 | <本体>75Dポリエステルタフタ・遮光ピグメントPUコーティング耐水圧1,800mmミニマム・UVカット加工・テフロン撥水加工 |
付属品 | タープ本体、自在付ロープ(3m×1、1m×2)、ぺグケース、収納ケース、ジュラルミンペグ(17.5cm×6)、パドルフッキングカバー |
サイズや重量
ペンタシールドを広げたサイズは、幅400 ×奥行き320cmと軽量なソロキャンプにピッタリなサイズ感です。
収納サイズは幅32 ×奥行き20 ×厚さ9cmとコンパクトサイズで、バックパックにも余裕で入るので、荷物を圧迫しません。また、重量も790gとポリコットンタープのように重たくないのも軽量なキャンプ向きタープと言えるポイントの一つです。
ペグ
17.5cmのジュラルミンペグが、6本収納袋付きで付属してます。ジュラルミンペグはアルミペグと同等の軽さなのに強度があるので、アルミペグでは不安な少し硬い地面でも、打ち込むことができる持ち運びに優秀なペグです。
張り綱
張り綱が3m×1、1m×2本付属してます。柔らかい素材の直径4mmの張り綱で擦れて強度が弱くなる心配もなく、少しの風なら切れることはなさそうです。
写真では、1m×2本はタープに結んだ状態ですが、その他に40cmの張り綱が2本タープについています。
タープは表面積が大きいので、体感風力よりはるかに大きい風を受けてしまうので、安全の為、強風下ではタープの使用を中止するようにしましょう。
パドルフッキングカバー
個人的には一度も使用したことはありませんが、カヌーやカヤックをされる方はポールを持参する必要がないので、重宝しそうですね。
収納ケース
タープ本体と変わらないような素材で、縫製部分もしっかりしており、さすがsnow peakといった感じの収納ケースですが、スペースに余裕がないので、タープ本体を綺麗にたたんでもパンパンになってしまいます。パドルフッキングカバーを使用しないのであれば、自宅で保管してスペースに余裕を持たせる方が、収納しやすいです。
snow peak(スノーピーク)ペンタシールドの特徴
ペンタシールドの特徴についてみていきましょう。
設営が簡単なワンポールタープ
設営はとても簡単で、センタートップに1本ポールを立てるだけで自立をします。ポールの代わりにトレッキングポールや落ちている枝などでも代用することができますよ。設営と撤収が楽にできるのは、ソロキャンプを気軽に楽しむ上には大事なポイントです。
美しい張り姿
深みのあるベージュと鮮やかなレッドのカラーリングはもちろん、離陸する飛行機のような張り姿はサイトレイアウトをスタイリッシュに仕上げてくれます。
テンションのかかるコーナー部分に三角布で補強がされていています。ロープ接続用のリングも備え付けられているので、設営時にはしっかりとテンションをかけることができ、シワのない美しい張りを保つことができますよ。
軽量・コンパクト
収納時はコンパクトになり、軽量なので持ち運びもしやすいので、荷物が制限されるキャンプツーリングやバックパックキャンプでも気軽に持っていくことができる軽量・コンパクトなタープです。
シールド加工でタープ下は快適空間に
一般的なタープにはPU加工の上に撥水加工などが施されていますが、ペンタシールドにはPU加工の代わりにシールド加工(遮光ピグメントPU)が施されています。シールド加工は簡単に言うと、生地を通す光を軽減し、タープ下の体感温度が低くなる加工です。
シールド加工を施したタープ下の温度は2~4℃低くなる検証も行われています。使用する環境などで温度の変化には違いがでますが、シールド加工が施されているペンタシールドとノーマル加工のタープを比較すると、タープ下の空間の快適さに差が出ますよ。
パドルでも設営可能
ペンタシールドにはパドルフッキングカバーが付属しているので、カバーを使えばパドルのサイズに合わせた高さで簡単に設営できます。様々な状況下での使用が想定されているのが分かりますね。
snow peak(スノーピーク)ペンタシールドのポールの長さは?
