キャンプ場で使っている人も多い陣幕は、キャンプの醍醐味である焚き火をより効率的に楽しむためだけでなく、プライベートを守るのにも一役買ってくれるアイテムです。
「キャンプで絶対に必要なわけではないし…」と思っている方も多いかと思いますが、たかが布一枚と侮ってはいけません!
今回は陣幕を検討中の方も、必要か疑問に感じている方にも参考にしてほしい、陣幕の選び方のポイントやおすすめ商品をピックアップして紹介します。
目次
焚き火陣幕はキャンプで必要?

陣幕がないとキャンプができない訳ではありません。ですが、陣幕があることでキャンプの快適度はアップしますよ。
焚き火の風防として活躍

陣幕の主な使用目的が「風防」です。風がある日に焚き火をした時、想像以上に火の粉が舞ってしまい、自分のテントへはもちろん他の人のテントに付いてしまわないか心配になったことはありませんか?テントやキャンプ道具に火の粉が付いてしまうと穴が開いたり溶けてしまう可能性がありますし、肌に付けば火傷の恐れがあります。
風防があれば必要以上に酸素を取り込むことなく火が安定してくれますので、危険を回避できます。また、火が扱いやすくなるので焚き火を使っての料理もしやすくなりますし、必要以上に燃えないことで薪の消費も抑えてくれますよ。
目隠しでプライベートを守ってくれる

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キャンプブーム真っ只中の今、特にすごしやすい春~秋にかけてのキャンプ場はキャンパーで溢れかえっています。キャンプなのである程度は覚悟しているものの、隣接する面識のない人たちからの目や、通り過ぎる人たちの目はどうしても気になってしまいます。区画サイトであっても壁に囲われているわけではないので自分のサイトは丸見えです。
そんな時、陣幕を広げてしまえば、目隠しの役割をしてくれるので、キャンプサイトを囲むように設置すればプライベートな空間を守ることができます。周りからの目がないだけで落ち着いて過ごせますね。
焚き火陣幕の選び方

便利な焚き火陣幕は以下のポイントで選びましょう。
大きさ

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焚き火陣幕のサイズは大きく分けると2種類で、焚き火の時の風よけメインとして使うのか、目隠しとしてキャンプサイト全体を囲いたいのかで選ぶ焚き火陣幕の大きさは変わってきます。使用している焚き火台のサイズや、キャンプの人数、テントの大きさなどを加味して選びましょう。
形や分割数

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焚き火陣幕は長方形や台形など形にも種類があり、台形は長方形に比べ煙がこもりにくい特徴がありますが、台形はまっすぐ立てて設営するのが少し難しい印象があります。
分割数も様々で、分割数が多いものは形が変えやすくアレンジがしやすい反面、ペグダウンの数が多く設営に少し手間がかかったり、張り網の本数も増えるので、引っかかる危険もあるので注意しましょう。
素材

焚き火陣幕の素材には難燃性に優れたポリコットン性が多いですが、より難燃性と耐久性の高いコットン100%や、耐火温度の高いファイバーグラス性のものもあります。
単にキャンプサイトの目隠しとして使う場合にはどのような素材であっても問題ありませんが、焚き火の近くで使う場合には必ず難燃素材かどうか確認しましょう。
目隠しで使う場合は高さもチェック

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目隠しとして焚き火陣幕を使う場合は、高さのチェックも欠かせません。最低でも100cmあると安心ですが、テント入り口との高さのバランスを考えると目隠しとして使えるかどうかが分かりやすいです。
高ければ高いほど目隠しとして活躍しますが、風にあおられると倒れる危険性も高まりますので注意しましょう。
ハンガーやフック付きが便利

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ランタンハンガーやフックが備わってる焚き火陣幕では、焚き火周りでランタンを照らせるので、調理時の焼き色が見えやすかったり、フックがあればシェラカップやフライパンなどの調理器具も吊るせるので、調理もしやすくなりますよ。
焚き火陣幕の設営方法や張り方の種類

ここでは実際にBUNDOK(バンドック)の焚き火陣幕とQUICKCAMP(焚火陣幕-homura)を使って、設営方法や張り方の種類を紹介します。
BUNDOK焚き火陣幕の設営方法

