テントやタープを設営する前に、ぐちゃぐちゃになったガイロープの絡まりを解くことからスタートしていませんか?
きれいにまとめておけば良いと分かってはいても、撤収時間に追われてぐちゃぐちゃに入れてしまう方も多いはず。ですが、簡単にまとめるコツさえつかんでしまえばこんな悩みも解決します。
今回の記事ではガイロープの基本的なまとめ方はもちろん、ちょっとおしゃれなまとめ方や誰でも簡単にまとめられるコツも細かく紹介します!これを読めば設営時の時間のロスも最小限に抑えられますよ。
ガイロープのまとめ方は棒結びがおすすめ
ガイロープをしまう時に長いままだと収納袋に入らなかったり出すときにもつれて出しにくかったりします。
少しでも早く設営してゆっくりしたいのに、設営前にロープの絡まりを解く作業から始めるのは疲れますし、時間ももったいないです。
そんな時に便利なのが棒結びです。
小さくコンパクトにまとまりますので収納袋にもきれいに収まりますし次回使う時にもスムーズに解くことができます。
棒結びの特徴は何といってもそのコンパクトさ。比較的長いロープでも小さくまとめることができ、まとめていない状態と比較するとボリュームがかなり減りますよ。これだけコンパクトだとテントやタープ、ポールなどと一緒に収納しても取り出すときに何かに引っかかってしまう心配がありません。
ロープの先端を引っ張るだけで簡単に解けるので、お子さまにも手伝ってもらえますね。カラビナを付けてバックパックに引っ掛けたりと収納場所を選ばないのでバックパックなどのキャンプにもおすすめです。
棒結びでのガイロープのまとめ方7ステップ
ガイロープを棒結びでまとめる手順は下記の7つの工程に分かれます。
- 自在金具を親指と人差し指の間にセット
- 小指をまわり親指方向に戻す
- 親指をまわり再度小指をまわす
- 八の字に巻かれたロープを指からぬき持ち直す
- 余ったロープを束ねたロープに巻く
- クルクルと少しきつめに巻く
- ハーフヒッチで納める
7つの工程について写真付きで詳しく解説しますね。
ステップ1:自在金具を親指と人差し指の間にセット
自在金具を調節してガイロープが一番長い状態にしてロープをまとめはじめます。
手のひらを広げ自在金具を親指と人差し指の間にセットします。
ステップ2:小指をまわり親指方向に戻す
小指をまわり親指方向に戻します。
ステップ3:親指をまわり再度小指をまわす
親指をまわり再度小指をまわります。
八の字を描くように何度か繰り返して束ねていきます。
(4mガイロープで7回~8回繰り返します。)
ステップ4:八の字に巻かれたロープを指からぬき持ち直す
八の字に巻かれたロープを指からぬき持ち直します。
余ったロープが上に向かっている方がやり易いです。
ステップ5:余ったロープを束ねたロープに巻く
余ったロープを束ねたロープに巻いていきます。
一巻き目はズレやすいので指で抑えて巻きます。
ロープを一周まわしたら今度はロープで抑えます。
ステップ6:クルクルと少しきつめに巻く
クルクルと少しきつめに巻いていきます。
ステップ7:ハーフヒッチで納める
最後はハーフヒッチで納めます。
※補足1:棒結びでまとめた後に解くときのコツ
解く時には最後のハーフヒッチを外し
自在金具の方を引っ張るとスルスルと解けます!
