高千穂峰は、天照大神の孫であるニニギノミコトが降臨されたとされる天孫降臨の地。高千穂峰は、一度は登山しておきたい神の山です。霧島連山第二の山ですが、初心者でも登山しやすい山でもあります。今回は、高千穂峰の概要と初心者向け登山ルートと登山口情報、おすすめの服装などをご紹介します。

高千穂峰ってどんな山

高千穂峰は、日本二百名山であり、宮崎県と鹿児島県にまたがる標高1,574メートルの火山です。霧島連山を構成する山ですが、韓国岳や新燃岳とは高千穂河原を挟んでいるため、独立峰のようにも見えます。
高千穂峰は「たかちほのみね」と呼び、霧島錦江湾国立公園に含まれます。霧島連山としては韓国岳に次ぐ第二峰ですが、火山特有の円錐型の山容が特徴的で、お鉢と呼ばれる寄生火山とともに、堂々とした姿が遠くからも望め、霧島と言えば高千穂峰を指すことが多いようです。

高千穂峰 登山道の特徴

山頂は溶岩ドームになっており、ゴツゴツとした溶岩で覆われています。全体的に樹木が少なく、灰褐色の山肌は火山灰を被っており、活火山らしい荒々しい姿ですが、標高1,000 m以上の荒れ地にはミヤマキリシマやマイヅルソウが見られるなど、岩場に咲く花や低木がかえって可憐さを醸し出しています。
高千穂峰の登山道は、砂や岩だらけで、しかも急登が多く、霧島連山の中では一番登りにくい登山道です。下りも砂に足を取られやすいため気を使います。

高千穂峰は成層火山 登山規制に注意

高千穂峰は成層火山です。山頂の火口は溶岩ドームでふさがれていますので、活動はありませんが、山腹の「お鉢」と言われる火口は今も活動を続けており、現在も噴火警戒レベルが発表されています。有史以来、噴火を繰り返し、大正時代には噴火で登山者が死亡しています。登山の際は、気象庁が発表する噴火情報を確認し、自治体の登山規制を確認するようにしましょう。
気象庁 火山登山者向けの情報提供ページ

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高千穂峰の山頂の象徴「天逆鉾」

山頂には、ニニゴノミコトが降り立った際突き刺したといわれる青銅製の天逆鉾(あまのさかほこ)が立っており、天に向かって突き立つ姿が勇壮です。江戸時代末期、西郷隆盛の招きで、坂本龍馬夫妻がこの地を訪れた際、この天逆鉾を引き抜いたというエピソードが有名です。
オリジナルの天逆鉾は、その後の噴火で折れてしまい、現在はレプリカを置いています。オリジナルの柄の部分は地中に今も残っており、刃の部分は島津藩に献上された後、現在は所在不明という事です。

韓国岳登山|初心者におすすめルートをご紹介!服装や登山口情報まとめ。

初心者モデルルート 高千穂河原登山口ルート

高千穂峰の登山ルートとしては、高千穂河原登山口ルートと、霧島東神社登山口ルートの二つが有名です。高千穂峰東斜面を登る霧島東神社登山口ルートは、片道4時間弱と長く、初心者には不向きですので、今回は片道2時間弱の高千穂河原ルートをご紹介します。(全行程5時間 休憩時間含)

1.高千穂河原登山口情報

登山口である高千穂河原へは、自家用車の場合、高千穂河原ビジターセンター駐車場へ駐車しましょう。広い駐車場なので満車の心配はありませんが、1日500円かかります(2019年1月現在)。
公共交通機関の場合は、いわさきバスの高千穂河原バス停になります。時刻などはいわさきバスに問い合わせてみましょう。
いわさきバスHP

2.高千穂河原登山口~お鉢火口縁(所要時間60分)

高千穂河原ビジターセンターから鳥居をくぐり、霧島神宮古宮址への参道を進みます。霧島神宮古宮址は、1235年の噴火時に焼失した霧島神宮の跡地で、現在は山を少し下りた場所に再建されています。この古宮址から右へ曲がると登山開始です。
低木の中を少しずつ登っていきます。しばらくするとゴツゴツとした岩ばかりになり、登りが急になるとお縁火口縁に到着します。

  • 初心者向けポイント
高千穂河原ビジターセンターでは霧島の自然や歴史などが勉強できますので、登山の前に訪れると、登山をもっと楽しむことができます。トイレもありますので利用しましょう。

3.お鉢火口縁~背門丘(せとを)(所要時間30分)

