キャンプやBBQで火起こし器を使ったことはありますか?簡単に、かつ効率的に炭の火起こしができる便利なアイテムです。
「わざわざ使わなくても…」と思うかもしれませんが、BBQで炭をおこそうとすると、なかなか火がつかなくてイライラしたことは、キャンプの経験値問わず一度や二度じゃないはず。火起こし器を使えばそんなストレスを払拭できますよ!
そこで今回はおすすめの火起こし器を厳選して紹介します。人気の火起こし器のレビューや格安セリアの火起こし器の使用感も紹介するので、選び方の参考になれば幸いです。
火起こし器って必要?原理や効果は?
火起こし器という言葉自体聞いたことがあっても、いまいちどんなものなのか、どんな原理なのか思い浮かばない方もいますよね。原理を知っておくと選ぶ際に見るポイントも分かるので簡単に解説します。
原理
火起こし器の原理はとてもシンプルで、チムニー効果と呼ばれる煙突効果を利用して火を効率的に起こしています。煙突効果というのは暖炉や薪ストーブにも利用される原理ですが、火起こし器の場合、筒状の内部で高温となった空気が上昇すると上部と下部で空気圧に差が生じ、下部の冷たい空気が筒に引き入れられることで、暖かい空気が上昇し続ける構造になっています。
効果①火起こしが簡単
火起こし器は、空気穴から新鮮な空気が引き入れられることで火が燃え続け、放置するだけで炭の火おこしができる効果があります。何もない状態で火をおこすときに比べ集中的に空気の循環を促せるので、短時間で火起こしが可能です。
効果②風防として
火起こし器には、風から炎や熱を守ってくれる風防としての効果もありますよ。風がある日は、炎や熱が風の影響を受けてしまい炭の火おこしがしにくくなります。風から炎や熱を守ってくれるので、効率的に火起こしが可能になりますよ。
火起こし器は大きく分けて4種類
火起こし器というと、昔ながらの紐が付いた枝と木の板で摩擦を起こして火をつけるあの道具を想像する方もいるかもしれませんが、現代の火起こし器と言えば、大きく分けて4種類の火起こし器があります。ここでは種類別の特徴を紹介しますね。
折りたたみタイプ
コンパクトさを重視したい方におすすめなのが折りたたみタイプの火起こし器です。薄くコンパクトになるためコンテナの隙間にも入れられ、持ち運びにも便利な一般的な火起こし器です。
折りたたみタイプは下に燃えカスが落ちやすいので、ガスコンロでの使用に向きません。焚き火台やバーベキューコンロの上で使用してください。
円柱型タイプ
円柱タイプのものは、折りたたみ式のようにパーツ同士で組み合ってないので隙間が少なく、熱を逃がさず効率よく伝えることができるので、一般的には折りたたみ式より早く着火できると言われています。
着火の効率が良い反面、収納がかさばるデメリットがあります。
火消し壺兼用タイプ
後片付けも簡単にしたい方は火消し壺兼用タイプの火起こし器がおすすめです。火起こし器としてバーベキューの準備に活躍するだけでなく、使い終わった炭の消火や持ち帰り容器としても使えるので、河川敷や河原など設備が整ってない場所でBBQをすることが多い方におすすめの火起こし器です。
また、一度火消しを行った炭は火が付きやすい「消し炭」となります。頻繁にバーベキューをやる方はこの消し炭があると便利です。
ガスコンロタイプ
家庭用ガスコンロで使用できる火起し器は、持ち手がついた小さめの鍋といった感じの見た目で、「火起こし鍋」とも呼ばれています。折りたたむことができないので持ち運びにおいては少々不便ですが、主に自宅で利用される方におすすめです。
折りたためる火起し器と比べて価格が安いのがこのタイプの良いところで、数百円で購入できるものも多いです。また、構造がシンプルで耐久性に優れているので非常に長持ちします。
カセットコンロでの使用は、輻射熱でガスボンベが爆発する恐れがあるので、絶対にやめましょう。
火起こし器の使い方
折りたたみタイプ・火消し壺兼用タイプどちらの火起こし器も使い方は基本的に一緒です。
火起こし器に炭をセットする
空気が流れるように隙間を開けて縦に炭をセットする。
炭を詰めすぎると空気の流れが悪くなります。目安として火起こし器の高さの70%以下まで。炭を高く入れすぎると炎が高く上がり、火の粉が舞い上がる危険もあるので注意が必要です。
着火剤をセットして火をつける
着火剤の種類によって量は変わりますが、Weberの着火剤なら2個が目安。
着火剤の上に火起こし器を置いて15分程度放置
火起こし器を置いたら15分程度放置。
うちわや火吹き棒などで風を送ると、火起こし器内にこもった熱が拡散してしまい、炭に火が熾きにくくなります。
炭を広げたら完成
必要な場合は、火が熾きた炭の上に追加投入すれば、自然と火が熾きてくれますよ。
炭を取り出すとき、火起こし器の下からも炎が出ることがあるので、必ず厚手のグローブを着用しましょう。
チャコスタⅡとGREEN LIFEとセリアの火起こし器を使い比べてみた
折りたたみタイプのチャコスタⅡと火消し壺兼用タイプのGREEN LIFEと円柱タイプのセリア火起こし器を使い比べてみたので、火起こし器選びの参考にして下さいね。
サイズ選び<
火起こし器の大きさはソロ向けのコンパクトなサイズから、ファミリーやグループでのBBQでも使える大きなサイズまで様々です。大きすぎると効率よく火が起こせませんし、小さすぎると何度も火を起こさなくてはいけなくなるので大体の目安を知っておくと役立ちますよ。
一度に炭を熾せる本体に対して70%程度の炭の量
