ペグハンマーはキャンプでのテントやタープの設営に使う、ペグを打ち込む専用のハンマーです。様々なアウトドアメーカーから出ているため、種類も豊富で、どれを使っていいのか分からなくなってしまいますね。そもそも、専用のペグハンマーではなく普通のハンマーでも十分な気もして、ペグハンマーはいらないと考えている方もいるのでは?
今回は意外とスルーしていたペグハンマーとハンマーの違いや、ペグハンマーがキャンプで必要な理由、キャンプ初心者の方でも分かりやすい正しいペグハンマーの使い方をご紹介します!最後にはおすすめペグハンマーについて、定番ペグハンマーから軽量で使いやすいペグハンマー、さらにはコスパ重視のペグハンマーまで、特徴別に紹介していますよ。ペグハンマーはいらない派の人も必見です!
ペグハンマーはわざわざいらない?必要?
ペグを打ち込むだけなら、ペグハンマーでなくても普通のハンマーでも出来ますよね。キャンプ場では大きめの石や太めの薪でも打ち込めるかもしれません。わざわざ専用のペグハンマーはいらないのでは?と思ってしまう方がいるのも頷けます。それでは、ここからは「ペグハンマーはわざわざいらない?それとも必要?」という疑問を解明していきましょう!
ペグハンマーと普通のハンマーの違い
ペグハンマーと普通のハンマーの大きく異なる点は、ペグハンマーには地面に打ち込んだ後のペグを「抜く」機能がついているところです。ペグハンマーにはペグを打ち込む打撃部の反対側に、ペグを引っかけて簡単に抜くことができる突起部分があります。普通のハンマーではペグは打ち込むことができても、撤収時にペグを抜くことはできませんが、ペグハンマーは設営時にも撤収時にも役立つハンマーとなっています。
また、通常釘などを打ちつける普通のハンマーと比較すると、ペグハンマーは打撃部の面積が広い作りとなっています。そのため、ペグをより確実に、より均等に力をかけて地面に打ち込むことができますよ。
キャンプの時には手間のかかるテントの設営・撤収をいかにスムーズに行うことが大切になってきます。ペグハンマーと普通のハンマーの違いは、設営時にも撤収時にもあらわそうですよね。
ペグハンマーの必要性
アウトドアメーカーが販売しているペグハンマーは、キャンプ時のペグ打ち・ペグ抜きを考えられたペグ専用の作りとなっています。そのため、キャンプをする時に持っていれば、とても役に立ちますよ。
キャンプ場の地面の状態が、必ずとも毎回ペグが打ち込みやすい地面とは限りません。石が地面に入り込んでいたり、踏み固められてペグがなかなか刺さらないキャンプ場も多いです。そんな時に打撃部が広めでペグに力がしっかりとかかるペグハンマーがあると心強いですし、撤収時にも硬い地面に打ち込んだペグを抜くのは一苦労ですが、ペグを引っかけて抜くことができる仕様になっているペグハンマーを持っていると、撤収時の手間が減りますね。
ペグの素材によっては打つ時も抜くときも、変に力をかけてしまうと曲がってしまいます。ペグハンマーはテントやタープの設営・撤収の時短以外にも、ペグを長持ちさせるために必要なアイテムになりますよ。
正しいペグ打ち
ペグハンマーはペグ打ち・抜きに必要なハンマーだとお伝えしてきました。いくら便利で必要なアイテムでも、キャンプで正しく使い方ができなくては無駄になってしまいます。
正しいペグ打ちの必要性とは
キャンプでは大切な居住スペースとなるテントやタープ。この居住スペースを快適な空間にするためには、キャンプ場に着いた時には天気が良くても、突然風が強くなったり強い雨が降っても大丈夫なように、テントやタープ設営時にはしっかりペグ打ちをすることが大切になってきます。
正しいペグ打ちを面倒くさがってしまうと、少しの風や雨による地面のぬかるみで、簡単にペグが抜けてしまいテントやタープが飛ばされてしまうこともあります。快適で楽しいキャンプを過ごすためには、正しいペグ打ちとペグハンマーの使い方は基本中の基本となってきます。
ペグハンマーの使い方
そこで、ここではペグハンマーの使い方と、キャンプ初心者でも安心の正しいペグ打ちの仕方について写真付きでご説明します!
