機能性とデザイン性の高さが人気の「SABBATICAL(サバティカル)」。2020年に第二弾として発売された「GILIA(ギリア)」はサバティカル初のトンネル型のテントで、今もなお人気の高い主力商品の1つです。「これまでにない発想のテント」として発売後すぐに話題となりましたが、どんなところが「これまでにない」のか、気になりますね。
そこで今回の記事では、他のテントとは一線を画す特徴を持ったギリアについて紹介します。同時期に発売された同じくトンネル型の「ARNICA(アルニカ)」とも比較しますので、ぜひ、購入のヒントにしてくださいね。
アイキャッチ参照元:sabbatical
SABBATICALギリアが買えない?抽選や購入方法
参照元:sabbatical
人気の高いギリアですが、なかなか購入できないという声も多いです。どうすれば手に入るのか?どんな購入方法がおすすめなのか?まずはギリアの購入方法について確認しましょう。
抽選方法は?
「ギリアが欲しい!」そう思って購入する場合は、A&Fカントリーの店舗かオンラインストアにて「抽選販売」にて購入することになります。「予約販売」とは違って確実な購入方法ではありませんが、抽選エントリー期間中に応募をすれば後は抽選発表日まで待つだけなので、販売日当日にパソコンの前に待機したり、お店の開店時間前に並ぶ必要はありません。
抽選方法や倍率などは社外秘となっているので不明ですが、回を重ねるごとに購入希望者は増えているので、倍率もかなり高いのが予想されています。
アマゾンやメルカリでも購入できる?
抽選まで待てない方、抽選に外れてしまってもどうしても手に入れたい方がチェックするのが通販サイトやフリマサイトになりますね。購入手段としては問題ないのですが、通販サイトやフリマサイトでギリアを購入する際には注意が必要です。
例えば、最短翌日に手元に届くアマゾンは、在庫数が少なかったり人気の高い商品になると定価以上の価格で販売されている可能性が高いですし、フリマサイトのメルカリでは高額転売が問題となっています。
ギリアに限らずサバティカルのテントは「高品質・低価格」が売りのブランドでもあります。アマゾンやメルカリといった正規ルート以外で購入する場合は一度公式HPにて定価を確認してから、販売価格が適正な範囲以内かどうか判断するのがおすすめです。
SABBATICALギリアの2021年の抽選日と過去の抽選日一覧
ギリアは販売当初から抽選販売を行っています。過去の販売スケジュールはこのようになっています。
発売年 | 抽選エントリー期間 | 当選発表日 |
---|---|---|
2020年 | 5月14日0:00~ 5月21日23:55 7月3日0:00~ 7月5日23:55 8月14日0:00~ 8月20日23:55 10月2日0:00~ 10月4日23:55 11月13日0:00~ 11月15日23:55 |
5月26日 7月9日 8月22日 10月9日 11月20日 |
2021年 | 4月2日0:00~4月5日23:55 5月21日0:00~5月23日23:55 |
4月15日 5月28日 |
販売年の2020年は計5回の抽選販売がありましたが、今年はコロナの影響で生産と納期の見通しが立たず、4月と5月の2回と非常に少なくなっています。
「今年はもう手に入れられないのか」と落胆するキャンパーも多い中、最近になって公式HPに「年内には入荷があると思われます」との記載があり、11月が12月に抽選販売が行われるのでは話題になっています。入荷が確定した段階で公式HPやA&FカントリーのLINEアカウントで告知される予定なので、随時チェックしてみてくださいね。
SABBATICALギリアの特徴
入手困難となるほど人気のギリアは、一体どのあたりが「これまでにない発想のテント」なのか。具体的に特徴を紹介します!
インナーテントが選べる!?