チャコスタⅡ | GREEN LIFE | 100均セリア |
---|---|---|
1kg | 630g | 200g |
バーベキューで使う炭の量は一般的に家族4~5人分のBBQに使う炭は、3時間で3kg程度が目安されています。
あくまで目安となり、コンロ自体の大きさや風の有無、炭の質などによって燃え方が変わってきますので少し余裕を持ったサイズにしておくのがおすすめです。
燃焼効率のよさ
本体の高さに対して70%程度の炭を入れて検証しましたが、炭が熾きる時間差はほとんどないので、形状による燃焼効率のよさ違いはなさそうです。
耐久性
一度買った道具は長く使いたい派の方はチャコスタⅡのようなステンレス製の火起こし器がおすすめです。強度が高いので凹みや変形も少なく、耐食性にも優れているので火起こしの際に付いた汚れを軽く洗い流したい時も安心です。
スチール製の火起こし器はステンレス製と比較すると耐久性に劣るので凹みや傷などがつきやすいです。特に火消し壺兼用タイプは上下で蓋をする仕組みなので、変形が目立つと蓋の開け閉めがしづらくなる可能性があります。
ですが比較的安価なので、キャンプやBBQでとりあえず試しに使ってみたい、汚れがひどくなったら気軽に買い替えたいという方にはおすすめです。
火起こし器で使いやすい火種は?
火起こし器の火種にするものとしては、代表的なのは丸めた新聞紙や牛乳パック。燃えるものならなんでもOKですが、火起こしの際に灰が舞い上がりやすいデメリットがあるので、おすすめなのは着火剤です。一度着火すると長い間燃え続けるので、火がつきにくい炭であってもほぼ確実に火起こしが成功します。
着火剤について詳しく知りたい方はこちらの記事
折りたたみ火起こし器のおすすめ
それでは火起し器のおすすめをご紹介していきます。持ち運びがしやすい折りたたみタイプの火起し器の中から、とくに使い勝手に優れる商品を選び抜きました。
ユニフレーム (UNIFLAME) チャコスタII
使用時サイズ | 幅19×奥行き24.5×高さ28cm |
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収納時サイズ | 28×19×厚さ3cm |
重量 | 1.2kg |
素材 | ステンレス、スチール |
質実剛健なものづくりに定評があるユニフレームの人気商品で、安心のメイド・イン・ジャパン。ちょっとだけ価格が高いぶん、素晴らしい耐久性と品質の高さを誇ります。長く使える高品質な火起し器が欲しいという、こだわり派の方におすすめです。
三角形の形が特徴的で、展開と収納がとても簡単。厚みがある頑丈なステンレス板を使用していながらも重量はそれほど重くないので、非常に使いやすい火起し器です。すでに火起し器を持っている方が新たに買い替えるものとしても、かなりおすすめできます。
コールマン(Coleman) チャコールスターター
使用時サイズ | 幅17×奥行き16×高さ29cm |
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収納時サイズ | 31×20×厚さ3.5cm |
重量 | 1.2kg |
素材 | ステンレス、スチール |
キャンプをする人なら誰もが知っているコールマンの火起し器。本体に刻まれたブランドロゴがイケてます。すでにご紹介したキャンピングムーンの火起し器と形もサイズもよく似ていますが、こちらの方が300gも軽くなっています。
持ち手が大きいので厚手のキャンプグローブを装着した状態でも持ちやすく、見た目の良さもさることながら使い勝手にも優れています。さらに、ロゴがプリントされた専用の収納袋が付属するので、あとからちょうど良いサイズのケースを探す手間がなくて助かります。
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) 炭焼名人 FD火起し器
使用時サイズ | 幅23×奥行25×高さ28cm |
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収納時サイズ | 19.5×28×厚さ5.5cm |
重量 | 1.7kg |
素材 | スチール |
低価格ながら高品質なキャンプ用品を多数販売している、キャプテンスタッグの火起し器です。コンパクトに折りたたみができて使い勝手も良好。ソロキャンプでの使用はもちろん、ファミリーでの使用にも対応するサイズです。ちょっと大きめの火起し器が欲しい方におすすめ。
しっかりとした鉄板を素材に使用しているので少々重いですが、そのぶん頑丈で変形がしにくいというメリットがあります。鉄に亜鉛メッキが施されているので錆にも強くなっています。キャプテンスタッグらしくコストパフォーマンスにおいても非常に優秀です。
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) ヘキサ火起しストーブ
使用時サイズ | 幅21.5×奥行190×高さ300mm |
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収納時サイズ | 27×32×厚さ5.5cm |
重量 | 1.3kg |
素材 | ステンレス、スチール |
ほかのものとは明らかに異なる六角形が特徴の火起し器です。最初から焚き火台としても使うことを想定しており、普通の火起し器には付属しない専用のゴトクや底板がセットになっています。底板があることで燃えカスが下に落ちないうえに、足がついているので地面にダメージを与えません。
