アウトドアギアを手掛けるブランド、パスファインダーが世に送り出すキャンティーンはシンプルで無骨な外見ながらも、その実用性の高さから多くのキャンパーやブッシュクラフターから支持を得ています。
キャンティーン自体はさまざまなアウトドアブランドから販売されていますが、なぜ、パスファインダーのものが一目置かれるのでしょうか?それは、圧倒的な経験と知識を元に設計されたからに他なりません。
ここでは、そんな魅力あふれるパスファインダーのキャンティーンセットのレビューを使い方や炊飯方法と合わせてご紹介します。
パスファインダーのキャンティーンとは
パスファインダーは20年以上の期間を軍人や漁師といった職に費やしたデイブ・カンタベリー氏が手掛けるアウトドアブランドです。
現場で培った類まれなる経験と知識を元に生み出された商品の数々は優れたものばかり。実用性の高さはもちろん、強度、収納性において高い評価を得ています。中でもキャンティーンはその扱いやすさから、国内のみならず海外においても多くのファンがいる人気の商品です。
パスファインダーのキャンティーンをレビュー
単体でも非常に便利なパスファインダーのキャンティーンですが、便利なギアと合わせて販売されている「キャンティーンクッキングセット」があれば、より快適にアウトドアを楽しむことができます。屋外での調理に挑戦してみたい人に是非、おすすめしたいセットです。
<商品情報>
■内容
{ボトル、カップ(フタ付き)、ボトルストーブ、収納バッグ}各1個
■サイズ・容量・重量
ボトル:約20.5×13×7.5cm、1150ml、約320g
カップ:約11×13.5×9cm、740ml、約240g
ボトルストーブ:約8×13×8cm、約120g
※素材はステンレススチールを使用
ボトル、カップ、ボトルストーブ、収納用ケースがそろったクッキングセットです。ボトルの容量は1150mlと十分な容量があり、飲み口が大きく作られているので、水を入れる際にこぼす心配がありませんし、洗う時にも飲み口が大きいので洗いやすいです。
目盛り付きなので炊飯や調理がしやすい
カップの内側には目盛りが付いているので、炊飯や調理が便利ですが、400ccからなので1合の炊飯には、慣れないうちは、別に水を軽量できるものが必要です。炊飯時は、指の第一関節ぐらいの水分量といわれますが、クッカーの大きさと米の量によって変わりますが、パスファインダーのキャンティーンは、米1合で第一関節ぐらいの水分量でちょうどいい水加減でした。
キャンティーンのハンドル
折りたたみ式のハンドル部分はロックが付いていますので、ハンドルが折りたたまれこぼす心配もありません。
アルコールストーブの五徳としても使える!
アルコールストーブの五徳として使えるボトルストーブと合わせることによって、効率よく調理することが可能です。
収納ケースにコンパクトにスタッキングできる
スタッキングすれば収納ケースへコンパクトに収まるため、携行性も抜群。実際のところ、このセット一つあれば大抵の調理はできてしまいます。
ケースにスタッキングする時に蓋は?
パスファインダーのキャンティーンセットはボトルもあるので、スタッキングすると蓋が閉まりません。その場合、蓋はケースの下にスタッキングすることでコンパクトに収納できます。
パスファインダーのキャンティーンと合わせて揃えたいおすすめのギア
パスファインダーのキャンティーンと合わせて揃えたいギアをご紹介します。便利なだけでなく、調理の幅がグッと広がるのでおすすめです。
ボトルハンガー
ボトルハンガーを使ってボトルを吊り下げることで、カップに移さずとも直接火にかけることができます。飲み物を温めたい場合に重宝するギアです。
アルコールストーブ
焚き火の準備をする前に、ちょっとコーヒーを飲みたいときやデイキャンプにも便利なアルコールストーブ。また、薪がなかったり、しけっていたりなどする場合にも重宝します。
アルコールストーブは、ボトルストーブと併用することで調理や炊飯を効率よく進めることができます。薪とは違って火力が安定するのも大きなメリット。見た目もおしゃれなので、アウトドアをスマートにきめたい人にもおすすめです。
PATHFINDERフォールディング スキレット
食材を焼いて食べたいときに使い便利のよいスキレットです。ハンドルが折りたためるので非常にコンパクトに収まります。スキレットは直径約21cm、深さ約5.5cmと十分なサイズがあり、調理で不自由することはありません。
パスファインダーのキャンティーンの便利な使い方
パスファインダーのキャンティーンは状況に合わせて、さまざまな使い方ができます。ここでは、実際に使用してみて「これはいい!」と便利に感じた使い方をご紹介します。
アルコールストーブでお湯を沸かす
寒い時期のキャンプではコーヒーやインスタントスープが欲しくなります。そんな時でもキャンティーンがあれば効率よくお湯を沸かすことができます。