ギリアの最大の特徴は、使用人数に応じてインナーテントが選択できる点です。5人用インナーテントと2人用インナーテントを使い分けることで気分によってレイアウトを自由に選べますね。
ファミリーで行く時もあれば、ソロや友人と行くこともある時、これまででしたらテント自体を人数に応じて使い分けなくてはなりませんでしたが、ギリアはフライシートはそのままに、インナーテントを変えるだけなのでテントをいくつも持っている必要がなくなりますよ。まさに、「これまでにない発想のテント」です。
5人用インナーテント
参照元:sabbatical
5人用インナーテントを使えば、家族がゆっくり過ごせるスペースを確保しながら、クーラーボックスなどのギアを置く前室スペースも確保できます。4面に大きなメッシュも付いているので通気性にも優れていて、コンパクトながら開放的に使うことができますよ。
2人用インナーテント
参照元:sabbatical
2人用インナーテントを使えば、2ルームテントとして寝室とゆったりとしたリビングルームを作ることができます。2人分の椅子やテーブルを置いても十分くつろげるスペースがあるので、夫婦や家族でこじんまり楽しみたい方にぴったりです。
ソロで使った場合には、何日でも過ごしていたくなるような、ストレスのない贅沢な居住空間を確保できますよ。
パネルは大きく開放できる
参照元:sabbatical
ギリアは前後もサイドもパネルを大きく開放することができます。風が抜けるので夏の暑い日でも快適に過ごすことができますね。前後のパネルを跳ね上げて、タープとして利用すれば居住空間が広がりますよ。
シェルターとしても大活躍
参照元:sabbatical
インナーテントを外せば、シェルターとしても使うことができます。アウトフレーム構造で、空間を最大限利用できるようになっていますよ。
1人でも設営できる半自立式
参照元:sabbatical
初めてのテントを設営するときはなかなか上手く綺麗に張れないものですが、ギリアは少ない張り網で設営手順もとても簡単なので、初めての設営でもシワも少なく綺麗に張ることができますよ。半自立式テントなので、1人でも簡単に設営可能です。シンプルで簡単な設営方法だと、雨の日など急いで張りたい時は特に助かりますね。
ブリッジフレームで張り姿の美しさと機能性をアップ
参照元:sabbatical
ブリッジフレームで3本のポールを繋ぐことで、美しいトンネル型をキープするだけでなく、通常のトンネル型テントより高い耐風性を実現しています。ブリッジフレームは耐久性も高く、歪みや曲げに強いのでハードな環境下でも安心して使うことができますよ。
フレームもすべて、1つの収納袋にラクラク収納
参照元:sabbatical
1つの収納袋にテント本体とフレームすべてが入ります。多少大雑把に収納しても入るよう余裕のある大きさになっていますよ。
生地に使われている素材はポリエステル素材
参照元:sabbatical
ギリアに使われている生地は表面には撥水加工、裏面には防水加工が施されているポリエステル素材です。ポリエステル素材は吸水性が低いので雨に濡れても重さがあまり変わらず、TC素材と比較すると軽量でコンパクトに持ち運びすることができますよ。速乾性もあるので初心者でも非常に扱いやすく、メンテナンスもしやすい生地になります。
SABBATICALギリアの使用上の注意点
参照元:sabbatical
ギリアは使われている生地の特性もあって、使用上の注意がいくつかあります。誤った使い方は生地の劣化やテントの破損につながるので、必ず使用前に注意事項を確認しましょう。
薪ストーブや焚き火は注意が必要
ギリアの素材に使われているポリエステルのような化学繊維は、薪ストーブのような高温のものが触れると液化し、それが肌に触れると酷いやけどを負う危険があります。
焚き火も風が強い日には火の粉が飛びやすく、せっかくのお気に入りのテントも溶けて穴が開いてしまうので、テントから離れた場所で焚き火台は設置するようにしましょう。
冬キャンプには不向き
使い勝手の良いギリアなので1年通して使いたいと思ってしまいますが、ギリアにはスカートが付いておらず、肌寒い季節には冷たい隙間風が入ってくるのでテント内を暖めるのがなかなか難しいです。
また、低温下ではジッパーが凍ってしまい開閉できなくなる恐れもあり、降雪に対する耐性も認められてはいません。取扱説明書には「3シーズン用」と書かれていますし、低温下や降雪時に無理な使用は避けてくださいね。
雨キャンプでの使用は要注意
雨キャンプで使用すると、横から見て左右末端のジッパーラインの下部分から雨がつたわって、テント内に雨水が侵入してくる可能性があります。
対策として返しなどが設けられているものの、ギリアの構造上どうしても避けられない事象となっているため、雨キャンプで使用する際には濡れて困るものをこのジッパーライン近くに置かないようにしましょう。
結露しやすい
