大型テントやシェルターの中に小型テントをINするカンガルースタイル。夏でも冬でも、より快適なキャンプができると評判で、カンガルースタイル専用のインナーテントやフライシートをあえてオプション販売にした小型テントを各ブランドから発売され始めました。
カンガルースタイルは、ソロやデュオ、ファミリーでもいろいろなキャンプスタイルに活躍し、春夏秋冬シーズンを選びません。いろいろなキャンプシーンに対応できることから、じわじわと盛り上がりを見せているのではないでしょうか。
ソロキャンプで1人の時間をゆったり味わう人にも、ファミリーキャンプで家族の時間を楽しむ人にも、カンガルースタイルの快適さやおすすめしたいインナーテントを紹介します。
カンガルースタイルとは?
カンガルースタイルとは、シェルターや大きなテントの中に小さなテントを入れたキャンプスタイルのことです。お母さんカンガルーのお腹の中に子供が入っているように見えることから、こう呼ばれるようになりました。
カンガルースタイルの主な特徴として、次の3つが挙げられるでしょう。
自由なサイトレイアウトができる
専用のインナーテントと違って、インナーテントを固定しないので、好きな位置に寝床を設置することができます。
そのため、リビングスペースとなる空間にテーブルやチェアなどを自由にレイアウトすることが可能です。
自由なレイアウトができるので、ワンポールテントでもデッドスペースを最小限に抑えることができます。
設営が簡単
付属のインナーテントは吊り下げ式が多く、フックが高い位置にあり小柄な方では接続しにくかったり、床のフックはフライシートとの隙間がないので、窮屈な姿勢でうまくフックを接続できずに、外側に回ってかける必要もあります。
カンガルースタイルに合った小型テントは、大型テントの形状に関係なく設営や撤収ができるし、雨風の影響もうけないのでペグ打ちをする必要もなく簡単に設営できます。
プライバシーが守れる
中が良い友人同士のグループキャンプでも、寝室だけはプライベートを守りたい時には、個別のインナーテントを設置することで、プライバシーを簡単に守ることができますよ。
タープでカンガルースタイルも可能
小人数のソロやデュオキャンプにおすすめなのが、タープでのカンガルースタイル。小川張りに近い形になりますが、特に暑い時期はタープは風通しも良く寝苦しさも感じることも少なく、急な天候の変化にも対応できるので、快適にキャンプを楽しむことができますよ。
カンガルースタイルのメリット・デメリット
カンガルースタイルをすることで、夏キャンプや冬キャンプで得られるメリットやカンガルースタイルで設営してみて感じた、知っておいてもらいたいデメリットについても解説します。
夏は涼しい
カンガルースタイルなので、小型テントにフライシートをかける必要がないので、熱気がこもりにくく、風通しがいいので夏でも涼しく眠ることができます。
メッシュスクリーンがない大型テントでも、出入口を開放することができ、インナーテントにメッシュの窓が付いているので、寝ている間の暑さと虫に悩まされる心配もありません。
冬は暖かい
冬キャンプで一番のメリットは何と言っても暖かさ。カンガルースタイルでは、インナーテントが体積の小さい小型テントなので、睡眠時テント内の温度も上昇しやすいです。また直接インナーテントに冷気が当たらないため、暖かいのはもちろん結露もしにくくなります。冬キャンプで快眠を得られるという声が多いのはこのためでしょう。
フライシート付の小型テントの場合、フライシートをかけると結露はしやすくなりますが、より暖かく眠ることができます。
デメリットはある?