焚き火陣幕を広げてポールを差し込みます。

ポールの根元のループを外向きに引っ張りながらペグダウン。

斜辺の半分を目安に折りたたみます。(左右)
ループをペグダウンしますが、そのままでは組み立て時に捻じれてしまうので、ループを捻じれない方向でペグダウンします。

ポールを起こしロープで固定しますが、ポールに対し約45°の角度でロープを引っ張ると安定します。

焚き火陣幕が真っすぐ立つように、ロープの長さを調節したら完成です。
QUICKCAMP(焚火陣幕-homura)の設営方法

焚き火陣幕本体を広げ、支柱フレームをスリープに通し、本体にテンションがかかるように、真ん中から3本打ち込みます。(15cm程度)

ハンガーフレームを各支柱フレームに差し込んで、上部ポケット部分を支柱フレームに被せます。

上部のベルトで本体のテンションを調節します。

サイドフラップをペグダウンして、ガイロープで後方を固定したら完成です。
張り方の種類

焚火陣幕-homuraのような焚き火陣幕はシーンに合わせた張り方が可能で、風向きやサイトレイアウトなどによってアレンジするのがおすすめです。張り方の種類は陣幕によって異なるので、取扱説明書などで確認してくださいね。
BUNDOK(焚き火陣幕)とQUICKCAMP(焚火陣幕-homura)の比較レビュー
焚き火陣幕で人気のBUNDOK(焚き火陣幕)とQUICKCAMP(焚火陣幕-homura)を比較しながらレビューします。
収納サイズや重量

BUNDOK | QUICKCAMP | |
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収納サイズ | 約43×φ7.5cm | 約90×φ10cm |
重量 | 約0.7kg | 約6.2kg |
焚火陣幕-homuraは収納サイズが大きく重量もあるので、オートキャンプ向きな焚き火陣幕に対し、BUNDOKはバックパックに入るぐらいコンパクトなので、軽量さを求める徒歩キャンプやツーリングキャンプでも活躍しそうです。

使用されてる生地はどちらも綿100%ですが、焚火陣幕-homuraの方が厚みがあり、火の粉にも強く穴も開きにくそうな印象です。
サイズ感

地べたスタイルとローチェア(Helinox Tactical Chair)座面の高さ34cmに座った時のサイズ感です。公式では同じ70cmですが、少し焚火陣幕-homuraの方が高いようです。
焚き火台とのサイズ

ピコグリルとファイヤーディスクとのサイズ感です。
使えなくはないですが、BUNDOKの焚き火陣幕では、ファミリーサイズの焚き火台(ファイヤーディスク)では風向きよっては風の影響を受ける可能性があります。
風の耐久性

