景信山の登山は奥高尾といわれ、ミシュランガイドに選ばれている高尾山の奥に位置する山です。標高は727Mと低山ではありますが、山頂からは、関東平野のみならず丹沢、奥多摩や、富士山などの眺望が期待できるということから、景信山はハイカーに人気の高い山でもあります。
景信山登山の魅力
景信山の魅力と言えば何と言っても山頂からの景色です。開放的な景色は日常のストレスを癒してくれること間違いなしです。森林の限界ではないので、木々が生い茂っていることもありますが、山頂まで歩いてきたご褒美になり、達成感を味わうことができるのも魅力となっています。
景信山では多くの花や植物が見える
高尾山には1300種の植物があるといわれていますが、景信山にもその種が飛んで来ているようで、多くの植物を見ることができます。キレイな色とりどりの花をみるのも、景信山の魅力です。
景信山の名前の由来
景信山の由来は、北条氏照の一番の重臣横地景信が小仏峠付近にあった景信山烽火台を警護する責任者だったという説や豊臣軍が小田原攻めの際に八王子城から尾根沿いに逃げたという説など諸説あります。
景信山登山の難易度
景信山は、親子連れのハイカーも多くいます。また、山頂付近には、トイレや茶屋があるということから長居できる山頂なので、グループで登山をされている方を多く見かけますが、年齢層もバラバラです。小さなお子様連れで大体幼稚園の年長さんくらいの子どもから年配の方まで見かけます。
登山道は整備されており、道漂もあり、道に迷うことはないでしょう。登山初心者の方も安心して挑むことができる山です。
景信山の山頂への行き方は5コース
ルートが沢山あるというのが、景信山の魅力のひとつでもあります。どのルートを選択しても、緩やかで整備されている登山道であるということや、特別なスキルを必要としないこともあり、初心者の方も安心して登頂することができるので、公共機関を利用して、行きのルートと帰りのルートを変えるのも楽しみのひとつになるでしょう。景信山までのアクセスは全部で5コース存在しています。
高尾山から景信山への縦走コース
参考タイム2時間30分
帰りのルートに高尾山へ降りるコースをすることで、帰りに温泉に行ったり、疲れた時は高尾山からロープウェイで下山することも可能なコースです。景信山から高尾山区間には、「一丁平」や「紅葉台」という景色を楽しむことができる道です。時間に余裕のある方にはお勧めのコースです。
小仏バス停から景信山への登山コース
参考タイム1時間50分
一番スタンダードな登山道で、道漂も多く休憩ポイントも多いのが特徴的です。栗の木や松ぼっくり、杉木なども多数あり、木々だけでなく鳥のさえずりを楽しめる登山道となっています。
山頂までのルートでトイレがあるのもコースです。山頂付近に近づくと木階段があるので、山頂が近い事を教えてくれます。ただ、登山道は狭い箇所もあるので、譲り合いの精神で登頂してくださいね。
陣馬山から景信山の縦走コース
参考タイム2時間20分
初めての縦走に向いているコースといえます。休憩スポットはもちろん、茶屋が多いこともあって人気のコースです。アップダウンも激しくないので、健脚に自信がなくても縦走できるコースでもあります。
更に、トレイルランニングのコースともなっているので、トレランの人や、縦走ハイカーも多く、初めて一人で縦走することに抵抗がないかもしれません。
相模湖側から景信山への登山コース
参考タイム1時間30分
アクセスしやすく途中で他の登山道と合流するコースです。小仏峠へは広い道となっており、ところどころ急坂はありますが、比較的緩やかな登りが続きます。
登山口から小仏峠へ少し登ったところに、送電鉄塔があるので距離の目安になると思います。小仏といえば、「たぬき」だそうで、たぬきの置物もあり、写真を撮る人をみかけます。
木下沢梅林から景信山へ行くコース
参考タイム1時間50分
高尾駅北口から小仏行きのバスに乗り、大下(おおしも)で下車してきた道を少し戻りながら歩き、林道を進むと、木下沢(こげさわ)梅林があります。そのまま小下沢キャンプ場跡の広場へ向けて歩くと、小下沢沿いの林道から、沢を渡り砂利窪へ行くことができます。