お鉢火口縁からお鉢の左側を回ります。火口からは噴煙が上がっており、活火山であることを再認識させられます。荒々しい溶岩の道ですが、ところどころに植物が自生しており、春はイワカガミ、初夏にはミヤマキリシマなどを見ることができます。
しばらくすると、背門丘(せとを)と呼ばれる馬の背のようなくぼみに到達します。ここには、登山口の霧島神宮古宮の前進であった霧島岑神社が鎮座していましたが、噴火で高千穂河原へ移動し、さらなる噴火で現在の場所へ移動したことになります。
また、背門丘はニニギノミコトが降り立ったといわれる場所でもあります。

  • 初心者向けポイント
お鉢火口縁は狭く、いつも強風が吹いているため、火口に落ちないように十分に気を付けて歩く必要があります。帽子が飛ばされないように、ハットであればあごひもを締め、キャップであれば固定用のストラップなどを利用しましょう。また、バランスを崩さないようにトレッキングポールもおすすめです。

3.背門丘~高千穂峰山頂(所要時間40分)

背門丘から高千穂峰まで、急坂を登ります。今回のルートの中では一番きついところですが、頑張って歩きましょう。約40分で天逆鉾が見え、山頂に到着です。高木が一切ない山頂からは360度ビューで、北方向には同じ霧島連山の新燃岳、韓国岳が連なり、南方向には天気が良ければ桜島が望めます。

  • 初心者向けポイント
背門丘から山頂までは、火山灰と火山岩で覆われたザレ場の登山道です。歩きにくく不安定足場の中、バランスを崩さないように気を付けましょう。ここでもトレッキングポールが役に立ちます。樹木など一切ないので、霧に覆われたらルートがわかりにくくなります。岩に記されたペンキやケルンなどを確認しながら確実なルートハンティングを行うことが大事です。
山頂で休憩する場合、天候が悪い場合や、寒い場合は、避難小屋がありますので利用するようにしましょう。

4.高千穂峰山頂から高千穂河原への下山(所要時間1時間20分)

高千穂峰から往路をそのまま戻ります。全体的に火山灰や火山岩のルートが続く下りで、急坂なので下り急ぎないように、足元に注意します。

  • 初心者向けポイント
高千穂峰登山道全体において樹木が少なく日影がほとんどありません。日焼け止めや帽子、サングラスなどで日射対策を行うようにしましょう。
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高千穂峰登山におすすめする服装

九州南部の温暖な気候で1500メートル程度なので、冬でもそれほど寒さ対策は必要がありませんが、厳冬期は雪が降ることもありますので防寒対策は必要です。夏場は暑さ対策と風対策をしっかりとしておきましょう。

1.アンダーウェア

冬場は風での汗冷え防止のため、長袖の速乾インナーを使用しましょう。夏場はTシャツ一枚ということもあるかもしれませんが、その場合は、必ず吸湿速乾タイプの生地を使用したシャツを選びます。

2.ミドルウェア

冬季はフリースを着用、夏季は薄手の速乾タイプのシャツを着用しましょう。

3.アウターウェア

夏季でも、お鉢火口縁など風が強い場所では寒くなります。ウィンドブレーカーやレインウェアをアウターとして用意しましょう。

4.レインウェア

高千穂峰は風が強く、ポンチョタイプのように下が空いていると、下から雨が降りこみます。上下セパレートのタイプを選びましょう。防水透湿タイプをおすすめします。

5.ボトムス

夏季はトレッキングタイツとハーフパンツの組み合わせ、冬季は、防風性があるロングパンツを着用しましょう。

6.帽子

前述のように、高千穂峰は火山帯で樹木が少なく日影が少ないので、帽子は必須です。全体的に強風なので、キャップの場合は、帽子と服をつなぐストラップも必須です。

高千穂峰登山の宿泊情報


高千穂峰山頂避難小屋は、以前は宿泊できましたが現在はできません。登山口には宿泊場所はありませんが、周辺に多くの温泉宿があります。そのひとつ霧島温泉郷は規模が大きく、ホテルや旅館が多数あります。近くに現在の霧島神宮がありますので、登山後には、ぜひ、参拝しましょう。
霧島温泉市場HP

まとめ

高千穂峰への登山は、鳥居をくぐるところから始まり、霧島神宮古宮址、天孫降臨の地である背門丘や、山頂の天逆鉾など、多くの史跡が点在します。ぜひ、あなたも高千穂峰でトレッキングを楽しながら古代のロマンを感じてみましょう。

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