付属する便利なパーツが多いわりには、総重量が1.3kgとそれほど重くないのも注目すべきポイント。もちろん専用の収納袋も付属します。火起し器と焚き火台を兼用したい方にはとくにおすすめしたいアイテムです。
バンドック(BUNDOK) FD炭火起こし 角
使用時サイズ | 幅17×奥行き17×高さ23cm |
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収納時サイズ | 16×24×厚さ10cm |
重量 | 970g |
素材 | ステンレス |
この火起し器を販売しているバンドックも、キャプテンスタッグ同様にコストパフォーマンス抜群の商品を多数販売しているメーカーです。ステンレス製なので錆に強く、ピカピカと光沢があって見た目も綺麗。
使っていると底のロストルに歪みが出ることもあるという点が気になる一方、上から見た形が正方形なので焚き火台として使いやすいという良いところも。市販されている焼き網とセットで使用すると用途の幅が広がります。
キャンビングムーン(CAMPINGMOON) 折りたたみ火起し器
使用時サイズ | 幅16.5×奥行き16.5×高さ29cm |
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収納時サイズ | 30×18×厚さ3cm |
重量 | 1.5kg |
素材 | ステンレス |
厚みがあるステンレス板を使用しているため耐久性に優れている火起し器です。縦に長い形をしているのも特徴的で、場所を取らずにたくさんの炭の火起こしができます。キャンピングムーンのブランドロゴが大きめに入っているところもカッコいいです。
肩にかけるストラップがついている専用の収納袋も付属し、リーズナブルな価格ながら全体的に満足度が高い一品。この火起し器もバンドックのものと同様に、上から見た形状が正方形なので焚き火台としても使いやすくなっています。
円柱型火起こし器のおすすめ
LODGE(ロッジ) チャコールチムニースターター
使用時サイズ | L16.51×W27.9×H30.5cm |
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重量 | 約1.3kg |
素材 | – |
円柱形の構造で熱を逃がすことなく効率的に炭を素早く着火できる火起こし機です。
キャプテンスタッグ バーベキュー用 大型火起こし器 炭焼き名人
使用時サイズ | (約)170×270×270mm |
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重量 | (約)850g |
素材 | 本体・目皿/亜鉛めっき鋼板、目皿/鋳鉄、ハンドル/天然木 |
木製の取っ手なので持ち手が滑りにくく、軽量なので女性の方でも扱いやすい火消し壺です。
グリーンライフ(GREEN LIFE) 火おこし兼用火消しつぼ
使用時サイズ | 約直径15×高さ25cm |
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重量 | 約1kg |
素材 | スチール |
スチール素材の円柱型の火起こし器。蓋と底部の取り外しが可能な火起こし兼火消し壺。
ガスコンロで着火できる火起し器
ご自宅用にガスコンロで使用できる火起こし器です。
永塚製作所 火おこし イモノ底
使用時サイズ | 全長33×直径14.5×高さ6.3cm |
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重量 | – |
素材 | スチール、ウッド |
この火起し器を販売しているのは、新潟県三条市にある永塚製作所。永塚製作所ではアウトドア用品のほか、園芸用品や清掃用品などの金属製品を製造・販売しています。こちらの火起し器は底が熱に強い鋳物製で、耐久性がケタ違い。飾り気がなく見た目は極めてシンプルですが、使えばわかる良さがあります。
CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ) バーベキュー用 ハンディ火起こし器 炭焼き名人
使用時サイズ | (約)145×330×60mm |
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重量 | (約)0.2kg |
素材 | 本体/鉄(メラミン樹脂塗装)、ハンドル/天然木 |
ガスコンロで使用するタイプの火起こし器です。持ち手は天然木でできていて長さもあるので、火傷の心配がありません。重さは200g程度なので片手で持って使ってもストレスがありませんよ。使用し始めは塗装の剥げが気になるという声もありますが、数百円で購入できるので試しに火起こし器を使ってみたいという方におすすめです。底に開けられた無数の空気穴によってものの数分で炭が赤くなり、簡単に火をおこすことができますよ。
まとめ
今回は手間と時間がかかる火起こしを簡単にしてくれる火起し器の使い方や、おすすめの火起し器、100均の商品を使用して自作する方法をご紹介しました。
火起し器は一度その便利さを知ってしまったら、手放せなるほどの魅力があります。キャンプでも家族や友人とのバーベキューでも活躍してくれること間違いなしです。ほかのキャンプ用品と比べてそれほど高価なものでもないので、試しに使ってみてはいかがでしょうか?