大型テント内を自由にレイアウトできるカンガルースタイルですが、インナーテントの形状やサイズによって、圧迫感を感じることもあり、付属のインナーテントの方が過ごしやすく感じることもあります。
もう一つのデメリットとして、インナーテントは寝床としてだけに使用するため、立って着替えたりできないので、居住性は最低限と思っておきましょう。
カンガルースタイルのインナーテントの選び方
自分のキャンプスタイルを思い浮かべながら、次の4つのポイントをチェックしてみてください。
設営方法
ソロ用のテントでも使用できますが、ポールを通して設営するのが「めんどくさい」と感じる方はポップアップ式やワンタッチ式のインナーテントを選ぶと、よりスムーズに設営・撤収ができます。
サイズ
サイズが大きいインナーテントでは、リビングスペースを圧迫してしまい、レイアウトの自由度も低くなってしまいます。そのためインナーテントは寝床のみのサイズで使用人数もギリギリのテントを利用する方が、快適に過ごすことができます。
また、なるべくデッドスペースができないようにするためには、小さめのテントを選び、シェルター内のサイズや構造に合うかどうか十分に注意することも必要です。
使用シーズン
夏キャンプ中心であれば、風通しを考えて出入口の多いテントが良いでしょう。さらに、出入口がメッシュになったり閉まったりすれば、インナーテント内の細かな温度調節も可能です。また、タープ下で過ごすなら、大きめのサイズを選んだ方が寝苦しさを軽減できるでしょう。
冬キャンプ中心であれば、保温性を考えて出入口が少なく小さいサイズを選んだ方が良いでしょう。カンガルースタイルでは、外気に触れないインナーテントは結露しにくいですが、吸湿性の高いコットンなどの素材を選べばさらに心地良さが増します。
フルメッシュもフルクローズも対応できるインナーテントであれば、オールシーズン楽しむことができますよ。
カンガルースタイルにおすすめのインナーテント
カンガルースタイルにおすすめのインナーテントを選んでみました。サイズや設営方法など細部にこだわって検討してみてください。
DOD カンガルーテントS
サイズ | 220×150×128cm |
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重量 | 4.3kg |
使用人数 | 2人用 |
本体素材 | コットン |
設営方法 | ワンタッチ |
フライシート | 別売り |
カンガルースタイルのことをとことん考えたテントです。
フロア以外は防水性が必要ないため、素材は100%コットン。結露が抑えられ、快眠できると評判です。また、全面がメッシュになるため風通しも抜群。組み立てはワンタッチシステム。ちょっとした力は必要ですが傘を広げるように開いたり閉じたりできるので、組み立てが簡単です。
カンガルースタイルSは、幅220×奥行150×高さ128cm。公式サイトでは2人用となっていますが、ソロでゆったり使うのもおすすめです。専用フライシートを購入すればテント単体としても使用できます。
DOD カンガルーテントM
サイズ | 210×210×140cm |
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重量 | 4.9kg |
使用人数 | 3人用 |
素材 | コットン |
設営方法 | ワンタッチ |
フライシート | 別売り |
2人用Sサイズより大きいサイズの3人用Mサイズ。
Hilander(ハイランダー) 自立式インナーテント
サイズ | 210×120×130cm |
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重量 | 2.7kg |
使用人数 | 2人用 |
素材 | ポリエステル |
組み立て | 組み立て |
フライシート | なし |
カンガルースタイルに特化した組み立て式の自立型インナーテント。ポール2本で組み立ては簡単で、裏面生地が遮光コーティングになっていて、テント内に光を通さないのが特徴。
FIELDOOR カンガルーテント100
サイズ | 210×105×110cm |
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重量 | 1.6kg |
使用人数 | 1人用 |
素材 | ポリエステル |
設営方法 | 組み立て |
フライシート | 別売り |
軽量でコンパクトに収納できる1人用インナーテント。 大型のトンネルテントや2ルームテント、 そしてワンポールテントとのカンガルースタイルにピッタリなインナーテント。
テンマクデザイン モノポールインナーテント
サイズ | 210×70×97cm |
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重量 | 1.28kg |
使用人数 | 1人用 |
素材 | ポリエステル |
設営方法 | 組み立て |
フライシート | なし |
シェルターやタープの下で快適に眠るためのカンガルースタイルにおすすめの自立式インナーテント。サーカスTCなどのワンポールテントと相性抜群のインナーテント。
テンマクデザイン メッシュインナーテント
サイズ | 210×70×97cm |
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重量 | 1.14kg |
使用人数 | 1人用 |
素材 | ポリエステル |
設営方法 | 組み立て |
フライシート | なし |
フルメッシュの夏用インナーテント。超軽量なのでバックパックキャンプでも使えて、タープの下で快適に眠るためのインナーテント。
LOGOS(ロゴス) 2ドアルームテントDUO-BJ
サイズ | 210×140×110cm |
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重量 | 2.3kg |
使用人数 | 2人用 |
素材 | ポリエステル |
設営方法 | 組み立て |
フライシート | なし |
シンプル構造で、手軽にカンガルースタイルを楽しめるインナーテント。タープの下に設営すれば夏でも涼しく、雨もよけることができる。出入口をフロントとサイドに2つ設置されてるので、2つ並べて使ってもコミュニケーションがとりやすく、小さい子供がいるファミリーに特におすすめのインナーテントです。
LOGOS(ロゴス) 2ドアルームテント
サイズ | 270×210×130cm |
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重量 | 3.85kg |
使用人数 | 4人用 |
素材 | ポリエステル |
設営方法 | 組み立て |
フライシート | なし |
LOGOS(ロゴス)の4人用のインナーテント。出入口はメッシュにもなるので、風通しをコントロールできます。一つのテントで寝たいファミリーやグループにおすすめのインナーテント。
単体でも使えるフライシート付おすすめのインナーテント!
