チェーンスパイク(アイゼン)は、冬の低山から残雪期にも使用できる便利なアイテム。10月後半になると、山での積雪が顕著になります。雪が積もればそこは無雪期とは違う、白銀の世界と澄んだ空気で果てまで見える景色が広がり、冬山のシーズンが始まります。

冬山の装備とは

雪のない無雪期と異なり、冬山では特別な装備が必要となってきます。その代表格は、アイゼン、ピッケルなどの雪面を登るための登山道具で、専用の道具がないと登る事は難しくなります。

この他にも冬用のハードシェル、低温下でも睡眠できるシュラフ、積雪に対応したテントなど、冬山には多くの道具が必要になってきます。

全ての道具を揃えるのか?

冬山の装備を揃えようとすると、私の経験則では20万円を超える予算が必要になります。中古品という選択肢もありますが、初めての方では目利きが難しく命に関わるので止めておきましょう。全ての道具を揃える事は難しくても、登る山によっては少数の冬山装備だけでも大丈夫です。

急斜面がないところではピッケルは不要であり、低山であれば高価なハードシェルを用意せずとも、レインウェアで代用することができます。初めて冬山装備を購入するときは、しっかりした知識を持つ方か、知識ある店員さんと相談しながら決めるのが良いでしょう。

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チェーンスパイクとは

雪渓や残雪がある場所がメインだが補助的な道具

足元に装着し、凍った雪面を登るアイゼン。雪が払われ凍結面が露出する山域では必携の装備です。このアイゼンには種類があり、凍結した急斜面を登るアイゼン、斜度がなだらかでアイゼン程の機能が必要ではない場面で使う軽アイゼン、そして軽アイゼンをさらに簡易的にしたチェーンスパイク(チェーンアイゼン)があります。

チェーンスパイクは凍結した雪面の中でも平坦な場所、内部は凍結していないが残雪がある場所、斜度が緩い雪渓など、シビアな場面での使用は想定されない、補助的な登山道具です。チェーンスパイクがあるとより安全に歩行できるようになり、登山中のストレスも軽減できます。

沢登りでも使える

チェーンスパイクはアイゼンとは異なり、ぐずついた接地面での使用で真価を発揮します。ぐずついた場面は積雪の時だけでなく、登山道を使わずに遡行する沢登り中に遭遇することが良くあります。

遡行を終えてもしくは渓を外れて、斜面を高巻く時にぐずついた斜面を登ることがあり、フェルト製の沢靴では上手くフリクションが効かず登りづらいのですが、チェーンアイゼンを使う事でグリップを得ることができます。沢登りをメインでする私にとっては、むしろこちらのために欠かせない道具となっています。

軽アイゼンとチェーンスパイクの違いと積雪期の低山での使い分け方まとめ

チェーンスパイクは着脱しやすい分、外れやすい

チェーンスパイクの利点は着脱が簡単

チェーンスパイクの大きな利点は、その着脱方法です。一般的なアイゼン、軽アイゼンはバンドを使用し固定していきます。
(アイゼンの中では専用のアルパインブーツを使用すればワンタッチで装着できるものもあります。)

チェーンスパイク本体が伸縮する材質のため、つま先に本体を引っかけて伸ばすだけで装備でき、取り外しもかかと側を外すだけです。必要場面では横着せずに着脱するのが登山道具の基本ですが、それでも面倒な時間をかけたくないのもあり、チェーンスパイクはそうしたストレスがなく使える大変便利なアイテムです。

私が愛用してるモンベルのチェーンスパイクは4サイズで展開されており、冬の低温下でも硬化しにくいラバーランドを使用し、爪の材質はステンレスを使用する事で錆びにくく、使用やメンテナンスもある程度荒っぽくても気にせず使用することができます。チェーンスパイクはその使用用途、特性を把握していれば非常に心強い登山道具といえるでしょう。

その反面外れやすい事を念頭に

反面、想定を超えた場面や配慮が必要な点もあります。チェーンスパイクは着脱がしやすいのですが、固定が簡易的なため外れやすいです。接地面で何かに引っかかったり、爪が深く刺さりすぎると、気づかない内に外れています。こうしたことは珍しくなく、私も沢登り中に何度も紛失し、一度だけ見つからず片足だけになってしまったことがあります。

チェーンスパイクは補助的な役割を持つ道具であることを理解しておかないと、紛失した時に下山が不可能になり遭難することになります。「これがないと」というより「これがあれば」という程度の認識で持っておくと良いでしょう。

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チェーンスパイクの選び方

(形状はモンベル製と近いが、各メーカーで性能は千差万別)

チェーンスパイクは各メーカーで製造、販売されており、使用用途は同じですが、性能には違いがあります。紛失して再度購入しようとした際に在庫が無く、現在は間に合わせで海外メーカーのチェーンスパイクを使用しています。爪の材質、重量、本体の強度で差があり、鉄製の物は錆びやすく、また安価な物だと爪が曲がることもあります。爪の材質はステンレス製の物を選ぶと良いでしょう。

重量はモンベル製のMサイズ325gを基準とした時、モンベル製が使い慣れている私としては違和感を感じない重量ですが、重量が増せば、わずかな重量でも移動時の総重量が増し、装着時の体力消費、パフォーマンスにも影響してきます。購入前に材質、重量などが分かれば比較してみると良いでしょう。

まとめ

いかがでしたか。雪山のサポートで力を発揮してくれるチェーンスパイク。ザックにひとつ忍ばせておくと、心強い相棒となってくれるでしょう。

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