<設営時>
➀ストラップを手首に通し握りやすい位置でハンマーを握る
ペグハンマーには一般的に、写真のようなストラップが付いています。このストラップを手首に通してからペグハンマーを使うと、手が滑ってペグハンマーがどこかに飛んで行ってしまう可能性が少なくなります。
ペグハンマーは結構な重量感のあるものも多いので、人に当たると怪我をする恐れがあります。リスク回避のために、必ずストラップを活用しましょうね。
ペグハンマーは横から打つ
ペグが傾いてる方向からペグハンマーを使うと、ペグを打ち込みにくくなります。反対方向はガイロープが邪魔になるので、ペグハンマーは横から打つようにしましょう。
地面に対して斜めにペグを打ち込む
ペグの頭をテントとは逆の方向に倒して先端を地面にあて、ペグハンマーで軽く打ち込んでいきます。
この時のペグの角度については諸説ありますが、大体45度~60度の角度で打ち込みましょう。またガイロープとペグの角度は90度が最適です。
ペグを打ち込むときには、必ずペグの頭に対して真っ直ぐ力がかかるようにペグハンマーを打ってください。斜めに強い負荷がかかってしまうと、ペグの素材によっては簡単に曲がってしまうことがあります。ペグが曲がってしまうと…テントの設営どころではなくなってしまいますよね。
しっかりと固定されるところまでペグを打ち込む
ペグが自立し始めたら、しっかりと力をかけてペグを地面に打ち込んでいきましょう。ある程度打ち込めたら手でペグを左右に揺らしてみて、ガタつきなくしっかり固定されているか確認します。
最後まで打ち込んでしまうと、ガイロープの長さ調節がしにくくなるのでこの時点で行いましょう。
ここまで打ち込めば問題ないですが、ペグが大きく地面から飛び出たままだと、ペグに足を引っかけたり抜けやすくなるので、ペグはしっかりと差し込みましょう。
これでペグ打ちは完了になります。
<撤収時>
撤収時は、打撃部とは反対側を使ってペグを地面から引き抜きます。ペグの頭部分にある穴にペグハンマーの先端を入れ、そのままペグに対して真っ直ぐ引き抜きます。
簡単に抜けない場合は、この状態のまま90度捻ると、ペグを刺した穴が緩んできて引き抜きやすくなりますよ。
ペグに穴が開いていない場合は、地面から出ているペグを横から軽く叩くと地面とペグの間に隙間ができて、引き抜きやすくなります。手で引っ張る場合には滑らないようにグローブや布を使うと良いですよ。
ペグのフック部分を使い、てこの原理で抜くこともできますが、ペグが曲がったり、ペグハンマーの形状によっては柄が損傷する恐れもあるので、注意が必要です。
ペグの穴やフックに別のペグを差し込んでペグを抜くこともできますが、硬い地面の場合ではペグが曲がることもありますので、ペグハンマーを使うことを推奨します。
おすすめのペグハンマー10選
それでは、ここからはおすすめのペグハンマーを紹介します。定番なものはもちろん、軽量で持ち運びしやすいペグハンマー、コスパに優れたペグハンマーなど、それぞれの特徴別にご紹介します。
今までペグハンマーはいらない派だった方も、この機会にぜひゲットしてくださいね。
- 安定の使い心地!ペグハンマーは定番から選ぶ
- サクサク設営!ペグハンマーは軽量で選ぶ
- やっぱり大事!ペグハンマーはコスパで選ぶ
安定の使い心地!定番ペグハンマーのおすすめ
まずはキャンパーに人気のペグハンマーから。使い心地が良いので安心してペグ打ちができますよ。
Snowpeak(スノーピーク) ペグハンマー PRO.C N-001
サイズ | φ3.5 ×幅 12 ×長さ 29cm |
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重量 | 670g |
素材 | ヘッド/銅、スチール(黒電着塗装) 柄/樫の木 |
スンーピークのペグハンマーはオールスチール製のPro.Sと、ヘッドが銅でできているPro.Cがあります。今回おすすめしたいのはPro.Cです。
銅ヘッドがついていることでペグを打ち込む際の衝撃が緩和されるので、腕の疲労感が軽減します。大型のテントやシェルターになると何十本もペグ打ちをしなくてはいけないので、腕への負担が減るのは嬉しいですね。
使い込んでボロボロになってしまった銅ヘッドは交換することができますので、長く愛用できるペグハンマーとして人気の商品です。
村の鍛冶屋 エリッゼステークアルティメットハンマー
サイズ | 幅 10.2 ×長さ 30.3cm |
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重量 | 550g |
素材 | 本体/鉄+カチオン塗装or鉄+クロームメッキ塗装 ヘッド/真鍮orステンレス 柄/樫の木 |