※補足2:最後の収め方で緩む場合は
ロープの素材や太さによっては簡易的な棒結びでは緩んでしまうことがあります。
そのような時には最後のロープの収め方に少し工夫を加えればきちんと収まり緩みにくくなります。
動画でも解説してますので、分かりにくい場合は動画も参考にして下さいね。
テントやタープにつけっぱなしで収納できるチェーンノット
大きなテントやタープになるほどガイロープの本数が増えていきますし、ロープの長さが数種類あるといちいち外すのが大変でテントのロープやタープのサブロープはつけたまま収納する方も多くいます。
つけたままの収納も悪いわけではありません!ですが、つけたまま収納する場合にもロープは小さくまとめて収納しないと次に使用するときにテントやタープに絡まり破損の原因になります。
そんな場合に便利なのがこのチェーンノットです。
一見難しそうに見えるまとめ方ですが覚えるととても便利なまとめ方です。
名前の通り、結び目がチェーンに似ているまとめ方です。ロープが長いままだと風などに煽られてテントをたたむ時にも邪魔になりますが、この結び方を活用すれば長いロープも3分の1程度の長さでまとめられるので、テントやタープに付けたまま片付けても綺麗にたたんで収納袋に入れることができますよ。
複雑に編み込まれているように見えますが、結び方は同じ動作の繰り返しなのでとても簡単です。解き方は最後に引っ掛けてあるロープの端を引っ張るだけで、シュルシュルと勝手に解けていき気持ちいいほど簡単です。
チェーンノットでのガイロープのまとめ方4ステップ
チェーンノットでガイロープをまとめる手順は下記の4つの工程に分かれます。
- ガイロープが短くなるように自在金具を調節
- ループを作り最初の輪っかに通す
- ガイロープを短くする
- ロープの先端を輪っかに通せばほどけにくくなる
4つの工程について写真付きで詳しく解説しますね。
ステップ1:ガイロープが短くなるように自在金具を調節
タープやテントにロープがついている状態でガイロープが短くなるように自在金具を調節します。
テント(タープ)に近い場所で一回捻り輪っかを作ります。
ステップ2:ループを作り最初の輪っかに通す
次に最初に作った輪っかの下側でループを作り最初の輪っかに通します。
ステップ3:ガイロープを短くする
これを何度が繰り返してガイロープを短くまとめていきます。
ステップ4:ロープの先端を輪っかに通せばほどけにくくなる
最後はロープの先端を輪っかに通せばほどけにくくなります。
【番外編】おしゃれなテント・タープのガイロープの結び方・まとめ方
※h2追記
基本的なまとめ方である棒結びに、テントやタープにつけっぱなしにできるチェーンノットを紹介しましたが、他にもガイロープの結び方やまとめ方は色々あります。ここでは番外編としておしゃれな結び方
- もやい結び
- 自在結び
- 引き解け結び
- 一重継ぎ結び
を紹介します。一味違うおしゃれな結び方をさりげなく披露すればきっと一目置かれますよ。
もやい結び
もやい結びはガイロープの代表的な結び方で「キング・オブ・ノット」と呼ばれるほどです。もともとは船をつなぎとめるために使われている結び方なので、結び方はいたって簡単なのに大きな負荷がかかっても解けにくい強度がありますよ。
撤収時には解きやすいとても万能な結び方なので、覚えておくと便利です。
自在結び
自在結びは名前の通り、結び目が自在金具のような役割をしてくれる結び方になります。結び目をスライドさせることでガイロープの長さを自在に調節でき、ガイロープのテンションの調整もしやすいです。
自在金具の個数が足りなかったり誤って紛失してしまった際に特に重宝する結び方です。
引き解け結び
引き解け結びは仮止めに便利な結び方です。固結びの過程において片方のガイロープの末端ではなく真ん中あたりを輪っかに通し、片側に両方のガイロープの末端をとどめておいて引っ張ればすぐに解ける結び方になります。
「引き解け結び」と聞くと馴染みないかもしれませんが、結び方を見てみると何気なく日常生活で活用している人も多いかもしれませんね。
一重継ぎ結び
一重継ぎ結びは異なる素材や長さのガイロープをつなぎ合わせる結び方です。しっかりテンションがかかるので結び目が緩む心配はありませんし、解くのも簡単なのでガイロープの長さが足りないときに便利です。
もちろん、同じ素材や太さのロープでも活用できますよ。
ガイロープをまとめる際の3つのコツ
ガイロープの色々な結び方を紹介してきましたが「自分は不器用だからできそうにない」という方もいるかもしれません。ですが心配はいりません!3つのコツさえ押さえておけば簡単にガイロープはまとめられます。
ポイントは
- 小さなテントの場合は地位角束ねる
- ガイロープの長さが分かるように目印をつける
- 巻き終わった後はおりかえす
になります。どういうことか簡単に解説していきますね。
小さなテントの場合は小さく束ねる
小さなソロテントの場合には自在金具をテント側につけるケースがあります。
ロープが細く短い場合には小さく束ねて収納して次回の設営時のトラブル防止を心がけましょう!
ガイロープの長さが分かるように目印をつける
異なる長さのガイロープがある場合、ガイロープの長さが何メートルも違えばまとめた塊の太さなどで長さの違いが分かりますが、数十センチの違いは分かりにくいです。
そのため、ガイロープや自在金具に長さを記したり何か目印をつけておくと分かりやすく設営時にも混乱しませんよ。
巻き終わったあとはおりかえす
ガイロープをまとめたら、巻き終わり部分は折り返しておくのがおすすめです。そうしておくことで先端がどこか一目で分かり、解く時に分かりやすいです。
解く時だけでなく、間違って解けるのも防止してくれますよ。
まとめ
いかがでしたか?ロープワークというと難しそうに思えますがやってみると意外と簡単で楽しくロープをまとめることができます。
なにより、サッとロープをおしゃれにまとめることができれば周りからも一目を置かれそうですね。
撤収は時間との勝負ですので、どうしてもロープを結ぶのが面倒くさいと感じてしまいますが、ちょっと手間をかけてあげるだけで次の設営がスムーズに行えます。小さなストレスをいかに解消するかが、快適なキャンプに繋がりますので、せひ、チャレンジしてみてくださいね。