繊維の密度が高いポリエステル生地は湿気を逃がす機能がないため結露しやすいです。特にギリアは裏面にPU加工が施されているため熱がこもりやすく、寒い季節に使っていると朝起きたらテント内がびしょ濡れ状態になっていることもあります。
そのため、結露によって大事なギアが濡れないよう、寝る前にはテントのウォール部分に触れないよう移動しておくのがおすすめです。また、テントが濡れた場合は十分に乾燥してカビや悪臭の発生を防ぐのも大切です。濡れたまま放置してしまうと加水分解の原因にもなるので注意しましょう。
SABBATICALギリアとアルニカの比較
2020年に同じく発売されたのが「ARNICA(アルニカ)」です。同じブリッジフレームを採用したトンネル型なのでどちらを購入しようか悩んでしまう方も多いです。ここではギリアとアルニカの違いについて解説します。
一覧表でギリアとアルニカを比較すると以下のようになります。
商品名 | GILIA(ギリア) | ARNICA(アルニカ) |
---|---|---|
使用サイズ | 幅520×奥行き300 ×高さ170cm | 幅620×奥行き300 ×高さ210cm |
収納サイズ | 幅67×奥行き35 ×高さ30cm | 幅81×奥行き42 ×高さ35cm |
総重量 | 約13.8kg | 約20.5kg |
耐水圧 | 1,800mm | 3,000mm |
本体素材 | 75Dポリエステルタフタ | <ウォール>75Dポリエステルタフタ <ルーフ>210Dポリエステルオックス |
インナー素材 | <ウォール>68Dポリエステルタフタ <ボトム>210Dポリエステルオックス | |
価格 | 43,780円(税込・公式) | 84,480円(税込・公式) |
具体的な違いを見てみましょう。
インナーテントの違い
どちらもインナーテントが付属していますが、ギリアは2人用と5人用の2つのインナーテントが付いているのに対し、アルニカはファミリーで使いやすい大人2人+子供2~3人用のインナーテントが1つ付属しています。
アルニカではテント内の空間の分け方が1パターンになってしまいますが、ギリアは2パターン使い分けることができるので非常に汎用性が高いのが分かりますね。特にソロでの使用も考えている方にとっては、2人用インナーテントが付いているギリアは最適です。
生地の強度の違い
ギリアもアルニカもテント生地はポリエステル素材になりますが、ギリアはフライシート全体に75Dポリエステルタフタが使われているのに対し、アルニカはフライシートの天井部が210Dポリエステルオックス、ウォールが75Dポリエステルタフタと部分ごとに使い分けがされています。
オックスはタフタに比べ引き裂き強度や耐久性が高く、アルニカはルーフ部分にオックス生地が採用されているので日差しの強い夏など、よりハードな気候でも安心して使えるようになっています。
耐水圧の違い
耐水圧はギリアが1,800mmに対しアルニカは倍近い3,000mmとなっていて、先ほどお伝えしたルーフ部分の生地が厚くなっていることもあり、アルニカの方が高い耐水圧を発揮します。
頑丈な生地が使われている分、アルニカは総重量20.5kgとポリエステル製のテントとしては非常に重いです。ギリアの耐水圧1,800mmというのも決して低い値ではなく撥水加工や防水加工も施されているので、耐水圧や生地の頑丈さなどだけでなく重さとのバランスを考えて購入するのも選ぶ上でのポイントです。
スカートの有無
ギリアにはスカートはありませんが、アルニカにはスカートが付いています。春先や秋口の肌寒い日に使うことを考えるとこの違いは大きく出るかもしれません。どちらも3シーズン用として販売しているのは変わりませんよ。
メッシュの有無
アルニカは前後と両サイドの6面がメッシュにできるので夏キャンプでは虫をシャットアウトしながら通気性良く快適に過ごすことができます。対して、ギリアはメッシュ構造となっていません。
大型テントでありながら重量が約14kgに抑えられているのは、メッシュ生地との二重構造となっていないことも大きく関係しています。インナーテントはギリアもメッシュ構造となっているので、換気などしっかりできますよ。
比較してみて
見た目は似ていても細かな点は違います。使う人数が定まっているかや使用環境、抱えている悩みによって最適なテントは変わってきますのでどちらのテントが優れているとは一概には言えません。どのような特徴を重視するか整理すると、数値に惑わされず選ぶことができそうですね。
まとめ
パッと見た目はよくあるトンネル型のテントですが、ギリアはインナーテントを使い分けることでテント内の空間をより自分好みにレイアウトすることができる、まさに「これまでにない発想のテント」です。
抽選発売を今か今かと待ち望んでいるキャンパーが多く購入は簡単なことではありませんが、その分、手に入れた時の喜びはひとしおです。気になる方は年内の動向をチェックしてくださいね!