村の鍛冶屋から出ているペグハンマーは、打ち込みにコツが必要とされている同社のエリッゼステークを打ち込むために作られたペグハンマーのため、とても強靭で硬い地面にもしっかりペグが打ち込めます。
ペグハンマーの強度も素晴らしいのですが、もっと驚くのは自分好みでヘッドやハンマー本体部分を選ぶことができることです。
本体はクロームメッキ、黒カチオン塗装から選ぶことができ、交換可能なヘッド部分は真鍮、ステンレスから選ぶことができますよ。本体に関しては防サビ性能はほとんど変わらないので色の好みで選ぶのがおすすめ。ヘッド部分はステンレスにするとサビにくくきれいな状態を維持できて、真鍮にすると酸化皮膜効果でだんだんと黒ずんできます。経年劣化を楽しみたい方は真鍮がおすすめですね。
流れるような曲線の柄部分も、握りやすいと評判のペグハンマーです。
Coleman(コールマン)スチールヘッドハンマー2
サイズ | 幅10 × 長さ30cm |
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重量 | ー |
素材 | ヘッド/スチール 柄/天然木 |
コールマンのペグハンマーの中で上位モデルとなるのが、こちらのスチールヘッドハンマー2です。名前にもあるように、ヘッド部分が高強度鍛造のスチール製となっていて重みもあるので、ペグハンマーを振り下ろしたときに自然と力が込められ、スムーズにペグ打ちをすることができますよ。ヘッド部分のロゴマークの刻印、柄のランタンマークの焼き印、そしてブランド名が入ったストラップとデザインにもこだわっています。
打撃部が広めにできていてペグに正確に当てやすいので、キャンプ初心者の方におすすめのペグハンマーです。
UNIFLAME(ユニフレーム) REVOハンマー
サイズ | φ3.0 ×幅 13 ×長さ 29.5cm |
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重量 | 700g |
素材 | ヘッド/炭素鋼(鍛造ヘッド) 柄/ステンレス鋼 |
ペグ打ちがしやすいのはもちろんですが、それ以上にペグを引き抜くことに重点を置いたペグハンマーです。
高強度の炭素鋼のヘッドとしっかりと握りやすいEPDMゴムが使われたグリップ部分で、ペグの打ち込みがしやすくなっています。引き抜く際には登山で使うピッケルのようなペグ抜きで、地面に深く打ち込まれたペグもテコの原理で浮かせ、先端のデコボコ部分がしっかりとペグにフィットすることで引き抜くことができます。
万が一、ペグが曲がってしまった時には、先端に開いた3種類の穴にペグを入れてグッと力を入れると、曲がったペグを真っ直ぐに修正することもできますよ。
他ブランドのペグハンマーとは一線を画デザインも、非常に目を引きますね。
おすすめの軽量ペグハンマー
登山やツーリングでキャンプを楽しむ場合は、1gでも荷物は軽い方が良いですよね。打ち込みやすさも軽さも重視したい方におすすめの軽量なペグハンマーもありますよ。
MSR(エムエスアール) ステイクハンマー
サイズ | 全長28.5cm |
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重量 | 312g |
素材 | ステンレス、アルミ |
無駄がそぎ落とされたMSRのペグハンマーはスタイリッシュで美しい見た目となっています。MSRは本格的な登山アイテムを多く取り揃えているアウトドアメーカーなので、登山キャンプにも持っていける軽量さはもちろん、登山という過酷な状況下でもスムーズにペグ打ちができる使い勝手の良さに定評があります。また、軽量ながらもヘッド部分は重く作られている上に、上部が平らなので地面に立てておくことができるので、芝が生い茂るサイトでも見失う心配がありません。
使い勝手の良さはいくつもありますが、やはりこの美しい見た目は他のペグハンマーにはない良さがありますよね。
muraco(ムラコ) カラジャズペグハンマー
サイズ | φ5.5 × 長さ27.5cm |
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重量 | 234g |
素材 | ステンレス |
機能美を誇る注目ブランド、muracoのペグハンマーはペグハンマーとは思えない独特な見た目が特徴的です。筒状に作られたペグハンマーはテントやタープと一緒に丸めて収納ができますので、ペグハンマーを忘れる心配がありませんね。
