奥多摩

奥多摩の登山ガイド|初心者におすすめの日帰りコース8選!難易度別にご紹介!!

奥多摩は東京都西部にあたるエリアです。都心からアクセスもよく、初心者にも日帰り登山に最適な山が多くあります。今回は初心者が目指しやすい標高1000mを目安にしつつ、登り始めの高低差も考慮した、目指すスポットからそれぞれの難易度別のおすすめコースをいくつか、ご紹介してみたいと思います。

奥多摩のおすすめ日帰り登山コース御岳山

初心者難易度低〜中:奥多摩のパワースポット御岳山

御岳山は修行のための山、表参道側はケーブルカーもある

御岳山(みたけ山)は標高929m、最寄駅がJR青梅線「御嶽駅」です。山の名前と駅名があっていませんのでご注意を。そして、駅前から出ているバスに乗り10分の「滝本駅」が、その麓にあたります。下車したらケーブルカー「御岳登山鉄道」利用か、表参道を歩いて登るかを選択です。登山であればぜひ表参道は歩いてほしいです、舗装されていて歩きやすいし、道の両端に重厚な杉の並木が続き、荘厳な景色を楽しめますから。

超初心者はロックガーデンで癒されて下山コース

表参道を歩けば、ケーブルカーの「御岳山駅」近くに合流です。パワースポット武蔵御嶽神社で参拝したら、少し先の山頂まで歩きます。とはいえ、ここから高低差はほぼありません、完全散歩です。しかし、そこから超初心者向けのおすすめは「ロックガーデン」という緑に囲まれた川と岩でできたルートを歩く2時間程度のコース。アップダウンはそこそこありますが、夏場の涼しさは抜群で、ヒーリング効果間違いなしです。

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もっと歩きたければ日の出山や、大岳山方面もあり

ちょっと体力があるよ/もっと歩きたいなという方には、御岳山山頂に分岐として記されている「日の出山」を目指すコースもオススメします。御岳山の標高929mに対し、日の出山は902m。つまりアップダウンがないのです。1時間程度で日の出山です。下山ルートのゴールはJR五日市線「武蔵五日市駅」。登山(下山口)には「つるつる温泉」という美肌効果のある温泉があり武蔵五日市駅へのバスも出ています。
もう1つ、大岳山へのコースもありますが、そのまま奥多摩湖側に下山せず、必ず御岳山に戻るように。奥多摩駅方面への下山は距離が長いのと、急勾配なので初心者向けの下りではないからです。

奥多摩のおすすめ日帰り登山コース高水三山

初心者難易度中:高尾山攻略後にレベルアップ目指すなら高水三山

高水三山は縦走が初めての方におすすめ。登り下りの繰り返しは、充実感ハンパない!

「縦走」とは、山の尾根を伝って歩くことを意味しています。つまり、いくつかの山を楽しみながら歩き続けることです。奥多摩には、軽く縦走感覚が楽しめる縦走ルート「高水三山」があります。それは「高水山」「岩茸石山」「惣岳山」を楽しめるというコースです。
「え?別に3つも行かなくていいんですけど?」という声は、ちょっと待ってくださいませ。これらの山は、3つで紹介されることがほとんどです。登山は、1つの山頂を目指して得られる絶景が最高ですから、複数は不要?という考えを、ちょっと踏みとどまるには良いです。どうせなら、たくさんの山頂を1日で見てみるのは、どこに損があるというのでしょう?

行き帰りとも最寄りが電車なので、時間を気にせずに済む

このコースは、スタートがJR青梅線「軍畑駅」→高水山→岩茸石山→惣岳山→JR青梅線「御嶽」駅です。つまり時刻表が、バスのようにルート次第では時間を気にしないといけない、ということがありません。車利用でない方にとっては、時間を気にせずに、山歩きを楽しめるというメリットが多いのです。時間を気にしないでいいのは車ですが、往復同じルートになりがち。登山/下山口の最寄りが駅なのは魅力ですね。

奥多摩のおすすめ日帰り登山コース三頭山と御前山

初心者難易度中:三頭山と御前山

三頭山と御前山は「三大急登」の1つに数えられるハードな山の噂

三頭山は標高1531m、御前山は1405mと初心者には「おおっ、いけるか?」と一瞬躊躇しちゃうかもしれない高さです。しかも「奥多摩三大急登」という、登りがかなりのきつい坂になっている山。ちなみにあと1つは大岳山だと言われています。この3つの山は、奥多摩湖側から登る場合、かなりの急登が待ち構えているので有名なのです。