snow peak公式で推奨される、ペンタシールドのポールの長さは150cmが1本です。
ポールの長さ150cmでペンタシールドを設営した時、奥行きは320cmとなり、ソロでは十分な空間を確保することができますよ。
高さがない奥のスペースは、デットスペースになりがちですが、荷物置き場すれば、スペースの有効活用だけじゃなく防犯面からも快適なキャンプを楽しむことができますよ。
小川張りや夏のタープ泊で必要なポールの本数と長さ
ポールの本数は小川張りや夏のタープ泊で蚊帳やインナーテントで宿泊する場合には、ポールが2本必要になります。ポールの長さは、高さ116cmのsnow peakミニッツドームの小川張りで150cm、tent-Mark DESIGNSモノポール インナーテントで120~150cmのポールが追加で必要です。
ペンタシールドにおすすめのポール
使用時サイズ | 高さ150cm |
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収納時サイズ | 37cm |
重量 | 300g |
snow peak公式で推奨されるポールはライトタープポールで、250gと超軽量で5本繋ぎのタープポールなので37cm程度にコンパクトに収納することができますよ。
使用時サイズ | 30cmごとに調整可能で最大180cm |
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収納時サイズ | 37cm |
重量 | 300g |
ライトタープポールはショックコード式なので、細かい長さ調整はできませんが、FIELDOORのアルミテントポールは分割式なので、つなぐ本数を変えることで高さを調整できますよ。また2本セットで求めやすい価格帯なのもうれしいポイント。
snow peak(スノーピーク)ペンタシールドは二人でも使えるサイズ?
ペンタシールドはソロサイズのタープですが、張り方によっては2人で使用することも可能ですよ。
基本的にはソロ
基本的な張り方では、ペンタシールドは片側を地面近くに張り、反対側をポールにて跳ね上げる仕様になっており、地面側の方の角度が深く入っているので、ソロキャンプにぴったりのこじんまりとしたサイズ感です。推奨されるポールの高さが150cmなので、地べたスタイルで一人で使用するのがおすすめのサイズ感です。
二人で使うには
小川張りでキャンプをするならペンタシールドを2人でも使うことも可能で、もともとソロキャンプ向けのサイズですが、ポールや張り綱を追加して、通常のタープと同じように2本立てにすると、2人程度であればデイキャンプの木陰作りとしても活用することできます。
snow peak(スノーピーク)ペンタシールドの張り方アレンジ【基本・小川張り・ヘキサ張り】
基本の張り方
- 150cmポール
ペンタシールドの基本的な張り方です。
まずタープ本体を広げて、B,Cに張り綱をセットしてAをペグダウンします。
張り綱を伸ばした状態でBとCを仮にペグダウンします。
仮止めの目安として、長さは1/3程度に調節した長さで、方向はB,C部分の真ん中をまっすぐ通る方向にペグダウンします。
B,Cの自在金具を開放してDにポールと3mの張り綱をセットしてます。
ポールを立ち上げて、Dにセットした張り綱をAとDが直線で結ばれる位置にペグダウンします。
E,Fを張りしわのない方向を探しながらペグダウンします。
B,C,E,Fのペグの位置を再度確認して、全体のテンションをかけたら完成です。
アレンジ②小川張り
- 3m以上の張り網×4
- 150cmポール×2
- ペグ×8(全部で)
ペンタシールドは前方と後方の2か所に、カラビナを装着できるリングが備わってるので、小川張りで設営することも可能です。
ペンタシールドで小川張りする場合、延長ベルトが必要になります。今回使用した延長ベルトは、キャプテンスタッグの延長ベルトで、値段が安く長さもありカラビナも付属してるので、大きいサイズのファミリーテントでも使用できます。
タープ本体を広げ、ポール・延長ベルト・ポールが一直線になるように配置する。
ポールに対して45°の角度になるように、張り網をポールの長さに調整してペグダウン。その時に、ポールの先端部分にペグを打ち込んでおくと、ポールを立てる時の目印になり、ペンタシールドを決めた方向に設営することができますよ。
ポールを目印のペグの位置に立てて、ピンと張るように張り網を調整する。
4隅の張り網をペグダウンして、テントを入れると完成です。