ポールを打ち込んで固定する焚火陣幕-homuraの方が安定感はありますが、どちらもロープやペグ打ちでしっかりと固定すれば、風で倒れる心配はなさそうです。
キャンプの焚き火用におすすめの陣幕
ここからはキャンプにおすすめの焚き火用の陣幕を紹介します。
BUNDOK(バンドック) 焚火リフレクター
使用サイズ | 幅200(60・80・60)×高さ70cm |
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収納サイズ | 幅43 ×奥行7.5 ×高さ7.5cm |
重量 | 約700g |
素材 | <本体>綿100% <ポール>アルミ合金 |
ソロキャンプにぴったりのサイズ感です。ミリタリーな雰囲気と色合いで、軍幕との相性が抜群と武骨キャンパーから特に人気を集めています。高さはありませんが、ソロ用のテントを使用するのであれば多少の目隠しにもなりますよ。
生地が少し薄いため、火の粉が飛ぶと穴が開く可能性が高いです。使用する際は焚き火から少し離すのがおすすめです。
GEERTOP 焚火陣幕
使用サイズ | 幅203(63・78・63)×高さ71cm |
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収納サイズ | φ12 ×幅43 cm |
重量 | 約1.11kg |
素材 | <本体>綿100% <ポール>ステンレス |
高さが71cmあるので風よけとしてはもちろん、目隠しとして使えばサイトにプライベート感をプラスすることができます。コットン100%でできているので高い耐熱性と難燃性を発揮し、焚き火で火の粉が付着しても燃え広がる心配がありませんよ。強風対応としてペグとロープも付属しているので安定感も抜群です。
Tovelent 焚火陣幕
使用サイズ | 幅200(61・78・61)×高さ70cm |
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収納サイズ | 幅51 ×奥行14 ×高さ7cm |
重量 | 約1.1kg |
素材 | <本体>キャンバス <ポール>鉄 |
ポールの先端がピンのようになっているので、簡単に地面に設置できます。付属のロープとペグでしっかりと固定すれば風が吹いた時にも安心です。難燃性と耐久性に優れた100%コットン帆布地を使用しているので火の粉が飛んできても穴が開きづらいですし、撥水加工と防水加工も施されているので天気問わず使うことができますよ。
CAMPING MOON (キャンピングムーン)焚火陣幕
使用サイズ | 幅166(上部75)×高さ68.5cm |
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収納サイズ | 縦22 ×横22 ×厚さ8cm |
重量 | 約1.6kg |
素材 | <本体>コットン100% <ポール>ステンレス |
ワッシャー加工の風合いがかっこいい陣幕です。耐久性の高い生地を使っている他、1.0mm厚のステンレスポールを採用しているので全体が頑強に作られています。付属のロープは反射材が入っていて、焚き火が終わった後の暗い中での目印となってくれるのでぶつかって焚き火台を倒す危険がありません。
FLYFLYGO 焚火陣幕
使用サイズ | 幅240(上部140)cm×高さ70cm |
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収納サイズ | φ15 ×幅90 cm |
重量 | 約6.2kg |
素材 | <本体>コットン <ポール>鉄 |
FLYGOの陣幕は一般的な陣幕よりも幅広に作られていて、上部にはシェラカップなど小物がかけられるようハンガーフレームが付属しています。また、ランタンが吊り下げられるランタンフレームまで付属しているので焚き火料理をしているときは上部から照らすことができますよ。付属品がたくさんあり、焚き火エリアを快適にするアイディアをギュッと詰め込んだ陣幕に仕上がっています。
SENQI 焚火陣幕
使用サイズ | 幅260(上部170)cm×高さ80cm |
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収納サイズ | φ14 ×幅100 cm |
重量 | 約5.5kg |
素材 | <本体>綿混素材 <ポール>鉄 |
ランタンハンガーや小物が吊り下げられるハンガーフレームが付属していて焚き火エリアのコーディネートに一役買ってくれる陣幕です。素材はコットンとポリエステルの綿混素材でできているので、耐久性や難燃性に加え防水性にも優れています。
ごちゃつきがちな焚き火エリアを、シワになりにくい張り感と黒メッキの鉄ポールでシックにまとめてくれますよ。
QUICKCAMP(クイックキャンプ)焚火陣幕 焔
使用サイズ | 幅240(上部140)cm×高さ70cm |
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収納サイズ | φ10 ×幅90 cm |
重量 | 約6.2kg |
素材 | <本体>コットン100% <ポール>鉄 |
ハンガーフレームが付属していて、陣幕上部にシェラカップを吊り下げることが可能です。その際、重さで陣幕が倒れてしまわないか心配になりますが、アイアンフレームがしっかりとテンションがかかるような構造になっているので安心して使えますよ。陣幕として使用しても良いですし、布を外して焚き火ハンガーとしてフレームのみを使うのもおすすめです。
LOGOS (ロゴス) TAKIBI de JINMAKU
使用サイズ | 幅90 ×奥行き90 ×高さ101cm |
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収納サイズ | 幅14 ×奥行き56 ×高さ7cm |
重量 | 約2kg |