登山口の標高を稼いでおけば気楽な山

ではなぜ、今回初心者向けルートの山として三頭山と御前山を紹介するのか?というと、奥多摩湖側でない別ルートがあるからです。三頭山はJR武蔵五日市線「武蔵五日市駅」からバスで60分ほどである「東京都檜原都民の森」という標高1000mにある森林公園から山頂を目指すルートのことです。御前山は、栃寄沢沿いにある遊歩道の多い「奥多摩都民の森」から登れば登山開始の標高を稼いでおけるのです。

ルート次第で攻め甲斐あるので何度でも楽しめる

三頭山の山頂は、南に富士山、北に雲取山が望め、眺望は最高です。御前山山頂は眺望がさほどでもないのですが、下山ルートを湯久保尾根選択すれば、丹沢の山々を眺めながら歩けるという良さがあります。今回おすすめしたルートは上り下り合わせて長くても5時間程度です。その上で山頂の眺望が得られると、次はもっと頑張ってみようかな、という意欲も湧くものです。いつかは奥多摩湖側の急登も行ってみてください。

奥多摩のおすすめ日帰り登山コース棒ノ折山

初心者難易度中:アプローチは埼玉側からの変わり種!1000m以下でも登りごたえのある棒ノ折山

棒ノ折山は標高は稼げないが距離を楽しめる

棒ノ折山は標高969mで、奥多摩エリアでも埼玉県との境目にあり、公共交通機関でのアクセスは、これまでご紹介した山とは異なります。西武池袋線飯能駅からのバス利用というアプローチで、「さわらびの湯バス停」から登ってそのまま下りるルートが人気かつ一般的、あるいは「名栗川橋バス停」に向かって林道を歩いて下りるとのもありです。

棒ノ折山は沢が多く、沢“ノボラー”には人気の山。

棒ノ折山はさほど標高があるわけでもないのに、高い人気を誇ります。なぜかというと、ルートを見ればわかるのですが、有間ダムから山頂までには、滝や沢やゴルジュ(渓谷のことで、両脇の岩が高くそびえている状態のもの)が点在しているために、ちょっとした沢登り気分を味わえ、他とは違う登山を楽しめるからです。

山頂は絶景、夏場は特に涼しくおすすめ。雨天前後は注意

棒ノ折山の山頂はかなり開けていて、しかも景色は360度のパノラマです。天気が良ければ筑波山だって見えちゃいます。カラッと晴れた日には、沢登りと眺望を満喫できるわけです。しかし注意したいのは、雨天後の日の登山です。沢の水が増えることで、ルートがより歩きにくくなります。プランニングに注意です。

奥多摩のおすすめ日帰り登山コース本仁田山

初心者難易度高:逃げ場のない急登との戦いを本仁田山で

本仁田山は駅からすぐ登山できるのがお手軽

本仁田山は標高1224mで、登山口/下山口が駅にも近く、「バスの時間が〜」なんていうことを気にしなくても良い、便利な山です。JR青梅線「鳩ノ巣駅」または「奥多摩駅」を発着のどちらかにして、どっちを登りにしてもさほど変わりはないですから、気ままに登れる感じもありますね。

川苔山の手前にあるからって楽チンじゃない

本仁田山の奥には1363mの川苔山があります。大迫力の滝が見られることで川苔山は人気です。その手前にある本仁田山イメージは「川苔山の前の楽チンコース?」と勘違いする人も多いですが、舐めてかかるとエライ目にあいます。特に奥多摩駅側から登ると、距離はさほどでもないですが、前述した「奥多摩三大急登」に匹敵するレベルの急登があるのです。追い込むのが好きな人は、ぜひそっちルート行ってください。

登山前後の風景はノスタルジック!

登山の風景の楽しみは眺望や草花ですが、本仁田山を歩く時は、駅から登山口までの風景も実はちょっといい感じなんです。奥多摩駅からしばらく歩くと見えてくるのは「氷川工場」。今も稼働していますが、その作りがクラシックで一瞬「工場萌え」します。奥多摩エリアは、山だけでなく周囲の街並みも懐かしいものが多く、それも楽しみの1つになるんです。

初心者でも気軽にたくさんの奥多摩の山々を楽しめる!でも準備はいつだって万全に。

いかがでしたか?山は、ルートによって初級になったり中級になります。初心者向けのルートを間違いなく選べば、奥多摩エリアの多彩な山もどんどん攻略できます。
ただし装備は万全に!登りやすかったからといって、山自体が楽に過ごせる場所だと勘違いしないでください、山頂はその標高そのままです。天候対策はマスト、ルート確認できるツールも必携であることは肝に命じれば、あとは楽しむだけ。気をつけて、いってらっしゃい!

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