小川張りは、ペンタシールドがテントに接触しないようにポールの高さを調整しないと、テントのフレームに負担がかかり、破損や変形の恐れがあるので、注意しましょう。
今回、150cmのポール2本で高さ116cmのテントとの小川張りですが、接触なく設営できます。
アレンジ③ヘキサ張り
- 3m以上の張り網×4
- 150cmポール×2
- ペグ×8(全部で)
インナーテントや蚊帳を設置する場合やデイキャンプの木陰作りとして活用する場合には、2本ポールを立ててヘキサタープのように張ることで、広い居住スペースを作ることができ、風通しも良くなります。
タープの大きさはソロ用なので、ヘキサ張りでポールの高さを上げすぎると、狙った場所に日陰を作ることが難しくなります。ポールを流用するなら150cmでも椅子に座ってくつろぐこともできますよ。
snow peak(スノーピーク)ペンタシールドは逆張りすると前室が広くなる
ペンタシールドは小川張りでもそうですが、逆張りすると後方のデッドスペースを有効に使え、前室が広く使えるようになります。張り方は通常時の張り方の手順と一緒なので、追加のアイテムもないので、ぜひ逆張りに挑戦してみて下さい。
snow peak(スノーピーク)ペンタシールドのたたみ方
ペンタシールドのたたみ方を紹介します。購入時の折りたたみ方を少しアレンジしたたたみ方になります。
点線に沿って折りたたみ、5で観音開きになるように端を真ん中で合わせる様にたたみます。
点線に沿って折りたたみ最後は三つ折りです。
空気を抜きながら折りたたんでいくと綺麗に収納袋に収まるサイズに折りたためます。
snow peak(スノーピーク)ペンタシールドのタープ泊で必要なアイテム
ペンタシールドのタープ泊で必要なアイテムを紹介します。
蚊帳やインナーテント
ペンタシールド後方のポールの高さが120~150cm程度あれば、tent-Mark DESIGNSモノポール インナーテントを夏場の虫対策として使用することもできます。
また、肌寒い季節でもカンガルーテントのようなインナーテントがあれば、タープ泊を楽しむことができますよ。
コット
タープ泊で快適に過ごすにはマットよりも地熱や底冷えの影響を受けにくいコットの使用がおすすめで、雨や夜露で濡れた地面でも高さがあるコットなら安心してタープ泊ができます。
snow peak(スノーピーク)ペンタシールドは雨の日はどうなの?
ペンタシールドで雨の日にキャンプする場合、横幅はあまり広くないので、雨に濡れないように配置すると居住スペースが狭くなります。
蚊帳やインナーテントを使う際は、少しの横風でも濡れてしまうので、天候を選んで使用することになります。雨対策としては低めの設営にして汚れると困る荷物は中心に寄せるように設置しましょう。
snow peak(スノーピーク)ペンタシールドの気になる点
付属のペグが頼りない
ペンタシールドに付属のジュラルミンペグはアルミペグより強度がありますが、石が混じるような硬い地面では曲がる可能性があります。芝生サイトで設営するなら問題ないですが、林間サイトでよくある硬い地面で「ペグが刺さらなくてタープが設営できない」といったことがないよう、チタンペグかソリッドステークの購入をおすすめします。
メインポールの張り網が1本では不安
ペンタシールドのメインロープは1本で設営するので、風がある日には横揺れに弱く安定感に少し不安があります。少しの風で倒壊する心配はありませんが、風がある日はロープを追加して設営する方が安心です。
自在金具が使いにくい
三角プラ自在で、通常の二つ穴の自在金具に比べ、少し扱いにくく耐久性も金属に比べ劣ります。アレンジした張り方にも挑戦したい方は、別途ロープも必要になるので、一緒に自在金具の購入も検討した方が設営しやすいです。
ポールが別売り
ペンタシールドはポールが別売りなので、追加投資が必要です。初めてタープを購入する方にとってはタープにプラスして出費が増えますが、すでにポールを持っている人からすると、余計なギアが増えないので良い点でもあります。
まとめ
ペンタシールドはコンパクトながら、快適にキャンプが楽しめる加工や工夫が施されています。設営も非常に簡単なので、ソロキャンプをこれから始めたいという方にもおすすめです。
ポールが付属していない分、自分好みのポールを使ったり、落ちている枝を使ってより雰囲気を出すこともできますね。張り方のアレンジも利くので状況や環境に応じて使い方を変えることができる汎用性の高いタープです。