テント単体としても使えて、インナーテントとしてカンガルースタイルでも優秀なテントです。
Coleman(コールマン)ツーリングドームST
サイズ | 210×120×100cm |
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重量 | 4Kg |
使用人数 | 1~2人用 |
素材 | ポリエステル |
設営方法 | 組み立て |
フライシート | あり |
ソロキャンパーさんに大人気のテントです。
出入口が前と後ろに2か所ありどちらもメッシュになるので、風通しを良くすることができます。ポールの片側をポケットに差すシステムで、組み立てがとても簡単。リーズナブルで機能性が高いことから常に人気の商品です。ぜひ、付属のフライシートを使って単体でもキャンプを楽しんでみてください。
mont-bell(モンベル) クロノスドーム 2型
サイズ | 230cm×130cm×105cm |
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重量 | 2180g |
使用人数 | 1~2人用 |
素材 | ポリエステル |
設営方法 | 組み立て |
フライシート | あり |
登山用品ブランドの技術力で生まれた極めて軽いテントです。
サイズは、幅230×奥行130×高さ105㎝。フライシートを含めた本体重量は、何と2180g! カンガルースタイルではテントを2つ持って行かなければならないため、軽くて小さく収納できるというのは嬉しいポイントです。
組み立ても簡単で、ポールをクロスし自立させてからテントの生地をクリップで留めていくだけ。付属のフライシートを使えば単体でキャンプが楽しめて、軽くて高品質なので登山やツーリングにも最適です。
snow peak(スノーピーク)アメニティドームS
サイズ | 355×230×120cm |
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重量 | 5kg |
使用人数 | 3人用 |
素材 | ポリエステル |
設営方法 | 組み立て |
フライシート | あり |
「アメド」と呼ばれ多くの人に親しまれているテントです。
出入口が前と後ろに2か所ありどちらもメッシュになるので、風通しを良くすることができます。フレーム先端に色が付いているので組み立てやすく、家族で一緒にテントを作るときも子供に分かりやすくていいですね。
インナーテントのサイズは、幅220×奥行150×高さ120cmの3人向け。他にも5人向けのMと6人向けのLがあり、家族構成によってテントを1つ、または2つ用意すれば対応人数を細かに調整できるでしょう。機能性が高いことから常に人気の商品です。ぜひ、付属のフライシートを使って単体でもキャンプを楽しんでみてください。
MSR エリクサー
サイズ | 375×奥行223×高さ121cm |
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重量 | 3.6kg |
使用人数 | 4人用 |
素材 | ポリエステル |
設営方法 | 組み立て |
フライシート | あり |
スタイリッシュな色とデザインで人気のテントで、1,2,4人用とあります。
サイズは、幅223×奥行223×高さ121cm。こじんまりしていますが、独特なポールの組み合わせ方によりテント内が箱型に近く快適な空間になっています。
インナーテントは前と後ろに出入口があるので、風通しも抜群。オールシーズン用ではないのでメッシュ部分は閉めることができません。ただ、小さな虫も通さないマイクロメッシュが使われているため夏を中心としたキャンプに適しているでしょう。フライシートを装着してもかっこいいので、ぜひ単体でのキャンプも楽しんでみてください。
カンガルースタイルにおすすめのインナーテントのまとめ
お母さんカンガルーのお腹の中に入ってぬくぬくしている子供のカンガルー。安心してぐっすり眠っている様子が想像できます。カンガルースタイルのインナーテントも、そんな心地良さを感じさせてくれるはずです。
だからこそ、インナーテント選びはとても重要。素材、サイズ、構造をチェックするのはもちろん、シェルターとの兼ね合いも考えなけなければなりません。
今回、いろいろなポイントを踏まえてインナーテントを紹介させて頂きました。みなさんの理想にぴったりなカンガルースタイルを実現させてくださいね!