ストレードヘッドのペグハンマーは大変珍しいので、慣れるまで少し使い続ける必要がありますが、慣れると打撃部の面積も広いのでスムーズにペグ打ちができるようになりますよ。ただし、鋳鉄製のペグには使えないので注意してくださいね。
ペグを打ち・抜きする以外にもヘッドの半円状の部分を使えば、栓抜きとしても使用ができます。テント設営が終わってすぐにビールを開けられるなんて最高です。
業界最軽量級の約234gという軽量さを誇るmuracoのペグハンマーは、キャンプギアを軽量なもので統一している方には外せないアイテムですね。
Azarxis テントハンマー
サイズ | φ2.8 ×幅 11 ×長さ 28.8cm |
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重量 | 375g |
素材 | ヘッド/高炭素鋼 柄/アルミ合金(ジュラルミン) |
アウトドアメーカーから出ているペグハンマーは高価なものが多く、さらに軽量さを求めると選択肢が狭まりますよね。軽量だけどペグ打ちしやすい、それでいて価格も安く抑えたいというキャンパーさんにぴったりなペグハンマー、こちらになります。
Azarxisのペグハンマーは1,600円程度と低価格ですが、決して安かろう悪かろうではありません。高炭素鋼を使った高品質なヘッド部分は衝撃に強く、損傷しにくいという特徴があります。軽量なペグハンマーには鋳鉄製のペグに対応していないものもありますが、こちらは硬度に優れていますので問題なく使用ができますよ。
ストラップも付いていますし、ペグ抜きもスムーズに行えます。さらには専用の収納袋も付いていて、低価格なのにスペックは有名アウトドアメーカーにも引けを取らない十分なものとなっています。
おすすめのコスパ最強の安いペグハンマー
良いものは高くて当たり前。キャンパーならキャンプ用品を買うときにコスパも重視する方も多いですよね。そこで最後は、コスパに優れたペグハンマーを紹介します。
ogawa(オガワ) アイアンハンマー
サイズ | φ3.5 ×幅 10 ×長さ 27cm |
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重量 | 550g |
素材 | ヘッド/スチール グリップ/ゴム |
真っ黒なビジュアルが無骨でかっこいいogawaのペグハンマーは、グリップ部分がゴムでできているため、しっかりと握りやすく、ペグ打ちがストレスなくできる作りとなっています。ストラップはついていませんが、手から抜けにくいので安心して使用ができますよ。2,500円程度で買えるペグハンマーとしては耐久性も問題なく、硬い地面に鋳鉄製のペグをしっかり打ち込んでも柄が曲がったりしないので、長く使えるコスパに優れたペグハンマーになります。
YOGOTO(ヨゴト) ペグハンマー
サイズ | 幅12 ×長さ28cm |
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重量 | 600g |
素材 | ヘッド/スチール 柄/木 |
コスパに優れたアウトドア商品を生み出すヨゴト。2,000円以下で購入できるこちらのペグハンマーは、柄は木製になっていて見た目は重厚感があり、とても低価格なペグハンマーには見えません。しっかりペグが打ち込める頑丈なヘッドに打ち込みの衝撃を押さえる木製の柄で、ペグ打ちがしやすくなっています。また、低価格ですが改良が重ねられていて、昨年には収納袋が3層構造になり、持ち出す時もオフシーズンでしまっておく時も、ペグハンマーに優しい仕様となっていますよ。
低価格なのに1年保証も付いていたりと、非常にコスパに優れたペグハンマーです。
Hilander(ハイランダー) スチールヘッドペグハンマー
サイズ | φ3.0 ×幅 11.5 ×長さ 29.5cm |
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重量 | 660g |
素材 | ヘッド/スチール、真鍮 柄/ブナ |
しっかりと重さのあるスチールヘッドで、軽く振り下ろしてもしっかりとペグ打ちができるペグハンマーです。柄は太めで曲線状に作られているので、手の大きい男性でもしっかりと握れますね。握り心地の良さ、ペグ打ちのしやすさのバランスが良く、ペグの引き抜きも問題なくできますので初めてペグハンマーを使う方でも、コスパの良さを実感できますよ。
ペグハンマーの使い方と必要性のまとめ
ペグ専用に作られたペグハンマーを使うことで、キャンプ時に手のかかるテントやタープの設営や撤収もスムーズに行えます。ペグハンマーを使用する時は、正しいペグハンマーの使い方、ペグ打ちの仕方をマスターして、天候に左右されない快適なテントスペースを確保してくださいね。