パップテント風の「コットン生地テント」は、元々軍事用として使用されていたミリタリー色の強い軍幕パップテントを、天然素材であるコットンを使用する事により優しい色合いでお洒落に実現したテントです。
元々各国の軍事用として採用された経歴を持つパップテント、別名ではシェルターとも呼ばれています。近年ではお洒落な商品や機能性に優れた商品も販売されており人気を集めているテントとなっています。
そんな本物の軍幕パップテントについての基礎知識や、パップテント風の「コットン生地」を素材として作られたおすすめのテントについて紹介していきます。
軍幕パップテントとは
軍幕パップテントとは軍事用として用いる、2人用テントの総称。兵士が利用しやすいように、通常のテントのような弾力性のあるポールを使わず設計できる簡易性と持ち運びに特化したテントです。各軍隊により形状が様々で、ミリタリー製品の愛好家にも人気を誇っています。
テントとタープを足して割ったようなイメージが近いアイテムです。通常のテントのように内部で空気が籠もらないため、出入り口の前室部分で火の取り扱いが可能なのもパップテントの魅力です。
パップテントの大きく開いた前室での焚火の相性の良さから、旅人感あふれる露骨さが絵になるのも人気の理由の一つ。特に火の取り扱いを楽しむブッシュクラフトでは、より身近で焚火を楽しむ事ができるので近年人気が向上しているキャンプギアとなっております。
本物のパップテントは市場には出回っておらず、中古品として出回っているものを入手する方法しかないので貴重性が高いのも特徴。また軍用なので迷彩柄のアイテムが大半で、お洒落を求めるのには不向きなキャンプギアです。
そこで選択肢となるのがコットン素材のパップテントです。
軍事用のパップテント入手法について
本物のUSパップテントは、商品として販売しておらず限られた中古品が市場として出回っている希少性の高いキャンプギアです。そのため残念ながら新品は、軍事関係者でなければ手に入れる事ができません。
また希少性の高さから中古商品の母数自体も少なく、人気が高騰しているため入手し辛いアイテムとなっております。
軍物パップテントのデメリット
キャンプYouTuberとして活躍しているヒロシさんも愛用しており、ブッシュクラフトとの相性の良さから人気が沸騰しているパップテント。ですが本物の軍物パップテントは、アウトドアとして楽しむためには数多くのデメリットを抱えております。
パップテントは重い
軍事用パップテントは過酷な環境で軍隊が用いる為に、直ぐに壊れないようにかなり丈夫な素材で出来ています。その為かなり分厚い素材で構成されており、非常に重たいのが特徴。
運べる手荷物に限りのあるキャンプで、重量が重たすぎるのは問題外。テントサイトと駐車場との距離が離れている場所も多いので、軍物パップテントは苦戦を強いられることも。
パップテントは値段が高騰!
希少性の高いパップテントは、ミリタリー好きのマニアからも人気が高いアイテム。本物のパップテントは中古でも希少性が高い為、値段が非常に高額というデメリットが挙げられます。
特に新品に近いような製品は、驚くような値段が付けられることも。
また中古品という市場から探し出す手間がかかる上に、手に取るまでは商品のコンディションがわからないという点も本物のパップテントを購入するデメリットとなります。
パップテントは色の組み合わせがバラバラな場合も
パップテントは年代や使い方によって色の違いがあり、中古品やデッドストックでも2枚一緒の購入は難しくなります。
また、軍用のパップテントは、迷彩柄である製品が殆どの割合を占めます。当たり前ですが軍隊ではレジャーが目的ではないので、敵に見つからないように野営箇所を少しでも分かり辛い作りになっています。
そのためカラーバリエーションはお世辞にも豊富とはいえない為、全て同じような見た目のテントとなるのが軍物パップテントの難点です。
パップテントはインナーがないので夏場は虫が侵入する
軍用として使用されている為、アウトドア商品として販売しているテントのように蚊などの害虫の侵入を防ぐつくりは一切ありません。
またテントと地面の間はがら空きなので、害虫が侵入し放題。特に夏場には虫除け無しでは、残念ながら快適に使用できるアイテムとは言えないのが現状となっております。
パップ風コットンテントが軽量で使いやすい
キャンプ用として使用するにはデメリットが多いパップテント。そのデメリットを解決したのが「パップテント風」として各アウトドアブランドが販売しているテントです。
各アウトドアメーカーが快適に使用できるようにノウハウを詰め込んでおり、軍物パップテントに比べて快適に使用する事が可能です。
雨風に強いコットン素材
コットン素材の大きな特徴として「耐火性」が挙げられます。耐火性とは文字通り燃えにくい素材を使用して作られたテントの特徴。
雨天時には雨を吸収する性質があるので、耐火性が更に向上。雨風を凌げる屋根として機能し、燃え難い性質を持っているのでコットン素材のパップテント下で火の取り扱いを行っても大丈夫。
特に悪天候時には火の取り扱いを行う場所が限られるため、煮炊きや焚火を行うタープの代わりとしても機能する画期的なテントです。
パップテント風のおすすめのコットンテント
パップテント風のコットン生地テントはアウトドア商品として開発されているため、軍事用パップテントでは対応していない機能性が魅力。
そんなパップテント風のコットン生地テントのおすすめ製品を紹介していきます。是非購入を検討している方は参考にしてみて下さいね。
DOD(ディーオーディー) ヌノイチS
耐火性に優れたポリコットン素材を使用したパップテント風のコットンテント。出入り口部分があらゆる角度へ調整可能なので、設置箇所の状況に応じた調整が可能な商品です。
コットン製品特有の、可愛らしいお洒落なベージュカラーのデザインも魅力ですね。
DOD(ディーオーディー) ヌノイチM
ヌノイチSでは狭すぎる、体の大きな方にオススメなのが2〜3人用サイズとなるMサイズ。面積の大きいテントにありがちな設営の面倒さも、ヌノイチなら構造上の簡易性から簡単に設営可能です。
こちらも燃えにくいポリコットン素材が使用されており、面積が広いためタープの代わりとしても優秀な商品です。
BUNDOK(バンドック) ソロベース
コストパフォーマンスに優れる商品を数多く取り扱う、BUNDOK(バンドック)から販売されるパップテント風コットン生地テント。
定番カスタムであるファスナー加工やメッシュインナーが既に施されており、害虫が辛いパップテントのデメリットを解消。勿論耐火性に優れるポリコットン素材を使用しているので、前室部分での焚火や炊事もお任せの商品となっております。
テンマクデザイン 炎幕 DX
専用のグランドシートが付属した、快適性に優れるパップテント風コットン生地テントである「テンマクデザイン 炎幕 DX」。広々としたフロントパネルを、タープとして利用することもできるので悪天候時でも難なく焚火を身近に楽しめるブッシュクラフターにはもってこいのキャンプギアです。
裾に防水性のポリエステル素材を使用したスカートが付属されており、冬場の冷気対策もバッチリ。別売のメッシュインナーで、夏場の虫対策も完璧の快適性に優れる商品です。
パップ風コットン生地テントのまとめ
焚火や炊事、BBQといった火の取り扱いが更に楽しくなるパップテント風のコットン生地テント。元々軍事用として用いたパップテントのクールなルックスで、アウトドアブランドの快適性を取り入れた良いトコ取りのキャンプギアです。
ブッシュクラフトの魅力に浸かった火に強いテントを探しているキャンパーは、是非パップテント風のコットン生地テントを相棒として迎えてみては如何でしょうか。