素材 | <本体>ファイバーグラス(シリコンコーティング) <ポール>スチール |
生地には耐熱温度500度のファイバーグラスが採用されているので、焚き火にぴったりの高い耐熱性を発揮します。ファイバーグラスというと肌触りがチクチクしていそうで心配ですが、両面にはシリコンコーティングが施されているので心配いりません。
ファイバーグラスには蓄熱性もあるので、焚き火をすると陣幕なしの時よりも暖かく過ごすことができますよ。
キャンプの目隠しにもおすすめの陣幕
続いて、風よけだけでなく目隠しとしても陣幕を使いたい方におすすめの商品を紹介します。
テンマクデザイン 陣幕ミニTC
使用サイズ | 幅300 ×高さ100cm |
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収納サイズ | |
重量 | 3.1kg |
素材 | <本体生地>コットン混紡生地(TC) 撥水加工済み(ポリエステル65%コットン35%) <ポールスリーブ>ポリエステル <ポール>スチール |
ポリコットン製の陣幕で火の粉にも強く、スペースを区切るパーテンションや風を遮る風防としてや、込み合ったキャンプ場では目隠しの役割もしてくれるオールマイティな陣幕です。
FLYFLYGO 陣幕
使用サイズ | 底幅404×上幅280×高さ97cm |
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収納サイズ | 幅43 ×奥行き16 ×高さ16cm |
重量 | 約2.8kg |
素材 | <本体>コットン45% ポリエステル55%(TC素材) <ポール>アルミ |
目隠しになるほどの大きさがありますが、ポリコットン製でポールはアルミなので重さは2.8kgと軽量です。耐水性に優れているだけでなく、日陰が濃く紫外線カットに優れているので、夏の強い日差し下の中では大事なキャンプ道具を日焼けから守ってくれますね。
FIELDOOR(フィールドア) 陣幕
使用サイズ | 幅450×高さ143cm |
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収納サイズ | 幅63 ×奥行き15 ×高さ15cm |
重量 | 約4kg |
素材 | <本体>コットン45% ポリエステル55%(TC素材) <ポール>スチール |
キャンプサイト全体の風よけとして活躍してくれる大判の陣幕です。幅は450cm、高さが143cmあるのでソロキャンプであれば目隠しとしても大活躍します。日本国内のカビ抵抗性、撥水性、耐水圧試験を実施し、アウトドアで安心して使えるスペックとなっていますよ。
Naturehike(ネイチャーハイク) 陣幕
使用サイズ | 幅300×高さ100cm |
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収納サイズ | 幅72 ×奥行き15 ×高さ14.5cm |
重量 | 約2.57kg |
素材 | <本体>コットン45% ポリエステル55%(TC素材) |
少しコンパクトなサイズを探している方におすすめの軽量な陣幕です。難燃性に優れているだけでなく、防水・防汚効果も抜群で丸洗いできるので長く清潔に使用することができますよ。ロープは本体カラーとマッチする色合いで、全体的にどこか重厚感のあるデザインになっています。
Soomloom 陣幕
使用サイズ | 幅855×高さ140cm |
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収納サイズ | 幅65 ×奥行き20 ×高さ18cm |
重量 | 約5.85kg |
素材 | <本体>コットン45% ポリエステル55%(TC素材) <ポール>A7075超々ジュラルミン |
フリーサイトの間仕切りとしても活躍する幅8m越えの大判な陣幕です。ポールは分割式で収納するとコンパクトになり、素材にはA7075超々ジュラルミンを採用していて軽量なので、携行性も抜群です。大判ですが各ポールの先端から2股ロープで固定する構造なので安定感も問題ありません。
Coleman(コールマン) スクリーンメッシュウォール
使用サイズ | 幅300×高さ145cm |
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収納サイズ | φ9 ×幅59cm |
重量 | 約1.6kg |
素材 | <本体>ポリエステル <ポール>スチール |
しっかり目隠しできる陣幕だと閉鎖的に感じてしまうという方はメッシュの陣幕がおすすめ。風よけとしては機能しつつ、ぼんやりと向こう側が空けるので閉鎖感なく使うことができますよ。ファミリーキャンプで使用すれば、お子さまが遊んでいる様子も確認できますね。メッシュ生地なので大判な1kg台と軽量なのもポイントです。
TOMOUNT 陣幕
使用サイズ | 幅370×高さ120cm |
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収納サイズ | 幅68 ×奥行き20 ×高さ10cm |
重量 | 約3.5kg |
素材 | <本体>コットン45% ポリエステル55%(TC素材) <ポール>鉄 |
デザインはコットン製のテントと相性のいい優しい風合いですが、生地はポリコットン製、縫製もしっかりしていてテンションのかかる部分にはハトメが施されていたりと、製品自体は耐久性の高い仕上がりになっています。ポリコットン製の大判な陣幕は1万円前後と高額なものが多いですが、こちらの陣幕はお手頃価格でお試しで使いたい方も購入しやすいです。

まとめ
いかがでしたか。「陣幕」と一言で言っても形も大きさも様々です。用途によっても最適な陣幕は変わってくるので、どのようなシーンや用途で使いたいかをイメージすると選びやすくなりますよ。
是非一度、キャンプで陣幕を使ってその効果のほどを試してみてくださいね。