使い方は簡単です。水を200ml前後(内側に目盛りがありますが400mlからなので、半分を目安に)入れ、アルコールストーブを置き着火します。火加減によるものの、数分で沸騰してきます。時間がかかるようであれば、直接火にかけることで早く沸かすことが可能です。
基本ハンドルは熱くならないようになっていますが、風向きや置き方によっては、ハンドルが高温になってしまうため、直接持つと火傷してしまう事があるので注意しましょう。
炊飯だけじゃなく麺類や調理も
パスファインダーのキャンティーンセットは、炊飯だけじゃなく袋麺やパスタの調理に使うこともできます。
約300ml(麺が漬かる程度)の水を入れます。麺がかさばるようであれば、割って入れると水の節約にもなります。そして、お湯を沸かす際と同じ要領で火にかけ、頃合いを見て調味料を入れれば完成です。
パスタの場合は、茹でた後、お湯を切る必要があります。有難いことにフタに穴が開いているので、フタを押さえそのまま湯切りできてしまいます。切れが悪いようであれば、少しフタをずらして、こぼれないよう注意しながら切るようにしましょう。
防災グッズとしても使える
パスファインダーのキャンティーンセットは、軍に在籍していた経験を元に開発されているため、災害などの特殊な条件下でも真価を発揮します。
水を煮沸消毒することによって飲み水の確保もできますし、後述しますが炊飯も可能です。なによりコンパクトにスタッキングできるので、緊急時であっても速やかに持ち出すことができます。防災グッズとして置いておくと、とても心強いギアです。
パスファインダーのキャンティーンとアルコールストーブで炊飯
パスファインダーのキャンティーンとアルコールストーブがあればアウトドアで炊飯もできてしまいます。キャンティーンには炊飯に適した工夫が施されているので、だれでも簡単に美味しいご飯を炊くことが可能です。ここでは体験を元にして炊飯方法をご紹介します。
炊飯の準備
初めに白米と水を用意します。水の節約を考えるとソロキャンプでは無洗米が便利です。
米一合に対して水220ml程度の水を用意しましょう。米の表面に人差し指を立てた際、第一関節あたりが水量になるので覚えておくと便利です。
10cc前後でお好きな炊き加減に合わせて、水を増減してください。米に浸水させている間(夏場30分~冬場1時間程度)にアルコールスタンドの用意をします。アルコールスタンドに着火し、その上にボトルスタンドをかぶせるように置きます。
※浸水は炊飯にとって、とても重要な作業です。十分な浸水をしないと芯があるようなお米が炊けてしまいます。夏場は30分、冬場は1時間程度浸水させましょう。
浸水の目安として、米は最初は透明がかっていますが、十分な水分を含むと白色になり膨張します。注意してみていれば、変化がわかるようになると思いますので、参考にしてみてください。
炊飯開始
準備が整ったら、実際に炊飯にとりかかります。とは言っても、ボトルスタンドに置いて炊きあがるのを待つだけです。
しばらくすると、沸騰して吹き上がってきます。パスファインダーのキャンティーンの蓋には3つ穴が開いているので、3つ開いていると圧力が逃げてしまいます。1つだけあけるか全部閉じた方がふっくらしたご飯が炊けます。そのまま待ち、収まってきたら火から外します。
※炊飯時は蓋を開けないのが鉄則ですが、最初の内は確認する方が失敗しないです。
蒸らせば完成
意外と忘れてしまいがちですが、“蒸らす”工程はとても重要です。火から外したらフタを開けずにそのまま20分程度、蒸らせば完成。冬であればすぐに熱が逃げてしまうので、タオルなどに包むとよいでしょう。焚火があれば、そばに置いておくだけで大丈夫です。
パスファインダーのキャンティーンセットで炊飯した評価
パスファインダーのキャンティーンセットはステンレスなので、アルミのクッカーに比べたら、やはり火加減に気を使わなければいけません。
今回の炊飯では、いつもより少し早めに蒸らしをすることで、焦げ付くことがありませんでしたが、キャンティーンの底部分は少し茶色になっていました。
パスファインダーのキャンティーンセットでの炊飯のコツは、しっかりと米に浸水することと、蒸らしは、保温バックやタオルなどで包むことで温度を下げない工夫が必要です。冬場は特に温度が下がりやすいので、焚き火のそばで温度を下げないようにしましょう。
パスファインダーのキャンティーンセットを使ってアウトドアをより一層楽しいものに!
パスファインダーのキャンティーンセットはシンプルながらも随所に散りばめられた素晴らしい工夫によって抜群の実用性を誇ります。これ一つあれば簡単な調理から炊飯に至るまで、十分こなすことできる頼りがいのあるギアです。
さらに、オプションパーツがあればアウトドアの幅がグッと広がるため、普段では味わえない満足感に浸ることができます。長年使うと焦げ付いて黒くなり、へこんでしまうこともありますが、その頃にはよき相棒となっていることでしょう。