登山客は少ないこともあり、登山道が崩壊している箇所もあり、急登があるので、初心者の方や一人登山の方にはおすすめできませんが、慎重に登れば不可能な道ではありません。途中で小仏からの道と合流します。夏場などは涼しい道となるでしょう。
景信山は茶屋が有名
景信山の茶屋は有名です。多くの登山客は、“なめこ汁”を求めにわざわざ訪れるという人もいます。景信山のなめこ汁は、ゆずが少し入っていることもあり、香りがとても上品なのも特徴です。
なめこも、スーパーなどで販売されているものとは、比べ物にならないほど一粒がとても大きくぬるりとした食感は、半端ないです。そんななめこが人気で、秋から冬にかけての肌寒い季節になると、登頂後の休憩で、冷えた体を温めてくれる一品でもあります。その場で食べるだけでなく、お土産として“なめこ”を購入することも可能となっています。
それから、山頂付近で採れるきのこや山菜などを天ぷらにしてくれるサービスがあり、山頂でビールと共に食するハイカーも多くいます。
紅葉シーズンともなると“もみじの天ぷら”や、きのこ天ぷらもたべられる場合もあるようです。晴れている日の眺望を楽しみながらの食事は、どんな高級レストランより、最高だと口を併せていうのも、ハイカーの特徴かもしれません。
景信山へのアクセス
景信山は、東京都立高尾陣場自然公園および神奈川県立陣馬相模湖自然公園に指定されている山です。住所でいうと、東京都八王子市裏高尾になります。景信山へ登る人は、公共機関を利用する人が多いので、JR高尾駅から小仏までバスを利用する方が一般的ではあります。
公共機関を利用する場合
・JR高尾駅北口バス停にて京王バス小仏行きに乗車し、バス停終着点(約20分)の小仏バス停を降りてから景信山の登山道まで歩く手段。
・JR高尾駅北口から徒歩で景信山登山口まで歩くことも可能ですが、約1時間はかかります。
終着駅の小仏バス停の上には中央道が通っています。
車を利用する場合
・景信山登山口付近の駐車場へ停めていく手段
景信山付近の駐車場
駐車場はあります。もちろん、無料の駐車場です。小仏バス停を通り越して更に奥へ進むと、行き止まりになっています。その行き止まりになっているところが車を停められるようになっている駐車場です。車の大きさや停め方にもよりますが、15台~20台くらいは確実に停めることができそうです。
平日9:00を過ぎると、停車の車が目立つようになります。休日ともなると、早い時間から満車になるので、確実なのは公共機関を利用するとよいでしょう。他に駐車スペースになるような場所もないので、車で行く場合は、注意が必要です。
景信山のトイレ情報
3か所あります。まず、小仏バス停に1箇所。駐車場に1箇所。景信山山頂付近に1箇所あります。
・小仏バス停トイレは、男女合わせて2つしかないので、混雑が予想されます。
・駐車場のトイレは、簡易トイレが2つありますが、外側からみても分かるようにかなり歴史を感じるトイレなので、いつ使用できなくなるか時間の問題というトイレなので、こちらを充てにせずに山頂まで我慢したほうが良さそうなトイレです。
・山頂から少し下ったところにトイレがあります。こちらは、男女分かれており、混雑しやすい女性のトイレも1つではないので、渋滞は回避できるでしょう。
登山後のおすすめの温泉
登山後といえば、やはり温泉ですよね。高尾駅からバスで高尾山口まで足をのばすと、極楽湯があります。高尾山へ登った後などに利用する温泉としても知られており、良い汗をかいたあとは、癒されに訪れることもお勧めします。
体力に自信があれば、景信山から歩いて高尾山までくれば、下山後に“極楽湯”を堪能することもできます。極楽湯は、手ぶらでも大丈夫な温泉です。大量のお風呂セットを持ち歩かなくても安心して入浴することができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。景信山は、低山でアクセスもしやすく人気の山ですが、低山だからこそ、作業道やまき道など多数の分岐があるので、道に迷いやすいのは低山だと声もあります。そこで、登山をされる方は、登山地図は必ず持ち歩くようにしましょう。